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避難所用SS投下スレ11冊目

400ルイズと無重力巫女さん ◆1.UP7LZMOo:2016/12/30(金) 23:20:44 ID:UgHbZZAM
「ちょっと待ちなさい二人とも。悪いけど、突撃はちょっと待ってくれないかしら」
「えッ?」
 いざ地面を蹴ろうとしたその時になって、こちらに背中を向けていたルイズが制止したのである。
 突然の事に霊夢は思わず体の動きを止めて、何やら鞄を漁っているルイズの方へと視線を向けた。
 魔理沙の方は既に箒で宙を浮いていたものの足が地に付くギリギリの高度を保ちながら、止めてきたルイズへと声を掛ける。
「お?何だ何だ?どうしたんだよルイズ。私達でアレを相手にするんじゃな無かったのか?」
「まぁ確かに、最初の作戦の時はストレートにそれで行くつもりだったけど…ちょっと試してみたい事ができたのよ」
 急にそんな事を言ってきた彼女に霊夢と魔理沙はおろか、キュルケ達も思わず不思議そうな表情を浮かべてしまう。
 ついで霊夢たちがやろうとした事をルイズがサラッと認めた事に、思わずギーシュとモンモランシーはその顔が青くなった。

「何だろうね?ルイズの言う「試してみたい事」って」
「さぁ、分かるワケないでしょうに。―――まぁ、正面突破よりかはマシだと祈りたいけどね」
 純粋に不思議がっているギーシュとは対照的に、どこか投げ槍的なモンモランシーは先ほど飛び上がろうとした霊夢達を思い出して身震いした。
 いくらなんでもあの二人が異様に強い力を持っているとしても、無数の竜騎士とアルビオン艦隊へ突っ込む事なんて考えてもいなかったのだ。
 例えるならば、ちょっと戦える程度の強いメイジが「今ならだれでも倒せる筈!」と叫んで、エルフたちのいるサハラへ突っ込むようなものである。
 そんな恐ろしい例えが頭の中へ浮かんだ時に、丁度突っ込もうとした二人の内黒白の方が話しかけてきた。
「お、どうしたんだよそんなに身震いさせて?風邪でもひいたのか」
「別に風邪とかひいてないわ。むしろ平気な顔して突っ込もうとしたアンタたちの方が、何かの病気なんじゃないの?」
「生憎だが、私は健康的な魔法使い生活をしてるから。そういう心配は御無用だぜ」
 ――――そういうことじゃ無いっての!心の中で叫びつつも、モンモランシーは勘違いしている魔理沙をキッと睨む。
 そして、ルイズの言う「試したい事」が自分たちにとって安全なものでありますようにとひたすら願っていた。

 その一方で、霊夢はゴソゴソと鞄を漁っているルイズにキュルケと一緒になって問い詰めていた。
「で、どういう事なのよ?『試してみたい事』って…私はそんなの聞いてないんだけど?」
「まぁ確かに、アンタには話してないわね。…けれどまぁ、何て話して良いのやら…」
 いざ参る!というところで止められた霊夢はやる気を削がれてしまったのか、気怠そうな表情をルイズを睨んでいる。
 一方のルイズも、その『試したい事』をどういう風に説明すればいいのか悩んでいた。
「ふ〜ん…ってことはつまり、貴女が言った「試したい事」って即ぢさっき言ってたら゙出来たてホヤホヤの作戦゙の事ね?」
「はぁ?何よソレ。折角好き放題やってた連中の鼻頭を叩き折ろうって時に、わざわざ水を差すだなんて…どういう了見よ」
「伝達ミスによる指揮系統の混乱」
 そんな二人の間に割って入るようにしてキュルケがおり、彼女の隣にはようやっとこっちへ来たタバサもいる。
 二人は霊夢と魔理沙は知らず、ルイズだけが知っているその「試したい事」が…彼女が先ほど言っていだ出来たてほやほやの作戦゙なのではと察していた。
「まぁそう怒るもんじゃないわよ紅白ちゃん?で、ルイズ…貴女の言う「試したい事」で、私達はなにをすれば良いのかしら?」
 一方のキュルケは内心突撃を敢行しようとした好敵手が一歩手前で止まってくれたことに、内心ホッと一息ついている。
 いくら今のルイズが恐ろしいくらい勝ち気だからといって、敵のど真ん中へ突っ込むなんて命がいくつあっても足りないだろうからだ。
 だから突撃をやめた事に関して特に何も言うことなく、ルイズがこれからしようとしている事を笑顔で見守っている。
 何をするかによっては自分も手伝うという意気込みを交えながら、鞄を漁り続ける彼女に話しかけたのである。


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