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代理投下スレ

1名無しさん:2010/06/15(火) 00:00:43
「この流れに乗りたいけど規制中だよこの野郎」
「いいネタ思いついたけど、この規制は何時まで続くんだ?」って人たちのネタを、
本スレに書き込める人が代わりに投下してあげようというスレ

19スター俳優マルス 3章3/4:2010/07/23(金) 22:52:19
ビラク「さて、エフラム君の妹君が弟君を刺した理由だったな」
エフラムはビラクに何故エイリークはマルスを刺したのかを悩んでいたことを説明した
ビラクは少し考えてからエフラムに質問を始めた
ビラク「たしか妹君は弟君の恋人とも仲良くしていたのだな?」
エフラム「はい、マルスの恋人、シーダさんとも一緒にいました」
しっこくハウスにいた時にマルスの部屋からマルス、エイリーク、シーダさんの声が聞こえ
漆黒の騎士の部屋からマルスの部屋の窓を覗いた際に確認している
ビラク「ふむ、そしてたしか別の妹君には同性愛者がいたな?」
エフラム「はい、リンはクラスの友人とそのような関係らしいです」

リン「はっ!!マルス!またあんたは私のことで何か言い触らしたわね!!」
マルス「リン姉さん、誤解だ。僕は練習で忙しいんだダカラチョークスリーパーハヤメテ!イタイ!イタイ!グキッ!アー!」

ビラク「なら導かれる結論は一つだ!」
エフラム「ま…まさか…」
予想がついてしまいエフラムの背中、頬に冷や汗が流れる
ビラク「おそらく妹君も同性愛に目覚めたんだよ!!」
エフラム「な、なんだってー!」
ヒーニアス「な、なんだってー!」
ゼト「な、なんだってー!」
サレフ「な、なんだってー!」
エフラム「出てけ!」
アータスケテエイリークギャー!
ビラク「今誰かいなかったか?」
エフラム「気のせいです…つまりエイリークは…」
ビラク「ああ、きっと弟君が邪魔だったのだろう」
エフラム「マルスは…家族想いだからな…だから敢えて刺されたのか」
ビラク「立派な弟君だな」
エフラム「はい…しかしエイリークは…」グスン
ビラク「気持ちはわかる。俺も世間から異端で見られてるからな」
エフラム「いえ、ビラク殿とは違うんです…」
ビラク「まあとにかく飲もう。辛い時は飲むのが1番だ」
エフラム「は、はい」

だが飲み慣れない酒を飲んだ上に一週間寝不足であったためであろうか
ビラクに酔いが回る前にあっさり潰れたヘクトルであった
ビラク「エフラム君、君はまだ人生は長い。きっと君にもいいことがあるさ」グビグビ
エフラム「…エイ…リーク」zzz

20スター俳優マルス 3章4/4:2010/07/23(金) 22:53:03
エフラム「うう…頭がいてぇ…昨日飲み過ぎたか」
頭を触りつつ俺は人が疎らなショッピングモールを歩いていた
飲み始めてからの記憶が曖昧だがきっとビラク殿のお世話になったのだろう
起きたら机の上に『少年よ、頑張れ』と書かれた紙と朝食があった
時計を見るともうすぐ11時ってところであったので急いで食べ、後片付けをする
俺はヘクトルと違って保母志望だからな。家事はそこそこできる
今朝のことを振り返っていると視界に見覚えのある人が入った

エフラム「あれは…エイリークとシーダさんか」
声をかけようと思ったが昨日のビラクの言葉が再生される
「同性愛」…そうか、きっとあれはデートなんだ。邪魔してはいけないな
そう思った俺は声をかけずに元来た道を戻ろうとした…2人が立ち止まった店を見るまでは

エフラム「あれ…たしかあそこは…」
少し前にミルラ達とあそこでとある服を見た記憶がある…
まさかと思い2人に気づかれない角度から店のショーケースを覗きこむ
俺は自分の記憶力のよさをこれほど後悔したのは初めてかもしれない
2人が見ているショーケースには純白のウェディングドレスが飾られていた
更に会話を聞くために2人の死角(ガラスの反射からもだ)から近づく
シーダ「……なら………様も見とれますかね?」
エイリーク「ええ、きっと見とれるわね。どうする、これにする?」
シーダ「はい!じゃあ行きましょうか」

………そうか、2人の愛はそこまで進んでいたのか
もうこの世の全てが嫌になった…鬱だ…そうだ、また寺に行こう
俺はマルスに同情しつつ、世俗から離れるために寺へ向かった

4章へ続く

21名無しさん:2010/07/23(金) 22:55:02
以上です、よろしくお願いします
あと感想ありがとうございました。頑張って読みやすい文章を目指します
たぶん、無理ですけど…orz

22名無しさん:2010/07/24(土) 20:54:18
遅くなりましたが早い対応の代理投下、ありがとうございました
あと2日でフィナーレなのでそれまでに何とかPC直したいです…

引き続き代理お願いします

23スター俳優マルス 4章1/2:2010/07/24(土) 20:55:10
エフラムがいろいろと誤解してから二週間が過ぎた
マルスはエイリークとの特訓の他に全体練習にも参加していた

マルス「ふう…何とか間に合ったね」
マルスは特訓の末、ギリギリ二日前でマリス王子役を完璧に演じ切ることに成功した
シーダ「マルス様は凄いですね。完璧でしたよ」
マリク「僕達よりも台詞も出番も多いのに…さすがです」
マルス「エイリーク姉さんのおかげだね。あ、頼んでいたのはあるかな?」
マリク「あ、これですね。はい、どうぞ」
マリクが差し出したのはこの舞台のチケットである
マルス「せっかくだしみんなにも見てもらいたいからね」
シーダ「最初は恥ずかしがっていましたよね」クスクス
マルス「それは言わないでね。あとエイリーク姉さんがシーダに来てほしいってさ」
シーダ「はい、わかりました」

ちなみにマルス達が楽しそうに雑談している裏では…
ドーガ「楽しそうだな」
アベル「そうだな」
カイン「俺達はあくまで裏方だし仕方がないさ」
3人が泣きながら後片付け等の裏方仕事をしていた

シーダが兄弟家に来ると、すぐにエイリークが応対する
エイリーク「ああ、シーダさん。実はエフラム兄上にこれを渡したいからペガサスに乗せてほしいのです」
シーダ「ええ、わかりました。場所はどこですか?」
エイリーク「利府薬寺です」

いろいろと誤解してから約三週間、エフラムは利府薬寺の裏の滝で1人滝に打たれていた
剃髪はまだ済ませていないがこのまま出家も悪くないかともエフラムは思い始めていた
しばらくして、日課の修行を終え、エフラムは寺へ戻ってきた
エフラム「ただいま戻りました」
リフ「うむ、エフラム君。君にお客さんだ」
エフラム「客?」
エイリーク「エフラム兄上、お久しぶりです」
エフラム「エイリーク…とシーダさんか。何の用だ?」
エイリーク「明後日、この場所に正装して来ていただきたいのです」
エイリークの持つチケットはマルス主演の舞台のものである
ちなみに正装をしてもらうのはそれなりの場所であるためである
しかし芸術関係に疎く、未だに勘違いしていたエフラムはまたしても勘違いした
エフラム(こ、これは…まさか結婚式の…)
エイリーク「確かにお渡ししました。ではお待ちしています」
エフラムの返事を待たずにエイリークとシーダは去っていった
残されたエフラムは呆然としていた。すると隣にいるリフが話し掛けてきた
リフ「エフラム君、確かに彼女は異端かもしれない。けどいい妹じゃないか」
エフラムの勘違いを知らないリフはビラクの勘違いを信じていたエフラムの話を信じていた…
エフラム「はい…でも俺は」
リフ「行ってきなさい。彼女はわざわざ君に会いにきたのだから」
リフはたとえ避けられていても血を分けた兄、きっと幸せになった姿を見てもらいと勘違いしていた
エフラムは説明は何も言わないリフの考えを見抜き、腹を括った
エフラム「リフ殿…お世話になりました」
リフ「うむ、君はまだ若い。新たな道を探すのだ」

こうしてエフラムは更なる勘違いしたまま劇場へと向かうのであった

24スター俳優マルス 4章2/2:2010/07/24(土) 20:56:22
エフラムが下山して紋章町に向かっている頃、兄弟家では…

エイリーク「素晴らしかったですわね。2人とも息もピッタリですし」
シーダ「エイリークさんのおかげです」
エイリーク「私はただ頑張る2人を後押ししただけですよ」
シーダ「そんなことないです」ザバッ!
エイリーク「…それにしてもシーダちゃんも意外と胸があるわね」シクシク
シーダ「い、いきなりどうしたんですか!?」(///)
エイリーク「私にも分けて〜」ザバン
シーダ「え!?きゃっ!?」ザバッ

マルス「エイリーク姉さん…見境ないね」
ミカヤ「うちの風呂は壁が薄いから会話が丸聞こえね…」
エイリークの誘いで兄弟家に泊まることになったシーダはエイリークと風呂に入っていた
風呂でのやり取りは居間に集まる兄弟達に会話が丸聞こえであったのだが…
エリウッド「でも楽しそうじゃないか」
ロイ「エリウッド兄さんは最近エフラム兄さんがいないから体調が良さそうだね」
アルム「ところでみんなは血溜まりに浮かぶリーフ兄さんは無視なの?」
セリカ「リーフ兄さんは大丈夫よ、それより私を気にして」イチャイチャ
シグルド「KINSHINは許さないぞ!ふんっ!」ヒュッ!
リーフ「シ、シーダさんもエイリーク姉さんの毒g…ギャァァア!?ひとでなしー!」
ロイ「ファルシオンにティルフィング…これは酷い」
リン「ところでマルス、シーダさんは誰の部屋に泊まるの?」
マルス「さすがに男連中の部屋はダメだよね」
エリンシア「ならミカヤ姉さん、私、エイリーク、リン、セリス、セリカね」
ここぞとばかりに光らせる女性陣(セリス除く)
シーダに学校でのマルスのことやマルスとの馴れ初めを聞くためである
ミカヤ「な、なら私の部y…」
エイリーク「シーダちゃん、ちょっと狭いけど我慢してね」
シーダ「いえ、最後の確認も兼ねて演技指導お願いします」
アイク「決まりだな」
女性陣 「…orz」

マルス「さて、僕は台本の確認しようかな」
悔しがる女性陣をスルーし、男性陣は各々の部屋に移動した

ロイ「ところでさりげなくセリス兄さんが女性陣に入れられてたよね?」
リーフ「まあセリス兄さんだし」
ロイ「そうだね…まああの部屋ならシーダさんも大丈夫か」
リーフ「シーダさんがマミー君を見たらどうなるか気になるね」

5章へ続く

やべえ…エフラムの勘違いに歯止めが効かなくなっちまったw
シーダがマミー君に殴り掛かる状況…見てみたいなw

25名無しさん:2010/07/25(日) 15:06:28
またまた代理ありがとうございました
明日で一応最後なので明日もよろしくお願いします
それでは今日も代理お願いします

26スター俳優マルス 5章1/3:2010/07/25(日) 15:07:19
舞台前日…下山して町に帰ってきたエフラムは一晩泊まるところを探していた
エフラム「参ったな…お金がないからホテルは使えん」
ひたすら迷った末、エフラムは公園のベンチで一晩を過ごすことにした
エフラム(まあ夏だし死にはしないだろ。明日こっそり家の風呂を借りよう)
そんなことを考えながらベンチに座っていると隣に誰かが座った
???「ようやく見つけたよ」
エフラム「ん、誰d…ってお前は!?」
エフラムの隣に座ったのは練習を終えて帰宅するマルスであった
マルス「まったく、散々家族に心配かけて…はいないか」
エフラムはなんだかんだで誰かしらが連絡していたので心配はかけていない
むしろ喧嘩がなくなりエリウッドの健康な日は増していたりする
エフラム「…なあマルス。お前も(シーダさんを取られて)大変だよな」
マルス「いきなりなにさ?まあ(一ヶ月の練習は)大変だったよ」
エフラム「エイリークももう少し(シーダさんを奪う方法を)優しくすべきだよな」
マルス「いや、あの状況じゃ(スパルタ指導でも)仕方がないさ」
エフラム「お前…(恋人を寝取られたのに)意外と元気だな」
マルス「まあ(エイリーク姉さんやシーダとの練習は)楽しかったしね」
エフラム「そうか…あと今日はうちには帰らないからみんなに伝えてくれ」
マルス「あ、ああわかったよ。ミカヤ姉さんに伝えとく。でもどこで寝るの?」
エフラム「ん?ここだが」
マルス「ちょ!?せめて布団と風呂があるところに寝なよ!?」
エフラム「そうは言っても金がないからホテルにはな…」
マルス「…ちょっと待ってて」
そう言ってマルスは少し離れたところで電話し始めた

マルス「あ、オグマ。君の家に一晩だけ一人泊めてくれない」
オグマ「それは構わんが誰だ?」
マルス「君の仲間。具体的に言うとロリコン」
オグマ「…ユミナ達は大丈夫だろうな?」
マルス「大丈夫、手は出さないから。じゃあよろしく」

電話を終えたマルスは再びベンチに戻ってくる
マルス「とりあえずオグマの家に泊まりなよ。あとで制服は届けるよ」
エフラム「悪いな。そういえば明日はお前も行くのか?」
マルス「うん?僕は(主役だし)行かないと行けないよね」
エフラム「そうか…(寝取られた)お前が行くなら俺も行かないとな」
マルス「まあ楽しみにしてなよ」
エフラム「ああ、また明日な」
そういって2人はそれぞれの行く道へ歩いていった

27スター俳優マルス 5章2/3:2010/07/25(日) 15:08:07
エフラムとオグマの幼女を守るためのトークが夜まで続いたとか
エイリークとマルスの最後の特訓があったりとかした舞台前日もあっという間に過ぎ
エフラムが昼頃に起きるとオグマ達の姿はなく、きちんとたたまれた制服が置かれていた
エフラムが制服に着替え、覚悟を決めて会場へと向かっていた頃
兄弟家も会場に入り、マルスの舞台を楽しみにしていた
ロイ「ヘクトル兄さんは今日も寝るんだろうね」
ヘクトル「せっかくマルスが頑張ってるのに寝れるか!」
リン「…まあ頑張ってね」
アイク「俺は…大丈夫だろうか」
ミカヤ「最悪起こしてあげるから頑張って」
シグルド「パンフレット買ってきたぞ。みんな見よう」
リーフ「どれどれ」

〜合唱 FEのテーマ〜
アカネイア小学校学童、幼稚園児童
〜暗黒魔王と光の勇者〜
アカネイア演劇クラブ

キャスト
光の勇者マリス王子:マルス
シーナ姫     :シーダ
暗黒魔王     :ハーディン
宮廷騎士リーク  :ルーク
宮廷騎士ラディ  :ロディ
宮廷騎士セシリー :セシル
傭兵シグマ    :オグマ
魔法使いマリオ  :マリク
ペガサス3姉妹  :パオラ、カチュア、エスト
旅の踊り子フィーネ:フィーナ
その他裏方やドラゴン役など
エリンシア「うーん、みんなKINNNIKUが足りないわね」

兄弟達は皆マルスの勇姿を楽しみにしていた
しかし控室で予期せぬアクシデントが起こる!突如ルークが倒れたのだ
ルーク「ぐわぁ…は、腹がいてぇ…」
ロディ「ルーク大丈夫か!?」
ルーク「だ、だいじょ…グハッ!!」バタッ
レナ「レスト!…だ、ダメです。意識が回復しません」
オグマ「どうする?ルークの役は比較的台詞も出番も多いぞ」
マルス「……僕に考えがある。レナはルークを病院に、皆は準備して」
一同「はい!」
ちなみにルークの腹痛は会場入り前に付近である女性が売っていた弁当を食べたのが原因である

マルスは観客席へと急いでいた。ルークの代わりをできる唯一の人を目指して…

28スター俳優マルス 5章3/3:2010/07/25(日) 15:09:08
兄弟家が集まる観客席ではエフラムが来ないことを皆心配していた
ヘクトル「それにしてもエフラムの奴遅いな」
エリウッド「エフラムもいろいろあるんだろう」
エイリーク「でもエフラム兄上は必ず来るはずです」
マルス「いた!エイリーク姉さん、お願いがあるんだ!」
息を切らせながらマルスはエイリークの名を呼んだ
そう、一ヶ月間マルスや皆の練習を見てくれたエイリークなら代役もできる
マルスはそう信じてエイリークを呼びに来たのである
エイリーク「マルス、もうすぐ開幕なのにどうしたの?」
マルス「ルークが倒れて困っているんだ。エイリーク姉さんに代役を頼みたいんだ!」
ルークが倒れたと聞きエイリークは驚きの表情を浮かべる
しかし困っているマルスの表情を見てエイリークは真剣な表情に変わる
エイリーク「…わかりました。行きましょう」
マルス「ありがとう!こっちだ」
マルスはすぐにエイリークの手を引っ張り走り去った
ちょうどエイリークが見えなくなった時、未だに勘違いしたままのエフラムが来た
エフラム「みんな、久しぶりだな」
ヘクトル「お、来たか」
エリウッド「みんな心配していたぞ」
エフラムは会場を見てずいぶん変わったところで結婚式をやるんだなと考えていた
しかし舞台がどうのこうのと周りの会話を聞いて新たな結論に達した
エフラム「そうか、きっとエイリークの得意な舞台で演出するのか」
普段のエフラムなら自分は勘違いしていたのではないかと考えるのだろう
しかし一ヶ月間勘違いをしていたエフラムにはただの劇とは考えられなかった

エフラム「マルスとエイリークはどうしたんだ?」
ヘクトル「2人とも控室に行ってるぜ」
エフラム「そうか…少し話したかったんだがな」
ヘクトル「終わってからゆっくり話せばいいだろ」
エリウッド「2人とも、そろそろ始まるから静かに頼むよ」
2人「「はーい」」

一方その頃控室では
エイリーク「わかりました。男装なら慣れてますしやりましょう」
マルス「ありがとうエイリーク姉さん。台詞は…」
エイリーク「基本的に全員分の台詞は暗記しています。以前やりましたから」
シーダ「さ、さすがです」
マルス「おっと、そろそろ始まるね。みんな、頑張ろう」
一同「「「「「おー!(はい!)」」」」」

こうして波瀾万丈な予感のする舞台はいよいよ開幕する

終章へ続く…

エフラムがいくらなんでもバカ過ぎたかも…
まあ最後までエフラムには勘違いしまくって欲しいから許してほしい
エフラムファンの人、ごめんなさい

29名無しさん:2010/07/25(日) 21:24:46
これでラスト…代理投下してくださった方々、ありがとうございました
最後の代理、よろしくお願いします

30スター俳優マルス 終章1/5:2010/07/25(日) 21:25:34
幕が上がり、チキやファ、ミルラ等の見慣れた顔がエフラムの目に映る
エフラムはきっと結婚式のお祝いに合唱しているのだと思いながら子供達の合唱を聞いていた

舞台の横では緊張しているシーダを励ますエイリークがいた
エストと仲良く話すアベルを見つめるパオラがいた
台本を読みながら準備をするロディとセシルがいた
そして、みんなを励ますマルスがいた

チキ達の合唱が終わり、いよいよ出番である
マルス「みんな、今日まで素人の僕のために一緒に練習してくれてありがとう」
エイリーク「マルスのために頑張ってくれた皆さん、ありがとうございました」
マルス「ルークのことは残念だけど僕達は立ち止まれない。みんな、頑張ろう」
一同が雄々しく返事をするのを確認したマルスは舞台へ向かう
そして皆が配置に着いた時、幕がゆっくりと上がり始めた

エフラム(む…幕が上がりはじめた。あれはマルスか?)
エフラムの視界には城にいたマルスの元に兵士が来るところが映る
次に魔王軍の襲来を知らす伝令役の…
エフラム(む、あれはエイリークか?)
代役等の事情を知らないエフラムはエイリークと確信は持てない
エイリーク「マリス王子、もはやここまでです!逃げましょう」
マルス「嫌だ!皆が戦ってる中で僕だけが逃げるのは嫌だ!!」
エイリーク「マリス王子…すみません!」
マルス「リーク、何を…うっ!?」バタッ!
エイリークがマルスを殴り気絶させる。ここらへん2人とも練習していたので問題ない
兄弟家の面々も様々な感想を抱きながら劇へ没頭していった
エフラムもまた、マルスの演技に感嘆しつつ劇へと没頭していた

