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叫号〜Io ripeto un incubo〜
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霧月 蓮_〆
◆REN/KP3zUk
:2012/01/10(火) 16:59:44 HOST:i114-183-46-33.s04.a001.ap.plala.or.jp
さて、前作から見てくださっている方はこんにちは。この作品からの方は初めまして、霧月蓮という者でございます。
今回は前作「Il record dell’incubo〜悪夢の記憶〜」の続編となる小説を書かせていただきます。
新たにスレを建てましたのは、タイトルが完全に変化していること、続編といいつつもキャラがほぼ全員新しいキャラであることを考えて、のことです。前作でキャラはほとんどお亡くなりになってますしね((
舞台については相変わらずある学園。ただし、今回は学園内だけでなく、あちこちへと飛び出していく予定です。ちゃんと書けるか心配すぎます。と、言うか前回のような連中が学園の外に出ても大丈夫なのかしら……? と考えていたり。
タイトルのIo ripeto un incuboはイタリア語で「私は悪夢を繰り返します」という意味。翻訳さんに頼ったりしたんで自身はないです。
叫号は「大声で叫ぶこと」……あぁ、何かタイトルから嫌な予感しかしない((
!注意事項!
・誤字、脱字、言葉の誤用が多いかと思われます。1度辞書を引いてから使おうとは思いますが、そういうのを見つけた場合お知らせいただけると大変助かります。
・一応遠まわしに描写するようにしますが、主人公その他諸々、非常に口と頭が悪いです。気分を害された場合直ちにブラウザバックを連打してください。
・気をつけるようにはいたしますが、流血表現等が多々出てくると思います。そのようなものが苦手な方はご注意ください。
・アドバイス等常時お待ちしています。すぐに繁栄できない可能性もありますが、出来うる限り反映させていきます。
h*ttp://jbbs.livedoor.jp/school/6734/#17 ←前作:Il record dell’incubo〜悪夢の記憶〜 読まなくても等作品を読むのに支障はありません。
2
:
霧月 蓮_〆
◆REN/KP3zUk
:2012/01/10(火) 20:51:22 HOST:i114-183-46-33.s04.a001.ap.plala.or.jp
序章 桜蘭学園
いつの間にか人間は空飛ぶ都市を作り上げるまでの力を手に入れていた。もちろん一まとめに人間と言っても中には超能力者もいるし、科学者も魔法使いもいる。それらの全てが手を貸し合って出来たのが天空都市、エーテレ。
その中心には城や政治的中心地があるわけでもなく、巨大な学校が一校だけある。学校を取り囲むように配置された町もすっきりと整備されていて、相当な方向音痴でない限りは迷わないだろう。店のほかに多いのは学生寮だ。一般の民家なんていうものは殆どない。……まるで何かを隔離するためだけに作られたような、そんな印象を受ける町。
そんなエーテレの中心部にある学校は桜蘭学園と言う。能力者や魔法使い、吸血鬼……そんな具合に一般人から少し外れた力や見た目、性質を持った人々が集う唯一の学園。多くの人間が憧れ、そして入ることさえ出来ない学園。
「やれやれ入学式前日まで準備をしないとはうちの教師陣はどうかしているんでしょうか?」
脚立の上に立って作業をしながら呟くのは肩よりも数センチ長い白金の髪に青い瞳の人物だ。Yシャツに青いネクタイをつけて、白を基調とした裾や襟に黒いラインの入ったブレザーを着ている。
ハーフのような顔立ち、肌の色は妙に白く病弱なイメージを受けるもの、その上身体の線は非常に細い。そのせいか、男子制服を着ているというのにもかかわらず、実は女子なんじゃないか、と噂になったりもしていた。名を星条 風雅(セイジョウ フウガ)という。
