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+苦くて甘い、ラブストーリー…+

121紅桜 ◆H2afPHIwUk:2009/12/29(火) 19:01:20 HOST:i121-114-126-244.s04.a013.ap.plala.or.jp
「好きだと言って*第一章* 苦手な人 」

生まれて初めての、失恋をした。

それはまだ私が高校一年生で、寒かった冬のこと。

大好きな親友と、大好きな彼と、私と。

一方通行だった、三角関係。

別れようと告げた時、本当は涙が出そうだった。

走り去った彼の後姿が、かっこよくて。
彼が切なげに笑った最後の表情が悲しすぎて。

大学二年生になっても、未だそのことを引き摺ってて…まともに恋もできない。
だから今は、一生懸命勉強している。でも長くは続かない。勉強してても、由香ちゃんや敬くんのことばかり浮かんでくる。

今は、何をしているの?

二人は仲良くやっている?

私と由香ちゃんは大学が違くて、由香ちゃんは…頭のいいところ。
私は…それより一つランクの低いところ。これでも、頑張ったんだけど…。

敬くんは……私達よりもっとランクの高いところ。
実は由香ちゃんは、私のためにランクを下げてくれたんだけど…落ちちゃったんだ、私。

頭のいい由香ちゃんは勿論合格して、大学生活を楽しんでいる。
互いにサークルやバイトなどで忙しく、和える機会が全然ないけど、仲良くやっているとこの前言っていた。

「はぁ…。もう、毎日暇だよぉ…」

出てくるのは溜息ばかり。

「亜衣、亜衣。そんな溜息ばっかりついてたら幸せ逃げるよー!」

パッチリで少し垂れ眼気味な優しい瞳が此方を見つめている。
あ、留奈ちゃんだ。いつから、いたんだろう…。ていうか、今はそういうこと言わないでぇ…。

「あれ、元気出してよ! そいえば、亜衣。今日合コン行く?」

「えー…」

留奈ちゃんはいつも合コン、合コンと口癖の様に言っている。彼氏がいないのを焦ってるらしいけど。
合コンって、何か嫌。自己紹介とか、馴れ馴れしく話しかけてくるのとか。
人見知りな私にしたら、とっても大変で、苦痛な時間なんだから! なのにいっつも誘ってさ。

ぶーとむくれていると、何故か留奈ちゃんは笑う。それも、悪戯をする前の子供のような、笑顔で。

「亜衣〜、今日はね〜…由香と敬が来るわよ。亜衣も行くっていったら由香が即答だった。どう、行く?」

実は留奈ちゃんは高校の時のお友達で、親友とも呼べる。もちろん由香ちゃんや敬くんもしっている。
ゆ、由香ちゃん〜…行くわけないのに。でも、私の為に、由香ちゃんが同席してくれることはすごく嬉しかった。

だから。しょうがないから。

「分かったよ、行くよ…でも、愛想良くなんて、できないから!」

「分かってるよ〜。じゃあ……」

待ち合わせ場所、待ち合わせ時間などを色々教えられ。
私は意を決した。うぅ、しょうがないからだもん!由香ちゃんが来るからだもん!

――…

空が暗くなり始める時間。
駅前のカラオケボックスでそれは行われた。

「亜衣!こっち、こっち!」

留奈ちゃんに手を振られ、駆け足で其方に行くと手をつないで談笑している二つの影を見つけた。
あ、あれは……!

「由香ちゃん、敬くん!」

勢い余って由香ちゃんに抱きつくと、由香ちゃんはふらつきながらも抱き締めてくれた。
あはは、と面白そうに笑ってから。敬くんも隣で可笑しそうに笑っている。何だか、幸せそう。

「亜衣、変わってないね。ホッとしたよ。何日ぶりだっけ?」

「多分、二週間ぐらい? ていうか二週間じゃ変われないよ」

大学生になっても変わらず、由香ちゃんは私に優しくって、甘くって、過保護。もはや親より。
でもそんなことが何よりも嬉しい。私も由香ちゃん大好きだし。そう思う私も結構重症…?



中途半端でストップ;
今回は一話一話の題名を付けるんじゃなくて章にしてみました!


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