ルークの離脱というアクシデントもあったが特に問題もなく進行していく舞台
場面はシーナ姫がさらわれてマリス王子が1人で追い掛けるところである
魔王に洗脳されたシーナ姫がマルスを殺す場面まで来る
マルス「シーナ姫…君に刺されて君が助かるなら本望だ」
シーダ「………」ドスッ!
マルス「ウッ!…」バタッ
シーダ「は、私は何を!?マリス王子!?私は…」

エフラムはこの場面を見て既視感を感じ始めていた
エフラム(おかしい…この場面を俺はどこかで見たような気がする…)
エフラムが既視感を感じたまま、舞台は終盤へと進んでいった…

31スター俳優マルス 終章2/5:2010/07/25(日) 21:26:20
場面は部屋に1人佇むシーナ姫が心を閉ざし、塞いでいるところである
この時シーナ姫はペガサスナイトの軽鎧から純白のドレスに着替えていた
エフラム(むう…あのドレスは…どことなくショーケースのウェディングドレスに似ている)
そう、エフラムの考えの通りである。あの日シーダとエイリークはこのドレスを貸してもらうようにお願いしていた
エフラムは店に入るところを勘違いしていただけなのである

さて、再び場面は変わりマルス達が魔王と対峙する場面である
いよいよクライマックスが近づくにつれて、エフラムはあることに気がつき始めた
エフラム(もしかして…俺はとてつもない勘違いをしていたんではないのだろうか)
エフラムがそう考えた頃、場面はマリス王子がシーナ姫と再開するところになる

マルス「シーナ姫!無事でよかった!さあ私と行きましょう」
シーダ「ワタシハマリスオウジヲコロシタ…コノママココデ…」
マルス「姫!私はここにいます!だから目を覚ましてください」
マリク「王子、姫は魔法で催眠術にかけられています」
マルス「そうなのか?ならどうすればいいんだ」
マリク「王子の精一杯の気持ちを…ですが言葉ではダメでした…」
マルス「なら!!」
マルスはシーダを抱きしめる
マリク「ダメです!まだ催眠術は解けていません」
エフラム(あの体勢は…あの日エイリークとマルスが…)
今マルスとシーダが抱き合っている体勢は一ヶ月前にエフラムが誤解した時の体勢である
そしてマルスは抱きしめるのをやめる…両手でシーダの肩をつかみ…
マルス「シーナ姫、これが僕の気持ちだ…」
王子が魔法をかけられた姫に口づけをする…魔法の解き方の王道である
シーダ「…マリス王子…わ、私はあなたを」
マルス「いいんだ…僕は君を助けに来れた。それでいいんだ」
シーダ「王子…」
涙を流すシーダとマルスの会話。これも一ヶ月前にリーフとリンが聞いていた台詞である
リーフ(うわあ…一ヶ月前の時よりもずっと素敵だね)
リン(私もあんな台詞を言ってみt…言われたいわね)
2人の会話が終わり、場面は魔王と戦うエイリークとオグマに変わる
本来ならばルークとオグマ、ハーディンは殺陣の打ち合わせをしていたが
直前に代役を引き受けたエイリークは殺陣の打ち合わせはできなかった
この場面ではエイリークの役が主役で、魔王と一分間剣劇を行う予定である
ハーディンはエイリークにオグマ中心に変更し、弱めにするのを提案した
しかしエイリークはそれを断り、オグマとハーディンの剣の太刀に合わせると言っていた
そしてエイリークとオグマとハーディンは打ち合わせ抜きでエイリークと剣を交え始めた

32スター俳優マルス 終章3/5:2010/07/25(日) 21:27:13
ハーディンは目の前の光景を信じられなかった
いくら私が普段は槍を使うとはいえ、剣も達人級であるはずである
それなのに目の前の少女は私の太刀筋を見極め、見事な剣劇を繰り広げていた
その少女の隣で剣劇に参加するオグマも同様の感想を抱いていた
エイリーク「今です!!」
予定通り一分間の剣劇を締めくくる最後の一撃をハーディンに決める
ハーディンとオグマはマルスの姉、エイリークに戦慄を覚えていた

エフラム(あの剣の型…どこかで見たような…やはりエイリークなのか)
多くの観客も美しい剣劇に見取れていた中でエフラムはエイリークだと確信した

魔王がうろたえていたそこへマルス、シーダとマリクが舞台へ登場する
いよいよクライマックスである。魔王を騎士と魔法使いが足止めする
その隙に王子は姫のペガサスに一緒に乗り、2人で魔王を倒す
エフラムは先程のエイリークの繰り広げた剣劇に比べたら
魔王の最後はあっさり終わってしまったと感じていた

最後にみんなが見守る中で王子が姫に求婚し、姫が頷くところで幕が閉じる

鳴りやまぬ拍手の中、再び幕が開くとマルスとシーダ、そしてエイリークが立っていた
エイリークは予想外だったのか少々浮足立ってキョロキョロしている
よく見るとマルスとシーダの手には花束が握られていた

マルス「今日は僕達の舞台を見ていただき、ありがとうございました」
シーダ「観客の皆様、そして裏方の皆様、本当にありがとうございます」
マルス「僕達がここまで出来たのはここにいるエイリーク姉さんのおかげです」
エイリークの名前が出た途端、観客席がざわめく
エイリークはその道でも将来有望な役者として有名であったからだ
シーダ「一ヶ月間、私達の練習を手伝ってもらいありがとうございました」
そう言うとマルスとシーダは手に持った花束をエイリークに渡す
エイリークは受け取ると軽く嬉し涙を流しながら観客席に一礼した
それに合わせてマルス、シーダも一礼する
再び観客席からは鳴りやまない拍手が響き、舞台は終わった

そしてエフラムは自分がとてつもない勘違いをしていたことにようやく気づいたのであった

33スター俳優マルス 終章4/5:2010/07/25(日) 21:27:53
無事に舞台が終わったあと、マルスとシーダ、エイリークは打ち上げに参加していた
皆がドンチャン騒ぎをしているなかでエイリークは2人に声をかけられた
ハーディン「エイリーク殿、あなたの剣捌きは素晴らしいですな」
オグマ「俺達も自信はあったんだがな…今度手合わせ願えないか?」
エイリーク「いえ、私なんてまだまだですわ。それでもよろしければ…」
ハーディン「よろしく頼む」
オグマ「ハーディン殿、俺ともやるか?」
ハーディン「お、いいですな。では行きましょうか」
そしてオグマとハーディンは打ち上げ会場を去っていった

マルスとシーダも打ち上げ会場からこっそりと2人で抜け出していた
2人は会場に程近い公園のベンチに座り、会話を始めた
シーダ「今日の舞台、成功して本当によかったです」
マルス「ああ、僕が頑張れたのはエイリーク姉さんとシーダのおかげだよ」
シーダ「エイリークさんはわかりますが…私もですか?」
マルス「シーダのキスは僕以外に取られたくないからね」
マルスは自分の顔が真っ赤になっているのを感じていた
同時に、今が夜で周りが暗いことに感謝していた
シーダ「マルス様…」
マルス「シーダ…」
2人は再び見つめ合うと口づけをする。今度は誰も見ていなかった

エイリークがハーディンとオグマとの会話を終えると今度はエフラムが呼びに来た
エフラム「ここで話すのもあれだし、ちょっと公園に行かないか?」
エイリーク「はい、行きましょう兄上」

マルスとシーダがキスしていたベンチの反対側に2人は座る
エフラム「一ヶ月間マルス達に教えていたんだな」
エイリーク「はい」
エフラム「俺はな…ずっと勘違いしてたんだ」
エイリーク「そうなんですか」
エフラム「てっきりお前がマルスやシーダちゃんを好きになったのかと思ってた」
エイリーク「シグルド兄上やヘザーさんには聞かせられませんね」
エフラム「ああ」
エイリーク「兄上は…もし私が結婚するならどう思いますか?」
エフラム「そうだな…エイリークが幸せだと思うなら反対はしないさ」
エイリーク「そうですか…」
エフラム「好きな人はいるのか?」
エイリークはエフラムの問い掛けに心の中で何人かが浮かぶ
ヒーニアス、ゼト、サレフ…私に好意を持ってくれている殿方達
ターナ、ラーチェル…私の数少ない親友達
そして…エフラム兄上…
エフラム「む、顔が赤くなったな。そいつが好きなんだな」
エイリークはエフラムの指摘を受けて慌てる。慌てたエイリークはごまかすために話題を変えた
エイリーク「い、一ヶ月間も勘違いで家出なんて笑えますね」
エフラム「まったくだ…みんなが連絡してくれたから心配してないからよかったよ」
エイリーク「私は…ずっと兄上のことを心配していましたよ」
エイリークは少し意地悪な笑みを浮かべながらエフラムを見た
エフラム「そうか…すまない」
エイリーク「……てください」
エフラム「え?」
エイリーク「すまないと思うなら撫でてください」
エフラム「あ、ああ」
エフラムは少し恥ずかしそうにエイリークの頭を撫でる
エイリークは幸せそうな表情をしながらエフラムの肩に頭を乗せる
端から見ていると2人は幸せそうな兄妹ではなく恋人のように見えたのであった

34スター俳優マルス 終章5/5:2010/07/25(日) 21:29:37
舞台の翌日、兄弟家にエフラムが戻りいつもと変わらぬ日常が帰ってきた
エフラムとヘクトルの喧嘩を見て血を吐くエリウッド
いちゃつくアルムとセリカにティルフィングを投げるシグルドと直撃するリーフ
リンをからかいプロレス技をかけられるマルス
周りの喧騒をを気にせずに黙々と食事をするアイク
後片付けを始めるミカヤとエリンシア
食事の後片付けを手伝うセリスとロイ
そんな日常を一ヶ月間待っていたエイリークは、自分でも気がず微笑んでいたのであった

ところでエフラムの勘違いの結果、エイリークはあらぬ誤解を受けていた
町を歩けばヘザーさんに追われたり、ビラクさんに励まされた
ヒーニアス、ゼト、サレフには目を覚ましてくれとしつこく言われつづけた
久々にラーチェルに会ったらエイリークが望むなら私は…と顔を赤らめながら迫られた
どうやら今日は帰ったらエフラム兄上にお仕置きをしなければいけないようだ
私はどんなことを兄上にやらせるかを考えながら騒がしく楽しい家へと帰るのであった
〜fin〜

お、終わった…勢いで初挑戦だからいろいろ恥ずかしいけど楽しんでもらえれば幸いです
最初は劇も書きたかったんだけど長くなりすぎて書けなかったのは内緒だ
ぶっちゃけマルス×シーダとエフラム×エイリークを書きたかっただけなんだ
うん、すまない。実は最初からマルス×エイリークは考えていなかったんだ
あとルーク好きな人は活躍どころか悲惨な役にしちゃってごめんね

35名無しさん:2010/08/14(土) 07:53:13
規制解除がいつになるのか分かりません。
代理投下お願いします。

36名無しさん:2010/08/14(土) 07:53:59
ユンヌ「やっときましたね。おめでとう。このゲームを かちぬいたのは きみたちがはじめてです。
ロイ「ゲーム?
ユンヌ「わたしが つくった そうだいなストーリーの ゲームです!
エフラム「どういうことだ?
ユンヌ「わたしは へいわなせかいに あきあきしていました。
    そこで アイクを よびだしたのです。
シグルド「なに かんがえてんだ!
ユンヌ「アイクは フラグをみだし おもしろくしてくれました。
    だが それもつかのまのこと かれにも たいくつしてきました。
ヘクトル「そこで ゲーム‥か?
ユンヌ「そう!そのとおり!!
    わたしは ゴリラを うちたおす ちょうじんが ほしかったのです!
ロイ「なにもかも あんたが かいた すじがきだったわけだ。
ユンヌ「なかなか りかいが はやい。
    おおくの モノたちが ちょうじんになれずに きえていきました。
    クラッシュされるべき うんめいをせおった ちっぽけなそんざいが ひっしに アタックしていく すがたは
    わたしさえも かんどうさせるものが ありました。
    わたしは このかんどうをあたえてくれた きみたちに おれいがしたい!
    どんなのぞみでも かなえて あげましょう。
エフラム「おまえのために ここまで きたんじゃねえ!
     よくも おれたちを みんなを おもちゃに してくれたな!
ユンヌ「それが どうかしましたか? すべては わたしが つくったモノなのです。
アルム「おれたちは モノじゃない!
ユンヌ「かみに ケンカをうるとは‥‥ どこまでも たのしい ひとたちだ!
ユンヌ「どうしても やる つもりですね。 これも FEキャラの サガ か‥‥
    よろしい。しぬまえに かみのちから とくと めに やきつけておけ!!

37クリスさん頑張って1/2:2010/08/15(日) 20:15:55
【電柱の影】
クリス「……ふぅ、何とか逃げ切ったな」
セリス「あれ、クリス?」
ロイ「あ、ほんとだ。こんにちは、クリスさん」
クリス「セリスとロイか。今から家に帰るのか?」
ロイ「うん、頼まれてた買い物が終わったからね」
セリス「どうしたの? 息せき切って家から出てきたように見えたけど」
クリス「いや、なに……ちょっと追われていてな」
ロイ「追われ……? ヘクトル兄さんみたいにビラクさんの餌食になりかかってるとか?」
クリス「いや、ビラク殿は別に関係ない」
セリス「じゃあ、誰に追われてるの?」
ロイ「エフラム兄さんみたいにベルン署にマークされてるってわけじゃないだろうし」
クリス「まあ、紋章町を出ていたときに色々な縁があって知り合った人たちなんだが」
セリス「お客さんってことだよね? ちゃんと挨拶しなきゃダメだよ」
クリス「う、それは……そうなんだが……」
ロイ「煮え切らないね、クリスさん。らしくないよ?」
クリス「俺も、アイク殿のような力が欲しいと切に思うな」
ロイ「アイク兄さんの? そりゃまあ、人智を超えてるけど、そこまで欲しがるものでも」
クリス「違うんだ……フラグクラッシュ能力が欲しい」
セリス「?」

マリス「おっと、見つけたぜクリス」
カタリナ「クリス……」
アテナ「なぜ、逃げる?」

38クリスさん頑張って1/2:2010/08/15(日) 20:16:28
クリス「いや違うんだ、逃げているわけではなく、ただ、その……」
マリス「まあなんでもいい……、さて、覚悟は出来てるな、クリス?」
カタリナ「遠慮は、しませんからね……?」
アテナ「アテナ、全力出す」
ロイ(これって修羅場?)
マルス(あのクリスがねぇ……?)
セリス(マルス兄さん、どこから?)
マルス(いやあ、あの三人クリスを探してるって言うから、すぐそこに隠れてるって教えてあげたのさ)
ロイ(相変わらずだね……)

マリス「さあ、俺を褒めろクリス!」
カタリナ「く、クリスのためなら……、ひ、膝枕だって、耳掻きだってしてあげますから!」
アテナ「アテナ、クリスの嫁になるって決めた。覚悟しろ」
クリス「だ、だから、俺は別にそこまで望んでないと言うか……」
マリス「ごちゃごちゃ言わずに早く褒めろ」
カタリナ「クリス、大人しくして下さい! み、耳掻きするんですから!」
アテナ「言葉が悪かった? ……アテナ、クリスの女になる。……ん? クリスに奉仕する、か?」

リーフ「ちょっと異国情緒なおねいさんが夜のご奉仕だってぇぇぇぇ!?」ブバァァァァァッ
マルス「いきなり出てきていきなり退場とは忙しい奴だね君も」

クリス「ああもう……、どうしてこうなった!」バッ(逃走
マリス「あ、こら待て!」
カタリナ「クリス! 逃げないでください……ッ!」
アテナ「アテナ、地の果てまでも追いかける」
クリス「うおおおおおおおおお!」

ロイ「クリスさん、大変だねえ」
マルス「うん、まあ、お前が言うなとだけね」
ロイ「?」

おわれ

39名無しさん:2010/08/15(日) 20:17:23
今流行のクリスさんネタを
代理投下よろしくお願いします

40名無しさん:2010/08/16(月) 13:00:29
遅くなりましたが…
>>36の代理投下、ありがとうございました

41名無しさん:2010/08/21(土) 22:52:21
クリスネタを書いたら規制に引っかかってました。
代理投下、よろしくお願いします。

42よろしく:2010/08/21(土) 22:53:34
よろしく(1)



マルス 「いやぁ、今日もいい天気だね」
ロイ  「その割には、暑さに文句を言いたそうな笑顔だね。マルス兄さん」
リーフ 「これだけ暑いと、薄着のお姉さんに出会えるかも・・・!」
 いつものように(?)町内を散歩しているマルス、リーフ、ロイの三人。
すると、道の向こうから見慣れた人影が。
マルス 「おや、あれは?」
リーフ 「クリスさん兄妹だね。でも、なんか様子がおかしいというか、挙動不審というか?」
ロイ  「あ、こっちに気づいたみたいだよ」
 三人の元に駆け寄ってくるクリス(♂♀)。その顔には、どこかほっとしたような雰囲気が浮かんでいる。
クリス♂「マルス様!おはようございます。それに、リーフにロイも」
クリス♀「おはようございます」
マルス 「おはよう、二人とも。今日も暑いね」
リーフ 「おはよう、クリスさん」
 笑顔で挨拶を返すマルスとリーフ。しかし、一人、マルスの背に隠れるようにして一歩下がった者がいた。
マルス 「? どうしたんだい、ロイ。クリス達に挨拶ぐらいしなさい」
ロイ  「う、うん・・・。おはようございます、クリスさん」
クリス♂「あぁ、おはよう。ロイ」
クリス♀「おはよう、今日もいい天気ね」
ロイ  「そ、そうですね」
マルス 「ロイ? なんかいつもと様子が違うじゃないか。ホントにどうかしたかい?」
ロイ  「いや、べつに何でもないんだけど・・・」
 なかなか自分の背中から出てこないロイに、マルスが不審げな声を出すも、ロイはどうもはっきりしない態度だ。
 マルスの背より出した顔から、ちらちらと従兄弟達に視線をやっている。
リーフ 「ははぁ、なるほどね」
 その視線から、リーフは弟の様子を察したようだ。
リーフ 「ロイ、君は恥ずかしがっているんだろう?」
ロイ  「!」
クリス♂「恥ずかしがるって・・・誰に?」
 クリスが、当然とも言える疑問を呈すると、すぐにリーフがそれに答える。
リーフ 「そりゃ、もちろんクリスさん達にさ」
クリス♀「私達に?」
マルス 「そうなの? ロイ」
ロイ  「う、うん・・・。恥ずかしいっていうかなんていうか。ごめんなさい」
 ロイが、申し訳なさそうな顔を作って二人に謝るが、それでもなかなか前には出てこない。
マルス 「恥ずかしがるって・・・。別に人見知りってわけじゃないし、ましてや、クリス達は従兄弟だよ?」
 自分の背中の方に顔を向けながら弟を見やるマルス。その疑問に答えるのはまたもやリーフだった。
リーフ 「従兄弟だからこそ、さ。僕や兄さん達は昔の記憶があるからいいけど、小さかったロイにとっては
     クリスさん達は殆ど初対面だし、従兄弟同士の接し方なんて分からないんだよ。ね?」
ロイ  「・・・ごめんなさい」
 リーフの言葉に、再び謝罪を口にするロイ。マルスは「仕方がないなぁ」といった顔を作るが、
ロイの気持ちも分からないでもないのか、背中から追い出そうとはしない。
クリス♂「いや、謝る必要はないんだ。確かに、俺達の方はロイのことを知っているけど、
     ロイは俺達のことを覚えているって方が無理あるんだ。急に従兄弟と言われても、困るだろう?」
ロイ  「・・・・・・」
クリス♂「だけど、離れていた時間があるにせよ、俺達は血のつながった従兄弟だ。
     これからはずっとこの町で一緒にいるんだから、徐々に慣れていけばいい」
 そう言いながら、クリスが自分よりやや背の低いロイに合わせて、身をかがめながら笑顔を向ける。
 それにつられてか、ロイもぎこちないながらも笑顔を返す。

43よろしく:2010/08/21(土) 22:54:36
(2)



