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76
:
竜野翔太
◆sz6.BeWto2
:2012/08/05(日) 20:37:59 HOST:p4147-ipbfp1503osakakita.osaka.ocn.ne.jp
真田の言葉に、藤村は顔を顰めた。
じっとこちらの顔を眺めてくる真田に対し、彼女に対して警戒している藤村は、真田と視線を合わせ問いかけた。
「……何が、知りたいんですか?」
藤村の問いに真田は薄い笑みを浮かべた。
よく見なければ笑っているかそうでないか分からないような、そんな本当に薄っすらとした笑み。
真田はハンバーグを食べやすい大きさに切っていきながら、
「……そりゃあ、決まってるじゃない」
ぱくっ、と切ったハンバーグを食べて、水で流し込むように飲み込むと、ナフキンで口を拭く。
一旦落ち着いたのか、彼女は一息吐いて、
「政宗く……工藤会長が君の何に興味を持ったのか、かな」
何故今言い直した!?
今明らかに彼女は『政宗くん』と呼びそうになっていた。だが、途中で『工藤会長』と改めたのは何故だろうか。工藤政宗本人に止められているのか、だが藤村の勝手な予想だが工藤はそんなこと気にしないと思う。
真田は頬杖をつきながら、藤村を真っ直ぐに見つめている。恐らく回答を待っているのだろう。
だが、工藤が自分に興味を持っているなんて今知ったし、当然分かるわけもない。
困っている藤村に助け舟の如く、何処かで聞き覚えのある声が飛んで来た。
「ダメですよ、紫先輩。後輩をそんなにいじめちゃ」
柔らかい男子の声だ。
振り返るとそこにいたのは耳が隠れる程度の銀髪少年だ。彼はトレイにどんぶりを乗せて、今まさに座る席を模索している途中だった。
藤村と神山はその男子に見覚えがあった。
確か霧野を助ける時に……、
「……あれ? 君どこかで見たような……」
「オイコラ、創一! 一人でさっさと行くんじゃねぇよ!」
もう一人男の怒号が響く。
声からして少し離れたところにいるようだが、近くで話されているようなボリュームで聞こえていた。
人相が悪く、肩より少し長めの白髪をした男がこちらへと近づいてくる。
二人の左腕には腕章がつけられている。銀髪少年の方は『生徒会会計』。人相の悪い少年の方は『生徒会書記』と書かれてある。
霧野を助けに行く時にお世話になった二人だ。
「いやぁ、ごめんごめん。紫先輩を見つけたから、挨拶しようと思ったんだ」
「だったら俺も連れて行けよ! 俺も生徒会だろうが!」
人相の悪い少年の方は、こちらを見ている藤村と神山に気付き、『あー!』と大きな声を上げる。
「テメェら、いつぞやの危篤野郎じゃねぇか!!」
危篤野郎? と藤村と神山は首を傾げる。何と言うか、ネーミングの無さに愕然とした。
少年は二人を睨みつけ、
「よくもまァ、生徒会役員の前で大嘘つきやがったな。ふざけやがって」
そんな少年をなだめるように、銀髪少年が相手の肩に手を置く。
「まあ、やめなって忠勝。そういえば、ちゃんとした自己紹介がまだだったね」
銀髪少年は仕切り直すように、トレイを藤村の席の隣に置いた。
「僕は二年A組の明智創一(あけち そういち)。生徒会の会計職です」
「……二年A組学年順位三位。那月忠勝だ。生徒会の書記やってる……」
那月の紹介が終わり、ここで藤村はある事を思い出す。
流生の苗字。
「あっ! もしかして、流生さんの弟!?」
「……お前、姉貴を知ってるのか?」
那月の態度が一転、藤村とかなり親しくなり始めた。
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