[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
メール
| |
孤独から生まれた本
9
:
Cruel crown
:2011/06/20(月) 23:57:07 HOST:KHP222009082198.ppp-bb.dion.ne.jp
エメロードは歩きながら、持っていた扇子を服の中に入れる。
「俺の願いと何か関係があるのか?」
「はい。貴方の願いはこの世界の人々を助けること、そして私はそのための手助けができます。」
「正直に言うと、俺にとってこの世界は特に大切なものなわけじゃない。
でもお前は俺を探していた・・・つまりこの世界の人々を助けることは、俺にしかできないんだろう?」
「この世界と私が生まれた世界「ハルべリア」は違います。ですが、とてもよく似ています。
この世界の人々が傷つけば、ハルべリア人々も傷つきます。私の力だけでは、どちらの世界も守れません。」
エメロードが木の階段を降りると木はもとの形に戻っていく。
「俺は、俺にしかできないことがあるならやる。それだけだ。」
それくらいしかできることはなからな。
「今、ハルべリアでは大きな闇の力によって人々が傷ついています。その影響がこの世界にも及んでいるのです。
貴方には私の力でハルべリアに行き、人々を救ってもらいます。しかし、世界を超えるにはそれなりの対価が必要です。」
「私は、対価を受け取らないと人の願いをかなえることはできないのです。」
「俺が渡せる対価はなんだ?」
正吾はエメロードに決意を込めた言葉で聞いた。
「貴方が私に差し出せる対価は「記憶」です。」
10
:
Cruel crown
:2011/06/21(火) 22:56:23 HOST:KHP222009082198.ppp-bb.dion.ne.jp
「記憶?」
決意を固めたはずだったが、予想外の答えに正吾は戸惑ってしまう。
「貴方とかかわりのある者たちの記憶から、貴方を消す。それがハルべリアに行くための対価です。」
エメロードは、少し悲しそうな顔をしながら言った。
「俺にできることは、俺の存在を引き換えに世界を救うことだということか。」
正吾はまっすぐな目でエメロードを見つめた。
「これはあなたにしかできないことです。世界を救ってくださいますか?」
「ああ。頼む!俺をハルべリアに連れて行ってくれ!」
エメロードは、何も言わず服の中にしまった扇子を取り出し、
威風堂々としている鳥居に向けて三回仰いだ。
すると鳥居が大きな扉に変わっていく・・・・・
鳥居が扉に変わり終わると同時に、ゆっくりと扉が開き始めた。
「この扉の向こうはハルべリアです。」
正吾は、扉に向かって静かに歩き始めた。
11
:
Cruel crown
:2011/07/03(日) 15:05:49 HOST:KHP222009082198.ppp-bb.dion.ne.jp
第一章
正吾は暗闇の中を歩いている。いくら歩いてもこの暗闇から抜け出すことはできなかった。
「エメロード、ここが『ハルべリア』なのか?」
正吾の少し前を歩いていたエメロードに話しかけようとしたが、いつの間にかエメロードはいなくなっjていた。
「エメロード!どこだ?」
一人になってしまった。
正吾は、世界を救うためにと決意した思いが、暗闇の中で孤独という恐怖に変わってしまう。
もうだめだ・・・俺にはどうせ世界なんて救うことができないんだ。いっそのこと・・・
そう思いかけたとき、目の前にバスケットボールくらいの、大きさの光る何かが現れた。
「我、炎をつかさどりし者。お前の願いはなんだ?」
正吾は驚きを隠せず、戸惑ってしまう。
「俺の願いは、世界を救うことで俺の存在理由を作ることだ。」
「我をその身に宿せば、お前は戦うすべを得ることができる。お前は我を欲するか?」
正吾はその光に、手をかざして言った。
「俺にはお前の力が必要だ。俺に力をくれ!」
光はゆらゆらと正吾に近づいてきて、正吾の胸の中に入っていった。
すると目の前に、ここに来るときに通った大きな光る扉が現れた。
ひらかれたその扉の向こうには目が開けられないほど眩しい光が見える。
正吾は、その扉をの向こうに歩いていった。
12
:
Cruel crown
:2011/07/03(日) 15:08:25 HOST:KHP222009082198.ppp-bb.dion.ne.jp
すみません訂正があります!
