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羊の戸惑い

67 ◆uXwG1DBdXY:2011/08/22(月) 17:39:14 HOST:KD027082037068.ppp-bb.dion.ne.jp

<04 / 二人きりの個室>


「おねーさん」
「ひあ、な、なんでしょう」

行き成り声をかけると間抜けた声を出した後ゆっくりと振り向いて恐る恐る、と言った感じに返答する
そういえば咄嗟にお姉さん、なんて言ってからずっとこうやって呼んでるけど、そういえば同じ学年だった


「気分悪いの?」
「あ、えと、ちょっと…」
「へえ」

表情にも少々怯えのようなものが見られ、戸惑いながらも帰ってくる言葉。自ら聞いておいてと自分でも思うが、そんなにも興味はなく適当に返す

怖いと思っているんだろうか
まあ、学園一の不良とか言われてる奴なんかと一緒にいたら怖がるなと言うほうが無理だろうか。


「お姉さんって名前何」
「え、久我原、ですけど」

久我原…聞いた事があるような、ないような。
まあ珍しくない苗字だし…てか俺のほうが面白いじゃん。普通に。

数分ほど沈黙が続き、ぼーっとしているとそういえばベッドを借りて少し寝ようと思っていたのをすっかり忘れ、少しぼーっとしつつもゆっくりと立ち上がる


「あ、ね、寝るんだったらどうぞ、」
「んー、いーよ別に。」


「それとも二人で寝る?」

冗談でぐいっと顔を近づけると見る見るうちに顔を真っ赤にした。まるであのときみたいに――――
ぎしり、とベッドが軋む音が響く

「ひゃ、あ」
「真っ赤」

くすくすと笑みを浮かべると更に耳まで真っ赤にして。
冗談、と耳元で小さく言うともっともっと顔を赤くして、


「……っ」



「払間ぁー、誉が呼んでるでー…って久我原風邪か!?」

丁度戻ってきた先生が心配そうに声を出す。
お姉さん、というか久我原さんは無言のまま、ただ顔を真っ赤にしたまま首を横に振った。面白い。


「んじゃ」

そう言い放って俺は部屋を出る。
結局寝れはしなかったけれど面白いものは見れたし、屋上かどこかで寝ればいい話だ。


「…変なの」


×

なんなの

なに、あれ


「…っわっけわかんない」

平気で顔近づけたりして、冗談なんか言ったりして、本当本当訳分からない
からかわれた悔しさと、またあの綺麗な顔が近くにあったことを思い出して顔を真っ赤にする。自分でも顔が熱い事が分かる。

あのまま保健室に居るのも居心地が悪くて出てきてしまったけれど今度は少し頭が痛い気がするう…!
はあ、と小さく溜息を吐きながら教室までの道のりを歩いていると教室の前に目立つ赤い髪の男の子を見つけた。丁度教室の扉の前に立っていて、話しかけるのも怖いし…と思い足を止める。

よく見てみるとその男の子は生徒会会長の…名前忘れちゃった…けど!生徒会の子だった。


「あ、あのー」
「ん…ああ、ごめんね」
「いえ」

此方に気がつくと優しく微笑んで数歩下がってがらりと音を立てて教室のドアを開いてくれた
紳士的で優しいな、と思いつつ教室に入ってはっと思い出す

そうだ、確かひどり、飛鳥っていう苗字で…名前は明日香だったかな?
苗字と名前が同じ漢字にできるからって同じ役員の子にからかわれてたなあ、犬飼君だったかな?


「あ、祐希ちゃん、おかえりー。大丈夫だったー?」
「祐希!どうしたの、頭でも痛かったの?」
「ただいま。大丈夫、もう平気だから」

心配してくれる友人二人に笑いかけながら席に着く。


まだ、顔が熱いな


-

(発展がないとか言うんじゃないよ!じゃないよ!← ついで飛鳥という苗字にあることを気がついたあなた!居ませんね絶対。)


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