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蝶が舞う時… ―絆―

347:2012/01/13(金) 14:58:03 HOST:zaqd37c5e53.zaq.ne.jp
それから30分後。

窯の蓋は開いて、白い骨だけになった憐が居た。

「夜那ちゃん。この袋に骨を詰めて?夜那ちゃんと誠でやった方が憐君も喜ぶと思うの…。」

誠のお母さんに言われ私は泣きながらお骨用の袋に手で骨を入れる。

ポタポタと大粒の涙を零しながらお骨を袋に入れる。

一個一個の骨に重みを感じる。

温かさも…感じる。

「憐…。私の傍にずっと居るよね?これからも見守っていてね。」

私はそう呟くと、誠が私の身体を抱き寄せた。

「…憐の為にも生きなきゃな。」

誠は笑みを浮かべて言った。

「そうだね…。」

私はお骨用の袋の紐を縛り、手に持った。

この袋を持っているだけで憐が隣に居るような気がして嬉しかった。

憐の骨は親戚の人達と私と誠に分けられた。

私は強く袋を抱き締めて、背を向けて駆け出した。

「夜那!」

後ろから誠の声が聞こえたけど私は振り返らなかった。


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