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鏡の国、偽りの唄。

111月峰 夜凪 ◆XkPVI3useA:2012/09/02(日) 14:24:05 HOST:p10226-ipngn100102matsue.shimane.ocn.ne.jp

 街のゲームセンター。そこは、小規模ではあるものの、学校から結構近くの所にあるため、夕方頃に行くと学生やらカップルやらが大勢いる。
 しかし、その夕方頃に大勢いる学生のなかでも、一際目を引く美少女がいた。

 「霧崎くん、霧崎くん! 見て見て、取れたよっ!」

 嬉しそうにウサギのぬいぐるみを抱きしめる、桜色の髪の少女――言うまでもなく、祀木 華魅の事だった。
 
 「……良かったじゃん」
 そう言って、どこかクールな印象の少年、霧崎 碧は彼女の頭にぽん、と手を乗せる。すると、彼女は一層嬉しそうに微笑(わら)い周囲からは当然碧に羨望と『この野郎爆発しろ!』といわんばかりの刺々しい視線が集まっていたが、彼もこれまた当然の如くスルーしていた。
 一見カップルのデートともとれるこの光景。しかし、元々は華魅の『買い物に付き合って欲しい』という頼みを碧が聞き入れたのがきっかけだ(世間ではそれをデートというのだが)。それが終わった今、華魅が『ゲームセンターには行ったことがない』という、教科書通りの優等生発言をしたため、碧が連れてきたというわけだ。
 それにしても、と。碧は華魅に目をやる。

 「(……まさか、ここまで喜ぶとは思わなかった)」
 彼がそんな事を思っている間にも、彼女は射的やらUFOキャッチャーやらでどんどん景品を獲得していく。……初めてなのにここまで上手いのもまた予想外だが。碧の視線に気付くと、華魅は左手に射的銃、右手にぬいぐるみを抱えてドヤ顔。しかし、それもイラッとくることは無く、むしろ微笑ましいのがまた不思議だ。

 ――すると、ポケットの中で振動する携帯。取り出してみると、秋寺からのメールだった。
 「……?」
 珍しいと思いつつメールを開いてみると、画面に映ししだされたのは、たった一文。

 『俺はきのこ派だッ!!』
 
 「知るか!」
 突拍子もない内容に、碧は思わず突っ込むが、恐らく送る相手を間違えたのだろう。とはいえ、どんなやりとりだったのかも気になるところだ。スルーする、という手もあったが、敢えて『俺はたけのこ派だ』とだけ返しておいた。
 
 「ねね、霧崎くん何か欲しいのある?」
 「平和」
 「えっ!? 射的って世界救えるんだ!?」
 華魅をからかうつもりで言ったボケが、ずれたツッコミどころか、さらなるボケで返ってくる。予想外の事に碧は困ったように頬を掻くと、ふとつり目で口角の上がった猫のぬいぐるみが目に入った。

 「あの人形、晴間さんに似てないか?」
 「わかった! あのぬいぐるみね!」
 「えっ、!? ……い、いや、別に欲しいってわけじゃ、」
 彼が言い終わるより早く、射的銃から破裂音が響き、撃ち出された弾丸(コルク)が輝似のぬいぐるみの方へとまっすぐ飛んでいく。そして、ぬいぐるみの頭部に弾丸がぶつかり、そのまま後方へと落ちていった。

 「(……晴間さん、ご愁傷様です……)」
 心の中だけで手を合わせる碧。それとは対照的に華魅はニコニコと満足気に笑っており、そして撃ち落とされた輝似のぬいぐるみも相変わらず笑っていた。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

晴れの人似ぬいぐるみェ……華魅がブラックな子に見えちゃうのですが、勿論彼女に悪気はありませんよ!
余談ですが、ぬいぐるみの顔は、顔文字の『(*`∀´)』に近い感じのをイメージして頂ければry


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