初めの章は序章です。
気を付けていきますが、これからも間違いなどがありましたら訂正させていただきますので、
よろしくお願いします。
13
:
Cruel crown
:2011/07/03(日) 18:04:49 HOST:KHP222009082198.ppp-bb.dion.ne.jp
眩しすぎて閉じてしまった目をゆっくり開けると、目の前に不思議な世界が広がっていた。
木と同じくらいの大きさの花が咲いていたり、空中に川が流れていたり、現実とは思えない世界だった。
この世界の人はどこに住んでいるんだろう・・・・
正吾は、迷子の子供みたいにあたりを見回してよくみてみると、
大きな花の、茎のところにツリーハウスみたいに家がついている。
「そういえば、エメロードはどこにいるんだろう?」
「貴様!こんなところで何をしている!」
突然聞こえた声の方を向いてみると、いかにも城の兵士という感じの武装した男が、持っている槍をこっちに向けて立っていた。
「あ、えっと、俺は・・・・その・・・」
突然すぎて何を言ったらいいのかわからなくなってしまった。
「あやしいやつだな、お前を始末する!」
その兵士がついてきた槍は正吾の顔の数cm離れたところを横切る。
正吾は、今まで喧嘩らしい喧嘩をやってことがないので、ビビって逃げることしかできなかった。
正吾は兵士の攻撃を必死によけながら精一杯逃げた。
14
:
北澤清史
:2011/07/31(日) 14:53:24 HOST:KHP222009082198.ppp-bb.dion.ne.jp
このまま走れば何とか逃げきれる!
そう思った瞬間、兵士の攻撃を上げていき、一振りするだけで斬撃が飛んでくる。
正吾は、あわててよけようとしたが、足元の石に躓いてしまった。
ヤバい!このままだとよけられない!
ビビって閉じた目をそっと開けると、目の前には視界を覆いつくすような炎が
兵士の斬撃から正吾を守っていた。
「な!貴様、その力は・・・・」
兵士の足元を見てみるといつの間にか地面に矢がささっている。
兵士は正吾の後ろを見ておどろいて逃げて行った。
「大丈夫かい?この時間帯は城の者が見回りに来るから気を付けないと・・・」
振り返るとそこには若い男がいた。
後ろから聞こえてきた声の主であろう若い男は、ピーっと指笛を吹いた。
すると、草陰や木の後ろからぞろぞろと人が出てきた。
15
:
白井俊介
:2011/09/22(木) 16:19:47 HOST:bc31.ed.home.ne.jp
北澤さんって本名ですか?まあないと思いますがww
でもとても面白かったので、応援しております。
16
:
KIKKOMAN
:2011/09/22(木) 20:55:09 HOST:pw126200176114.44.tik.panda-world.ne.jp
北澤って誰?
こんな小説書ける人の顔がみてみたい!!
キモかったらいいけどwww
17
:
Cruel crown
:2011/10/08(土) 20:42:25 HOST:KHP222009082198.ppp-bb.dion.ne.jp
このまま走れば何とか逃げきれる!
そう思った瞬間、兵士の攻撃を上げていき、一振りするだけで斬撃が飛んでくる。
正吾は、あわててよけようとしたが、足元の石に躓いてしまった。
ヤバい!このままだとよけられない!
ビビって閉じた目をそっと開けると、目の前には視界を覆いつくすような炎が
兵士の斬撃から正吾を守っていた。
「な!貴様、その力は・・・・」
兵士の足元を見てみるといつの間にか地面に矢がささっている。
兵士は正吾の後ろを見ておどろいて逃げて行った。
「大丈夫かい?この時間帯は城の者が見回りに来るから気を付けないと・・・」
振り返るとそこには若い男がいた。
後ろから聞こえてきた声の主であろう若い男は、ピーっと指笛を吹いた。
すると、草陰や木の後ろからぞろぞろと人が出てきた。
18
:
Cruel crown
:2011/10/08(土) 21:03:41 HOST:KHP222009082198.ppp-bb.dion.ne.jp
さっきまでは誰もいなかったが、ほんの数分でにぎやかな村となった。
「俺はリオピア・オーガ、君は?」
にぎやかな村を楽しそうに見ていた正吾にオーガは問いかけた。
「あっ、俺は斉藤正吾です。さっきは助けて下さってありがとうございます。あの、ここはどこですか?」
「ここは、フロウという村だよ。君は・・・まさか、この世界の人ではないのかい?」
「えっ!?この世界では、よく異世界の人が来るんですか?」
「それは、わしが話そう。ここで立ち話も何じゃからの、わしの家で話そう。」
いきなり現れたのはきれいな長い髪の老人だった。
老人の後について歩いて行くと、大きな一本の木で出来た家に着いた。
中に入ると、壁には刀や弓矢などの武器が飾ってあった。
「自己紹介がまだじゃったの。わしはこのフロウという村の村長のクロウ・アベラールじゃ。」
クロウ・・・・?どこかで聞いたような・・・・
「は、初めまして、斉藤正吾です。あの、俺・・・・」
正吾が話し始めようとしたら、オーガによって止められた。
「村長はね、魂力(はくりき)っていう、声なき者の声を聞いて話しをしたり、人の心を読んだりできる力が使えるんだ。」
正吾は何の事だかよくわからなかった。
正吾の困ったような顔を見て、オーガはさっきの説明に付け加えるように言った。
「つまり、今、正吾君が俺たちに聞きたいことが村長にはわかるんだよ。」
アベラールは少し間をおいて話し始めた。
19
:
ライナー
:2011/10/09(日) 14:44:54 HOST:222-151-086-003.jp.fiberbit.net
コメント失礼します、ライナーです^^
久々の更新ですね!待ってましたよ!
