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+苦くて甘い、ラブストーリー…+

85紅桜 ◆H2afPHIwUk:2009/09/19(土) 13:18:07 HOST:i121-115-143-192.s04.a013.ap.plala.or.jp
大切な時 +第六話+  「復活☆」

「うわぁぁ…!」

私の泣き声が、雅人の家に響き渡る。不自然なほどの、静けさ。私の泣き声以外に何も聞こえない。
雅人は、泣いている私の頭を静かに撫でていて、おばさんは声を押し殺して泣いている。

――…ごめんね、お父さん、お母さん。

私、ずっと一緒にいたのに、気づいてあげられなくて。

私のせいで…ずっと苦しめられて…ごめんなさい――

お父さん達は、この二年間、どういう風に私を見ていたんだろう。厄介者? 邪魔な存在?
きっと、お父さん達のことだ。優しいから……心の中でもそんなこと思ってなかったんだろうな。

「そして…奈々ちゃんの、これから…だけど」

途切れ途切れに、おばさんはまた重い口を開けて話し始めた。
私も、慌てて涙をふき、留めなく溢れてくる涙を必死に堪える。

「……南校に、行ってもらうわ。」

「――…え…?」

自分の耳を疑った。南校ってたしか…不良たちが集まる、結構でかい学校だよね?!
しかも男子に対して、女子の量が半端なく少ないって………えぇええ!?

「おばさん…それ、本当?」

驚いて出せた言葉が、これ。いや、結構普通だけれども!

「本当よ。奈々ちゃんには酷…ではないと思うけど。
 南校、女子生徒を募集しているらしくって。それで女子は無料よ、無料。」

因みにおばさんは私が全国トップの暴走族の副総長だってことを知っている。
後、総長をやれと言われたが私が断り、未だ副総長を続けていることも知っている。
チームの奴らには断ったのを猛反対していたが、何とか頑張って説得した(実際は黙らせた)。
今の総長は腕力では私のが負けるけど、他は全部私が勝ってる。実力は私のが上のはず。
一応酷って言ってよ! 一応ではあるけど女子なんだから! ていうかそんなことはどうでもよくて!

「何が無料?」

おばさんの主語のない言葉に、小さく首を傾げた。

「全学費よ、全学費。美々や晴喜も考えた末に…だったらしいの。許してあげて。」

「うん…そっかぁ…そうだよね」

美々は、お母さんの名前。若くって、可愛くって、優しい、家族を愛している自慢のお母さん。
晴喜は、お父さんの名前。若いし、カッコいーし、お母さん愛してるし、優しい自慢のお父さん。
コクン、と深く頷いて見せるとおばさんはニコッと笑って、こう言った。

「それに、逆ハー最高じゃない! おばさんも行きたいわ〜!」

「…はぁ」

手を合わせて目をキラキラさせているおばさんは、若いなあ、と実感するよ。
というか、16歳になる息子がいて、35歳って言う若さはどうなの?!って感じよ。
まあ…うちのお父さん達と同い年だけどね。

「手続きは済んでるからね。明日は普段通り学校行ってね? 明後日には、もう転校だから!
いろいろと忙しくなるけど、おばさんも雅人も居るわ。いつでも頼ってね!」

またニコッと笑ったおばさん。この笑顔、私は大好き。

お父さん、お母さん……私、頑張るから、早く戻ってきてよね!


大切な時+第六話+「復活☆」終

あとがき2+

無理矢理復活させ、回想は終了☆((
次回からは南高校転入からっす! ハチャメチャな小説ですが読んでくれてありがとう!!


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