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羊の戸惑い

47 ◆uXwG1DBdXY:2011/07/12(火) 21:21:22 HOST:KD027082037068.ppp-bb.dion.ne.jp
< 天秤上の駆け引き的恋愛/BL注意 >


「始めまして、えーっと…真咲君?」

規則さえも法則さえも壊してしまおうか。

×


男同士で教師と生徒で、身長も年齢も違いすぎる
好きだと、伝えて困る事は何個もあった

それでも好きだろうと、



「あ、黒河くん」
「…誉センセ」

廊下ですれ違う、金色の髪
此方に気がつくと振り返り、やわらかく笑う

『黒河くん』『誉先生』


当たり前だ。
当たり前、なのだけれど、なんというか。胸の中で何か苛立ちに似たような、不安に似たような。

つまりは不満ってわけなのだけど

かなうわけがなかったと諦めきっていたから終わりぐらいは予測できていた
予測が出来なかったのはこの人が俺のことを好きだったってこと。

振られ方も別れ方もきっと予想通り



「…黒河君?」
「え、あ、なんすか」
「ああ、今日もうちょっと残らないといけないから先に帰ってて?ごめんね」


申し訳無さそうにそれでも彼は笑った
最初何を言われたかわからなかった

いや、別に言語が分からないほど俺は馬鹿じゃない。何にといわれれば「先に帰ってて」「ごめんね」という言葉だ。
彼はわかっていた、俺自身が俺自身を分かっていなくても


一緒に帰りたい。あい、たい。


「―――わかりました」
「うん、明日は大丈夫だから」
「っ」


彼は余裕だ
俺がこんなにも不安で、イラついているのに、彼は何でもお見通しで、俺が勝手に悩んで悩んで悩んでるだけ、で
気づかないうちに泣いていた


健康さが少しは感じられるようになった白い肌を伝う
彼が綺麗といってくれた赤い目から、またポツリと
何度も触れてくれた頬を伝って



「こ、黒河君!?」
「すみ、ませ」
「どうしたの?寂しかった?」
「ちがっ」


否定しようとした声はさえぎられ
ぼふ、と顔を肩に押し付けられる。つまりは、抱きしめられているわけで。


暖かさが地味に痛くて

「センセ、」
「ごめんね」
「ち、が」
「ごめんね、無理させてたね」


じわりじわりじわりじわり
無駄に我慢していた涙がこぼれ始めた

ぎゅうっと抱きしめた

肩に顔を押し付けて声を殺した、




「センセ、    」
×
勝手に心配してくれて、勝手に不安に成ってくれて、
僕のことばかり考えてくれて



-
(うっわー恥ずかしい!前短編で書いてた先生×生徒です…でもリバかもしれない。先生が誉秋来、生徒のほうが黒河真咲君でした)


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