クリス♀「でも、やっぱり少しさみしいかな。
     私たちが引っ越す前は、ロイも私達のことクリスお姉ちゃん、お兄ちゃんって呼んでくれてたのよ?」
ロイ  「そ、そうなの?」
マルス 「あ〜、そういえばそうだったかもね。その頃はロイもしゃべり始めたばっかでね。
     下手すりゃアルムよりも先に、クリス達の名前を呼んだんじゃないかな?」
リーフ 「僕もそんなはっきり覚えてないけど、昔はほんとに兄弟みたいに仲が良かったんだよね?」
クリス♂「あぁ。俺達も、シグルド兄さんや、アイク兄さんって呼んで、可愛がってもらった」
 そんな思い出話をしていると、クリス♀が何か思いついたのか、両手を胸の前で合わせる。
クリス♀「そうだ!ロイ、今から私達のこと、昔みたいに呼んでいいのよ?」
ロイ  「えぇ!?」
 突然の提案に、ロイが素っ頓狂な声を上げる。
クリス♀「だって、昔みたいに呼んでくれれば、またすぐに仲良くなれる気がするでしょう?」
ロイ  「で、でも・・・」
 クリス♀は自分のアイデアにひどく満足が行ったのか、自信満々の顔でロイに語りかける。
その隣では、クリス♂も賛成らしく柔らかく微笑んでいる。
マルス 「いいじゃないか、ロイ。ロイだって、二人と仲良くなりたいんだろう?」
ロイ  「うん。それはそうだけど・・・」
リーフ 「それじゃあ、僕がお先に!クリス姉さん!!クリス姉さーーーん!!」
 そこに、ここぞとばかりにリーフが飛び出て、クリス♀の手を握りぶんぶんと振り回す。
クリス♀「あ、あはは。リーフは相変わらずみたいね」
クリス♂「安心するというか、むしろ心配というか・・・」
マルス 「自重して弟よ」
 マルスがそれにツッコミを入れると、リーフは「ごめんごめん」と言いながら、
クリス達の間に入ってマルスとロイの方に振り向く。
 クリス達はリーフの行動に困ったような、それでいて嬉しそうな笑顔を浮かべている。
その姿は、なるほど、確かに仲の良い兄弟のようにも見えるだろう。
リーフ 「さぁ、ロイもこっちに来なよ」
 『こっちに来なよ』とは、場所的な意味ではない。
クリス達と、ロイの間は精々1メートルか2メートルの距離だ。
リーフ 「怖がることないよ。僕とロイが兄弟であるように、僕とクリス兄さん達は従兄弟で、
     君とクリス兄さん達も、やっぱり従兄弟なんだ」
 リーフが、弟を安心させるように、ここにロイの居場所があるのだと知らせるように、言葉を紡ぐ。
クリス♀「ロイ」
 クリスが、右手をロイの方に差し出す。その手を見てから、ロイはマルスの顔を窺うようにして見る。
 マルスは(この兄にしては珍しいくらいに裏表のない)笑顔を浮かべると、体をスッと半歩どける。そして、
マルス 「さぁ、君のしたいようにしていいんだ」
 そう言って、弟の背をそっと押してやった。
ロイ  「・・・」
 ロイは、まだ恥ずかしそうに下を向いたまま、それでも二、三歩前に進み・・・。
ロイ  「ロイです・・・よろしくお願いします。クリス、姉さん。クリス、兄さん」
 そういって、差し出せれた従姉弟の手を握り返した。
マルス  「あ〜あ。それじゃあ、自己紹介じゃないか、ロイ」
 マルスが苦笑しながら前に出て、ロイの肩に手を載せる。
クリス♀「ふふ。よろしくね、ロイ」
リーフ 「あ、ロイ。顔が赤いよ?・・・さては、君もついにお姉さんの魅力に気づいたか?」
クリス♂「あらためてよろしく、ロイ。これからは、一緒に訓練をしたり、訓練したりしよう!
     もちろん、リーフも一緒にな」
リーフ 「えぇ!?クリス兄さん達の訓練になんか、ついて行きたくないよ!!」
ロイ  「ははは」
 一度崖を飛びこれれば、その崖が思っていた程広くはなく、崖を飛び越えた先はとても居心地の良い
場所だったというのもよくある話。
 笑い合う、自分の親友とも言える立場にある従兄弟二人と、弟二人。
 それを見て、マルスもまた安心したような、嬉しいような(おそらくどちらも正解であろう)笑顔を浮かべるのであった。
マルス 「いやぁ、今日もいい天気だね」

44よろしく:2010/08/21(土) 22:55:49
おまけ



マルス 「そういえば、さっきキョロキョロしてたみたいだけど、どうしたの?」
クリス♂「あぁ、そうでした!実は、散歩していたら道に迷ってしまって」
クリス♀「マルス様たちにお会いできてよかった。これで、家に帰れます」
ロイ  「迷うって・・・ここ、近所だよね?」
クリス♀「私達も、兄さんも方向音痴で・・・」
ロイ  「兄さんって、クリス兄さんのこと?あれ?でも今『私達』っていってたよね・・・」
クリス♂「あぁ、マーク姉さんのことさ」
ロイ  「・・・もう一回言ってくれる?」
クリス♂「マーク姉さん」
クリス♀「マーク兄さん」
ロイ  「( ゚д゚)・・・
     ( ゚д゚ )」
クリスW「「こっちみないで」」
ロイ  「ちょ、なに言ってんの!?マークって、あのマークさん!?」
クリス♀「私の知ってるマークはマーク兄さんしかいないわね」
クリス♂「あぁ、マーク姉さんだけだな」
ロイ  「せめて性別統一して」
リーフ 「どうしたんだい、ロイ?」
ロイ  「だって、マークさんがクリス兄さん達の兄姉ってことは、僕達と従兄弟ってことでしょ!?」
マルス 「そうだよ。今更なに言ってるんだい、ロイ」
ロイ  「初耳だよ!二人とも知ってたの!?」
リーフ 「もちろんだよ。ねぇ、兄さん?hahaha・・・」
マルス 「あたりまえじゃないか。ねぇ、リーフ?ハハハ・・・」
ロイ  「声が乾いてる!目が泳いでる!ちょっと、こっちみて答えてよッ!!」


クリス♂「あぁ、そういえば昔からこんな感じだったな。」
クリス♀「うん。ちっちゃい頃から、皆のツッコミはロイの担当だったわね」
クリス♂「そのせいでついつい、からかい過ぎてしまうんだよな」
クリス♀「あはは。確か、最初にしゃべった言葉は『マルスお兄ちゃん、自重して』だったわね・・・」


ロイ  「そこ、関係ないふりしないでよ!」


クリス♂「あぁ、すまない」
クリス♂(でも・・・)
クリス♀(うん。案外、昔みたいに打ち解けられるのも早そうね?)



おわり

45名無しさん:2010/08/21(土) 23:24:30
代理投下、ありがとうございました!

46新ブラザーアーチ?:2010/08/22(日) 20:17:20
セリス「ねえねえ、マルス兄さんって合体攻撃とかできないの?」
マルス「セリス…僕達には支援効果はあっても合体攻撃はないよ」
ロイ「セリス兄さん、スパ○ボやったでしょ?」
セリス「うん、ユリウスの家でス○ロボやってきたよ」

竜王家
ユリア「セリス様と仲良くゲーム…覚悟はよろしいですかお兄様?」
ラナ「今日ばかりはユリアとのコンビネーションも悪くなかろう」
ユリウス「いや、ちょっと待って…そんな…許せ…」
2人「「問答無用!」」
ユリウス「ちょ、やめ…ぎゃぁぁぁぁぁあ!!!」

マルス「いや、隣から悲壮な叫びが聞こえたような…」
リーフ「いつものことだよ。ところで合体攻撃だよね?」
ロイ「うん、僕達にはできないよ」
リーフ「何言ってるの?既にこのスレにはあるじゃないか?」
セリス「ほんと?見せて見せて」
リーフ「OK。アイク兄さん、あれお願い」
アイク「わかった」
 ラグネル    --/--
 鉄の剣    40/40
ニアブラザーアーチⅢ 50/50
アイク「ぬぅん!」
マルス「…た、確かにこれは合体攻撃だね」
ロイ「ところでこれ誰に当たるのかな?」
アイク「包囲445に引ったくり犯がいたから当たるだろう」
セリス「アイク兄さんはすごいや。僕達も頑張ろう」
マルス「確かに合体攻撃があればいろいろ便利かもね。あ、そうだ」
ロイ「どうしたのマルス兄さん?」
マルス「せっかくだからブラザーアーチを強化しようかと思ってね」
リーフ「ただいま。引ったくり犯に当たってお礼もらったよ」
アイク「そうか。美味そうな肉だな」
マルス「待って兄さん、ブラザーアーチの強化案を閃いたよ」

ナンナ「リーフ様のためになると聞いて」
ミランダ「来たけど…何すればいいの?」
サラ「まあリーフの悲鳴を聞けるなら何でもいいわ」
ティニー「では、始めましょうか?」
アイク「またブラザーアーチをすればいいんだな?」
マルス「その前にはい、リーフこれ」つ細身の剣
リーフ「ん?これを装備するの?ブラザーアーチに突撃力?」
ロイ(何でナンナさんやミランダさん、サラさんとティニーさんが…まさか!?)
アイク「ぬぅん!」
マルス「リーフ、細身の剣を掲げて!」
リーフ「え?こ、こう?」
ナンナ「雷の剣!」
ミランダ「トローン!」
ティニー「エルサンダー!」
リーフ「え!?ちょ…ぎゃぁぁぁぁぁあ!人でなしー!」
ロイ「ああ、細身の剣が避雷針になってリーフ兄さんごと敵を黒焦げに…」
サラ「レスキュー、リカバー」
リーフ「ふぅ…死ぬかと思った…」
ロイ「ちょ、何事もなかったかのように戻ってこないでよ」
マルス「完成だ!これこそブラザーアーチSPだ!」
アイクはブラザーアーチSP 6/7を新たに手に入れた

47新ブラザーアーチ?:2010/08/22(日) 20:18:14
ついに最後の砦の携帯も規制されました…orz
代理投下よろしくお願いします

48名無しさん:2010/08/22(日) 20:25:31
代理投下してきたっす
…てか詳しくないんですけど携帯まで規制とかあるんだ…

人少ない気はしてたけど今規制が厳しいのかな?
ネタはここを使えば投下できるけど感想や雑談が少なくなるのは寂しいなぁ

49名無しさん:2010/08/22(日) 20:30:41
素早い代理投下ありがとうございました!

50ミルラの一日:2010/08/25(水) 21:04:35
誰かの一日について書いてみるのも意外と面白いかもしれない
そう思って書いてみたら規制でした…代理お願いします

51ミルラの一日:2010/08/25(水) 21:05:11
まだ家族の多数が寝ている時間に私はベッドから起き出す
理由は隣に住むお兄ちゃんの早朝のトレーニングについていくからだ
寝間着を脱いでトレーニング用のジャージに着替え、静かに部屋を出て、
まだ寝ている妹のチキやファ、ユリウスお兄ちゃんやニルスお兄ちゃん、
ユリアお姉ちゃん、ニニアンお姉ちゃんを起こさないように歩きながら居間へ向かう
そして居間に行くと既に起きているバヌトゥおじいちゃんがお茶を飲んでいた
「おお、ミルラおはよう。いつも頑張ってるのぉ」
「バヌトゥおじいちゃん、おはようございます」
いつものようにおじいちゃんと挨拶をして玄関へと向かう
玄関で運動靴を履いて庭へと向かう。いつもイドゥンお姉ちゃんがいるはずだ
庭ではいつだったかに貰ったゼラニウムに水をあげているイドゥンお姉ちゃんがいた
「おはようミルラ。気をつけて行くんですよ」
「おはようございますイドゥンお姉ちゃん。はい、エフラムがいるから大丈夫です」
イドゥンお姉ちゃんは毎日私のことを気遣ってくれる
そんなお姉ちゃんに見送られながら庭を通り抜け、門へと小走りで向かう
途中、デギンハンザーおじいちゃんが毎朝恒例の腕立て伏せをしていた
「おはようございますデギンハンザーおじいちゃん」
「ん、ミルラか。おはよう。お前も毎日頑張るな」
トレーニングも最初の頃は辛かったが慣れてしまえば辛くない
むしろ毎朝エフラムと一緒にいられるのだから楽しい
私はデギンハンザーおじいちゃんに挨拶をして門を出た
門を出るとエフラムが門のそばで待っていてくれた
「おはようございます、お兄ちゃん」
「ああ、おはようミルラ。では行くか」
「はい、よろしくお願いします」
最初の頃のエフラムは私に合わせたペースで走っていてくれた
けれどもそれではエフラムに迷惑だからとペースを戻してもらった
始めの頃はついていけずすぐにエフラムに置いていかれていた
けど少しずつエフラムのペースについていける時間が延びていき、
今ではきちんとエフラムのペースで走れるようになっていた
次の目標はエフラムと話しながら走れるぐらい余裕を持つことだ
残念ながら今はついていくので精一杯で、話す余裕がない

1時間で家の前まで戻ってくる。私は休憩しながらエフラムを観察する
走り終わった後、エフラムは槍の素振りをする
少し休んでから私はエフラムから簡単な槍の使い方を習う
「違う違う、槍は近づかれたおしまいだからこう使わないと」
エフラムは私に合わせて剣で相手をしてくれる。それでも強いけど
「そうだ、剣相手には近づかないで戦うようにするんだ」
エフラムによると私は少しずつ上達しているらしい。少し、嬉しかった

52ミルラの一日:2010/08/25(水) 21:06:00
30分ぐらいの訓練が終わり、エフラムと別れ家に帰る
門を抜け、庭を駆け、玄関で靴を脱ぎ、居間で起き出した家族に挨拶をし、風呂場へ行く
帰ってきたらシャワーを浴びてから朝食を食べるのだ
ふと、脱衣所にある大きな鏡で自分を見てみる
「最近…少し大きくなったかな?」
まあ実際今まで平原だったある部分は少しだけ丘になってる気がする
そんなことを考えながら急いでシャワーを浴び、再び着替える
着替えたら皆がいる居間に行き、仲良く朝食を食べる
ちなみに朝食中に迂闊なことを言ったユリウスお兄ちゃんが吹き飛んだりした

朝食を食べ終えたらチキ、ファと一緒に身支度をして学校へ行く
途中、エフラムとエイリークさんや金髪のおじちゃんが通学路で旗振りをしていた

学校に着いたら学年の違うチキやファと別れ教室に向かう
私はクラスにあまり知人はいない。マムクートであるから敬遠されがちなのである
数少ない知人といえるのがお兄ちゃん争奪戦のライバルのサラである
「あら、おはようミルラ」
「うっ…おはようです」
「今日はどうだったの?お兄様は?」
「…いつも通りです」
そんなたわいもない?会話をしていると先生が来る

1時間目は算数である。今日は分数の文章題が出た
『リーフ君はケーキを4人で分けました。しかし途中で5人増えたために
リーフ君のケーキを5人で分けました。リーフ君のケーキは最初の何分の何ですか?』
…どこかからコノヒトデナシーと聞こえてきた気がする。ちなみに答えは20分の1

2時間目は国語
これはまあありきたりな文章を読むだけで終わる

3、4時間目は体育
今日は男女合同のマラソン
クラスのがき大将がみんなに足を自慢して回っている
「いやよね。あんなやつリーフには勝てないのに」
サラが私に話し掛けてきた。けどリーフさんには誰も勝てないと思う…うん
「まあいつも兄様についていくミルラなら余裕よね。頑張ってね」

マラソンは私が断トツの1位でゴールしたのだった
がき大将が何か言っていたような気もしたが気にしない事にする
「はぁ…はぁ…やるわね…やっとゴールよ…疲れたわ」
サラがようやくゴールしたのは4時間目も終わりになる頃だった
「まったく…だんだん成長してるのね」
「…成長期ですから」
「くっ…なんだか悔しいわね」
そんな会話をしているとチャイムがなった。昼ご飯の時間だ

今日はイドゥンお姉ちゃん特製のサンドイッチだった
チキとファ、あとサラと一緒に楽しく話しながら食べたのであった

53ミルラの一日:2010/08/25(水) 21:06:35
教室に戻り清掃をしてから昼休みになった
「ねえ、一緒に読書でもしない?」
「…今日は何を読むんですか?」
サラが読書を誘ってくるということはまた何か企んでいるのだろう
「フフ…今日はこれよ」
『槍の使い方 初心者編』
「…これ、どこから見つけてきたんですか?」
「リーフの本棚の3段目、左から4冊目のところよ」
「それ…泥棒ってことですか?」
「違うわ、有効活用よ。どうする?いらないならアメリアさんに渡すけど」
「……お借りします」
アメリアさんに渡されるぐらいなら読もう…リーフさんごめんなさい
昼休みを読書で過ごしていると昼休み終了のチャイムが鳴った

5時間目は社会
紋章町の歴史を勉強していた時に事件は起きた
ちょうどマンフロイさんの子供狩りのことが範囲だったのが悪かった
サラはマンフロイさんの孫娘だ。当たり前だがサラはいい人だ…たぶん
マンフロイさんだって昔はともかく今はいい人になっている…きっと
けれどもクラスの中にはそういうことでサラを馬鹿にするやつがいるのだ
サラは軽くあしらっているのだがそういう態度が気に入らないのだろうか、
クラスのがき大将がサラに殴り掛かろうとしたのだった
これは先生が止めたことでことなきを得たが、放課後にまた揉めるのは必然だろう

放課後、サラに本を返そうと近づくとあのがき大将が取り巻きを連れてやってきた
「おい、サラ!てめームカつくんだよ!」
「そう…それは大変ね。牛乳飲んだら?」
何で火に油を注ぐようなことをするんだろう…
「くっ…サラ!俺と勝負だ!」
「いいわよ」
「ただし、魔法は使用するなよ」
「…セイジに魔法を使わせないなんて卑怯です」
あまりにも卑怯なのでつい口走ってしまった
「ならミルラ、お前が代わりにやるか?竜にはなるなよ」
「…ちょっと!それこそ卑怯じゃn…」
「…わかりました。やりましょう」
「はっ、じゃあ校庭にいるからな」
がき大将達はニヤニヤしながら校庭へと出ていった
「ちょっとミルラ!あなたどうするの!?」
「…エフラムから習った槍があります」
「無茶よ!まだ習ってから間もないのよ!?」
「…きっと大丈夫です。いざとなったらライブをお願いします」
生兵法は怪我の元と本で読んだけど相手も素人だから大丈夫なはず…
私はそう思って、制止するサラに謝りながら校庭へと向かった

54ミルラの一日:2010/08/25(水) 21:07:08
校庭ではがき大将が訓練用の剣を持って待っていた
「よく来たな!お前は好きな武器を使えよ!」
「…なら槍をください」
「わかった、ほらよ」
そういって渡されたのは訓練用の槍。エフラムと訓練する時のとほぼ同じやつだ
「好きな時に攻撃していいぜ。こっちで合わせるからな」
余裕を見せているのはマムクートが槍を使えるとは思わないのだろう
「わかりました…では行きます」
初手はエフラムに習った相手の胴体を狙う突きをする
「なっ!?」
まさか私がきちんと槍を使えるとは思わなかったのだろう、
がき大将は驚いて一瞬固まり、避けきれずに突きを喰らう
「ふっ…どうやら手加減しないでいいようだな!喰らえ!」
がき大将が剣を大きく構え接近してくる…こういう時は…
「な、逃げるな!正々堂々と戦え!いたっ!?」
私は距離を保ちながらどんどんと槍で突きまくる
5分が過ぎただろうか、がき大将が涙目になりながら逃げ出した
「…やるわね」
「…エフラムに今日は剣との戦い方をならったです」
「…なるほど。ありがとう、すっきりしたわ」
「…元々あの人は差別とかをしてるから嫌いなだけです」
「そう…せっかくだからお礼をしたいわね。これから遊ばない?」
「いいんですか?」
「ええ、なら一旦帰りましょうか」
そういうとサラはワープの杖で私と一緒に私の家にワープしたのだった

イドゥンお姉ちゃんに遊ぶ旨を伝え、私はサラと一緒に町に行く
「…ところで何をするんですか?」
「フフ、兄様に振り向いてもらうための作戦ね」
なんだかサラさんがちょっと怖い…と思っていたらサラが止まる。着いたようです
着いた先にあったのは
「…デパートですか?」
「そう。ここ、うちのおじいちゃんが経営してるのよ」
ここって普段安売りとかしている時にイドゥンお姉ちゃんがよく来てるデパートだ
「さ、4Fの服屋に行きましょう」
「え…私お金そんなにないです」
「心配しないで、私のお礼だから…5割引よ」
…お金足りるだろうか…不安になってきました

服屋でサラと一緒に服を選ぶ
「フフ…これなら兄様も…」
…正直サラや私には今サラが着ている服は似合わない気がする
「あら?そんな控えめなやつでいいの?」
「…サラの服は正直恥ずかしいです」
「あら、そう。まあいいわ」

