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Cata of Blackness --誘われる闇へ--
1
:
神奏 琉音
◆XuuscjqfhY
:2011/03/11(金) 07:09:41 HOST:i125-202-128-142.s10.a021.ap.plala.or.jp
再び登場です、ええ。 神奏 琉音(カミカナ ルオン)です。
今は、Keeper of the sicrt --歪んだ記憶の住人-- 書いております。あれれ?綴り合ってるかな?←
基本的に誤字多いです、脱字もですが。そなへんは仕方無いと思って下さいorz
ココでは結構書いていますが、主に書いてる奴では二つ目です。
感想、アドバイスをいつでもお待ちしております!!
2
:
神奏 琉音
◆XuuscjqfhY
:2011/03/11(金) 20:50:48 HOST:i125-202-128-142.s10.a021.ap.plala.or.jp
--序章(プロローグ)・人の心の光と闇--
「僕の人生に光…………」
そうポツリと呟く少年、小鳥遊 翠(タカナシ スイ)がいる。エメラルドグリーンの髪に薄い琥珀色のメッシュを入れ、腰程度まで伸ばしてある。黒い眼鏡をしており知的に見え、右目ライトブルー、左目ライトグリーンのオッドアイ。決してカラコン(カラーコンタクト)ではない。服装は百蘭学院(ビャクランガクイン)の制服、白いYシャツに高等部用の青いネクタイ、黒いブレザーのボタンを全て開け、ネクタイが見えている。黒いズボンを少々長め。ブレザーに付いている左胸元のポケットには六角形のバッジに高等部生徒会長、と刻まれていて、翠の地位の高さ、成績等の実力が分かる。
翠はうつろな目で教室の窓の外を見続ける。何時も微かに唇を動かしているが、誰も翠は喋っているとは気付かない、それ程小さい声なのである。
「僕の人生は闇ばっかだ……奏(カナデ)もいなくなった……」
泣く寸前のような顔をしながら窓の外を見つめる。そんな翠の前に鮮やかな琥珀色の髪がちらつく。翠はそちらを振り向けば、前髪を長くし、後ろを短くしている琥珀色のショートカット、薄紫色の瞳、白いYシャツに青いリボン、黒いブレザーに白いライン、黒いスカートをはいた、翠と同じクラスの少女、星条 亜理紗(セイジョウ アリサ)である。亜理紗はニコリと微笑みながら「どうしたの?翠。 今日、ピアノやフルート、華道、茶道、剣道の稽古でしょ?一緒に帰ろ!」
男子で華道や茶道はどうなのだろうか、と翠は薄々感じていた。翠は苦笑しながら「………、ええ。そう、ですね」とぶっきらぼうに答える。やりたくない物をやれ、と言われているのだから仕方無い。亜理紗は小さくため息を付きながら「サボっちゃう?」と明るく言う。
「無理ですよ。そんなの叔母様(オバサマ)が許してくれる訳ないでしょう。僕がとても怒られます」
「大丈夫、だいじょーぶ! 私、叔母さんに気に居られてるもん!」
まあ、猫被りだし、当然だろう、と考えながら、亜理紗は携帯電話のボタンをピッピッピッと押して行き、押し終わると、トゥルルルルルルッと言う音が鳴る。電話の向こうから『はい。小鳥遊ですが』と渋い声が聴こえる。しかし亜理紗は平然と「あ、星条です。亜理紗です。 えと、用件を言いますと翠君を私の用事に付き合って欲しいのですが……一人は寂しいので」とサラリと嘘を淡々と告げる。電話の向こうで無表情であろう叔母は「亜理紗ちゃんかい。ええ、ええよ。借りていき」と軽い昔ながらの言葉遣い。
亜理紗はお礼を言えば、プツリと電話を切る。得意げな表情で翠を見据え勝ち誇ったような口調になる。
「ね?ね?……私が言ったから、翠、遊べるでしょっ!?」
ニコニコとした偽りの無い笑顔。心の底から笑うとびっきりの笑顔。
分からない。分からない。分からない。分からない。分からない。分からない。分からない。分からない。分からない。分からない。分からない。分からない。分からない。分からない。分からない。分からない。分からない。分からない。分からない。分からない。分からない。分からない。分からない。分からない。分からない。分からない。分からない。分からない。分からない。
何もかもが分からない。
ナゼワラエルノ? ナゼナケルノ? ナンデーー?
