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架空戦記系ネタの書き込み その127
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「冗談じゃねえぞ!! あんな化け物にシャーマンでかよ!!」
ソ連製重戦車は全部スターリンという扱いのこの状況下で、彼の中の古の記憶が絶叫する。
アレは、もうスターリンなんて単語で扱って良い物じゃ無い。
史実では戦後戦車に属する化け物。戦争前期に作られたシャーマンだのそれとタイマンで勝てる程度のレベルの3式(5式)戦車ごときで……
「相手して言い存在じゃ無い!! さっさと砲爆撃の支援をよこせ!」
そんな彼の言葉に反し、旧帝国陸軍鹵獲戦車部隊のホリが相手をしようと動き出す。3式砲戦車(史実5式:ホリ)は
帝国陸軍が敵重戦車および機甲師団への切り札として生産した車両であり、全部で1200両の生産数しかないものだ。
それが2個中隊、24両。ペルシャ戦線に派兵された戦車第5師団に切り札として配置されていた。それが無傷でペルシャ軍のものへ
大空を次々と鹵獲された隼が飛び、アメリカから提供されたA-26を護衛する。
砂埃が飛び交い、視界を奪い、黒煙が現在地を喪失させる。
破甲爆雷片手に飛び出す歩兵。ニーモーターなどと不名誉なあだ名をされてるグレネードランチャーの
グレネードが戦車の天板狙って曲射弾道軌道を描く。
歩兵将校が拳銃片手に何事かを叫び、次の瞬間爆発するように上半身が消えて無くなり、歩兵たちは頭を伏せる。
頭を伏せた歩兵たちの頬をひりつかせる熱風。遅れてきた爆圧が地べたに這いつくばる人間たちをあざ笑う。
T-10を撃破するのにホリが2両失われ、最終的にはA-26が始末を付ける。
そのA-26は被弾し、墜落。墜落地点を確保するのは残るホリ車両。
そのホリ車両を守るようにシャーマンが集合し始める。そのシャーマン狙いの砲撃。ソ連製自走砲が火を噴き
それを感知した味方砲兵が大砲兵射撃を開始する。尤も牽引式と自走砲では自走砲に勝利の女神は笑う。
対砲兵射撃専門のソ連砲兵が行動を開始した。
「尾崎さん、逃げよう! 今なら多少離れても、敵前逃亡じゃ無い!!」
丘の上に陣取る2両のシャーマンと歩兵十数人。だが、それは敵からよく見えることを意味する。
「馬鹿なの!? 今なら隼が山ほど飛んでいるんだ! 今しか、この場所から敵に打ち込み放題なんて無いぞ!
と言うか、移動したら絶対撃たれる! ここが丘の上で味方砲兵がなんとか生きてるから俺等はまだ無事なんだよ!」
反対側に儲けた反斜線陣地による軽迫撃砲の防護の傘に守られた丘の上の即席砲撃陣地。それが今の2両のシャーマンと
歩兵数十人で形作るそれ。丘の上を上る敵に対しては、反斜線陣地の曲射砲撃により撃破され、シャーマンの砲撃が敵を討つ。
T-10のおかわり。
ふざけんなと言うか細い声が無線を支配し、徐々にソ連軍機が増えていく。いや、所々聞こえてくるのは……金属の排気音。
ジェットエンジン搭載の作戦機の登場。MIG-9。
作戦失敗はもはや目に見えていた。だが、それでもペルシャ帝国軍の捕虜主体の『特務師団』に自由撤退は認められていない。
特務師団機甲連隊司令部からの新たな通知。『所定の計画に従い、目的地の占領を実行せよ』。無茶苦茶だ
MIG-9の数はまだ少ない。こちらの砲兵はまだ生き残っている。決死の思いで目的地の村落へとなだれ込む。
なにやらペルシャ帝国正規軍の精鋭部隊までやってきているが何事だろうか。
数少ない米軍供与のP-80Cが彼らの空を守る。その村落だった穴ぼこだらけの土地から撤退が認められたのは
それから7分後のこと。ここまで隠匿されていた鹵獲カチューシャの一斉射撃。ただでさえ、硝煙で支配されて鼻が麻痺した世界に
立ちこめるロケット燃料の黒煙は肺胞をどす黒く染める。歩兵たちは息を止めて、視界がかすむ。
後退しながら砲弾を放ち、そして撃てる弾が無くなった戦車は自走する棺桶としてぽんぽん、軽快な音ともにきれいにはじけ飛ぶ。
ゴルゴダの丘のごとく、大地に突き刺さり、十字架を思い起こさせる無数の砲身の残骸と焼けただれた肉片の塗料が空間を支配する。
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