デパートで新しい服を一着買って私は家へと帰ろうとした
その帰り道で知らない人に声をかけられた
「お嬢ちゃんがミルラちゃんだね?」
「……知らない人とは話してはいけないと言われてます」

55ミルラの一日:2010/08/25(水) 21:08:01
「まあまあ、うちの弟が世話になったようだからな。俺とも勝負しようぜ」
…この人、あのがき大将に似てます…兄ですか
「ほらよ、この槍を使いな」
投げ付けられたのは銀の槍…でもこれは…
「…私には使えません」
「そうか?ならこれで戦うかい?」
次に渡されたのは細身の槍だ。まあこれなら何とか…
「じゃあ俺はこれを使うかな」
そういって取り出したのは…ランスバスター…
「…む、無理です…そんなの卑怯です」
「ああん?今更何言ってるんだ!?まあ謝れば許してやるよ」
「ッ………ご、ごめn」
「なら俺が代わりにやろう」
謝りかけた時、背後から誰かが来た。その声は…
「お、お兄ちゃん…」
「ああん?お前がこの子の兄貴か?いいぜ、やろうか?」
「あ、お兄ちゃん…私…」
「ミルラ、下がっていろ」
いろいろ話したかったがエフラムは戦うつもりである
こうなったらエフラムの言うとおりにして離れていよう
そして離れてから10秒後、がき大将の兄は悲鳴をあげていたのだった

「ミルラ…大丈夫だから…」
「…私のせいでお兄ちゃんが怪我しちゃった…です」
戻ってきたエフラムは頬から血を流していた。少し切ったらしい
私は杖が使えないからすぐには治せないので、持っていた絆創膏を貼っていた
「それで、何であんなやつに絡まれていたんだ?」
「…それは…カクカクシカジカ…です」
「そうか………すまん、先に謝っておく」
「え?」
そう呟いた瞬間、私の頬っぺたに痛みが走る…平手打ちされたのだ
「まったく…あれほど無茶をするなと教えたのに」
「ごめんなさい…」
「だがサラを守ろうとしたのは立派だ…偉かったな」
そう言うと今度はエフラムに撫でられた
「さ、帰るか。そろそろ日が落ちるしな」
「…はい」


家に帰るとイドゥンお姉ちゃんが夕飯を作っていた
「…ただいま」
「お帰りなさい。楽しかった?」
「はい…楽しかったです」
イドゥンお姉ちゃんと軽く会話して自分の部屋に戻る
買ってきた服を着て、誰かがいるであろう居間に行く
居間ではニニアンお姉ちゃんがニルスお兄ちゃんと会話していた
「あら、お帰りミルラ。その服は買ったの?」
「お帰りミルラ。似合ってるよ」
「ただいまです。似合ってますか?」
「うん、似合ってるよ。ミルラらしくていいと思うな」
「ありがとうございます」
よし、今度の休みはこれでエフラムに会いに行こう

みんなで夕飯を食べ、食べ終えたら宿題を終わらせ、チキやファと風呂に入る
風呂からあがったら寝る時間である
「…おやすみなさい」
そう呟いて私は目をつぶったのだった
終わり

56名無しさん:2010/08/25(水) 21:09:29
以上です。よろしくお願いします

57名無しさん:2010/08/26(木) 00:26:33
ありがとうございました!
やっぱり閃いたネタを投下できないのは辛いね
面白いネタに感想や便乗もできないのも悲しい…

58名無しさん:2010/08/26(木) 22:10:33
思いついたので書いてしまいました。
代理投下お願いします。

59ファミリーの使命:2010/08/26(木) 22:11:18
ルーテ「新作ゲームができました」
ロイ 「もはや前フリいらずになってきましたね、ルーテさん」
リーフ「それで、今度はどんなゲームなの?」
ルーテ「説明書を持ってきましたので、どうぞ」
ロイ 「そこまで凝って作ってるんだ・・・」
リーフ「ふ〜ん、どれどれ。表紙を見る限り、今度はアクションRPGかな?」

 そうして、リーフが説明書を開き、ロイもそれを覗き込む。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 ドラゴンが復活しようとしている!!
 それまで平和な生活を送っていたファミリーは、広大な地下迷宮へと向かった。
 封印された秘宝"ファイアーヘムブレム"と神剣"ファルシオン"を見いだし、
 キミは52兵種の敵軍とドラゴンを倒せるか?

1.ストーリー

【それは、一枚のドラゴンのウロコから始まった!】

 それはそれは遠い昔のこと。とある町の片すみに主人公な一家が住んでおりました。
 中ではミカヤおばあ・・・お姉さんが弟たちにお話をしていました。

ミカヤ「その昔、このあたりにはたいそう乱暴なドラゴン、メディウスがいてね。
    町の人たちを、それはそれは苦しめていたの。だけど、やがてひとりの勇者が現れてね。
    配下の地竜たちを封じ込め、メディウスを倒してくれたの。ほら、あの絵をごらんなさい。
    その勇者とは、おまえたちのひいおじいちゃんなのよ」

 お姉さんが壁にかかった絵を指さした時です。
 扉をはね上げて末っ子のロイが何かとがったものを手に持ってきました。
 それは、なんと地中深く埋められているはずのメディウスのウロコではありませんか。
 これを見たアイク兄さんとエリンシア姉さんは、メディウスが復活しようとしていることを悟り、
地下の迷宮へ向かうしたくを始めました。
 復活したドラゴンを倒す。それが彼らの本当の仕事だったのです

リーフ「ドラゴンなんかに勝てるわけないよぉ」

 心配そうな弟たちに、アイク兄さんはニッコリ笑って答えます。

アイク「だいじょうぶ。ファイアーエムブレムがある」

 ファイアーエムブレム。それは地竜を封印することができる封印の盾。
 5つの隠されたオーブによって守られているというのです。

マルス「オーブ探しならボクらでも手伝える。ね、アイク兄さん、いいでしょ?」

アイク「もちろんだ。みんなで協力しあえば、きっとメディウスに勝てるさ!」

 ファイアーエムブレムを守る5つのオーブはどこにあるのか。
 はたしてメディウスを倒すことができるのか。
 
 冒険の旅が、今始まったのです!!

60ファミリーの使命:2010/08/26(木) 22:12:56
2.ファミリーの紹介

【アイク】
 すごい力持ち。ラグネルで、特定の(もの以外でも)ブロックを壊せるんだ。
<主な使用アイテム>
 ラグネル・ウルヴァン・パワードスーツ(借り物)

【エリンシア】
 空中を飛んだりブロックをぶっ飛ばして差し上げたり、回復魔法が使えるゾ。
<主な使用アイテム>
 ペガサス・アミーテ・リライブ

【マルス】
 剣を武器に戦う(全員です)。ファルシオンとファイアーエムブレムを使えるのは彼だけだ。
<主な使用アイテム>
 メリクル・ファルシオン・エムブレム

【リーフ】
 普段はおねえさんを追いかけている。モンスターからのダメージを受けても死なない。
<主な使用アイテム>
 ほぼすべてのアイテムを使えるゾ!専用アイテムはないが、うまく立ち回ろう。

【ロイ】
 専用武器がチート!!エリンシアやリーフほどではないが回復能力もある。
<主な使用アイテム>
 封印の剣・デュランダル・レイピア


<注意>
 下の2人のファミリーは、ゲームのセーブ・ロードの時に使い、プレイはできません。

【ミカヤ】
 次回にプレイする人のためにパスワードを占ってくれる。

【シグルド】
 ミカヤから聞いたパスワードを教えると子世代からプレイできる。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



ロイ 「これは・・・」
リーフ「なんというドラスレファミリー」
ルーテ「皆さんの家にはピッタリの題材だと思ったのですが」
ロイ 「それはそうかも知れないけど」
リーフ「元ネタが分かる人、いるのかなぁ?」



続かない。

61ファミリーの使命:2010/08/26(木) 23:07:49
誤字がありましたorz
初めの方の"ファイアーエムブレム"が"ファイアーへムブレム"となっていました・・・。
なぜこのようなミスをしてしまったのかは分かりませんが、
代理投下してくださる方、よろしければ訂正して投下お願いします。

62名無しさん:2010/08/27(金) 21:24:11
代理投下、ありがとうございました!
余計な手間までおかけしてしまい、申し訳ありませんでした。

63イリオスがオルエンでオルエンがイリオスで? 序1/2:2010/08/28(土) 20:47:30
イリオスオルエンネタ書いたので代理お願いします

あー疲れた…あのクソ社長、最近スタッフのこと酷使しやがるぜ…
24時間も働かせやがって…最後にはセーラやドロシーが壊れてたぞ
まあセーラにはエルクが、ドロシーにはサウル神父が迎えに来たけどな
俺か?俺は1人で安売りしてたSドリンク片手に帰るところさ…
そこ、笑うな!彼女いない歴=年齢、平民とか馬鹿にするな!
ああん、泣いてねえよ!2人が羨ましくなんてないからな!
「リーフ、あそこでオルソンさんが泣いてるよ」
「本当だねセリス兄さん。きっと24時間テレビで壊れたんだよ」
「どうすればいいかな?」
「とりあえず見て見ぬ振りが1番だよ」
…帰ろう…帰って酒でも飲んで寝よう…

さて、約1日ぶりの我がおんぼろアパートに帰ってきたが…電気つけっぱなしだと?
おかしいな…最近光熱費も切り詰めていたから消していたはずなんだが…
……………あれ、何か前にもこんなことがあった気がするぜ…デジャヴュってやつか?
とりあえず部屋に戻るとするか…もうくたくただし

階段を上がり、ドアを開ける。ちなみに鍵は開いてるが元々だ
……やはりあいつか…嫌らしくなくそれでいて適度な高級感を感じる靴がある
俺の家にそんな羨ましい靴はない。あるのは動きやすく安い量産された運動靴と革靴だ
「オルエン、いるんだろ?今日はどうしたんだ?」
居間…といっても居間しかないんだが…に向かって声をかけるが返事はない
「…寝てるのか?」
まあいい、どうせここは俺の家だ。居間に向かっても問題はないか
そういえばフレッドの気配もないな…まあやつは気配を殺してるだろうが
……あれ?けどいつもならアパートの前に高級車があるよな…?
もしかしてフレッドのやついないのか?珍しいな
そんなことを考えていたらいない理由がわかった…あれはまずい…

ここでオルエンについて少し解説をしよう
フリージ財閥に兄ラインハルトと2人で働いている貴族の箱入り娘だ
執事役として長年使えるフレッドがいてオルエンに近づこうとする男を排除してるとか…
俺とオルエンは高校のクラスメートで、まあ俺の人生を狂わしたやつだ
まあ最近よく話しているうちに恨みとかはなくなったけどな…今の生活も悪くないし
そしてオルエンは天然で人がいいという典型的な世間知らずなお嬢様だ
あと普段は酒をあまり嗜まない…酒癖が悪いからな。だが飲む時は…ケンプフ絡みだ
まあつまるところオルエンは俺の家の居間でグビグビ酒を飲んでるわけだ…

64イリオスがオルエンでオルエンがイリオスで? 序2/2:2010/08/28(土) 20:48:22
「あれ〜おかえり〜いりおす〜おつかれさま〜」
うわぁ…言葉が平仮名になってるし明らかに酔っ払いの口調だ
紅潮した顔でどこと無く色っぽい…って何言ってんだ俺は…
ちなみに俺は酒に強くない…てか弱い。弱いがたまに嗜む
翌日が休みの時であまりにも疲れてたりやりきれない時限定だけどな
だから俺が冷蔵庫に置いている酒は比較的弱い酒のはずだ…
俺…スピリタスなんて買った覚えはないんだがな…がぶがぶ飲む酒じゃないぞ…
そんなアルコール度数96度―世界ひろしといえどもスピリタス以上の強い酒はない―酒を
がぶがぶ飲んでるオルエンって…てかアル中にならないかとても不安だ
「お、おいオルエン。そのお酒はがぶがぶ飲むのはよくねえぞ…こっち飲みな」
そう言って近くにあった酒を…ってこれはアブサンか!?これも強いぞ!
「お、お前…そんな強い酒飲みまくって大丈夫なのか?」
「らいじょーぶらいじょーぶ。わらしつよいから…」
…うん、とりあえずあまり使いたくないが睡眠薬を用意するか。あれはまずい
とりあえずつまりを用意すると言っていったん流しへ向かい、こっそり睡眠薬を用意する
月末のお供、角砂糖をスプーンに載せアブサンをゆっくりスプーンに注ぐ
グラスにある程度アブサンが入ったら角砂糖に火を着ける
ゆっくり燃える角砂糖にフリージのおいしい水を注いで沈下
沈下したら角砂糖をグラスに注いでアブサンカクテルの出来上がり
…セーラに少し昔、カクテルの作り方を番組で習わされたのが役立ったな
このカクテルの角砂糖にこっそり砕いた睡眠薬を混ぜてオルエンに渡す
「あら?おいしそうなカクテルじゃない、いたらきまーす」
ふぅ…グビグビ飲んでるし一安心だ。あとは効くまで待つか
「いりおすもいっしょにのもう…ほら、これれかんせつきすらよ」
「ちょ!よせ!俺は酒が……ごくっ」
………………美味い…我ながらよくできてる…できてるけど…強い
ああ…意識が朦朧としてきた…睡眠薬入りだからなおさらか……zzz

「あれぇ、もうよっちゃった?…なんだかわたしもねむいな……zzz」


はっ!?ここは……見慣れた汚い天井、どうやら我が家だ
あいたたた…頭がすっげー痛い……なんだか肩も痛い…
とりあえず起き上がって……?なんだか身体がやけに……ってなんじゃこりゃぁぁぁぁ!?
隣には見慣れた顔…まあこれがオルエンだったらまだよかった
あとでフレッドに軽く必殺の剣技を喰らうだけだから
だが隣で寝ていたのは紛れも無く……
「お、俺が…寝てる!?」

続く

65イリオスがオルエンでオルエンがイリオスで? 序2/2:2010/08/28(土) 20:57:26
>>64ごめんなさい、間違えてるので修正版です
こちらを投下でお願いします

「あれ〜おかえり〜いりおす〜おつかれさま〜」
うわぁ…言葉が平仮名になってるし明らかに酔っ払いの口調だ
紅潮した顔でどこと無く色っぽい…って何言ってんだ俺は…
ちなみに俺は酒に強くない…てか弱い。弱いがたまに嗜む
翌日が休みの時であまりにも疲れてたりやりきれない時限定だけどな
だから俺が冷蔵庫に置いている酒は比較的弱い酒のはずだ…
俺…スピリタスなんて買った覚えはないんだがな…がぶがぶ飲む酒じゃないぞ…
そんなアルコール度数96度―世界ひろしといえどもスピリタス以上の強い酒はない―酒を
がぶがぶ飲んでるオルエンって…てかアル中にならないかとても不安だ
「お、おいオルエン。そのお酒はがぶがぶ飲むのはよくねえぞ…こっち飲みな」
そう言って近くにあった酒を…ってこれはアブサンか!?これも強いぞ!
「お、お前…そんな強い酒飲みまくって大丈夫なのか?」
「らいじょーぶらいじょーぶ。わらしつよいから…」
…うん、とりあえずあまり使いたくないが睡眠薬を用意するか。あれはまずい
とりあえずつまみを用意すると言っていったん台所へ向かい、こっそり睡眠薬を用意する
月末のお供、角砂糖をスプーンに載せアブサンをゆっくりスプーンに注ぐ
グラスにある程度アブサンが入ったら角砂糖に火を着ける
ゆっくり燃える角砂糖にフリージのおいしい水を注いで沈下
沈下したら角砂糖をグラスに注いでアブサンカクテルの出来上がり
…セーラに少し昔、カクテルの作り方を番組で習わされたのが役立ったな
このカクテルの角砂糖にこっそり砕いた睡眠薬を混ぜてオルエンに渡す
「あら?おいしそうなカクテルじゃない、いたらきまーす」
ふぅ…グビグビ飲んでるし一安心だ。あとは効くまで待つか
「いりおすもいっしょにのもう…ほら、これれかんせつきすらよ」
「ちょ!よせ!俺は酒が……ごくっ」
………………美味い…我ながらよくできてる…できてるけど…強い
ああ…意識が朦朧としてきた…睡眠薬入りだからなおさらか……zzz

「あれぇ、もうよっちゃった?…なんだかわたしもねむいな……zzz」


はっ!?ここは……見慣れた汚い天井、どうやら我が家だ
あいたたた…頭がすっげー痛い……なんだか肩も痛い…
とりあえず起き上がって……?なんだか身体がやけに……ってなんじゃこりゃぁぁぁぁ!?
隣には見慣れた顔…まあこれがオルエンだったらまだよかった
あとでフレッドに軽く必殺の剣技を喰らうだけだから
だが隣で寝ていたのは紛れも無く……
「お、俺が…寝てる!?」

続く

66名無しさん:2010/08/28(土) 21:01:58
代理ありがとうございました
うかつだったなぁ…つまみをつまりにしたなんて…orz

67イリオスがオルエンでオルエンがイリオスで? 破1/3:2010/08/30(月) 00:07:19
さて、イリオスが叫ぶ30分程前、兄弟家ではマルスがミカヤを怒っていた
「まったく…あなたという人は…何をしたんですか?」
「べ、別に何もしてないわよ!だからマルスちゃん落ち着いて」
「隠しても無駄です。さっき今日は楽しくなるわって呟いてました」
「…地獄耳ね。でも絶対言わないわよ!」
「…わかりました。おーいロイ、チェーンソー持ってきて」
「いやぁぁぁ!わかった!わかったからチェーンソーはやめて!」
「…わかればいいんです。それで、あなたは何をしたんですか?」
「えーとね…ちょっとイリオスとオルエンの魂を入れ換えちゃった、テヘ」
「………なんてことをしてるんですか…リーフ、イリオスさんの家わかる?」
「わかるけど…行くの?」
「うん、身内…ていうか憑き物?の責任を取らないとね」
「えー…なら私帰るわ………はっ!ユンヌったら…なんてことを…」
「マルス兄さん、ユンヌさん逃げたけどどうするんだい?」
「簡単さ…あ、アイク兄さんがいきなり服を脱ぎだしたぞ!?」
「どこっ!?アイクの裸はどこっ!?」
「…単純だね」
「さ、みんなで縛ろうか」

しばらくしてユンヌは簀巻きにされ、マルス、リーフ、ミカヤに引きずられていた
「あそこのアパートがイリオスさんの家だね」
「OK、じゃあ行こうか」
「大丈夫かしら…」
「むぐー!むぐむぐむぐー!!」

落ち着け…どうやらよくわからんが今の俺はオルエンだ
ということは目の前で寝ている俺がオルエンなわけだ…たぶん
起きて叫んでから急いで鏡を見た俺はオルエンだった
何でもありなこの町とはいえ、身体が入れ代わるのは兄弟家だけだと思ってたぜ…
とりあえずオルエンを起こそうか悩んだが…パニックになられても困るから放置だ
しかしこの状況…フレッドもだがセーラやドロシーにばれてもやばい
あいつらにばれたら変態の烙印を押されてしまう……今でもそんな気もするが
さて、普段ならともかく昨日が昨日なだけにこいつの身体はいろいろ痛い
頭なんて二日酔いをさらに酷くしたとしか思えない…飲み過ぎだ
あと肩もいたいしお腹の辺りも微妙に痛い…やけ酒してたぐらいだから胃炎だろうか…
つーかこいつ結構肩凝ってるな…今度揉んでやるか…
そんなことを考えていたらドアが突然開かれた…って泥棒!?
「おはようございます。イリオスさんいますか?」
「その声は…リーフか?」
「…ああ、本当に入れ代わってますね…」
「ごめんなさい…私が至らないばかりに…」
「むぐぐ…むぐー!」
な、何でこいつら俺が入れ代わったってわかるんだ!?

