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:
竜野翔太
◆sz6.BeWto2
:2012/08/19(日) 19:04:09 HOST:p8152-ipbfp4204osakakita.osaka.ocn.ne.jp
翌日の放課後、藤村は神山とともに生徒会室にやって来ていた。霧野も二人と同じD組であるが、彼女はやるべき事があるらしく今は別行動だ。生徒会室には遅れて来るらしい。
藤村が扉を開けると、部屋の中にいつもの五人はいなかった。その代わりと言えるのか、役員である神乃院と狩矢の二人だけしか集まっていなかった。
意外な人数の少なさと組み合わせに、藤村はきょとんとする。
「……なんだ、神乃院と狩矢だけか? 工藤会長達は?」
役員に聞くべきだろう、と藤村が神乃院に訊ねると、彼女は携帯電話を取り出し、何か操作している。
何か連絡でもされたのだろうか。
「……さあ、よく分かんない。工藤先輩がサボるのは珍しくないけど、紫先輩や明智先輩が何の連絡もないってのが妙なのよ」
大体貴方は『お市ちゃん』って呼んでいいのよ? と呼び方が引っかかったのか、そんな事を言いながら説明した。
というかあの会長、しょっちゅうサボるのか。サボり魔が生徒会長で大丈夫だろうか。この学校の行く末が本当に不安になる。来年はまともな人が会長でありますように。
ふと気になった藤村は、狩矢がここにいる理由を訊ねてみる。
「そーいや、狩矢。何でお前はここにいるんだ?」
「零太って呼べよ。つーか言ってなかったっけ?」
何をだ、と藤村は問い返す。
会話を聞いていた神乃院、改めてお市ちゃんが携帯電話をしまいながら口を開く。
「私達、小学校からの友達なのよ。大体言ってなかったっけ? 言ったような気がするんだけど」
いや、初耳です。
狩矢がここにいるのも、流生さんと知り合いなのもこれで合点がいった。しかし、この二人が既に知り合いとは。知った今でも、二人の組み合わせは若干違和感がある。
すると、今度は神乃院が口を開く。
「大体貴方達、霧野さんはどうしたのよ? 一緒のクラスじゃなかったっけ?」
「ああ、七瀬チャンなら明日香チャンと一緒に来るらしいぜ? 『絶対に連れて来るから先行ってて!』って言われた」
神山が答える。
その答えに神乃院が『はあ?』と声を上げる。
「折宮明日香を!? アイツ、協力は一切しないとか言ってたじゃない! 大体、今更戻ってこられても迷惑よ!」
前回折宮が協力を自ら断った件で、神乃院は彼女の事をすっかり嫌いになってしまったようだ。
何故か神山のせいじゃないのに、神乃院は思い切り彼に怒鳴っている。そんな神乃院の肩に、狩矢が手を置き彼女を落ち着かせる。
神乃院は思い切り怒鳴っていたため、肩で息をしている。
「ま、まあいいじゃねぇか。協力者が増えるのはいいことだし、無理矢理にでも協力させようぜ」
「……藤村くんが言うなら、別にいいけど……」
彼女は僅かに息を切らしながらそう言う。
神乃院の言葉を聞いた狩矢はニヤニヤしながら、
「あれぇ? お市ちゃん、まさか幽鬼のこと……」
「ッ!? ば、ばばばばバッカじゃないのッ? そ、そそ、そんそん、そんなことあるわけないでしょうがッ!!」
『が』で神乃院は狩矢の顔面に蹴りを決める。
自分の頭より高い場所にある相手の顔を蹴れるなんて、どんだけ足が上がるんだよ、というのが藤村の感想だ。一方で、強引に足を上げたためスカートが僅かにめくれたため、中のパンツを見れた神山は真顔で鼻血を流している。
神乃院は気を失った狩矢に、
「私はただ同じ一年生なのに工藤先輩に尊敬されててすごいなあって思っただけ! 特別な感情なんて抱いてないわよ! 大体……私に好きになられても、藤村くんは迷惑でしょ?」
最初の方は熱くなって大声で叫んでいたが、最後だけは藤村に問いかけたためか、声が小さかった。
僅かに頬を赤くして、恥じらいながら問いかけてきたため、藤村は僅かにドキッとしてしまう。
藤村は顔を逸らしながら、
「め、迷惑じゃねーよ……好きになられるってのは嬉しい事だしさ」
そんな光景を見ていた神山は『何で幽鬼ばっかり!』と泣いていた。
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