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日本大陸を考察・ネタスレ その153

1名無しさん:2019/08/02(金) 15:09:48 HOST:KD182251115244.au-net.ne.jp
日本大陸のSSや考察・ネタを書き込むスレです。
スレが荒れる事のないように喧嘩や煽り合いは厳禁です。
みんなで仲良く日本大陸世界を楽しみましょう。

尚、このスレは憂鬱本編とは無関係という事を前提としてearth氏の許可が下りています。
憂鬱本編に関係するネタを書くときは本編の設定を遵守し、細心の注意を払いましょう。
各職人様の作品や、スレで語られた内容設定の数だけ世界線が存在しており、皆それぞれ日本大陸です。
設定に関して疑問に思う処などがあれば職人様や住人の皆様に質問し、大いに議論しましょう。

投稿する作品の設定は下記の説明にある日本大陸の基本ルールを遵守していれば、どのようなネタでも自由です。
また既存のアニメーション作品、ゲーム作品等の創作物とクロスを取り扱ったネタについては
下記の日本大陸クロスネタスレご利用してください。
日本大陸の設定は日本大陸スレ及び日本大陸クロスネタスレのみの設定であり、他スレへの持ち出しは厳禁です。


【書き込みにあたっての注意】――日本大陸世界の公式想定まとめ(wikiより転載)
0――【日本大陸の民族や資源に関して】
・日本大陸の主要民族については史実同様に日本民族というほぼ単一民族で構成されているものとする。
・日本大陸は、豊富な資源に恵まれているものとする。

1――【歴史的事実に関して】
・日本大陸世界は「基本的な歴史的事実において」史実世界と共通するものとする。
・「基本的な歴史的事実」は、歴史年表に記される出来事の名称および結果である。
 その影響は日本大陸本土周辺において厳密に守られるべきであり、その外縁や海外における出来事はこの目的を達するためにある程度の改変を可とする。
・上記の「基本的な歴史的事実」以外、たとえば歴史的人物の来歴や出来事の経過については、「基本的な歴史的事実」例えば「関ヶ原の戦いにおいて徳川氏が勝利する」といった事象を妨げない限りにおいて、日本大陸世界の地理・自然・人物その他の状況を勘案した上で自由な想定を可とする。
 ただし、歴史的重要人物の生死や重要行動については慎重な想定を要する。
・日本大陸本土周辺における「基本的な歴史的事実」を達成するための想定は、自然科学的に妥当な理論および手段方法をとり、かつ社会科学的にも可能な限り妥当な想定をもって行うものとする。
・日本大陸世界における「基本的な歴史的事実」は、幕末前後から転生者たちによる干渉が大規模化し最終的に「明治維新成立」を目的にと改変を可とする。
 史実や憂鬱世界とは違った明治維新となる可能性が高いだろう。
・明治維新以後については本編同様、自由な想定を行うものとする。

2――【夢幻会に関して】
・例外を除いて転生者が転生する人物の条件は、基本的に憂鬱世界の条件と変わらないものとする。
・大陸日本の人口増大に比例するように転生者の規模も増大するものとする。
・上記の理由により再転生者だけにこだわらず、史実世界や憂鬱世界からの一回目の転生者も存在するものとする。
・最初の日本大陸ネタで転生者出現の時期があいまいな事とアヘン戦争で改革の機運が高まったという記述を根拠に憂鬱世界からの再転生者および史実・憂鬱世界からの1回目の転生者が登場し始める年代は、転生する史実の人物の明治維新以後の生存を条件として19世紀初頭からとする。
(例として天保の改革の時代に転生者が鳥居耀蔵に転生しているものとする。)
・また上記の条件に史実で他殺や自害などで死亡した人物で生きていたら明治維新まで生存できる可能性のある人物も含まれるものとする(例・井伊直弼など)。

3――【自然環境に関して】
・自然および地理的な想定は、自然科学上妥当なものとする。
・架空の生物種や架空の地理的特徴は史実世界に存在する、あるいは存在したものをもとにする。
・想定に際しては「地球史的な出来事」を勘案し、たとえば恐竜が進化した知的生命体が地球の覇者となるような大規模改変はこれを避けること。
・日本大陸本土およびその周辺環境については、「面積が10倍程度であり、『北海道・本州・四国・九州および付属諸諸島』により構成され、
 気候においては史実と大きな違いはなく、火山性の山岳地帯を有し、史実同様大規模な海流によってほどよくユーラシア大陸から隔絶されつつも繋がりは失っていない」もの、
 すなわち史実と類似したものとする。
・面積広大化に伴う各地の緯度変化などの自然科学的に避け得ない事象に関しては上記に優先する。
・以上を順守する限りにおいて、想定は自由である。

282透過の人:2019/08/13(火) 22:01:45 HOST:softbank126077075064.bbtec.net
>>262>>263
なるほど、資源面での優遇措置に共同開発ですか
フランスも同じかな?

