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蝶が舞う時・・・。

475:2011/10/11(火) 14:57:52 HOST:zaq3dc00753.zaq.ne.jp
翌日――――

私が目を覚めると誠はすでに着替えていた。

病服ではなく、赤のTシャツにモザイク柄にカーキ色のショートパンツを着ていた。

ショートパンツには、チェーンが付いている。

でも何でドキドキしているんだろう…。

「お!夜那。おはよう。」

誠は笑みを見せて言った。

「お…おはよう。」

私は少し緊張しながら言った。

「何緊張してんだよ。」

誠にそう言われ私は思わず目を逸らした。

「き、緊張なんてしてないよ。」

そう言って私は部屋の時計を見た。

午前8時13分。

まだ時間はある。

「あの…誠。。何時に此処を出発するの?」

私は服のリボンを整えながら言った。

「えっと…9時には此処を出て行こうと思う。」

誠は部屋にある引違い窓から景色を眺めながら言った。

「分かった。じゃ、少し待ってて。」

私はそう言って病室を出た。

30分後。

私は薔薇を手に戻って来た。

赤い薔薇に赤い薔薇の蕾もある。

「この花も一緒に連れて行ってあげて。私の事だと思って。」

私は誠の前に薔薇を差し出した。

「そうさせてもらうわ。」

誠は笑いながら薔薇を受け取った。

「うん。」

私は言った。

「誠。」

その言葉に誠は振り返った。

「母さん…。今日は仕事じゃ…。」

「仕事はこれから休む事にしたの。で、夜那ちゃんを預かる事になった訳。」

誠のお母さんは凄い陽気に言った。

「夜那を預かる!?でも、家はどうするんだよ!」

誠は少し混乱しながら言った。

「あ、それなら夜那ちゃんの家を借りる事になったの。もう私達の家は売り払ったので
 これからは夜那ちゃんの家に同居と言う形になったのよ。」

誠のお母さんはさらりと口にした。

「同居の件。OKになったんだ…。」

私は嬉しくなって頬が少し赤くなった。

「…うん。」

誠は景色に視線を戻した。


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