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架空戦記系ネタの書き込み その127

977名無しさん:2021/12/09(木) 02:20:50 HOST:167017014222.ppp-oct.au-hikari.ne.jp
―― 1947年6月:WW2、シチリア大会戦の直後、大日本帝国 ――
大連合並びに協商軍、総兵力約21万にも及ぶ軍勢がイタリアに襲いかかるその戦場で、最後の地中海日本艦隊が
玉砕し、日本海軍は地中海世界から消え去った。
ヨーロッパ最後のゼロ戦が飛び回り、何の因果か、最後まで地中海で踏ん張った鈴谷と八重桜が沈んでいく。

帝国海軍軍令部は正式に欧州方面からの全面撤退を宣言し、帝国陸軍参謀本部より罵声が飛ぶ。
バルカン軍団はどうするのか? 見捨てるのか? と……。
大本営戦争会議では、陸軍の担当者と海軍の担当者が殴り合い、呆然としているだけの外務省の職員を企画院の
人間は見捨てて、淡々と事前の根回しに従い、海軍撤退後の状況についての資料を配付する。

大連合サイドはシチリアの決戦が終わり次第、次の作戦行動に移ろうとしている。
目的はローマ直撃、つまりローマ上陸戦。
何故かスペインより、チャーチル首相の内心とやらで『バルカン半島より上陸し、ソ連にくさびを打つ』『だが、失敗した』
とか言う物が届いているが、それはスルーし、もはやイタリアの崩壊は避けられないと言う検証結果。
オブザーバー(特別傍聴人)の席に座る五相以外の閣僚たちは初めて聞く話で、愕然とする。
外務省職員は思い出したように以前から推奨しているイタリアの要請を受けることを改めて主張する。
根回しをしようが、なかなか賛同が得られなかった話だ。

「現地情勢は逼迫しており、今すぐにでも決断しなければすべてが手遅れになります!!」
すなわち、イタリアの一部要人およびその家族や関係者の日本への亡命。尤も大学受験の滑り止めの滑り止めくらいな
感覚での打診。日本政府関係者の色よい返事は当然無い。
しかし、外務省はこれに大変ご熱心で何度となくこれを受ける事を言い続けてきた。
そして、状況的に今が決断できる最後の時間。何しろ帝国海軍が地中海から完全に手を引けばイタリアから
人を日本に連れてこられるはずが無いのだから。

「未だ、枢軸が踏ん張っているシリア、ギリシャ、スエズ経由で航空機を使ってか……。無茶が過ぎる」
「スエズは正直もう放棄していいでしょう。スエズ運河を占領していると言っても、イギリスのモントゴメリーと
サウード家のせいで紅海は使い物にならないのだから。未だ、マンデブ海峡は封鎖状態なんだろ?」
「沿岸部に設営された砲台と航空要塞による機雷のバラマキをされてるせいで、海峡を通れん。サウードの裏切り者をぶち殺せれば……」
サウジアラビアの空は内陸ほど防空能力が全くと言っていいほど存在しない。それ故に今のところ安全に飛べる数少ない敵対的空域となっている。
安全な敵対的空域とはこれいかに。

「今しかありません! イタリアの要人、並びに家族や関係者の救出は今しか出来ないからやるべきなのです!」
「またそれか。そのような暇も能力ももう無い。やれたとしてもそれで来てくれる人間たちはせいぜいが2流3流が数人だろう。
彼らの本命はスペインやイギリス、ドイツだ。我が国は元からお呼びじゃない。同じ陣営のよしみで声をかけられているだけにすぎん」
「そんなの我々だってわかっています。本命は、その『おまけ』の方、技術者たちですよ!」
外務省が目を付けた、最良の人物。『ジュゼッペ・ガブリエッリ』。
下手すれば日本より小さすぎる工業力しかないイタリアだが、技術力だけなら




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