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96
:
竜野翔太
◆sz6.BeWto2
:2012/08/23(木) 17:20:10 HOST:p8152-ipbfp4204osakakita.osaka.ocn.ne.jp
「よーし、それじゃあ皆揃ったところで。工藤会長プレゼンツ、ビッグサプライズだよー!」
工藤が人差し指を立ててそう言った。
彼のテンションの割りに、周りは誰一人として盛り上がっていない。多分皆は『アンタが遅れた理由はどうでもいいから、さっさと作戦会議始めようぜ』だろう。実際藤村もそう思っている。
冷め切っている空気などお構いなしに工藤は勝手に話を進める。
無駄にメンタルが強い人だ。この状況で心が全く折れていない。お笑い芸人ならその場で崩れ落ちているだろうに。
「実は俺が遅れた理由はある人物に協力を要請してたのさ。俺だって、この人数で解決できるとは思ってないからね」
「だいじょーぶなの? 政宗くんの言う事の八、九割は信用できないんだけど」
「ねぇ、俺ってそんなに信用できない人物なの?」
真田の言葉に僅かに心が折れる工藤。
しかし、彼の心の修復速度は速い。既に立ち直って笑顔を浮かべている。
「大丈夫だよ、紫ちゃん。ここにいる全員が実力を認めるだろう」
全員が実力を認める?
その言葉に全員が息を呑む。
一体どれほどの人物なのだろうか。一年生の一位とか、二年生の一位とか、もしかして三年生の三位で、三年生スリートップを見たりできるのか、藤村達の胸は期待でいっぱいだ。
工藤が『入ってきて』と扉の向こうに声を掛け、扉が開かれる。
そして、
「おーほっほっほっ!! 工藤政宗会長様のご依頼により、雪路冬姫! ただいま参じょ―――ッ」
バァン!! という何かを叩く音と共に、左右両開きの扉が勢いよく閉められた。右の扉を神乃院が、左の扉を神山が閉めている。
扉の向こうで『いったぁぁぁ!!』という悲痛な叫びが聞こえるが、誰も扉を開けようとしない。
肩で大きく息をしている神乃院は工藤の方へと視線を向けて、
「で、大体どうしますか会長? 犯人は誰か分かってるんですか?」
話を綺麗に元に戻した。
雪路登場のくだりは全く無かったかのように。
しかし、やられてばっかりで黙っているほど雪路冬姫のプライドは小さいくはない。
雪路が外から扉を開けたため、扉の前にいた神乃院は大きく前へとバランスを崩し、机の角に頭をぶつける。
彼女は額を押さえ、涙目になりその場にうずくまる。
「いっ……たいわね! 大体何してくれんのよ、この似非お嬢様が!!」
「あらあら、それはこっちの台詞ですわ!! わたくしだって鼻を打ったのですわよ!?」
お互いぶつけて赤くなっている部分を押さえている。
ぎゃあぎゃあといつものように言い合いをしていると、それを眺めて溜息をついた折宮は工藤に問いかける。
「おい、会長さん。もしかして『コレ』が助っ人か?」
「コレ!? 物扱いしないでくださいませ!!」
「折宮! 聞く必要ないわよ! 物扱いしてやりなさい!」
さっきと態度を一八〇度変えて神乃院は叫ぶ。
工藤はフッと笑って、
「もしかしても何も、その通りだよ。雪路冬姫。一年生でお市ちゃんと同率五位に上り詰めている少女さ」
紹介されている本人は、神乃院との争いがヒートアップしたらしい。
胸倉を掴み合い、今にも殴り合いが始まりそうになっている。
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