68イリオスがオルエンでオルエンがイリオスで? 破2/3:2010/08/30(月) 00:08:09
「かくかくしかじかでして…本当にご迷惑をおかけしました」
「あ、ああ…原因がわかれば大丈夫だ…早く戻してくれ」
「…それが……明日の夜までは戻せないみたいです」
…………………どうしよう…俺、明日仕事なんですけど
「とりあえず明日は僕とリーフがお互いのサポートに回ります」
「それは助かるが…何が狙いだ?」
「別にフリージ財閥のスキャンダルを掴むつもりはありませんよ」
「別明日のにFETVのゲストにお姉さんが出るからじゃないよ」
…わかりやすい奴らだ。まあFETVの明日のゲストはバアトルだけどな
「とりあえず今日はお互いに状況を整理してください」
「あ、ああ…けどオルエンがまだ寝てるんだが…」
「ああ、そうでしたね。ミカヤ姉さん、レストお願いします」
「はい、レスト」
「う…うーん…あれ?ここは?」
「おはようございます、オルエンさん」
「あれ?あなたはミカリンさん?どうしてここに…」

さて、ここは簡潔にオルエンに説明した時のことを話そう
ぶっちゃけオルエンに鏡を見せた瞬間パニックになった
ダイムサンダをぶっ放そうとしたが俺なので不発…嬉しいような悲しいような…
ゆっくりとミカヤさんがオルエンに説明をしてくれたので泣きべそをかきながら落ち着いた

「…まあ私たちも過去に兄弟でシャッフルされましたから落ち着いてください」
「…ところでつかぬ事を聞くが…その時にトイレとかはどうしたんだ?」
ガラッ!
「この粉を使われよ!」
……おい、うちのドアは引き戸ではないはずだ…って圧縮されとる!?
「…ではさらばd…」
「待て!ドアの修理代払いやがれ!」
「…………この…Gを使われよ」
いやいやながら修理代を手に入れたぞ。あとでグレイル工務店に頼むか
「…僕たちが同じ目にあった時はトイレは転移の粉を応用してことなきを得ました」
「…お、お風呂はどうしました!?」
あー…1番考えたくなかったことを聞いてるよ…さすが天然お嬢様…
「…その……我慢してください」
「…………はい」
…なに、このめちゃくちゃ気まずい空気。変態女神のせいだよな…
「では僕たちは明日の朝また来ます。今日は…頑張ってください」
「あ、ああ…ありがとう。明日もよろしく…」

リーフたちが帰ったあと、気まずい空気が流れる…当たり前だろうけどな
俺だって泣きたい気分だよ……目の前で情けなく泣いてる俺の顔見てると

69イリオスがオルエンでオルエンがイリオスで? 破3/3:2010/08/30(月) 00:09:03
この気まずい空気を打開するためにオルエンに話しかけてみることにした
「な、なあ…どうして昨日俺の家で酒飲んでたんだ?」
「…実は…」
話を要約するにケンプフに嫌がらせやセクハラをされてストレスが限界
そのうえフレッドやラインハルトも現在出張のため家にいない
俺に相談しに行ったら24時間テレビでいなかった
待っている間に持ってきたお酒を飲んでから記憶が曖昧だそうだ
最初はチューハイとかだったらしいな…あれらはどこかで買いに行ったようだ
「そ…そうか…それは辛かったな。セクハラを訴えたりしないのか?」
「うん…訴えようとしたんだけどね…証拠もないし嫌がらせも悪化するから…」
「そういえばお前の部所はお前とフレッド以外ケンプフの息がかかってるんだったな」
「兄上やフレッドに相談しにくいからイリオスに相談したかったの…」
「そうか…まあ今日はゆっくり考えようか。それにしても…」
「それにしても?」
「お前、よっぽどストレス溜まってるんだな。胃にもきてないか?」
「………イリオス……それどうして思ったのかしら?」
「…?いや、だってお腹の辺りが痛むからだけど」
「………そう」
…?変なやつ?なんか変なこと言ったっけ?

さて、このあとも会話等で今日は何とか外出しなかったので凌げた
ちなみに昼飯や夕飯は出前だ。これでなけなしの24時間テレビの手当がパーだ…
問題は明日だ。オルエンの仕事は俺でもなんとかできるのはわかった
だが問題は俺の仕事だ。正直素人には難しいぞ
リーフが器用に熟せるからサポートはしてくれるが…不安だ
あとケンプフの嫌がらせとセクハラもものすごく不安だ
ああ…そんなことを考えたら余計腹が痛む……寝よう

続く

70名無しさん:2010/08/30(月) 00:09:35
以上です。代理よろしくお願いします

71名無しさん:2010/08/30(月) 00:12:55
本スレ見ててクライネのネタ思いついたので代理投下お願いします。

72はじめての友達:2010/08/30(月) 00:14:27
クライネ 「ただいまあ」
カタリナ 「お帰りなさい、クライネ。疲れてるみたいですね」

暗殺者のアジトに帰ってきて、まず最初にアイネが出迎えてくれた。
いつもクズって貶してるのにいつも出迎えてくれるアイネは人を思いやる優しさがある。
そんな風に思えるのも「あいつ」のおかげなのかしらあ?

カタリナ「最近クライネ、楽しそうですね。何か良いことでもありましたか?」
クライネ 「べ、別にそんなことないわよっ!」

目敏くあたしの変化に気づくアイネにムッとなる。
まあ、あたしが自分で丸くなったと思うくらいなんだからアイネが気付かない筈もないわね。

クライネ 「でも…友達が、できたかもしれないわあ」
カタリナ 「本当ですか!?」

あたしの事なのに自分の事みたいに喜ぶアイネ。
前なら「うざい、クズ」で終わらせたのに。
ああ、あたし義理でも姉さんに沢山酷い事言ったわね。

カタリナ 「聞かせて下さいクライネ。貴女の友達の事や、出会いを」

アイネが微笑みながらあたしの頭を撫でる。
あたしより背が小さいくせに、全く!

73はじめての友達 2:2010/08/30(月) 00:16:05
クライネ 「そうねえ。話してあげるわあ。ありがたく思いなさいよ」

あたしはアジトの椅子に座って喋り始めた。


豪雨の日だったわ。
エレミヤ様からの任務で部下と山に行った日。
足元は直ぐに崩れて下山も出来なくて近くに山小屋も砦もない。
足首まで挫いて、あたし、こんなとこで死ぬんだ。って本気で思った。
部下におぶられて必死に山をおりてた。
その時、だったわ。

??? 「…お姉さん達、どうしたの?」

酷い雨の筈なのに、そいつのあの時の声は未だにしっかり覚えてる。

クライネ 「誰よお…っ!」

殺意は向けられてなくてもあんな山の中子供がいるなんておかしいじゃない。
あたし達はいつでもあいつを殺せるように臨戦態勢に入った。

リーフ 「僕、リーフっていいます。僕の兄さんの一人のアルムって人と隠れん坊してたんですが、この雨でしょ?兄さんも僕も山には慣れてるから下山する最中なんです」

リーフと名乗ったあいつは、全身びしょびしょで突き刺さるような雨の中、平然と笑っていた。

74はじめての友達 3:2010/08/30(月) 00:17:42
リーフ 「あそこに僕だけの秘密基地があるんです。一応雨風凌げるよう作ったから、来てください」

敵意は無かったし、この辺りの山に慣れてるみたいだったから大人しくついていった。
あたしにはまだエレミヤ様の役に立つって仕事があったからあんな所で死ねなかった。
秘密基地というだけあって誰にも気付かれないような位置にあった。
木や葉で本当に雨が凌げていて、中は全く濡れていない。
生き残った数人の部下も驚嘆の声をあげる。

リーフ 「タオルいります?風邪ひきますよ」
クライネ 「あ、ありが…と…」

見知らぬ他人に優しくされるなんて初めてで、どうしていいのかわからなかった。
今まであたし達みたいな孤児は蔑まれて虐められてきたから…。

リーフ 「お姉さん達は、どうしてあんな山の中にいたんですか?」

そいつは秘密基地の中の物をごちゃごちゃ触りながら言った。
エレミヤ様の事を話す訳にもいかない、あたし達はエレミヤ様の事には触れず事情を話し始めた。

75はじめての友達 4:2010/08/30(月) 00:18:16
リーフ 「そうですか…大変だったでしょう?この山、入り組んで迷路みたいですから」

部下が勝手にあたしが怪我をしてる事を言って、そいつは自分のタオルを躊躇いなく切ってあたしの足首に添え木を一緒に包帯で巻いた。

クライネ 「あんた…風邪ひくわよ」

先程言われた言葉を返せば、そいつは「耐久には自信があります」と言って笑った。
雨も酷くなる一方で、怪我もあり帰れそうに無いのを見てそいつは秘密基地に泊まればいいと言う。
秘密基地なのにいいのかと聞けば今更だからと微笑んだ。

リーフ 「お姉さん達が僕に助けられた事は、お姉さんをここにやった人には秘密ですからね」

なんという洞察力だ、全てバレていたと仲間と顔を見合わせた。
実際は兄の一人の使いっパシリとしてガーネフの陰謀を暴こうと調べていたらしいが。

76はじめての友達 5:2010/08/30(月) 00:22:40
何はあれどあたしはあいつに救われた。
それに、あたしはあいつから優しさというものを学んだ。

クライネ 「…それから、あたしはあいつと話すようになったわ。弓も使える奴だから一緒に狩りに行ったり。おねいさんハァハァとか言ってたけど、悪い奴じゃないし、サバイバルの事でも沢山勉強できた。あたしの初めての友達」

おまけにストレス発散とか言って叩いても許してくれるし、愚痴も嫌と言わずに聞いて返事もちゃんとしてくれる。

カタリナ 「優しい人ですね…クライネがリーフさんと会ってから本当にいろんな事がいい方向に行っています。クライネ、これからも仲良くするんですよ」
クライネ 「言われなくても分かってるわよ!」

明日は何の話をしようかしらあ?
「友達」ができてから、なんだかいろんな事が楽しくて寂しくて嬉しくて苦しくなった。
あたしにエレミヤ様に命がけで仕える以外に、幸せな事ができた。
なんだか、人生が楽しくなった。



終わり

77名無しさん:2010/08/30(月) 00:23:54
以上です。代理投下お願いします

78名無しさん:2010/08/30(月) 07:51:15
投下ありがとうございました

79名無しさん:2010/08/30(月) 16:19:24
代理投下ありがとうございます!
はやく規制解除されないかな…

80名無しさん:2010/08/31(火) 00:24:01
代理投下お願いします。

81兄弟家嫁候補全面戦争1:2010/08/31(火) 00:29:00
紋章町危険処理班24時!!!
の中の兄弟家嫁候補全面戦争が気になりすぎて、妄想してしまいました。
場面場面だけを考えていたので、場面がとびとびの上、それぞれのシーンごとが
完結していなのですが、長めのGJだと思って受け取ってくれたら嬉しいです。



兄弟家嫁候補全面戦争



 ――その町の平穏は突然に、そしていつものように崩れ去った。

「ふふふ。我ながら、素晴らしいことを思いついたものです。
混沌の神が愛するこの町で、これ以上の方法があるでしょうか?」
 白い光が降りそそぐ、白い部屋の中。入るもの全てに神聖さを感じさせるその部屋で、
「楽しみです。一体、如何程の哀れな子羊達が、私に助けを求めに来るのか・・・」
望むもの全てに神の奇跡を与える杖を片手に、聖職者が、黒く笑う。



「――これは一体なんのチラシでしょうか?」
 買い物かごを片手に、鼻歌を口ずさみながら商店街を歩いていたエリンシアが、通りの
真ん中で笑顔を振りまいていた道化師から受け取った紙の内容に目を通す。
「夏のセールの告知?でも、これは――!」
 エリンシアがその内容を把握すると同時に、同じくチラシを受け取った何人かの女性が
歓声を――狂喜の声を上げる。
「――アイクッ!!」
 おそらく、これから町を襲う混乱を、そしてその中心に自身の家族が確実に置かれるこ
と予想し、エリンシアは買い物かごを振り棄てて走り出す。



 一息に町中を席巻する狂気。町中の場所を問わず、争いの音が聞こえ始める。



――ズガッ!ドス!!
鈍い音と共に、二つの影が倒れる。
「お・・・にぃ、ちゃん」
「大将――」
 そして、その影を見下ろす一人の男。
「一体、どうしたと言うんだ?」
 その男、アイクの顔には珍しく苦悶の表情が浮かんでいた。
「手加減は苦手なんだがな。二人とも、大丈夫か?」
 気絶した二人の少女、ミストとワユに手を伸ばし、様子を見ようとしたところで、
 ――ザッ
 近づく気配に伸ばしかけた手を止め、アイクは後ろを振り返る。
 そこには、もはや数え切れぬほどの女、女、女・・・。
「・・・やれやれだな」
 つぶやき、アイクは訓練用の木刀を片手に人の山へと駆け出していく。

82兄弟家嫁候補全面戦争2:2010/08/31(火) 00:29:43
「正気に戻れ!アルヴィスッ!!」
 シグルドが、目の前の上司とも、ライバルとも、友とも言える男に向けて叫ぶ。
「私はいつでも正気だよ、シグルド。そこをどけ。これは、ディアドラが望んでいること
だ」
 アルヴィスの視線は、シグルドの背に庇われるように立っているディアドラに向けられ
ている。
「――馬鹿な。彼女が望みさえすれば、彼女を傷つけても構わないと?」
「・・・」
 問い詰めるシグルドへの返答は無く、代わりにディアドラが口を開く。
「いいのですシグルド様。悪いのは、私。いつまで経っても心を一つに決められない私が
悪いんです。だから、シグルド様。どうか、私の命を奪ってください・・・」
 ディアドラの異常と言える懇願に、シグルドが油断なくアルヴィスを見据えていた瞳を
彼女へと向ける。そして、困惑と悲しさが入り混じった顔で彼女に告げる。
「君は悪くない、ディアドラ。悪いとしたら、それは私達の方だろう。
だからこそ、こんな方法で君の心を手に入れるわけにはいかない。
でないと、私は罪悪の念によって、君へと口付をする権利を永遠に失ってしまう」
 ディアドラをまっすぐに見つめ、そしてすぐさま振り返る。
再び対峙する青と赤。シグルドは、背後のディアドラに向けて叫ぶ。
「私は、君にキスできない運命なんて認めないッ!!」
「――ち。馬鹿なセリフを吐く。ならば、先にお前から片付けてやろう!!」
 銀に煌めく剣を抜き、駆けるシグルド。対するアルヴィスの手には神の炎が宿る。
 それを見つめるディアドラの胸中は――。



「エリウッド様・・・どうして?」
 竜化を解いた少女の目の前には、氷のブレスによって全身を激しく傷つけたエリウッド
の姿があった。
「どうして、とは、どういう・・・意味だい?」
 苦しいのだろう、息を継ぎながら、エリウッドが竜の少女に問う。その息は、白く曇っ
ている。
「なぜ、私の攻撃を避けなかったのですか?なぜ、自ら私の方へ向かってきたのですか?なぜ――!」
 そこで、少女―ニニアン―の言葉が詰まる。エリウッドの腹部に突き刺さっていた氷の
欠片が解けて抜け落ち、そこから大量の血が噴き出たのである。
「エリウッド様!!」
 たまらず膝をついたエリウッドに駆け寄るニニアン。地に広がる血。それで美しい衣装
が汚されることも構わずに、膝をついてエリウッドの顔を覗き込む。その両目からは、今
にも涙が溢れそうだった。
「なぜ・・・烈火の剣を使われて身を守らなかったのですか?」
 エリウッドの両手に握られ、今はその身を支える役目を担っている神将器。この竜殺し
の神剣さえあれば、エリウッドはニニアンのブレスに傷つく前に、ニニアンを倒してその身を守ることが可能だったはずだ。しかし――
「だって・・・当然じゃないか」
「え?」
 エリウッドは、自らが傷つくのが当然と言って、微笑む。
「この剣は、大切な人たちを守るために手に入れた。なのに、これで君を切ることなんて、
できるわけがない。君の攻撃をまっすぐに受けたのも、そうしないと、こうして話せない
と思ったから・・・。話さないと、大切な人と分かり合えないと思ったから・・・」
「大切な・・・人」
「そうだよ。ニニアン・・・僕は、君が、みんなが大切だ。だから、守りたいんだ」
 苦しげに続けるエリウッド。その姿を見て、その言葉を聞いて、ニニアンは自らの過ち
を悟る―あるいは最初から気づいていたのかもしれないが―。
「――エリウッド様。私、私は!」
 しかし、ニニアンがその先を続ける前に、エリウッドがその手を伸ばし、彼女の眼の端
に溜まった涙を拭う。
「いいんだ、ニニアン。僕の傷も、見た目ほどは酷くない。
それに――僕も、以前君に対して過ちを犯してしまった」
 自らを支えているデュランダルを初めて手にしたときの、苦い記憶がよみがえる。
「過ちは、繰り返さなければいい。そうだろう?」
「エリウッド様・・・」
 なんとか立ち上がろうとするエリウッドに、手を貸すニニアン。
 立ち上がった二人の周りには、いつしかエリウッドの命を狙う女性達が集まってきてい
た。
「さぁ、ここを突破するのは、少し骨が折れそうだ。力を貸してくれるかい、ニニアン?」
「――はい!」
 そうして、烈火の剣の勇者は、氷竜の巫女を伴い、戦場を往く。

83兄弟家嫁候補全面戦争3:2010/08/31(火) 00:30:48
「・・・困ったな」
「呑気なことを言わないでください!兄上!!」
 状況を理解していないかのようなエフラムの声に、エイリークが呆れと怒りが混ざった
声を出す。二人の目の前には、ターナやヒーニアス。ミルラやリオンが殺気だって構えて
いた。
「おぉ、見ろエイリーク!翼槍ヴィドフニルだ!!」
「兄上!!」
 エイリークが再び兄に文句を言う。ヴィドフニルだけではない。蛇弓ニーズヘッグに竜
石に魔石。どれも、使うべき者が使えば一瞬で人の命を奪ってしまう神の力の表れだ。
「エイリーク、さっきから一体何を焦っているんだ?」
「兄上こそ、どうしてそんなに落ち着いているんですか!?」
 相変わらずの兄の態度に、エイリークがらしくない大声を連発してしまう。が、続くエ
フラムの一言で、やはりこの兄には敵わないということを痛感することとなるのだ。
「俺と、お前がいる。ならば、何を恐れるものがあるというんだ?」
「――ッ!」
 エフラムの不敵な笑みに、不覚にも頬が熱くなるのを感じるエイリーク。兄に気付かれ
ないかと、一瞬心配したが、この兄に限ってそれは無いということに思い至る。
「もう!仕方のない兄上です。さぁ、行きますよ!」
「あぁ。さっさとこの下らない事態を解決するぞ!」



「エリウッドは大丈夫かしら?」
 街中を走りながら、リンは隣を走るヘクトルに問いかける。
「どうだろうな?まぁ、どうせまた無茶をしでかしてんじゃねぇか」
「やっぱりそうよね・・・。はやく、助けに行かなきゃ!」
 ヘクトルの返答に、リンが足に込める力を強くする。しかし。
「どうしたの、ヘクトル!?はやく、エリウッドのところに・・・」
 ヘクトルは走る速度を変えようとはしない。
「ヘクトル!エリウッドが心配じゃないの?」
 熱くなりやすい彼女らしい態度に、ヘクトルは内心で苦笑しつつ(顔には出さない。殴
られるから)答える。
「リン、お前が心配しすぎなんだよ」
「どういうことよ?」
 言いつつ、取りあえずはヘクトルの言い分を聞く気になったのか、走る速度を彼に合わ
せるリン。
「エリウッドは確かに無茶はするけどよ。だけど、必ず何とか無事に切り抜ける。だから、
心配いらねぇよ。するなとは言わねぇけどよ」
「確かに・・・」
 ヘクトルの言葉に、リンは納得する。そう言われてみれば、エリウッドは確かにそうい
う男だった。が、それをヘクトルに言われて気づくのは何となく癪に障る気もする。
 いつも三人でいるのに、エリウッドとヘクトルだけ、特別に強い絆で結ばれているような気がして、リンは時々、少し寂しい気持ちになるのだ。
「それよりもよ・・・」
 思考の海に埋没しそうだった意識を、続くヘクトルの言葉で引き揚げる。
「今の町を襲っている事態。俺は、ロイの方が心配だぜ・・・」
「確かに・・・」
 先ほどと同じ言葉を呟き、再びリンの足に力が込められた。



「ねぇ!マルス様のお家、こっちで合ってるの!?」
「・・・俺にそれを聞くのか?」
 並んで走る、一組の兄妹。どうやら兄弟家を目指して走っているようだが、彼らのいる
地点から考えると、その方向は180度間違っていた。
「だが、なにもマルス様の家へ着く必要は無い。要は、これをマルス様に届けることがで
きればいい。つまり、マルス様と会えさえすればそれでいいんだ」
「それはそうだけど・・・て、またなのっ!?」
 双子の兄の言葉に相槌を打ちながら曲がり角に着くと、二人はそこで足を止める。
 そこには、数えきれない程の武器を持った人々がいた。
「ちょっと進む度にこれじゃあ、いつまで経ってもマルス様のところに着けないわ!」
「だが、マルス様にこいつらを渡しさえすれば、きっとこの事態を鎮静化して下さるだろう」
「だから、そもそもマルス様のところに着けないんだってば!」
 そんなやり取りをしている間にも、二人の前に立つ人々は徐々に間合いを詰めて来ている。
「・・・来るぞ!!」
「――カタリナ!?」
「な――ッ!」
 兄の声に意識を目の前の敵集に向けると、その中にはよく見知った少女の姿まであった。
 注意を促したはずの兄も気づいていなかったのか、驚愕の声を漏らしてカタリナを見る。
「クリスに――クリス。二人とも、お願いです。私に、殺されてください」
 ぞっとするほど純粋な好意が込められたその声は、彼らの背中を凍りつかせるには十分
過ぎた。

