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74
:
竜野翔太
◆sz6.BeWto2
:2012/08/03(金) 23:56:09 HOST:p4147-ipbfp1503osakakita.osaka.ocn.ne.jp
「頼む、俺を鍛えてくれ!」
「はァ?」
いきなり土下座のような体勢で頼み込む藤村に、流生は大慌てだ。
そもそも脳の許容量がそんなに大きくない彼女にとっては、今この状況はとてつもなく頭を狂わせる。
流生は何をどうすればいいのか分からず、とりあえず状況を把握しようと努める。
え、えーと……。とりあえず幽鬼は私に負けた? で、いいんだよな、うん。それで、戦い方がどーのこーの言った後にこうなって……そもそも何で私に修行を頼んでんだ?
流生はもう限界だ。
狩矢も桃音もそう判断し、桃音がテレパシーを使い彼女を落ち着かせる。
『流生さん、落ち着いて。とりあえず一緒に状況を一個ずつ理解していこう』
「……お、おう……」
桃音のテレパシーにより、流生は落ち着きを取り戻し、藤村に顔を上げるように促す。
「で、何でお前は私に、その……修行を頼んだんだ? 他に頼める奴なんていくらでも―――」
「いや。アンタしかいないんだ」
妙に力が篭っている藤村の瞳に、流生は妙に期待を持つ。
彼女は、藤村の言葉を黙って聞くように、彼の次の言葉を待っている。
「……工藤会長をハッキリと『自分より弱い』って言うアンタには笑われるかもしれないけど……俺の今の目標は工藤会長なんだ! あの人を超えるために、俺はアンタの指導を受けたい! 一週間に一日でもいい! 一時間だけでもいい! ダメか?」
藤村の声に力が篭っている。
彼の言葉に、流生は笑みをこぼした。
「くっくっ……、政宗が目標ねぇ。こりゃ大きく出たもんだ」
流生は知っている。
今戦場原学園で工藤政宗が学園最強を意味する『生徒会長』になっていること。それが大きな原因で彼が多くの生徒に尊敬されている事。そして、かつて自分が到達できなかった席に今彼が座っていること。
「いいだろう、お前のその心意気勝ってやるよ! 一日とか一時間とか、小さいこと言わずに毎日でも来いよ」
「……ありがとうございます!」
流生の言葉に藤村はすごく嬉しそうな表情をする。
藤村は視線を狩矢に移す。
「狩矢。お前に頼みがある」
藤村の言葉に狩矢は首を傾げる。
「霧野と篠崎の修行、お前が付き合ってやってくれ。俺よりしっかりとアドバイスできるお前のほうがいいだろうからさ」
藤村のその言葉に狩矢は嬉しそうな顔をする。
彼は藤村と強引に肩を組んで、
「そうかそうか! ようやくお前も俺を認めてくれたかぁ!」
藤村幽鬼は今日で大きな目標がもう一つ出来た。
工藤政宗と那月流生。
二人の降霊術者を越える、という大きな目標が。
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