風雅の胸元には輝く金の六芒星のバッチがつけられていた。それには“光高等部生徒会会長”と刻まれていて風雅のこの学園での地位の高さを主張している。
「いつもの事でしょう? 諦めが重要かと」
何故か絡まっていた紅白幕と格闘していた少年が顔を上げてそう言った。紫色の髪飾りで毛先に近いところでまとめた、毛先に近づくほど黒くなる白銀の髪、右が赤に左が透き通った緑の瞳。整った人形のような顔立ちに華奢な体躯……風雅と並んで実は女じゃないか、という噂が流れている。
着ている制服のデザインは風雅のものとほぼ同じなのだが、右の袖だけが切り落とされている。Yシャツの袖も同じように切り落とされているが、肘より少し上の辺りから手首の辺りまでは真っ白なアームカバーで覆われている。
面倒くさそうな表情をしながらも紅白幕と格闘する、その少年の名は遠野 刹(トオノ セツ)という。
学園内の治安維持活動、生徒会の補佐に生徒会長の守護を行う、理事長直属部隊のリーダーをやっていた。それ故に学園では知らない人間はほぼいなかったりする。生徒会長である風雅と一緒にいることが多いのも原因の一つではあるが。
「そんなこと言ったって、生徒会に丸投げはないと思うんですよね。“闇(ブイオ)”は手伝ってくれないし」
風雅のそんな言葉を聞いて、刹は呆れた様な表情をしながら、手に持っていた紅白幕の端の片方だけを手に持って「いつもの事でしょう? それこそ“光(ルーチェ)”生徒会メンバーを招集すればいいでしょうに」と言った。
不意に刹が手に持っていない方の紅白幕の端っこがぐるりと回って刹のいる位置とは逆の方へと滑っていった。風雅はステージの飾り付けが終わったのか、脚立から飛び降りてため息をついた。刹の言葉にどうを返していいものかと思案しているようだ。
その間に刹は軽く自分の手に持っていた紅白幕の端を投げた。そうすると端についていた紐が体育館の角にあった突起に絡みつく。他の四隅も勝手に突起に絡み付いていた。それを確認した刹は深くため息をついて伸びをする。
「呼ぼうにも昨日堂々と、明日は休みだ、って宣言してしまいましたし」
やっと言葉が出てきたのか、風雅はそういう。刹はそうですねー、なんて風雅の言葉を流しながら紅白幕の上の方を止めていく。
軽い返事しか返してない刹に少し不満を感じながらも、体育館の装飾を進めていく。他の仕事もあるだろうに手伝ってくれているんだ、文句は言えない、そう考えてチラリ、と刹の様子を伺う。刹は携帯を取り出して誰かと連絡とっているようだった。
急に呼び出されたのだろうか? そう考えて深くため息をついて風雅は作業を再開した。刹にばかり頼ってはいられないし、と小さく呟く。
「分かりました。報告ご苦労様です」
短く刹が言うのが聞こえた。心底面倒くさそうな表情をして刹は携帯をポケットにしまう。事後報告なんて面倒くさいから要らないと言っているのになんて考えるが、そういうわけにもいかないのだ。つくづく面倒な立場だ、と深くため息をつく。
3
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霧月 蓮_〆
◆REN/KP3zUk
:2012/01/24(火) 22:28:23 HOST:i125-202-254-245.s04.a001.ap.plala.or.jp
「他の仕事が入ったならそっちを優先していいですよ? 一人でも何とかなります」
飾り付けの図案を睨みつけながら風雅がそういう。電話で仕事が入ったと勘違いしたのだろうか? そう考えて刹は小さく笑った。
「大丈夫です。ただの定時報告ですし。と、言うか会長一人で終わらせられるんですか?」
からかうように刹が言うと、風雅はムッと頬を膨らませた。失礼な、とも思ったのだが一人じゃ無理だから手伝って欲しいと泣きついたのは風雅の方である。文句を言っていいものかと考える風雅を刹は心底面白そうに見ていた。
頬を膨らませたまま風雅は体育館を見渡す。ある程度飾りつけは終わっていたが入学式は明日だ。やはり準備は今のうちに終わらせておく必要がある。教師に丸投げしてもいいとは思うのだが、一度引き受けてしまった仕事だ。途中で投げ出すのは、自分の中で納得することができない。