84兄弟家嫁候補全面戦争4:2010/08/31(火) 00:31:46
「そこをどいてくれ!ユリア!ラナ!」
 セリスが、行く手を塞ぐ少女たちに訴えかける。
「もちろん、お通しします。セリス様が望まれるのですもの。でも・・・」
「それは、私達に殺されてからにして下さいね」
 ユリアの言葉を、ラナが引き継ぐ。二人とも、いつもセリスに向けるのと同じ、優しげ
な笑顔を浮かべている。しかし。
「どうしちゃったの、二人とも?なんか、おかしいよ!!僕は、このティルフィングをシ
グルド兄さんに届けないといけないのに・・・!」
「安心して下さい、セリス様」
「セリス様が殺された後で、ちゃんと届けますから」
 いつもは仲が良いとは言えない二人が、不気味なほどに息を合わせながらセリスに声を
かける。
「――ッ!!」
 その二人の雰囲気にセリスが押されかかると――
「先に行けよ、セリス」
 セリスの隣にいたユリウスが、自らの体を前に出す。
「ここは、僕が引き受けてやる」
「ユリウス!でも――」
 ユリウスの申し出に、喜色を浮かべるセリス。しかし、すぐにそれは消え、その視線は
ユリアへと向かう。その視線に気づいたユリウスが、言葉をかける。
「確かに、僕はユリアのナーガに対しては圧倒的に相性が悪い。でも、お前が駆け出すだ
けの時間は稼いでやれるさ。さぁ、行けッ!」
 ユリウスが、セリスに背を向けたまま手を横に振りはらって、促す。
「ありがとう、ユリウス!気をつけてね!!」
 セリスも、それ以上は躊躇わず、シグルドのいるであろうグランベル商社への道を駆け
出す。
 それを、ユリアとラナは黙って見送る。
「随分と余裕だな」
「だって、お兄様では足止めにもなりませんもの。すぐに片付けて、セリス様を殺しに行
けます」
「・・・完全に、闇に心をとらわれたな、ユリア」
 普段と明らかに様子の違う妹の姿に、ユリウスが呟く。
「町を覆う負の気、瘴気にあてられたか」
「それがどうしたというのです?今の私は、ナーガの光に加え、闇の心までも手に入れま
した。お兄様がいくらあがこうと、無駄ですよ」
 自信に満ちた、邪悪な笑顔を浮かべるユリア。だが、それをユリウスは一笑に付す。
「ふ。分かってないな、ユリア。光と闇は、純粋であればあるほど強いんだ。純粋な光の
前に、闇はかき消されるかもしれない。が、そんな中途半端な状態では、漆黒を払えはしない」
「――ッ!?」
 何時になく強気な態度の兄に、ユリアと、隣にいたラナがようやく警戒する。
「見せてやろう。純粋な、闇。その神髄を――!」
 そして、暗黒竜(ロプトウス)の咆哮が街に響く。



「リーフ様・・・」
「リーフ・・・」
「はぁ・・・やっぱりこうなるのか」
 四人の少女に囲まれて、リーフが呟く。四人の少女はそれぞれの武器を手に、リーフへ
と狙いを定める。
「まぁ、いつものおしおきだったら、それほど苦でもないんだけどね。でも・・・」
 四人が、その間合いを徐々に詰めてくる。その顔からは、明らかに正気が失われている。
「でも、君たちが自分たちの望みを、思いを見失ってまでこんなことをしているのだった
ら、僕は許せない」
 リーフの目が、スッと細まる。
「許せないのは、君たちじゃない。僕自身だ。町がこんなことになる前に、君たちがこん
なことになる前に、僕達が止めなければならなかったのに・・・!」
 言いながら、リーフは腰にさした光の剣を抜く。彼が、彼女たち相手に武器をとること
など、今まで一度も無かったにも関わらず。
「待っていて。僕の仲間たちが、もうすぐこの元凶を断ってくれるはずだから」
 その顔に、悲しい決意が浮かぶ。大切な人たちに、剣を向ける為の決意。
「だから、それまでせめて、僕が君たちを止めて見せよう。正気に戻った君たちが、自ら
の手を見て泣いてしまわないように、それまで相手をし続けて見せる!」
 光り輝く剣を眼前にかざし、短く瞑目する。そして、
「僕は、リーフ。兄弟家の一員にして、マスターナイトの称号を授かりし者!
騎士の名に懸けて、君たちの名誉と誇りを、守り切ってみせるッ!!」
 その目を見開き、誓いの剣をかざす。

85兄弟家嫁候補全面戦争5:2010/08/31(火) 00:32:25
「はぁ・・・はぁ・・・」
 家へ向かい、町を走るミカヤ。
(みんなは、大丈夫かしら?)
 彼女の心を占めるのは、弟妹たちのことばかり。今の町の状況を考えれば、全員が全員、
大勢の人々から命を狙われているはずだ。
(みんな強いから、平気だとは思うけど、でも・・・!)
 いくら弟たちを信じようとしても、不安の心は大きくなるばかりだ。そうして、足元を
見る余裕すら無くなっていき・・・!
「きゃあッ!」
 盛大に転んでしまった。
「いたた・・・。いやね、こんな時こそ、私が落ち着かないといけないのに」
 そう一人ごちながら、ふと、心の中をよぎる人物があった。弟妹たちばかりが占めるミ
カヤの心の中の僅かな隙間。弟妹たちと限りなく近いような、けれども決定的に違う存在
感を持つ、一人の青年の姿。
(そういえば、こんな時は、いつも真っ先に私のところに来てくれるのに・・・)
 心のどこかで、それを期待しているのだろうか?しかし、それに気付くことなく、立ち
上がったミカヤは再び兄弟家への道を急ぐのだった。



 白い光が降りそそぐ、白い部屋の中。入るもの全てに神聖さを感じさせるその部屋で、
「ここまで忍び込むとは。やはり侮れませんね、紋章町危険処理班」
二人の男が対峙している。
「それで、一体どうするつもりですか?今や、この町の多くの者が私の奇跡を望んでいる
のですよ?それを止めることが、この町の為になるのですか?」
 事件の黒幕である男、クロードが言う。
「なんでしたら、あなたの望みも叶えたらどうですか?きっと、あなた相手でしたら油断
をするでしょうから、ここに忍び込むよりもずっと楽な仕事になりますよ?」
 そうして、男は愉快そうにくっくっと笑う。その笑みは聖職者が浮かべる者としてはや
はり黒すぎる。
 対峙する男は、そんなクロードのことを下らなそうに見やりながら、一言だけ呟く。
「ミカヤは――俺が守る」
 そうして、一瞬だけ二人の影が重なると、一方の影はくず折れた。

86兄弟家嫁候補全面戦争6:2010/08/31(火) 00:32:59
「――どうして、事態が収まらないんだ!?」
 リーフから、首謀者撃破の情報を聞き、それをすぐさま町中へと広めたはずなのに、事
態は収拾の様子を見せなかった。
 マルスはファルシオンを振るって、押し寄せる女性達が持つ武器と打ち合わせていた。
「ただでさえ、こっちは顔を傷付けないように、気絶させるだけで済むように手加減して
戦わなければいけないというのに――!」
 その上で、これだけの戦力差。しかも、来るはずの終息は未だ訪れない。
「マルス兄さん、ごめんなさい!彼女たちが狙っているのは、ほとんど僕なのに――」
 マルスの背中で、ロイが申し訳なさそうに言う。ただでさえつらい状況の中、結果的に
弟に愚痴を聞かせてしまったことに内心で後悔しながら、マルスは背中に語りかける。
「僕だって、たまには君の兄さんらしいところを見せないとね。
それに、自惚れちゃあいけないよ、ロイ!僕だって、十分に狙われているさ!」
「ははは。自慢にならないけどね」
 自分を励まそうとする兄の心遣いに感謝し、ロイも努めて軽い口調で返す。
「――でも、本当にどうしたらいいんだ?」
 弟の明るい声にとりあえず安堵しながら、思考を巡らせる。考えながら、体は常に動き
通しだ。左手の盾で相手の武器を受け止め、右手の剣でその武器を地に落とす。一体どれ
だけその作業を続けてきたのか、彼の目の前には幾つもの武器が散らばり、足運びを誤れ
ば、それだけで怪我をしてしまう。
「きっと、みんな町中を覆う負の気に完全に飲まれてしまってるんだ。だから、元凶を討
っても、だれも止まらないんじゃないかな?」
 背中越しに聞こえる弟の考察に、マルスが肯定の意を短く返し、さらに思考を続ける。
(負の気に飲まれて、正気を失う――ならば、その負の気を抑えることさえできれば、正
気を失ったみんなを元に戻せるかもしれない・・・)
 そこまで考えて、マルスは自らが左手に持つ盾に目をやる。
(理性を失った竜を抑えることができる、この盾ならば――でも、今はオーブが無い)
 マルスの持つ盾、封印の盾は、確かに凶暴化した竜を眠りにつかせる神秘の能力がある。しかし、その神通力を発揮するためには、盾に五つのオーブをはめ込まなくてはいけない
のだ。
(オーブは全て家の物置に置きっぱなしだ。周囲には数万の敵。結局、打開策はないまま
か――ッ!)
「兄さん!あれを見て!!」
 思考を完結し、それでも尚好転の兆しが見えない現状に心の中で舌打ちをしかけた時、
突然ロイが叫びながら、手に持った細剣でとある方向を指し示す。その先には・・・
「マルス様ーーッ!」
 敵の海の中を強引に掻き分けてくる二人のクリスの姿があった。

87兄弟家嫁候補全面戦争7:2010/08/31(火) 00:34:11
「マルス様!よくぞご無事で!!」
「ロイくんも、大丈夫だった?」
「クリス、来てくれたのか!・・・でも、せっかく来てもらっても、敵の数が多すぎる。
僕のことは放っておいて、ロイを連れて君たちだけでも逃げてくれ」
「何を言うのさ、マルス兄さん!!」
 マルス達の元まで辿り着いたクリスに告げた言葉に、ロイが抗議の声を上げる。当然、
クリス達も同意見だ。
「現状を打開するすべが無い。このまま戦い続けても、いずれ殺される。だったら、せめ
てロイだけでも逃がさないと、僕は、兄たちに顔向けができない」
 四人は互いを背中合わせにして戦っている。よって、お互いの顔はわからなかったが、
マルスがいつになく真剣な、そして優しげな表情を浮かべているであろうことが、ロイに
は分かった。
「そんな・・・僕だって、僕だって兄さんを守りたいのに!」
「だめだ。君は弟で、僕が兄だ。だから、僕の言うことを聞いて、この場を脱出しなさい」
「でも・・・!」
 ロイが更に食い下がろうとしたところで、
「打開策なら、あります」
「私達が、持ってきました」
 クリス兄妹の声が割って入る。



「これは!――これさえあれば!」
「すごい・・・。僕のまである!!」
 クリスから受けとった袋を開け、マルスとロイが驚きの声を漏らす。
「敵は、しばらく俺達が引き受けます。その間に、マルス達はご準備を」
「ありがとう、クリス。これで、なんとか事態を解決できそうだよ。でも、どうしてこれ
を君が?」
 これらは、全て兄弟家に保管されていたはずだ。どうしてクリス達が持っていたのだろ
うか?マルスが尋ねる。
「マルス様の姉君、エリンシアさんのおかげです。どうやら、事態の開始をいち早く知ら
れたそうで」
「それで、これが必要になると思って、家からとって来たそうです。マルス様を探してら
した途中で私たちと会って、私たちの方が早くマルス様と合流できそうだからと、お預か
りしました」
「マルス様もご自宅に向かわれると思って、俺達も向かったのですが・・・結局、ここは
どこなんでしょうか?」
 悠長に会話しているが、その間にも敵の手はやんではいない。
「マルス兄さん、とにかく急ごう!!」



 そうして、マルスは盾に五つの宝珠を、ロイは剣の柄に一つの宝珠をはめ込む。
「よしッ!これで――」
「これで――終わりだッ!」
 そうして、マルスとロイが、それぞれの盾と、剣を掲げる。それこそが、大いなる封印の力。
邪悪を払う、炎の神秘。

「「輝け!ファイアーエムブレムよッ!!」」

 その瞬間、紋章町を光が包み込んだ――。

88兄弟家嫁候補全面戦争7:2010/08/31(火) 00:34:55
「あ〜〜〜、疲れた〜」
 ちゃぶ台の上に上体を乗せながら、リーフが心底、疲れたような声を出す。
「まぁ、今回はみんな疲れたんじゃないかな。でも、エリンシア姉さんのおかげで助かり
ましたよ」
「あらあら、それは良かったですわ」
 ここは兄弟家の居間。ここには、騒動を終えて帰って来た兄弟家の面々と、クリス兄妹
がいた。皆、一様に疲れ切っている様子だ。
「まったく、あの腹黒聖職者にも困ったもんだぜ」
「でも、ユンヌさんも関わってるから、結局身内から出た錆とも言えるのよね」
 ヘクトルとリンも、疲れ切った表情でぼやいている。
「でも・・・」
 部屋の隅で、横になって身を休めていたロイが、ふと声を出す。
「今回の事件は、バルキリーの杖で生き返らせる際に、自分を殺した人を好きになるよう
に、っていうことでこんな騒ぎになったんだよね」
「うん、そうだよ」
 ロイが、つい先ほどリーフとマルスから受けた説明を確認するように言う。それに相槌
を返したのはマルスだ。
「アイク兄さんやクリスさん、それに他のみんなが狙われたのは分かるけど、それじゃあ、
僕が狙われるのっておかしいよね?誰かと間違われたのかな?」
 嫌味もわざとらしさも何もなく、純粋にそう思っているかのように、何かをほざいてや
がる末弟。それを聞いた兄弟の面々の何人かは、
(ホントに一回くらい殺された方がいいんじゃないか、コイツ?)
と、思ったかもしれない。



終わり

89名無しさん:2010/08/31(火) 00:35:56
以上です。長くなってしまい申し訳ありませんが、代理投下よろしくお願いします。

90名無しさん:2010/08/31(火) 19:21:08
代理投下ありがとうございました!
行数制限等、気付かずにお手数おかけしました。
本当に感謝、感謝です!!

91イリオスがオルエンでオルエンがイリオスで? 急1/4:2010/09/02(木) 00:55:25
はぁ…あいつも本当によくこんな職場で頑張るよな…
昼休み、屋上でマルスと一緒に俺は弁当(オルエン作)を食べていた
「…ここまで見ていた限りだと立証は難しいですね」
「ああ…正直高校生の証言と同僚の証言だと同僚の方が強いだろうな」
午前中、確かにケンプフのセクハラや嫌がらせは数回あった
しかしどれも証拠がなく、ケンプフの息がかかった同僚しかいないのでは裁判に不利だ
「…せっかくの機会でしたし証拠を掴みたかったのですが…」
「ああ…ところでオルエン達は大丈夫だろうか?」
「一応兄弟や友人にFETVに何かあったら連絡をお願いしています」
「そうか…まあああ見えてオルエンは秀才だ。大丈夫だろうな」
「そうですね。朝4時出勤なのに弁当まで作ってましたもんね」
そう、オルエンを朝4時出勤なので3時に起こそうと思っていたら先に起きていた
そのうえ弁当まで作っていた…そういえばあいつも持って行ったが…

その頃、FETVでは昼休みをセーラ達が食べていた
「ね、ねぇ…今日のイリオス変だよね?」ヒソヒソ
「はい…何だか天然で優しくて気配りができるなんて変です」ヒソヒソ
「そ、それにあんなに綺麗な弁当なんて作れないわよね?」ヒソヒソ
「一応料理はうまいのですが弁当は質素なはずです」ヒソヒソ
「まさかだとは思うけどオルエンさんの弁当じゃないかしら?」ヒソヒソ
「…か、可能性はあります。聞いてみましょう」ヒソヒソ
「ねえ、イリオス。その弁当って自分で作ったの?」
「は…いや、わt…オルエンが作r…作ったんだぜ」
( ゚Д゚)( ゚Д゚)………(゚Д゚)(゚Д゚)
「いや…僕を見ないでよ…今日のイリオスさんは少し…いや、かなり?変だけどさ」
「うーん…カメラの使い方も下手になってるし大丈夫?」
「セーラさんが他人の心配をしている!?槍が降りますね」
「まあ…竜騎士の方が落としちゃったのかしら…?」
( ゚Д゚)( ゚Д゚)………(゚Д゚)(゚Д゚)
「…うん、まあ今日のイリオスさんは(ry」
「…私…イリオスのこと弄りすぎたのかしら?」
「…ちょっと…明日からもう少し優しくしてあげましょう」

イリオスの知らない間にセーラとドロシーはイリオスに優しくなるのだった

「でも…イリオスさん明日から辛いだろうなぁ」

92イリオスがオルエンでオルエンがイリオスで? 急2/4:2010/09/02(木) 00:56:21
……ケンプフが欝陶しい…近寄るな!息が臭い。眠りながら暴走しそうだ
「オルエン君、この書類に書き間違えがあるようだが?」
「す、すいません。すぐに修正します」
こいつ…朝から自分の気に入らない細かいところばかり注意しやがる
そのうえ近づく度に身体に触れてくる…正直気持ち悪い
マルスが証拠を撮ろうと潜んでいるが常に死角になるらしい
「ひっ!?」
「おや…すまないね。手が滑った」
こ、こいつ…よりによって胸に触りやがった…気色悪い…
「か、課長!セクハラで訴えr…ますよ!」
「事故だよ事故。証拠もないじゃないか」
「くっ…」
「それより修正だよ修正」
「………修正か…」
修正…ああ…修正しないとな……すまん、オルエン。俺もう限界
「……歯ぁ食いしばれ!そんな大人、修正してやるぅぅ!!」
「は!?…ぶげぇ!」
決まった…渾身の右ストレート!ケンプフは綺麗に椅子から落ちた!
「貴様!オルエンにベタベタ触りやがって!このっ!このっ!」
倒れたケンプフをこれでもかと踏みまくる。後のことは知るか!
「はぁ…はぁ…」
……ケンプフのやつ、やけに静かだな…生きてる?
「き、貴様…こんなことをしてただで済むと…」
「大丈夫じゃないですか?こんな写真が見つかりましたし」
ケンプフの机の下からマルスがひょっこり顔を出した…どこから出るんだよ
「写真?そんな写真のどこg…」
どれどれ、ケンプフが写っt…ってこいつ踏まれて喜んでやがる!?
「明日のFETVはフリージ財閥課長、部下に踏まれて恍惚で決まりですね」
「…だ、だがオルエンの暴行もあるぞ!お前達も見ただろ?」
ケンプフが部下に尋ねる。しかし誰も首を縦に振らない
「無駄ですよ。彼等は僕には逆らえない」
マルスはケンプフのいないうちに部下を裏工作で先に買収済みである
「まあついでにこんな物もあるんですけどね」
マルスが出したのはまた写真である。どれ…こ、これは!?
「き…貴様…どこでそれを!?」
写真には女性に叩かれて喜ぶケンプフの姿が写っていた
「これ領収書がフリージ財閥名義で見つかったんですけどね」
「…き、貴様…何をしたい?」
「いえ、ちょっと僕のお願いを聞いてくれればいいですよ」

別室に行くケンプフとマルス。残された俺は仕事に戻る
ニコニコしたマルスと落ち込むケンプフ帰ってきた時、マルスが耳元で囁いた
「これでオルエンさんへのセクハラは終わります。安心してください」ヒソヒソ

93イリオスがオルエンでオルエンがイリオスで? 急3/4:2010/09/02(木) 00:57:15
あのあとケンプフの嫌がらせやセクハラはなくなった
けど結局仕事は大変だから普通にやってても疲れたさ
「お疲れ様でした。ユンヌも連れて来ましたし行きましょうか」
向かうのはそろそろ今日の俺の仕事が終わるFETVだ

「…どうしてこいつ死んでるんだ?」
「さあ…?」
約束の時間に到着するとFETVの前には俺とリーフが立っていた
しかしリーフはよく見ると目が虚ろで話しかけても返事をしなかった

