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テーマは自由、小説や詩を書くところ☆

97侑子 ◆jZgVcLWus2:2011/02/06(日) 20:04:35 HOST:i118-19-55-98.s04.a011.ap.plala.or.jp
 ☆。○。イジメ☆。○ #05




 「○×小出身の逢坂媛歌です。部活は手芸や料理が好きなので家庭科部に入りたいと思ってます。1年間、どうぞ宜しくお願いします。」

 今日から中学1年生。小学校とは違った学校の雰囲気や先輩達との上下関係なんかに呑み込まれそうになりながら教室で自己紹介をする。
 あたしの居た小学校の子はほとんど違う中学に入ったからこっちの中学に来たのは学年でも10人居るか居ないか。
 殆ど知らない顔。

 「自己紹介も済んだ所で、写真撮影だ。皆校庭に出て適当に背の順になるように並んでくれ。解散!」

 と担任の指示も出て近くに居た小学校の同じだった子について行く。
 外に出れば桜が綺麗に咲いていて所々ひらひらと舞落ちている。
 人見知りのあたしからしてみればこうやって自然を眺めてる方が幸せだ。

 「媛歌ちゃん…だっけ?身長同じくらいだからこっちに並んで。」
 「あ…うん。」

 確か…角川祐(ツノカワヒロ)って子。明るくて人懐っこそうな子だなって思ったんだっけ。
 え…ちょっと待ってよ…?
 此処はちょうど中心になる位置なんじゃ…。

 「おお、逢坂が真ん中か。桜が似合いそうな奴でちょうど良いなっ。」
 「……はぁ。変な言い回しはやめて下さい。」
 「ははは、逢坂は真面目だな。」

 こんなんじゃこの先が思いやられる…。




 中1になって2週間が過ぎた。
 仮入部の時期がやって来たのだ。

 「ねぇ、陸上部行きたいんだけど付き合ってくれない?」
 「え……あ、うん…いいよ。」

 小学校が一緒だった子に付き合って陸上部へ仮入部するあたし。
 メニューのハードさにフラフラ…

 「媛歌、大丈夫?陸上部にしよっかなー、楽しいし。」
 「平気。そっか、じゃあそうしなよ。3年間やるんだし。」
 「そう。だよね、じゃあ明日は媛歌の行きたい部活行こ!」
 「え…いいよ。明日の陸上部行きなよ。あたし一人で行けるから…。」

 結局この場はあたしが負けて次の日はあたしの入りたいと思っていた家庭科部へ仮入部した。
 その次の日からは各自別々であたしは一人で家庭科部に仮入部。

 「あ、媛歌ちゃんだよねっ?!ウチ、久保田ひかり。同じクラスの。」
 「え、あ…うん。あぁ、自己紹介の時家庭科部に入りたいって言ってた子…。」
 「そうそう!!一緒だって思って。今日は此処に仮入部?」
 「まぁ…そのつもり。」
 「そっか、ウチもだよ。茶道やるんだって。茶室行こう?」
 「茶室?そんなのあるの?」
 「あるよ、ほら行こ!!」

 そこで同じクラスの久保田さんに逢って一緒に仮入部し、次の日から行くことになった。




 こんなに普通の生活が出来たあたしは人見知りではあったが幼少時よりも人と接する機会が多くなっていった。
 もう人を必要以上に避けることもなくなり周りに少しずつ解け込んで行った――…









 ――これからが物語の本番になるとも知らずに



+続く+


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