それについては刹も同じようで、面倒くさいだの何だのと呟きながらも飾り付けを進めていた。
「闇の副会長でもいないよりはマシなんですけどねぇ……いや、後処理が面倒か」
ポツリと刹が呟く。深くため息をついて手に持った花の飾りを眺めた。濃紺の造花……その色を見て、刹は思わず造花を握りつぶす。嫌な人物の顔が脳裏に浮かんで、首を振った。イライラする。何度も何度も浅く息を吸っては吐き出す。
握りつぶされていた造花を見て風雅は慌てたように刹に駆け寄ってきた。不味いな、そんな風に呟いて、刹は握りつぶしてしまった造花をジッと見つめる。バツが悪そうに風雅は頬をかいていた。
「まぁ一つくらい大丈夫ですよ。気にしない気にしない」
思いつめないように、そう思って風雅は明るく笑った。それを聞いた刹は俯いて「……申し訳ありませんでした」とだけ言うのだ。必死に刹を慰めようとする風雅だったが、謝られるだけだった。
不意にカツンと静かな足音が聞こえてくる。規則的な足音が二人分……ふと刹が顔を上げる。
「やれやれ、他人の髪色と同じ花を握りつぶすなんて……不愉快極まりないね?」
濃紺の髪に、透き通った赤い瞳の少年が言った。ふわふわと揺れる濃紺の髪は高い位置でポニーテールにされている。前髪の右側だけが異常に長く、目を隠してしまっていた。
制服は風雅のものとよく似たデザインのものである。しかしその制服は風雅や刹のものとは違い、黒を貴重としていて、襟や裾には白いライン……要するに風雅たちの制服と配色が逆になったものである。
その胸元には黒ずんでいながらも、鈍く光を発する六芒星のバッチをつけていた。刻まれているのは“闇高等部生徒会副会長”という文字。……少年の学園内での地位。闇、というのは学園の派閥の一つ。もう一つの派閥は風雅が会長として率いる光である。
光は、闇を受け入れようとして、闇は光を拒む。そんなことの繰り返し。
双方のトップは高等部の生徒会のリーダーが引き受けることになっている。……もっとも闇を率いる会長はいつの間にか失踪してしまったため、現在は少年が代理としてトップとして闇を率いているのだが。闇を率いるその少年の名は秋空 湊(アキゾラ ミナト)。
その後ろには風雅に良く似た姿の少年が無表情で立っていた。伸ばしきった白金の髪をポニーテールにしていた、濁ったような濃い緑の瞳。湊と全く同じデザインの制服。
刹がポツリと湊と同じ髪型じゃないかと呟くと、少年は心底嫌そうな顔をした。
「そんなに怒らないでくださいよ。事実なんですし」
軽く笑って刹が言う。それを見た少年は顔を顰めて、胸元のポケットから拳銃を取り出した。それでも慌てる様子を見せることなく、刹は小さく手を上げる。刹を鋭く睨みつけて、拳銃を向けるその少年の名は、白鷺(シラサギ)。
まぁ白鷺というのは偽名で、本名は別にあるのだが、それを名乗ることはほぼない。それ故に白鷺の本当の名を知っているのは数えるほどしかいないのだ。
「やはり貴方、嫌いです。あの時殺しておくんだった」
白鷺が呟くと、僅かに刹は目つきを鋭くした。それなのに弧を描く唇が酷く不気味なように感じて、白鷺は唾を飲む。
「無理ですよ。貴方と僕には実力差がありすぎる」
下らないとでも言うように刹が吐き捨てる。そんな刹に白鷺は馬鹿にされているような気がして、無意味だろうと思いながらも引き金を引く。それを見ても刹は動かなかった。唇は弧を描き、その瞳はただただまっすぐと白鷺を見つめている。
本来ならその身体を貫くはずの銃弾は刹の目の前で急に失速して、地面に転がった。ギリッと歯軋りをして白鷺は右手を振り上げる。黒い光がゆっくりと渦巻いて……火花を散らしていく。その光が放たれる寸前、動いたものがいた。
4
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霧月 蓮_〆
◆REN/KP3zUk
:2012/02/27(月) 19:44:17 HOST:i121-114-186-133.s04.a001.ap.plala.or.jp
「ストップ。流石に入学式前日にそれはやめ。何にも面白くないからね」