考えて見れば、日墨が自らの経済的優位を失わせかねないバンコール構想を受け入れるとは思えませんしね。
>>264
マレーシアならば問題無いと思います。インドネシアはオランダですね。

283トゥ!ヘァ!:2019/08/13(火) 22:18:13 HOST:FL1-122-131-248-133.kng.mesh.ad.jp
失礼。詳しくはボルネオ島の北部の現マレーシア地域とブルネイ地域と言えばよかったですね(汗
重ねて言葉足らずだったことを謝罪いたします。

284クー&ミー:2019/08/13(火) 22:31:54 HOST:sp49-106-217-241.msf.spmode.ne.jp
改訂版の埋蔵量の多い鉱山を集計中だけど、金銀の埋蔵量も増えそうだ。
数十もの鉱山の生産量を記載してい有るから(自分のやる気が続けば)どんどん考察の埋蔵量が増えていくわ。

PDFのページを2ページ構成から3ページ構成に変えるか。

285クー&ミー:2019/08/13(火) 23:52:10 HOST:sp49-106-217-241.msf.spmode.ne.jp
銀鉱山の記載数がかなり増えた件(汗)
累計生産量変更が2鉱山、そして新規で16鉱山追加(これらの銀埋蔵量は3193t→100962.66t)

世界の銀相場が更に下がるな


さて、金鉱山の集計に取り掛かるか…

286透過の人:2019/08/14(水) 01:06:51 HOST:softbank126077075064.bbtec.net
日墨ルート第二次世界大戦5
1942年9月7日 スペイン領キューバ サンタ・マリア・デル・プエルト・プリンシベ郊外
ハバナから移転してきたキューバ総督府兼連合軍カリブ方面司令部所在地のこの街にイギリス軍と思われる車列が近づいていた。
「止まれ」歩哨が呼び止めた。
「ああ、済まない。実はアメリカ軍の攻撃に備えて急に配置転換になってね。連絡は入ってないかね?」
中佐の軍服を着た男がきれいなイギリス英語でそういう。
だが、歩哨は彼の言葉に何処か違和感を覚えた。それに、彼の後ろに立っている長身の軍曹にも。
「中佐殿、確認が終わりました。確かにそのようですね。」
「ああ、ありがとう。では、行こうか軍曹」
「ところで、軍曹殿は出身はどちらですか?自分はロンドンです。」
軍曹が歩みを止めていった。
「なるほど、それでそんなふうにイギリス英語が上手なのか、私は…」
嘘だ。歩哨は直感した。ロンドンの人間は一般的に上流階級を除けばコックニーという方言を話す。
まして、自分のウェールズ訛りがきれいなイギリス英語に聞こえるはずがない。
歩哨は警報を作動させると同時に銃撃によって死亡した。
「クソ、困ったことをしてくれたな『アメリカ人』?」
「申し訳ありません。しかし…」
「弁解はいい。突入だ。行くぞ。目標は総督府だ。」
この部隊唯一の純粋なアメリカ人にそういうと襲撃を開始した。彼らは『アメリカ人』を除いてみなボーア人によって構成されたコマンドだった。
そんな彼らの一人に突如として矢が命中し、続いて銃撃にみまわれた。
「先に行ってくださいここは自分が」『アメリカ人』がそういうとイギリス軍部隊を足止めし始めた。

それからどれくらい立ったのか、銃身が焼き付くまで軽機関銃を撃った『アメリカ人』の前に異様な男が現れた。
大剣にクロスボウ、バグパイプ…どう見てもまともではなかった。
「仲間においていかれて寂しいのかヤンキー?何なら俺が一曲吹いてやってもいいが?」男が言った。
「ヤンキーじゃない。ケリー、チャールズ・ケリーだ。」『アメリカ人』が言った。
「口だけは達者なようだな。俺の名はジャック・チャーチル、楽しい戦争にしようじゃないかヤンキー」
2人の死闘が始まろうとしていた(注)。

