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羊の戸惑い

49 ◆uXwG1DBdXY:2011/07/25(月) 18:29:14 HOST:KD027082037068.ppp-bb.dion.ne.jp

( 友達→恋人 )


ずっと、ずっと、友達だって思ってたよ
一緒に笑いあったり馬鹿みたいなことしてみたり、悪口言い合ったりして、楽しかったよ

でもね、仕方ないじゃ済まされない気がするんだ


好きに成っちゃったんだって、ばか!!

×


「かにゃたー」
「あ?哉太っつってんだろ馬鹿姫」
「にゃんにゃん」
「っざけんな黙れ」

図書館の中で小さく木霊する二人の声
背中合わせに少しだけ聞こえる心臓の音が愛しくて。でも時間って言うのは本当に残酷ね、時計は時刻を指すと聞きなれた音を鳴らして彼と私を引き裂くの。…なんてロマンチックに語ったって虚しいだけなんだけど。
哉太が椅子から立ち上がると支えをなくした私はそのまま倒れかける


「かにゃた酷い!」
「その名で呼ぶなっつってんだろ」

素っ気無くべ、と舌を出すとそのまま彼は図書室を後にした。
温度のなくなった背中は少しだけ寂しく、冷たい気がして、私はそのまま数分程度ボーっとしていてしまった

今までだったら冷たいなあ程度だったけど今じゃあ少し傷付いちゃう
好きだからかな


同じ態度が出来ないよ、もう


哉太へのすきが変わっちゃったんだよ、もう、元には戻りそうに無いんですけど?

今までどおり一緒に帰れないかもだよ?
今までどおり、休日遊べないかも
今までどおり腕組んだり、頭撫でたり、二人っきりになれないよ?
メールも、電話も、緊張してるんだから


哉太は何も思ってないの?

(まあ、思ってたら思ってたでちょっと怖い)
(これ以上、関係が壊れるのって)
(哉太は)
(好きな人いるの?)


哉太に遅れて図書室から出ると待ち伏せしていたように扉の横に居たらしき女の子が声をかけてきた。声をかけてきたっていうか私の進路をさえぎって前に出てきた。見覚えは無い。きがする、あんまり女の子と接したりするのって苦手だからクラスの女子ぐらいしか知らないし。男の子と接してるほうが楽だし。
女の子は少し緊張しているのか肩には力が入り、白い肌には可愛らしいイチゴ色が乗っていた。メイクも少ししているみたいだけどすっぴんでも多分変わらないくらいに可愛い、結構人気有るんじゃないかな、学校内でも。ていうか何?私に用があるの?こんな可愛い子が?


「佐野姫歌さんですよね」
「う、うん」

女の子は制服のリボンからして私の一つ下、中等部一年生だろう。初々しい感じするし。髪は緩めにふわふわとしたウェーブがかかっていて肩を過ぎる辺りまで伸ばしている。私の短いぼさっとした髪なんかかなわない。
ていうか何、何で私の名前知ってんだろ。


「さ、佐倉君とはどういう、関係で…」
「哉太?」
「は、はい…」

(きります)


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