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蝶が舞う時… ―絆―

307:2012/01/08(日) 12:41:15 HOST:zaqdadc28ab.zaq.ne.jp
私がそう言った直後、家のインターホンが鳴った。

「あら。こんな時間に…誰かしら。」

誠のお母さんは席を立ち、リビングを出た。

玄関で扉が開く音が聞こえた。

「あら憐君じゃない。どうしたの今日は…。」

誠のお母さんの声を確認して私は無意識に玄関方面に向かった。

玄関に向かうと、白のトランクを持った憐が笑顔で立っていた。

「憐…。」

私が呟くと、憐は口を開いた。

「夜那…目を覚ましたんだね。良かった…。」

憐は私に優しく問い掛ける。

でもその問い掛けは何処か悲しく感じた。

「うん…。今日から旅行なの?」

「そうだよ。親戚の家に泊まりに行くんだ。1泊2日の旅に行って来るの。
 で、行く前に夜那に少しでも顔出しておこうかなって思って今日は来たんだ。」

「そう、なんだ…。楽しんでおいでよ。帰って来たら三人で騒いで遊ぼうよ。」

私は笑顔で言った。

でも心の中に妙な胸騒ぎはまだ続いていた。

このまま憐を見送ったら駄目な気がした。


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