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あの作品のキャラがルイズに召喚されましたin避難所 4スレ目

145ルイズと無重力巫女さん ◆1.UP7LZMOo:2017/09/30(土) 23:25:09 ID:Xfy8vrRQ
 正に神隠しとしか言いようの無い早業にルイズと魔理沙がおぉ…と感心している中、霊夢一人だけが紫へと食い掛かった。
「ちょっと紫、何するのよイキナリ。これから藍に色々聞きたい事があったっていうのに!」
 明らかに怒っている霊夢にしかし、先ほどまでの動揺がウソみたいに涼しい表情を見せる紫は気にも留めていない。

「御免なさいね霊夢。これから色々藍と話し合いたい事ができたから、今日はここらへんで帰るとするわ」
「ちょ…!待ちなさいってッ!」
 彼女だけは行かせてなるものかと思った霊夢が引きとめようとする前に、紫は右手の人差し指からスキマを作り出す。
 まるで指の先を筆代わりにして空間へ線を書いたかのようにスキマが現れ、彼女はそこへ素早く入り込む。
 たった数歩の距離であったが、霊夢がその手を掴もうとしたときには既に…スキマは既に閉じられようとしていた。
 このままでは逃げられてしまう!そう感じた彼女はスキマの向こう側にいるでうろ紫へ向かって大声で言った。

「アンタッ!一体何を聞いたらあんな表情浮かべられるのよ!?」
「……残念だけど、今回の異変に関さない情報は全て後回しと思いなさい。博麗霊夢」

 届きもしない手を必死に伸ばす霊夢へ紫がそう告げた瞬間、藍を飲み込んだモノと同様にスキマはすっと消え去った。
 後に残ったのは霊夢、ルイズ、魔理沙にデルフ…そして何が起こったのか全く分からないでいる橙であった。
 消えてしまったスキマへと必死に左手を伸ばしていた霊夢は、スキマが消える直前に中にいた紫が自分を睨んでいたと気づく。
 ほんの一瞬だけで良く見えなかったものの、いつもの紫らしくない真剣さがその瞳に映っていたような気がするのだ。
 まぁ見間違いと誰かに言われればそうなのかもしれない。何せ本当に一瞬だけしか目を合わせられなかったのだから。


 結局、あの後紫と話をしてきたであろう藍が何を言い含められたのかまでは知らない。
 昨日は屋根裏部屋やら雨漏りやらで聞くに聞けず、霊夢自身もその後の出来事で忙しく忘れてしまっていた。
 そして今日になってようやく、暇を持て余していたであろう彼女がわざわざ自分を誘ってきたのである。
 据え膳食わぬは何とやら…というのは男の諺であるが、出された料理が美味しければ全部頂いてお土産まで貰うのが博麗霊夢だ。
 だからこそ彼女はこうして自分を待ち構えていた藍の隣に座り、今まさに遠慮なく聞こうとしていた。

 昨日、どうして自分が夢の中で体験したことを口にしただけであの八雲藍がああも取り乱し、
 そして紫さえもあれ程の動揺を見せた理由が何なのか、博麗霊夢は是非とも知りたかったのだ。
「…で、教えてくれるんでしょう?私が見た夢の話を聞いて何で『覚えてる』なんて言葉が出たのか」
 霊夢の口から出たその質問に、藍はすぐに答えることなくじっと彼女の顔を見つめている。
 まるで言うか言わないべきかを見定めているかのように、真剣な表情で睨む霊夢の顔を凝視する。
 両者互いに睨み合ったまま十秒程度が経過した頃だろうか?ようやくして藍が観念したかのように口を開いた。

「私の口から何と言うべきか迷うのだが、…お前は夢の中で自分とよく似た巫女を見たのだろう?」
「えぇ、何かヤケに殴る蹴るで妖怪共をちぎったり投げたりしてような…」
 最初の一言からでた藍からの質問に、霊夢は夢の内容を思い出しながら答える。
 あの夢の事は不思議とまだ覚えていたし、細部はともかく大体の事は今でも頭の中に記憶が残っていた。
 彼女からの返答を聞いた藍は無言で頷いた後、ほんの数秒ほど間を置いてから再び喋り始める。
 そして、九尾の式の口から出たのは霊夢にとって衝撃的と言うか言わぬべきかの間の事実であった。


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