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+苦くて甘い、ラブストーリー…+

82紅桜 ◆H2afPHIwUk:2009/09/12(土) 16:31:24 HOST:i114-181-184-70.s04.a013.ap.plala.or.jp
大切な時 +第三話+  「両親の行方は」


…あれから、何やらいろいろと説明を聞かされ。
何だかんだで、一時間も経っていた。嗚呼、何か時間がもったいない。

「で、分かった?」

「何となくは。」

はぁ、と溜息をつきながらそう答える。まあ、大体はこういうこと。

何日か前、突然私の両親が姿を消した。何の前触れもなく、突然。その前日は、とても普通だった。
その次の日、私はお友達と遊ぶ約束をしていた。だから、だから。引き留めなかったんだ。

「奈々、お父さん達、少し出かけてくるな。」

「あ。うん。行ってらっしゃい」

何も気にすることなく、手を振りながら笑顔でそう言った私。急いでいたから、両親を残して家を出た。
だから両親が、悲しそうな笑顔を浮かべていることを、私は知らなかった。

家に帰ってみると、両親はいない。用事が遅くなったんだろう、それくらいにしか思っていなかった。
それから一時間たっても、二時間たっても三時間たっても…今の時間は、21時。
――…何の用事があったんだろう。そんなに遅くなる用事なら、行ってくれればよかったのに。

……もう朝日が昇り始めている、そんな時間。
流石に、何かあったんじゃないかと心配になった私は、親戚中に電話をかけてみた。

「両親が、何処にいるか知ってますか?…はい。そうですか。あ、いえ。有難うございます」

…何処へかけても、返す言葉はこれしかなかった。 お父さん、お母さん…。

ピンポーン…

静かな私の家に、インターホンの音が鳴り響く。まさか、お父さん、お母さん?!
慌てて玄関へ向かい、勢いよく扉を開けた。しかしそこにいたのは、私の探し求めていた両親ではなかった。

「雅人…どうしたの、こんな朝早く。」

隣の家の幼馴染の山崎雅人。実は、私の思い人だったりする。片思いで思いを伝えたことはないけど。
私の質問に驚いたように目を見開く雅人は困ったように、悲しげに笑って見せた。
そんな雅人に私は首を傾げると次の雅人の言葉を待った。途端、耳をふさぎたくなった。

「お前の両親、借金があったって…本当か?」

「…え?」

驚いた。いや、驚きもできなかった。そんなはずない、そんなはずない。頭の中はこの言葉だけだった。
だって。借金なんて。聞いたこともないし、そんな素振りも見せなかった。

「…嘘、でしょ?」

大切な時 +第三話+「両親の行方は」終


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