2時間前。最後の収録はリーフの目当ての番組であった
(この番組、毎回ゲストのお姉さんに質問するコーナーなんだ!)
リーフはシャナムに懇願し、ノーギャラで質問者役になった
(今日こそお姉さんと一緒にデートするんだ!)
意気揚々とスタジオに乗り込むリーフ。指示をもらいながら座る
「ほ、本番行きます。5秒前、4、3……」
「こんにちは。本日は特別に質問者を彼にお願いします」
「リーフです。精一杯頑張るのでよろしくお願いします」
「では早速今日のゲストです。どうぞお入りください」
(お姉さんお姉さんお姉さんお姉さんお姉さんお姉さん)
「こんにちは。マンフロイ御祖父様の孫のサラです」
( ゚Д゚)………(゚Д゚)
「こっち見ないでよ」(フフ…社長にお願いした甲斐はあったわね。固まるリーフも可愛いわ)
「あら?お2人は知り合いでしたか?」
「はい、彼とは小学生からの付き合いです」
「そうなんですか」
「リーフには昔ですね…」

なんてリーフとの過去の話が2時間続いた訳だったりする
ちなみにサラは猫を被っていたので概ね好評だったらしい
リーフはそれからずっと固まったままであった

「さて、何とか今日もやり過ごせましたしよかったです」
「残念ね。もっとToラブるが欲しかったのに」
この邪神…これ以上俺をいじめないでくれ。胃がもたん

「どこかに同士がいる予感!蝶サイコー!」
「また壁が壊れましたわね…ぶっ飛ばして差し上げますから座りなさい!」
「エリンシア姉貴…許してくr…ぐふっ」
「姉上…すまなかった。次からはきt…ぐふっ」

「じゃ、戻すわね。MOTTOKONNTONOGAHOSHIKATT…あ、アイク!…あ、しまった」
ユンヌがよそ見をした瞬間、俺、イリオス、マルス、リーフ、アイクが光に包まれた
「ちょ!てめー!何しやがる!アッー!」

94イリオスがオルエンでオルエンがイリオスで? 急4/4:2010/09/02(木) 00:58:01
…気がつくと俺は倒れていた。…うん、今度はきちんとついてるな
どうやら元に戻ったようだ。鏡、鏡…ってなんじゃこりゃぁぁ!?
鏡を見ると俺は俺の身体ではなく身体はリーフになっていた
「リーフはイリオスですか」
「…ああ…アイクはマルスか」
「はい、ちなみにイリオスさんの身体はアイク兄さんです」
アイクが指を差した先を見ればマスターソードで素振りしている俺がいた
「つまりオルエンの身体にリーフ、マルスの身体にオルエンか…」
急いでマルスの身体を介抱する
「おい、オルエン!しっかりしろ」
「う…うーん…って僕がいる!?」
…僕?この場にいるのはリーフとアイクだろ…ってまさか
「お前リーフか!?」
「イリオスさん!?じゃあ僕誰になってるの」
「リーフは僕の身体だよ」
「アイク兄さんはマルス兄さんか」
ってもしかしてオルエンは…
「あ、戻ったわ!よかったイリオス!」
俺の身体に抱き着くオルエン…間違いない。あれはオルエンだ
「貴様…お嬢様に手をだすなと…覚悟はいいな?」
ちょ!?フレッドがいきなり現れた!?剣を構えてる!
「む…よかろう。一手願おう」
おお…中身がアイクだからか俺がやけに威厳を感じる
あ、フレッドが一撃で吹き飛ばされた…俺つえー
あ、フレッドがすぐに立ち上がってまた切り掛かった。タフだなー
あはは…なんかもおどうでもいいや…ぐはっ!?
たまたま俺のサンダーが俺に当たる…こ、この人でなしー!
ってこいつの身体、さっきから流れ弾とかがあたりに来る!?ぐふっ
た…助けt…ウボァ…コノヒトデナシー…アッー!KINSHINハユルサンゾ-!KINNNIKU!
ちなみにこのあと通りすがりのアスタルテによって元通りになりました

2日ぶりに元の身体になった俺は銭湯に向かった
身体を洗い、疲れを湯で癒す。ああ…風呂は気持ちいい
風呂から上がり、コーヒー牛乳を飲んで俺はアパートに戻った
今日はさすがに部屋に戻っても誰もいない…少し寂しいな
買ってきた弁当を食べてさっさと寝ることにする
明日からあいつのストレスもなくなるし楽になるな
しかしマルスはどうやってケンプフを黙らせたんだろうか?
そんな今日1番の謎を考えているうちに意識は深い闇へと落ちていった

翌日から俺もオルエンも普通の生活に戻っていた…はずなのだが
…最近やけにセーラとドロシーが優しいのだ。いったい何があったのだろうか
オルエンはオルエンでケンプフに様付けで呼ばれてるらしいし…
何だろう…俺の知らない間にオルエンやマルスが何かしたのだろうか?
不安で最近胃が痛む…くっ…これも全てあの変態女神のせいだ…ちくしょう

終わり

95名無しさん:2010/09/02(木) 00:59:48
以上です。代理お願いします

ケンプフがなんかMに目覚めてるけど気にしない
きっとケンプフにもいいことあるさ…だからケンプフファンのみんなごめんなさい

96名無しさん:2010/09/02(木) 01:08:13
代理ありがとうございました!またよろしくお願いします

97名無しさん:2010/11/18(木) 16:32:37
ルーテ「できました」
リーフ 「もう最近まったく脈絡がない件。」
ルーテ「私、優秀ですから」
リーフ 「はいはい。それで、今回は何を作ったのさ?」
ルーテ「今回は兄弟家の皆さんは脇役に徹していただいて、竜王家の皆さんにがんばっていただきました。
つ『ナーガ・アイランド』」
ロイ  「シリーズ最高額9800円キタ━(゚∀゚)━!!」
ルーテ「今回は竜王家の方がスポンサーに付いて下さったので割高に出ました。
代わりにドット打ちでアスレイとフォルデが数回血を吐きましたが」
リーフ 「なんという鬼畜w」
ルーテ「今回は『過去』に焦点を当てているので
割りと高年齢の方々が多く登場するのも特徴ですね」
リーフ 「なるほど。では早速…」

〜ナレーション〜
むかし、むかしのおはなしです。
きょうだいけとりゅうおうけのおはなしです。

よあけまえのくらいそらを 性騎士ビラクが
おおあわてですっとんでいきます。ペガサスで。

リーフ 「ちょっと待って!待って!!おかしいでしょ早速いろいろと!!!」
ルーテ「戦闘竜が運んできたほうがよかったでしょうか?」

ペガサスの背中にふたりのあかちゃんをしっかりのせて いそぐ いそぐ!
そのとき、くものあいまから もうスピードでつっこんでくる ひとつのかげが!

エーディン『そのお子様都合により頂きます!』

98名無しさん:2010/11/18(木) 16:33:12
リーフ 「おねいさんキタ━(゚∀゚)━!!」
ロイ 「もうどこから突っ込んでいいかわからないよ!」
ルーテ「これは後々の伏線となっていますので今は我慢してください」

ビラク 『アッー!』

かのじょはすれちがいざまあかちゃんをひったくっていきました。
そして…

ビラク 『アッー!なんてこった!もう一人も落っことしちまったZE!』

いっぽうこちらはナーガ・アイランド。神竜王ナーガの加護をうける竜たちのしまです。
イドゥンさんがあさのおさんぽちゅう。けさもとってもよいおてんきです。

リーフ 「イドゥンさんキタ━(゚∀゚)━!! …って何で竜の姿なのさ!」
ルーテ「原作が原作ですから。かなりデフォルメを利かせた姿にはなりましたが」
ロイ 「二足歩行でヨッシー体型って…何だか竜としての威厳が…」

なんと そらから さっきのあかちゃんがかのじょのせなかにおちてきました。

リーフ 「赤ちゃんテラセリスw」
ルーテ「ちなみに双子の弟さんはリーフさんですよ」
リーフ 「orz」
ロイ 「なんでこの二人なの?双子だったらエフラム兄さんとエイリーク姉さんでも良かったんじゃない?」
ルーテ「そのお二方は敵方の陣営との兼ね合いが弱いので…。イドゥンさんをユリアさんする案もありましたが
セリスさんとの年齢が合わなくなりますので消去法で彼女に決定しました」

あかちゃんといっしょにてがみもおちてきました。どこかへとどけるようですが
イドゥンさんには(手紙を逆さに読んでいるので)ちんぷんかんぷん。
かぞくとそうだんすることになりました。

99名無しさん:2010/11/18(木) 16:33:50
イドゥン『…というわけだけど…どうしたらいいかしら?』
ヤアン 『そうは言っても無闇矢鱈に歩き回ったとしても致し方なかろう?』
イナ 『家族はお互い引かれ合うといいます。…そのお子さんが進みたい方角を目指しては?』
ニニアン『でも赤ちゃんですよ姉さま。大丈夫でしょうか…?』
ニルス『他に手段がない以上そうせざるを得ないよ?』
ナギ 『zzz…』
ユリア(小)『ねえさま、にいさま!わたしもいっしょにいきたいです…!』
ラジャイオン『ユリア、どれほどの時間が掛かるか分からない。危険かもしれないんだ。連れて行くわけにはいかない』
ユリウス(小)『そうそう。それにこんなあかちゃんにてをかすぎりなんか』
ユリア(小)『なーが(小)!』
ユリウス(小)『アッー!』
ラジャイオン『それにしてもかわいらしい子だ。いつか私もイナとこんなかわいい子供を」
イナ 『ラジャイオン人前で恥ずかしいですッ!!!』つ『逆鱗』
ラジャイオン『アッー!』
ニルス 『じゃあ、イドゥン ヤアン ニニアンと僕 ナギ ラジャイオン イナで行こうか』
ヤアン 『私は行きたくないのだが』
イドゥン『…行きましょう?』
ヤアン 『行きたくないと言っているだろう…!!!』
ナギ 『…ひきこもり乙…zzz…』

リーフ 「オープニング長いよ?」
ルーテ「基本的にイベントは最初と最後だけですので。もっといろいろ詰めたかったのですが尺の関係上こうなりました」
ロイ 「ヤアンさんゲームの中でもニート体質なんだ…」
リーフ 「ところで原作にあった卵産んで投げるとかはハァハァ」
ルーテ「卵は産みません。代わりにブレスで攻撃します。」
リーフ 「orz」
リーフ 「じゃ早速1-1スタート、って何で敵がビグルとかバールとか魔物なのさ!?ファンシーな背景に合ってないよ!?」
ルーテ「最初はグラ兵とか自警団とかデイン兵にしようと思ったのですが倫理的な問題上変更になりました。
ナーガ神の加護を受けた島に人間がいるのもおかしいですしね」
リーフ 「何でヤアンさんがその辺でくつろいでるの!?」
ルーテ「近づくとお助けブロックよろしく助言をしてくれますよ。この面のみですが」
ロイ 「それってノーヒントと変わりなくない?」

100名無しさん:2010/11/18(木) 16:34:20
ヤアン 『やれやれ、面倒なことに巻き込まれたものだな。とりあえずその赤子から離れぬよう気をつけるんだな。
どうも変な輩がその赤子を狙っているようだからな」

リーフ 「なに、どういうこと?」
ルーテ「攻撃を受けたりしてセリス君が長時間イドゥンさん達の背中から離れるとゲームオーバーになります。
ちょうどそこにスケルトンがいるのでぶつかってみてください」
リーフ 「おねいさんをスケルトンにぶつけるってなんかやだなあ、
ってミデェールさんとアゼルさんとジャムカさんがセリスを攫いに来てる!?」
ルーテ「右上の騎士勲章の数が0になると攫われますよ。そうなる前に早く取り返してください」
リーフ 「あああもうなるようになれ!マゾゲーマーなめんな!」

なんとかセリスを取り返し、持ち前の順応性で早くも気流に乗ったリーフ。
途中ナギさんとかイナさんとかにおねいさんハァハァしつつも割と順調に進んでいるようだ。

ルーテ「早いですね。もうワールド5ですか」
リーフ 「マゾゲーマーをなめてもらっちゃ困るよルーテさん」
ルーテ「このワールドは雪が常に降っているので氷竜のニニアンさんとニルスさんが有利です。
逆に火竜のヤアンさんは『寒いから嫌だ』とサボりたがりますよ」
ロイ 「どこまでニート気質なの」
リーフ 「ちょwセリス攫われてるのにコタツに入ってるしw働けwwwってアッー!!!」
ルーテ「ワールド5と6は調節してないので油断してるとすぐゲームオーバーになりますよ」
リーフ 「これだからニートは…ってナギさん寝ないで!『冬眠したい』とか言ってる場合じゃないから!アッー!」
ルーテ「そのお双方を超えれば後は楽ですから」
リーフ 「ニートの操作は地獄だぜ…。ラジャイオンさんとイナさんは真面目だから助かるって何か凶王キタ━━!!」
ルーテ「凶王はワールド5と6のラジャイオンさんの面限定で登場します。接触するとセリス君と入れ替わりで
ラジャイオンさんの背中に乗ってきますよ」
リーフ 「何そのヘイホーとボロドーコンビ」
ルーテ「ちなみにワールド6になると今度はナーシルさんが登場してイナさんにくっついてきます。
ちょっと足が遅くなるので敵を回避するのが難しくなりますよ」
リーフ 「ジジバカ自重。」
ロイ 「アシュナードさんとナーシルさん魔物と同列…」

101名無しさん:2010/11/18(木) 16:34:54
リーフ 「最後の面はイドゥンさんなんだね」
ルーテ「原作でも一番手が最後を担当しましたから。
この面ではエーディンさんがオープニングと同じく杖に乗って突撃してきますよ」
ロイ 「ところでなんで敵陣営がエーディンさん関係なの?」
ルーテ「ラスボスの一族の方であることと、過去に焦点を当てているため成人の方が必要だったからですね」
リーフ 「とりあえずラスボス手前まで来たけど何だか嫌な予感がする」

ラナ(小) 『まあ!すてきなひと!おかーさま、このひとがわたしのおむこさんになるひとですね!』
エーディン『そうですよ。竜が付いてきたのは予想外でしたが…』

リーフ 「来たよラナオウが」
ロイ 「散々セリス兄さんを攫おうとしていたのはラナさんの夫にするためだったんだね…」
リーフ 「なんという政略結婚。てかこれって勝てるの?」
ルーテ「まだセリス君と同じ子供なので今よりは強くないです」

ラナ(小)『わたしによこすです!!!』

リーフ 「ちょw地面割るなwwwwアッー!」ピロリロリロリローン デーデー(ゲームオーバー)
ロイ 「どこが強くないの!?ねえ!?」
ルーテ「『今よりは』強くありませんから」
リーフ 「ここまで来て負けてたまるか!マゾゲーマーの意地を見せてやる!」

ラナ(小)『いたいですーわたしとだんなさまの中をひきさこうとするなんてー!』
エーディン『ラナ!負けてはいけませんよ!勝利は自らの手で掴み取ってこそ!!!つボディリング』

ロイ 「そこはリカバーとかにしてあげようよ」
リーフ 「ちょwラナオウになったwテラ世紀末覇者www」
ルーテ「正真正銘のラスボス戦ですよ。もたもたしていると足場をすべて崩されて一ミスになるので注意してください」
リーフ 「そんなこといわれたって素手で大地を砕く相手にどうしろと」

102名無しさん:2010/11/18(木) 16:35:24
ユリア(小)『ねえさま!これをつかってください!つナーガ(小)」

リーフ 「チート武器キタ━(゚∀゚)━!!」
ルーテ「(小)なので威力は控えめです。ちなみにイドゥンさんが使える闇のブレスでは全くダメージが通りませんよ」
ロイ 「それ以前にここまで一人で付いてきたユリアさんって…」
リーフ 「よし勝てた!何だかあのラナオウに勝ったっていう充足感がすごいんですけど」
ルーテ「流石です。ラナさんはほとんど勝てないくらいの設定にしていたのですが」
リーフ 「ふっふっふマゾゲーマーの意地ですとも」
ロイ 「そこは別に誇るべきところじゃないと思うよ兄さん…」
ルーテ「さて、エンディングです。弟さんのリーフさんと感動の再会ですよ」

ビラク 『ウホッ いい赤子!やr』
ユリア(小)『ナーガ(小)』
ビラク 『アッー!』
イドゥン『弟さんと再会できてよかったですね。ご縁があれば、またお会いしましょう(ナデナデ)』
ヤアン 『私の貴重な時間を割いてやったのだ。感謝してほしいものだな』
ニニアン(いつか私もこんな素敵な出会いが…)
ニルス 『ニニアン涎たれてるよ』
ナギ 『zzz…』
ラジャイオン『子供は双子がいいかな?』
イナ 『ラジャイオン恥ずかしいですッ!!!』つ『逆鱗』

こうして りゅうおうけのかつやくにより あかちゃんたちはぶじきょうだいけのもとへおくりとどけられました。
そのご かれらがきょうだいけとであうのは またべつのおはなし。

リーフ 「イイハナシダナー」
ロイ 「めずらしくほんわかするお話だったね」
ルーテ「題材が題材だったので。ストーリーを重視しました」
リーフ 「これも即売会で売るの?」
ルーテ「その予定でしたがとある団体から圧力を受けたため販売は見送りになりました。残念です」
ロイ 「その団体って…」

ラナ 「セリス様は渡しませんわよ…!」
マナ (流石ラナ様…すばらしい闘気です…)

103名無しさん:2010/11/18(木) 16:35:58
リーフ 「ところであの裏技(※)ってやっぱりあるのかな?セレクトボタンを押しながらXXYBAっと…」
※ステージセレクト画面でセレクトボタンを押しながらXXYBAの順にボタンを押すとボーナスステージを遊び放題になる裏技。
デーデッデーデッデーデーデデー
しっこく「やあ。ようこそしっこくハウスへ。」
リーフ 「(゚Д゚)」
しっこく「今コントローラーを握っている貴殿よ。身の程をわきまえよ」
リーフ 「アッー!コノヒトデナシー!」

104名無しさん:2010/11/18(木) 16:37:19
以上です。このやるせない気持ち…これが規制…
お手数おかけしますが代理投下よろしくお願いします。

105名無しさん:2010/11/19(金) 07:48:47
代理投下ありがとうございます!早く規制解除されるといいな…。
あと私はルーテさんの人じゃないんだ、すまぬ…。

106名無しさん:2010/11/20(土) 16:09:35
また来ちゃったんだぜ…すみませんが代理お願いします…。
-----------------------ココカラ------------------------------
『大卒内定率が60%を割る中で、ニートやひきこもりなどの数が急増している問題が…』

セリス 「おはよう兄さん。今日はお仕事はお休みなの?」
シグルド「ああ。不況の影響でウチも厳しくてね…。大丈夫だ。家族に心配はさせないよ」
ロイ  「無理はしないでよ兄さん。兄さんは大黒柱だけど、その前に家族なんだから」
シグルド「ははは、ありがとう。それにしても就職難か…。
     お前たちが働くころには持ち直してほしいものだが…」
セリス 「ニートって何?」
ロイ  「ニートっていうのは働いてなくて、学校にも行ってない若い人のことだよ」
シグルド「本当はそれに職業訓練を受けていないことも加わるんだが、まあそんな感じだ。
     レヴィンがいい例だな。彼にもそろそろ定職に就くべきだと言っているんだが…。
     『おいおいシグルド、俺はちゃんと働いているぜ?愛のキューピッドという仕事にな』と
     言ったなんだで結局放蕩しているらしくてなあ…」
ロイ  「うわぁ」
セリス 「愛のキューピッドなんて素敵だなぁ…僕もなりたいなあ」
エリンシア「セリスちゃん、そろそろお昼の準備をするから手伝ってくれないかしら?
       今日はイドゥンさんもお誘いしているから腕によりをかけなくっちゃいけませんわね!」
セリス 「はーい」
ヘクトル「兄貴おーっす…くそー、朝はダリぃなー…」
リン  「あんたそう言ってるけどもうお昼近いわよ?少しは早起きしなさいよ」
ヘクトル「っせーなー…早起きなんて年寄りがすることだろ?
     学生は休みは昼まで寝ててもいいじゃねーか…」
マルス 「学生って言ってもマトモに勉強してないから学生(笑)って感じだけどね(・∀・)」
ヘクトル「何だよマルスやんのか?」
マルス 「事実を言ったまでだよ?」
ロイ  「でも兄さん勉強しないし働いてもいないから確かにニートくさいよねw」
ヘクトル「お前らなあ…」
イドゥン「ニートって何ですか?」
ヘクトル「どわっ!?いきなり背後に立つんじゃねえよ!?」
イドゥン「呼び鈴を押してもお返事がなかったもので…すみません。
     それで、ニートって何ですか?」