「あ………の、えっ……と、……あ…り…が…と…………うござい……ま……す…!」
分からない、と言う事を押さえ、少し不安感に襲われながら呟くように言った。
3
:
神奏 琉音
◆XuuscjqfhY
:2011/03/12(土) 12:45:44 HOST:i125-202-128-142.s10.a021.ap.plala.or.jp
翠は準備をするといい教室へ帰っていく。亜理紗は下駄箱前でため息を付きながら翠を待つ。
「……良いよな、貴様は。他人の気持ちなんて考えたりしていないだろう?」
亜理紗の目の前で一人の少女と少年が現れた。少年は少女にそっくりであった。少女は白いハイライトの髪を黒いリボンでポニーテールにしており、右目薄紅色、左目薄花色のオッドアイの瞳をし、白いワイシャツに高等部用の青いリボン、黒いブレザーに白いラインを入れ、第二ボタンだけ締めている。黒いスカートには銀色のチェーンが付いてあった。少年の方は白いハイライトの髪を首辺りで一つにまとめ、腰まで伸ばしている。右目のは真っ白な包帯を、右目には真っ黒な光の宿っていない瞳。黒い瞳と言っても実際は失明しており見えていない。服装は基本的に姉である少女と一緒だが、黒いズボンをはいていることだけが違う。
一目見ただけで彼女等が一卵性の双子だと分かるだろう。亜理紗は二人をみて固まった。クラスメイトでもなく、まずここの学院の生徒ではない二人。しかし元々はこの学院の生徒。亜理紗は知っている人物だったが、この世に彼女達は存在してはいけない人物だった。
「忘れましたか? 僕達の事。そんな訳ないですよね?だって……」
「貴様が殺したのだから」
少年が喋ろうとした後少女が先に言う。亜理紗はビクッと表情が強張り、「私は……私は殺してなんかない!!何で今更私の前に現れるの!? 奏(カナデ)ちゃん、奏羽(カナウ)君!!」狂ったように叫ぶ亜理紗をザワザワと周りの生徒達が見つめる。
亜理紗は小さくうつむいた後、「もう、これ以上、私の、私達の邪魔をしないで。 それに私は殺してなんかない。貴方達は事故死よ」と呟き気味に言う。
「羅琉音 奏(ラルト カナデ)、羅琉音 叶羽(ラルト カナウ)は事故死……………そう決まったんだよ」
そう呟いた瞬間、「あの……、亜理紗……さん? …………奏羽君と、……あの、奏がどうかしましたか?」翠が心配そうな表情をして、亜理紗を見つめる。翠にとって“奏”とは聞きたくない単語だろう。
しかし、翠には見えていないのだ。奏羽は亜理紗にしか見えていなかった。 奏は嘲笑うようにクスクスと笑い叶羽で一緒にヒュッと消えてしまった。
亜理紗は作った笑顔を翠に見せ、「大丈夫だよ。 私、そんな事言ってたっけ……?」とクラクラしている頭の中から必死に言葉を絞り出した。
4
:
神奏 琉音
◆XuuscjqfhY
:2011/03/14(月) 16:13:49 HOST:i125-202-128-142.s10.a021.ap.plala.or.jp
「……あのね!翠! ………翠……?」
翠に明るく声を掛ける亜理紗。しかし翠は反応せず一人何かを考えているようであり、亜理紗は奏と奏羽だろう、と考えていた。亜理紗はなるべく大きな声で「翠!!」と呼ぶ。そうすれば、翠はハッとし、亜理紗の方を見た。亜理紗はブーッと地味な効果音を自分で言いながら翠に向かって静かに「つまんない? お稽古やってた方が良かった?奏ちゃんと居た方が良かった?」と悲しそうな瞳で伝える。亜理紗を見て少し悲しそうな瞳をする翠は「亜理紗さん。 お願いです、僕の前で……奏の話をしないで下さい」と冷ややかな口調で言う。
「あ………ごめん」
「いえ……」
亜理紗はツーゥッと額から冷ややかな冷や汗が流れ落ちる。
奏と奏羽の“本当の”理由を知っているのは、ただ一人、亜理紗だけであった。翠は自分の記憶に蓋をし、羅琉音双子姉弟(奏と奏羽)は亡くなった。翠は思い出してしまえば、翠は自分自身を見失うだろう。翠だけは失いたくなかった。あの二人と、翠がいなくなってしまえば、亜理紗は一人、孤独になってしまう。
「帰ろっか……もう五時だよ」
亜理紗は腕時計を見ながらそう言う。ポケットから携帯電話を取り出し、トゥルルルルルッと言う着信音が流れれば「あ、叔母さん。もう帰ります。送って行きますね。あと翠君、疲れちゃってるみたいなんですが……」と白々しく言うが叔母は上機嫌に「ええさ。今日は塾等は休ませるわ」と言う。亜理紗は一言と言いプツリと電話を切る。
「さぁ、翠。帰ろっ!」
ニコニコとした笑みを浮かべ、少し走りながら帰って行った。
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