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VaMPiRe
212
:
竜野翔太
◆sz6.BeWto2
:2012/11/30(金) 21:13:19 HOST:p8152-ipbfp4204osakakita.osaka.ocn.ne.jp
中々連絡が来ない。
朱鷺が魔界へと情報を収集に出かけて二日経つが、未だに霧澤にも朧月にも何の情報ももたらされなかった。霧澤達は昼休みに屋上に集まることが習慣だとでもいうように、自然に足が運ばれていった。
四角形になるように座った後、不安が募ってきた真冬が口を開く。
「……涙ちゃんがいなくなって五日くらい経つけど……、何の進展もないね」
真冬の言葉に返事は無い。
全員がどう言えばいいか分からないからだ。何て返せば正解なんだろうか。どう対応すればいいのか。励ました方がいいのか。正解の言葉も、対応の仕方も、励ます方法も思いつかない。いや、正解なんてないし、対応なんてできっこないし、方法なんてあらかじめ用意されてないのかもしれない。
霧澤は何気なく携帯電話を開くと珍しく汐王寺からメールが届いていた。
彼女とはフルーレティの一件以降連絡を取り合えるようにしており、メールは常に霧澤からだった。彼女とのメールの回数こそそこまで多くない。だが、今回ばかりは頻繁にするようになっており、大抵自分からメールしない汐王字からメールするなど、彼女も相当不安になっているようだ。
内容は『進展はあったか?』という女子のメールとしては、可愛らしさが足りない味気の無い内容だ。
『いいや』とこちらも短く返信すると『そうか。何かあったら連絡頼む』と男子とメールしているような内容のメールが届く。
「……白波さん、大丈夫だよね……?」
奏崎が口を開く。
大丈夫、というのは『死んでないよね』というニュアンスの言葉だろう。
死んだ、という内容を紫々が伝えに来る可能性は極めて低い。自分達が突入したら既に死んでいた、というパターンも考えられなくない。
そんな奏崎の肩にぽん、と茜空が優しく手を置く。
「大丈夫ですよ。感知されにくい場所にいるか、もしくはそういう結界を張っているせいか分かりませんが、僅かに白波さんの魔力を感じます。まだ生きてますよ」
茜空の言葉に奏崎はこくりと頷く。
だがそれもいつまで続くか問題だ。いつまでもこのままというわけにもいかないだろう。
そんな時、霧澤の携帯電話が着信音を鳴らす。
これはメールの受信ではなく電話だ。表示された名前は朱鷺綾芽。
霧澤は急いで携帯電話を開くと、微妙に荒くなった声で『もしもし!?』と返す。
その様子に驚いた様子で、朱鷺が話し始める。
『……どうかなさったんですか……? びっくりしましたわ。まあいいでしょう、それでは今からわたくしが手に入れた情報をお伝えしますわ』
霧澤は息を殺して朱鷺の言葉を待つ。
彼女は資料を見ながら電話しているのか、紙をめくったりした時に聞こえる音が微かに霧澤の耳に届く。
朱鷺は落ち着いた口調で、
『恐らく首謀者は三人ですわ。皆さんご存知の紫々死暗と紫々伊暗。そして、彼女達の姉―――紫々浪暗が今回の犯人ですわ』
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