新キャラどう動いてくれるのか楽しみです。
ではではwww
20
:
Cruel crown
:2011/10/09(日) 18:38:31 HOST:KHP222009082198.ppp-bb.dion.ne.jp
本当に更新できなくてすみませんでした。
何とか更新しましたが、また更新できない日が続いてしまうかもしれません。
ご了承願います。
21
:
Cruel crown
:2011/10/09(日) 19:58:07 HOST:KHP222009082198.ppp-bb.dion.ne.jp
「まず、さっき言っておったことじゃが、この世界には古くからの言い伝えがあっての、その言い伝えは今でも歌として伝えられておる。」
「おぬしも聞いたことがあるようじゃの。」
すごい・・・・確かに俺はエメロードが歌っている歌を聞いた。もし、あの歌がそうならこの人は、本当に俺の心が読めているんだ・・・
そういえばエメロードも俺の心が読めたよな・・・
「エメロードは村長のお孫さんなんだよ。」
「そうか、クロウって言う名前には聞き覚えがあったんだ。」
正吾はもやもやしていたものが頭から消えてすっきりとした。
「そうだ!あの、エメロードは今どこにいるんですか?」
その時、アベラールはイキナリ頭を抱えてうめきだした。
「ハァ、ハァ・・・・城の者がここに攻めてくる・・・・・」
「村長?」
オーガはすぐにアベラールのところに駆け寄ったが、アベラールによって払いのけられた。
「わしの事は良い。それより奴らの狙いは正吾、おぬしの命じゃ!良いか、よく聞くのじゃ!言い伝えによると、4人の勇者が三つの神器を集め、城の祭壇におさめたとき、闇の力は払われハルべリアに平和が戻るのじゃ。」
アベラールは命綱を握っているかのように、正吾の腕を強くつかんだ。
正吾はただ黙ってうなづくことしかできなかった。
「おぬしが倒さねばならぬ者の名は、リオピア・セルガ。そうじゃ、あやつはオーガの父でこのレーブ国の国王じゃ!エメロードは彼に捕らえられておる。」
「おぬしなら・・・・きっと・・・・」
アベラールは、すべてを言い終える前に静かに床に倒れた。
22
:
黒椿
:2011/10/26(水) 21:01:17 HOST:59-166-114-239.rev.home.ne.jp
コメを書かせていただきます。黒椿という者です。
ストーリー構成はとてもまとまっていていいと思います。
一つ言わせていただくとしたら、心の声と説明的文章の区別がつきにくいかもしれません。
一目で分かるように「」の使い方を工夫してみたらいかがでしょうか。
・・・と、書かせていただきましたが、面白いです。がんばって下さい。
23
:
ライナー
:2011/10/26(水) 23:05:59 HOST:222-151-086-004.jp.fiberbit.net
黒椿さん≫
実際に主人公視点で描くナレーションは多いですよ?
それに、この小説は心の葛藤が多いので、的にあった技法だと思いますが……
まあでも「」で言うようなものが多いので作者様には「〜と思った」などのナレーションの工夫が必要だと思いますけどね。
24
:
Cruel crown
:2011/10/30(日) 23:25:12 HOST:KHP222009082198.ppp-bb.dion.ne.jp
黒椿さん、ライナーさん、コメントありがとうございます。
お一人づつお答えできないことをお詫び申し上げます。
確かに改めて読んでみると心の声は分かりにくいですね。
ライナーさんが下さったアドバイスと合わせて工夫してみます。
ですが、文章的に厳しいときは、今までみたいになってしまうかもしれませんので、
あらかじめご了承お願いいたします。
これからも、アドバイスや感想をコメントにしていただけると光栄です。
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板