107下げ忘れてるっていうね…orz:2010/11/20(土) 16:10:22
マルス 「ニートっていうのはですね、要するに学校も行っていない働いてもいない社会のk(ドブチ)ぐふっ」
リン  (あんた相手はイドゥンさんよ!?もうちょっと考えなさいよ!?)
ロイ  (ああ…イドゥンさん学校も行ってないし働いているわけでもなかったね…)
シグルド(いわゆる良家の箱入り娘ということか…)
リーフ 「ああっ!イドゥンさん!今日もお美しいですねハァハァ」
イドゥン「こんにちは葉っぱさん。…突然で申し訳ありませんが、ニートとは何かご教授願えますか?」
リーフ 「なぁんだそんなことですか、お安い御用ですよ。
    ニートっていうのはですね、学校も行っていない働いてもいない社会のハイエナのことですよ!」
リン  「このおバカ!つ必殺」
リーフ 「アッー!この人でなし!?」
イドゥン「では私は…ニートなんでしょうか?」
ロイ  「そんなことないよ!ニートっていうのは学校行ってるくせに頭が悪くてやることといったら喧嘩するか
     食べるか寝るかしかしてないピッツァのヘクトル兄さんのことを言うんだよ!」
ヘクトル「ロイてめえさっきよりひでえこと言ってんじゃねーか!」
シグルド「そうだ。ニートというのは遊びほうけているような連中のことだが貴女は一生懸命社会に出ようと
      努力しているじゃないか」
イドゥン「でも、私はシグルドさんのように働いていません。
     ロイさんや葉っぱさんのように学校に行っているわけでもありません…」
エリンシア「あら、イドゥンさんもうお見えになってらしたんですね」
セリス 「皆どうしたの?おなかが痛いの?」
ヘクトル「いや、イドゥンが自分はニートじゃねーかって言い出してな」
エリンシア「あらあら。それでしたら私もニートですわね」
セリス 「姉さんはニートじゃないよ!」
イドゥン「エリンシアさんは皆さんのお世話をなさっていてすばらしい人です…。
     でも私は自分の事ばかりで、皆さんに迷惑をおかけしてばかりです…」
リーフ 「そんなことないですよ!むしろ僕のそばで息をしているだけでもうハァハァ」
リン  「つ必殺」
リーフ 「アッー!この人でなし!だがそれがいい」

108名無しさん:2010/11/20(土) 16:10:53
ミカヤ 「ただいまー」
アイク 「今帰った」
エリウッド「姉さん、足りない食材買って来たよ…ってキャー!?リーフが息をしていないよ!?」
ヘクトル「いつものことだろ。それよりも面倒くせーことになっちまったんだ何とかしてくれ…」
アイク 「む…イドゥン、どうした?また何か思いつめていることでもあるのか?」
マルス 「カクカクシカジカ…というわけなんですよ」
アイク 「カクカクウマウマ…なるほどな。イドゥン、人の価値は『働いている』『学んでいる』から
     生まれるものじゃないんだ。『何かをしようと努力する』『何かをするために必死になる』から
     人はその人を敬い、評価するんだ」
イドゥン「でも、私は努力して何かをしているわけではありません…」
アイク 「人は常に努力できるように作られているわけじゃない。そんなことをすれば必ずその人は
     壊れてしまう。それに、努力というのは自分で思っているだけじゃだめなんだ。
     周りの人が評価して初めて『努力した』と言えるんだ。悲しいことだが、世の中は『努力』を
     そういうものだと考えている。誰かが『自分は努力している』と言い張っても、そいつが
     何の結果も出せなければ周りのやつらは『努力していない』と評価するんだ。
     本当に努力しても認められないやつだっている。それは『努力』が見えないものだからだ。
     見えないから人は『努力』を結果で判断する。だからって努力しても認められないやつが
     不幸なわけではないぞ。努力する人間の周りには必ずそいつが努力しているって
     知っている人がいる。
     …あんたは、今までずっと家の中にいて外の世界を知らなかったんだろう?だが、今は
     社会で皆と一緒にいられるよう必死になっているじゃないか。それが常に努力している
     わけではないとしても、俺たちはあんたが努力していると知っている。それじゃだめか?」
エリウッド「小さい子供の相手ってすごく大変なことだよ。ファちゃんたちのお世話だけでも
      十分がんばっているんじゃないかな?」
リーフ 「そうだよ!むしろ僕と会話してくださるだけで辛抱たまらん!」
リン  「またこいつは…」
ミカヤ 「まあこういうことを言う子もいるけど、イドゥンちゃんががんばっているって、皆知っているわ。
     だから、自分に価値がないなんて思っちゃだめよ。もっと自分のこと大事にしてあげなきゃ」

109名無しさん:2010/11/20(土) 16:11:27
イドゥン「…」
リン  「ちょ!?泣いちゃったわよこの子!?」
マルス 「兄さんったらワルイコ!(・∀・)ニヤニヤ」
リン  「あんたは自重しなさい!兄さんもほら謝って!?」
アイク 「す、すまん…説教じみたことを言ってしまった。俺だって人に説教できるほど
    できた人間じゃない癖に出すぎた真似をしてしまった」
イドゥン「…すみません。悲しいわけではないのに涙が出るんです…」
リーフ 「ああ!おねいさんが泣いてしまうなんて人類の多大な損失だッ!!ささ、これで涙を拭いて」
ヘクトル「それてめえのパンツじゃねーか!このHENTAIが!!」
エリンシア「ぶっとばしてさしあげますわ!」
リーフ 「アッー!本日三度目のkhdnー!」
イドゥン「…ふふっ葉っぱさんは面白い人ですね」
セリス 「あ、笑ったよー!」
リン  「今日は泣いたり笑ったり珍しい所たくさん見られたわね。何だか得したかも」
ミカヤ 「さ、イドゥンちゃんが笑ったところでそろそろお昼食べましょうか!」
ヘクトル「そうだな。もう腹へってしょうがねーよ」
マルス 「そんなだからピザトルって言われるんだよ(・∀・)」
ヘクトル「マルスてめー今日はえらく突っかかってくるじゃねえか。後悔させてやるぜ?」
エリンシア「はいはい。二人ともご飯ですよ」

ロイ  「なんかさ。きれいにまとめられちゃったけどさ」
エリウッド「うん」
ロイ  「イドゥンさんよりずっとニートっぽい人知ってる気がするんだよね」
エリウッド「うん…」

ー竜王家ー
ヤアン「はっくしゅん!」

おしまい

110名無しさん:2010/11/20(土) 16:12:08
以上です。度々お手数かけてすまぬ…

111名無しさん:2010/11/20(土) 22:20:28
代理投下してくださったお方、有難う御座います。
俺、規制解除されたら本スレに直接投下するんだ…!

112名無しさん:2010/11/23(火) 17:12:33
シン「南斗獄殺拳!」
レイ「てめぇらの血は何色だ!!」
ユリア「一生どこへでもついて行きます!」

すまん、勢いでやった

113路地裏の通り魔 前編 1/2:2010/12/13(月) 00:24:45
PCも携帯も全規制とかもう泣きたいぜ…
どなたか代理投下お願いします

「通り魔?」
紋章町にある高校の教室ではここ最近現れる通り魔の噂で持ち切りだった。
声の主であるマルスは恋人のシーダからその噂を詳しく尋ねていた。
「はい、夕方や夜に路地裏を歩いていると突然魔法や矢や斧が飛んでくるみたいです」
「あっ、通り魔なら知ってるよー!この前実はいい人が槍でやられたって話だよ」
シーダの後ろから元気な声でアベルに手作り弁当を渡しに来ていたエストが話す。
マルスは…たぶんエフラム兄さんだ、と思ったが心の中にしまい話を続けた。
「ふーん…なんにせよ危ないことには変わらないね。シーダやエストも気をつけてね」
「はい、私はマルス様がいますから大丈夫です」
「はーい。まあ私もアベルがいるから大丈夫だよ」
「そうだね。まあ何かあったらまた僕に相談してね」

「通り魔か…噂通りならかなりの手練らしいな」
「そうね。ところで兄さん、カタリナ見なかった?」
「ああ、カタリナなら担任のアラン先生に尋ねたら風邪で休んでいるそうだ」
「そう…ならまあいいわ」

夜、補習で遅くなったルークは愛馬に乗って急いで帰路を駆けていた。
「お、そういえばここの路地裏は近道だったな。ちょっと暗いけど行くか」
ルークは通り魔の存在を知ってはいたがこの時は失念していた。

「…今日の獲物が来たようだな」
「…はい」
何も見えない闇夜である男と女が話していた。
「…あの小僧が動くまではあの学校の生徒を狙うのだ」
「…わかりました」
「…ではまた頼むぞ」
男はそう言うとワープで立ち去り、暗闇には女だけが残された。
そして、数秒後。何かが落下した音とルークの悲鳴が路地裏に響き渡った。
近くにいた巡回していたベルン警察の警官が路地裏に来た時には、
何かに押し潰されたルークが道に倒れているのだけが見つかったのだった…

「ルークが被害にあったか…」
翌日、教室では噂の通り魔にクラスメートのルークがやられたことで話題は持ち切りだった。
「マルス様、カタリナを知りませんか?」
「あれ、クリス。さっき妹のクリスも同じことを質問してきたよ」
「あいつもですか。それで、あいつはどうしました?」
「ああ、カタリナなら風邪で休みだと伝えたら見舞いに行くって…」
「そうですか。ありがとうございます。では俺はこれで…」
「うん…あ、僕からもカタリナにお大事にってよろしく」
「はい。きちんと伝えておきます」

114路地裏の通り魔 前編2/2:2010/12/13(月) 00:25:33
「カタリナ…風邪で3日も休むなんてよっぽど酷いのかしら?」
マルスから今日もカタリナが休んだと知ったクリスはカタリナの住む家に向かっていた。
手土産としてりんごを買っている。もちろん焼いて食べてもらうつもりだからだ。
「そういえばチキちゃんも美味しそうに食べてたなあ…」
以前、マルス様の家の隣に住む竜王家の少女、チキちゃんに食べさせた日のことを思い出す。
その時のようにカタリナも笑顔を見せてくれるのを期待して思わず笑みがこぼれる。

「…あれはターゲットか?」
「…いいえ。ですがターゲットに親しい者です」
「…ならさっさと襲ってきなさい」
「…ま、待ってください!ただ襲うよりも策があります」
「…言ってみなさい」

夜、兄弟家にマルス宛の電話が届いた。マルスが出ると焦った声のクリスが喋りだした。
「マ、マルス様!クリスが、クリスが帰って来ないんです!」
「…はい?今電話しているじゃないか?」
「あ、いえ…妹の方です。それよりも帰って来ないんです!」
「…たしかカタリナのお見舞いに行ったんだよね?」
「はい、俺が行った時にはまだ来ていないとカタリナが言っていました」
「なるほど…とりあえず僕の人脈で探してみるよ」
「すいません、ありがとうございます!」
マルスが受話器を置くと心配そうな顔をしたミカヤが横に立っていた。
「クリスちゃんがいなくなったんですって?」
「…うん。とりあえず僕の知り合いに頼んで目撃情報を尋ねてみるよ」
「私もサザや騎士様やペレアス様に聞いてみるわ」
「ありがとう。よろしくお願いします」
「みんなにもクリスちゃんを見てないか聞いておくわね」
ミカヤから伝わり兄弟全員の人脈でクリスの目撃情報を尋ねた。
しかし神隠しにでもあったかのようにクリスの情報はなかったのであった…

「…さて、この小娘を捕まえてどうするのかね?」
「…囮にします。ターゲットに1人で現れてもらうための」
「…ふむ、悪くないな。まあ成功したらターゲットはわかっているな?」
「…はい」
どこかの部屋で路地裏にいた男と路地裏とは別の女が会話していた。
男が路地裏同様ワープで立ち去った後、女は小さな声で呟いた。
「…ごめんなさいクリス。でもあなたを生かすためにはこうするしか…」

続く

115名無しさん:2010/12/13(月) 17:48:06
代理投下ありがとうございました!
作品、いつも楽しみに待っています。ペースなんて気にしないで頑張ってください

116路地裏の通り魔 中編1/4:2010/12/13(月) 20:48:50
また代理投下お願いします
「マルス様…クリスさんが行方不明って本当ですか?」
「うん…昨日から見つかってないみたいだ…」
翌日、兄弟の必死の捜索も虚しくクリスは依然消息不明だった。
唯一得た情報はクリスがりんごを持って路地裏に入ったという目撃情報だけだった。
「マルス様…妹が迷惑をかけて申し訳ありません」
「いや、クリスが気にすることじゃないよ。単に迷っただけなら目撃情報があるはずだし…」
そう、これがいつものように単に方向音痴な2人が迷っただけなら何の問題もない。
しかし、もし迷ったならばどこかしらで目撃情報が得られるはずなのだ。
自分や兄弟の知り合いなら紋章町に幅広く住んでいるから尚更である。
マルスは何か通り魔事件よりも恐ろしい事件が起きているのではないかと思案していた。
そしてマルスは頼りにしているジュリアンに裏社会から情報を得るために連絡をしたのだった。

「…どうやらターゲットが我々のことを意識し始めたようだな」
「…はい、ですが対策は既に打っています」
「…ほう。さすがだな」
「…ですので明日にはターゲットを殺せるかと」
「…うむ。あのマルスを殺すためにも頼むぞ」
「…はい」
「くっ、この拘束を外せ!マルス様を殺させはしない!」
「…して、奴はどうするのかね?」
「…部下が尋問しておりますので問題はないかと」
「…わかった。では明日を楽しみにしておこう」
「…アイネ、あのごみを黙らせなさい!」
「…わかりました。エレミア様」
「カタリナ!何故だ!何故私やマルス様を裏切ろうとする!」
「ごめんなさいクリス。でも…エレミア様を救うためにはこうするしか…」
「カタリナ…で、これは何かしら?」
「い、いや…クリスのことを尋問するために…」
「ね、ねえ…どうしてそんなに息をハァハァさせてるのかしら?あ、ちょ…そこは…」
完全防音された部屋でカタリナの息とクリスの悲鳴が響き渡るのだった。

「…これは!?サザ、この情報は確かか?」
「あ、ああ。フォルカから得た情報だから間違いないんよ」
客が少ない寂れた酒場の一角、そこにはジュリアンとサザが密談をしていた。
「そうか…直ちにマルス様に知らせないと!ありがとうサザ」
「あ、ちょっと!報酬はどうなってるんよ!?」
「マルス様にマルス様のお姉様とデートさせて欲しいと頼んどこう」
「…まあいいんよ…それなら安いもんよ」
納得したサザはジュリアンを放した。解放されたジュリアンは急いで酒場を出る。
「しかし、あの情報を何に使うんよ…?」
残されたサザはそう呟いたのだった。

117路地裏の通り魔 中編2/4:2010/12/13(月) 20:51:18
「それはお前が知る必要はないよ。ウキキ」
突然現れたローローに背後を取られたサザは跳躍しながら間合いを取り、ナイフを抜いて構えた。
「誰なんよ!?」
「ウキキ。お前に名乗る名前はない」
「緑風を舐めないで欲しいんよ!喰らえ、瞬殺!」
サザは瞬時に間合いを詰め、ローローに奥義瞬殺を決めた。
ローローのHPが一撃で1まで削られる。しかし倒すにはもう一撃が必要だ。
「ウキキ…やるな。だがこの一撃で終わりだ」
「甘い!そんな斧当たらないんよ」
ローローの振った斧をバック転でかわしたサザは追撃のナイフをローローの心臓に突き刺した。
「ウキ…やられた…」
「…ジュリアンが危ない!」
すぐにナイフを抜き取り走り去ろうとするサザ。しかし…
「ウキキ。まさか俺がやられるとは思わなかった」
「舐めない方がいいな。ウキキ」
酒場の入口から先程倒したはずのローローが現れる。
同時に裏口からも、カウンターからも…わらわらとローロー達は姿を見せる。
「…嘘だろ…お前…何者なんよ!?」
「ウキキ。知る必要はない」
「無限に現れる俺を倒せるかな?ウキキ」
数分後、サザはローローの放ったキラーアクスによって意識を刈り取られたのだった。
「まあ粘った方だね。ウキキ」
「噂だと緑風(笑)とか瞬殺(笑)って聞いてたんだけどね。ウキキ」
「ウキキ。さあエレミア様のところに向かうぞ」
倒れたサザは殺されることはなく、エレミアのいる屋敷へ運ばれたのだった…

「マルス様…ジュリアンを知りませんか?」
数時間後。マルスの元にジュリアンを捜すレナが訪れた。
しかし行方を知らないマルスはレナに知らないと告げる。
レナはお礼を告げるとすぐに隣の家へと向かうのだった。
「…ジュリアンも行方不明か」
レナがいなくなった後にマルスは玄関で呟いていた。
レナには言えなかったがおそらく自分が巻き込んだに違いない。
自分の軽率さを怨みつつマルスはこれからのことをすぐに考えはじめる。
しかし結局何もいい考えが浮かばないまま時間だけがいたずらに過ぎていく。
そしてエリンシアが夕食の知らせをするまで何も浮かばないのだった…

「…くっ…サザ、生きているか?」
「…ああ…生きてるんよ…」
「俺達これからどうなると思う?」
「わからない…けどこれだけはわかるんよ」
「…言うな…」
「………」
クリスが捕まっている部屋の隣にサザとジュリアンは捕まっていた。
そしてその部屋には何人ものローローが……
その夜、サザとジュリアンの悲鳴と嗚咽が部屋に響き渡るのかは誰も知らない…

118路地裏の通り魔 中編3/4:2010/12/13(月) 20:51:57
食卓に来るとマルスは何故か食卓の席に違和感を感じた。
「…あれ?リン姉さんは?」
そう、普段ならからかって仕返しをされるはずのリン姉さんが食卓にいなかった。
社会人の兄達ならともかく、同じ学生なら必ず同じ時間に食べている。
「リンちゃん、珍しくまだ帰って来てないのよね」
「俺やエリウッドが先に帰ってくるなんて珍しいよな」
「はは…まあ生徒会長の僕や部活の手伝いをするヘクトルは遅くなるよね」
ご飯をくれたエリンシア姉さんや先に食べていたヘクトル兄さんとエリウッド兄さんが疑問に答えた。
考えすぎ…なのかもしれない。しかし自分の知り合い通り魔に襲われ、2人は行方不明である。
いけない…何でも悪い方向に考えるのはよくない。
そう…きっとリン姉さんのことだから最愛のフロリーナさんと遊んでいるのかも…
そう無理矢理に結論を出し、目の前の夕食に手を伸ばそうとした時だった。
「ヘクトルちゃん、フロリーナちゃんがあなたに用事ですわよ」
「ん、ああ。わかったぜ姉貴。今行くぜ」
…フロリーナさんは違うのか。けどもしかしたらラスさんやケントさんが…
「ヘクトルも忙しいなあ。僕もラスやケントがいないともっと忙しいのかな」
慌ただしく玄関に向かったヘクトルを見てエリウッドはそう呟いた。
「…エリウッド兄さん。ラスさんやケントさんと知り合いなの?」
「ん、ああ。2人共生徒会の仕事を手伝ってくれるからね。今日も助かったよ」
「そう…ありがとう」
リン姉さんはもしかしたら…いけない、あの路地裏に急がないと!
「ちょ、ちょっとマルス!?食事中にどこに行くつもりだい?」
「…ごめん、用事を思い出したからちょっと出掛けてくる」
我ながらなんて嘘くさい嘘をついたんだろう。でもリン姉さんが危ない。
そう確信したマルスは慌てて家を飛び出していた。
「あれ?マルスちゃんは?」
「あ、ああ…何か急用を思い出したとかって出掛けたけど…」
「ラッキー、ならマルス兄さんの分のご飯も貰おうかな」
「リーフ兄さん、ダメだよ。マルス兄さんに仕返しされてもいいの?」
「う…や、やっぱりやめておくよ」
「美味しいのにどうしたんだろうね?」
「きっとシーダさんに会いに行ったのよ」
「でも僕はセリカがそばにいつもいるから安心だよ」
「そうね…アルム」
「そ、そんなことをしたら…ぐはっ!?このひとでなしー!!」
いつものように食卓は騒がしく、ティルフィングが飛び交う。
しかし、本来なら1番騒がしいはずのマルスとリンがいないのであった…


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