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+苦くて甘い、ラブストーリー…+

112紅桜 ◆H2afPHIwUk:2009/12/23(水) 22:59:17 HOST:i121-114-126-244.s04.a013.ap.plala.or.jp
「永遠の誓ー続編ー」

やめて。やめてよ。

これ以上私を、壊さないで。乱さないで。もう、うんざりなの!

そんなことを口に出してしまえば、私たちは終わり。
それに、私は本当に彼に嫌われてしまう。なんて、愚かな…私。

でも。言えない理由は、他にもあった。
でも。それを認めたくない。認めたら私は……どうしたらいいのか、分からないから。

――本当はそんなこと思ってない、なんて認めてしまったら。

「本当は、気づいてた。由香が最近、可笑しいことに。」

切なげなその声が、すぐ傍で聞こえる。嗚呼。私、抱きしめられてたんだっけ。


「もしかしたら、今みたいに言ってくるんじゃないかって、ドキドキした。」

切なげだけど、しっかりとした真剣な…声。

「でも…いざ言われると…悲しいもんだな。」

不安だと。怖かったと。そう思っていたのは、私だけではなかった。
敬も苦しみ、悲しみ…いつから、そう思っていたのだろう。

「由香。俺は、由香と別れたくない。」

「私…っ、これ以上不安になるのは、嫌だよぉ…!」

涙で震えた、情けない私の声。
それとは対照的に、敬の声は震えてもなく、いつになく真剣だった。

「本当は、こんななりゆきで言うのは嫌だった。けど、由香が不安なら、悲しむなら。」

私を少し話すと、私の目を見てそこで言ったん言葉を区切る。
ゴクン、と固唾をのみ込む。そして、覚悟を決める。

「結婚、してくれ」

――ドクン…

時が、止まった気がした。
彼の、敬の声は。微かに震えていた。

とても重い言葉。「結婚」。どれほどの覚悟で、それを言ったんだろう。

涙が頬を伝う

そして震える唇で。震える声で。精一杯の笑顔を浮かべて。

「はい…」

END


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