湊だった。心底退屈そうに欠伸をしながら、軽く白鷺の右手を払う。不思議なことに今にも放たれそうだった黒い光は、湊が軽く手を振っただけで周りに溶けて消えた。それを見た白鷺は僅かに不服そうな表情をしながらも、半歩後ろに引く。
刹が小馬鹿にするように笑っていたが、しばらくして風雅に殴られていたから気にしないことにする。というよりも今手を出すと、自らの前で微笑んでいる湊に、即刻潰されそうな気がする。刹は副会長のお気に入り、ってわけね、そう呟いて深くため息をついた。
「さて、偉大なる四大精霊、風のシルフィード……少しだけ僕に力を貸しておくれ」
不自然な風が起きて、箱に入れられていた造花が舞い上がる。その風の影響か、手元に運ばれてきた飾り付けの図案を見れば。湊はため息をついて「やれ」とだけ呟いた。
唖然とする風雅をよそに、造花が一人でに飾り付けられていく。その様子を刹は無言で眺めていた。時々動く造花ではなく別のものを目で追うような目つきで辺りを見回す。湊のほうはいつの間にかステージに腰を掛けていた。
「はい、会場設営終了。んじゃ僕もさっさと戻りますか。やはり肉体から一定距離離れると問題が出てくるようだ」
辺りの飾り付けが全て終わった頃に風はやんだ。深く息を吐いた湊は自らの右手を見て僅かに顔を顰める。ゆらゆらと不自然に揺らいでいるのだ。形を留めることができないようで、不自然に膨らんでは元に戻る……それの繰り返し。
精霊の力を借りて意識だけを飛ばしたところまでは良かったんだけどなぁ、と呟きながら揺らぐ体を見つめる。スッと音もなく白鷺が姿を消した。刹と風雅はそれを気に留めることもなく、揺らぎながら消えていく湊の様子を眺めるのだった。フッと刹が手を伸ばして、湊の胸元を掴もうとする。しかしその手は湊の胸を突き抜けて、空を掴み……。
「ぎゃぁぁぁぁ!? む、胸を貫通した!?」
刹、大絶叫。間近で様子を眺めていた風雅も、目を大きく見開いて固まっていた。そんな二人を眺めて、少しだけ苦笑いを浮べる湊。少しずつ、少しずつ揺らぎは大きくなっていて、今にも溶けて消えてしまいそうだった。それを見てパニックを起こした刹は、どうしていいか分からずにあたふたとしている。自分の手が湊の心臓を突き抜けてしまったことが原因だと思っているのだ。
湊は今にも空気に溶けてしまいそうな手で、自らの頬を掻く。代行とはいえ、闇のリーダーをやっている者とは思えない表情だ。普段の湊を知る生徒ならば真っ先に性質の悪い悪夢かと疑うような、穏やかで、少しだけバツの悪そうな表情。そんな表情を見て風雅がやっと正気に戻ったようだった。
小首をかしげ、苦笑い気味の表情で「何があったんですか? 肉体に大損傷でも?」と問いかける。それを聞いて湊は小さく首を振る。その表情はそんなヘマはしない、とでも言っているかのようだ。
「ちょっと、上層部の連中を“お片づけ”してしまってね。肉体は今ここにはないよ。処分を下した刹に聞けば分かるんじゃないかなぁ。……あ、君が情報にアクセスしようとしても、守護者(パラディーノ)以上の権限がないと閲覧できないようになってるよ。今回の事件は、ね」
脳に直接響くような声に風雅は顔を顰める。守護者(パラディーノ)というのは、刹の所属している理事長直属部隊の名前である。守護者という名前とは裏腹に、最初から与えられている業務のほかにも、言われれば動物の捜索から、裏庭の掃除……そんな具合に何でもこなしてしまうよく分からない集団だ。そんな守護者は生徒会以上に大きな権限を持っている。まぁ、理事長のすぐ下に作られている部隊の一つだから当然だといえば当然なのだが。実力については一応光と闇、双方の会長に匹敵する程度、と定められているのだが実際はどうなのかは良く分からないところである。
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とりあえず私立受験が終わり、PCも直ったようなので更新。
実は書き溜めがあるので、序章終了まではすぐに更新します
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