1942年9月、1942年7月から行われた連合国の夏季攻勢がまたも失敗に終わり、
なんとかしのぎきったドイツでは安堵が広がった。
しかし、それは第一次世界大戦と同様な戦線の膠着を意味していたため、
決定的な勝利を求めて各国は新兵器の開発を進めることになる。
一方カリブ海では依然として英米の死闘が続いていた。
キューバ近海は双方の潜水艦がうろつき絶えず輸送船団を襲撃した。
陸ではパットンが力押しに終始したため、パーシバル率いる連合国軍により手痛い損害を負っていた。
特に圧倒的に優位と思われていた米軍戦車が、イギリス軍が投入した新型簡易対戦車火器(注2)によって撃破されたことは衝撃だった。
一方、連合軍のレシプロ機に対して、ギャローテッドエアクラフト社製のアメリカ初のジェット戦闘機が飛来する様になったことはイギリスにとって衝撃だった。
アメリカの航空技術が連合軍のそれに対して決して遅れをとっていない事を証明したからだった。

注 2人とも無事に生き延び、互いを終生のライバルとして認めあった。
注2 バーニーガンが主に欧州に送られたため現地で急造されたPIAT

287透過の人:2019/08/14(水) 01:08:12 HOST:softbank126077075064.bbtec.net
投下終了です。

288クー&ミー:2019/08/14(水) 02:21:57 HOST:sp49-106-217-241.msf.spmode.ne.jp
乙です。
しれっと、人外チートの戦いが行われていますね。

海上は互角、陸は英国有利、空はジェット戦闘機を投入した米国が有利になりつつある感じですかね。

289クー&ミー:2019/08/14(水) 02:27:50 HOST:sp49-106-217-241.msf.spmode.ne.jp
一先ず、考察の金鉱山と銀鉱山の纏めが漸く終わった…。
最終的に、表に記載した金鉱山は16、銀鉱山は18増えた模様。

次は、更に増える銅鉱山の集計だ()
資料を見ると、各地で鉱山開発されていたかが分かるわ…。
(資料に載っている銅鉱山は54)

290700:2019/08/14(水) 08:39:56 HOST:KD119105029058.ppp-bb.dion.ne.jp
>>289
乙です。
もし集計に表計算ソフトをお使いであれば、小数点以下の桁数を揃えていただけると見やすいかと。
大概のソフトでセルの書式機能の中に数値の書式指定があります。
#あとこちらは好みになりますが、桁区切りもオンにしていただけると見やすいかと。

291クー&ミー:2019/08/14(水) 10:29:26 HOST:sp49-106-217-241.msf.spmode.ne.jp
桁区切りを入れるとエクセルの書式設定に入れている「t」が消えるのが…。

292New:2019/08/14(水) 10:44:13 HOST:softbank060128001160.bbtec.net
乙。チート人材の決闘か

293トゥ!ヘァ!:2019/08/14(水) 11:39:16 HOST:FL1-122-131-248-133.kng.mesh.ad.jp
乙です

陸海空の正面で派手な戦いが繰り広げられている一方で、裏ではコマンド部隊同士による秘密工作とその対応合戦となっていますな。

294名無しさん:2019/08/14(水) 16:48:58 HOST:sp49-98-171-146.msd.spmode.ne.jp
>>291
ユーザ定義書式で「#,##0t」もしくは「#,##0.0t」などとすればどうでしょうか。
小数点以下の桁数は、後ろの0の数で指定となります。

295ホワイトベアー:2019/08/14(水) 22:33:00 HOST:157-14-225-220.tokyo.fdn.vectant.ne.jp
乙です

世界的に見れば連合と米独は膠着状態に陥りましたか。これはどちらが先に核兵器を有するかが、中立国の動きと同じくらいに今後の鍵となりますかね。

そして、カリブ海では米英のチート軍人の夢のコラボがおきましたか。ここに追加としてオットー・スコルツェニと舩坂もぶつけてみたいw

296ホワイトベアー:2019/08/14(水) 22:34:07 HOST:157-14-225-220.tokyo.fdn.vectant.ne.jp
日米枢軸ルート 第38話

一連の攻防戦で当初の予想を上覆す戦果を見せ
ていたフィンランドに国際社会では同情が高まっていき、国際連盟はこの問題に対応するために緊急理事会を開いていた。この会議ではソ連に対しての非難決議を全会一致で可決、さらに日米の提案もあって経済制裁決議に向けて動き出しつつあった。無論、ソ連と近い北欧諸国やイラン、アフガニスタンらやソ連から軍事的な援助を受けていたラトビアや中国はソ連への経済制裁反対するが、そもそも国連憲章によって侵略措置への制裁は理事会の選任事項(※1)とされており、こうした反対はたいした意味はなかった。

国際社会から少しずつ支持を集めていたフィンランドであったが、しかし、その対価は極めて大きく、フィンランド軍単体での予備兵力はそこを尽き、砲弾に至ってはわずか二週間もたたずに備蓄していたものの1/3を消費してしまっていた

予備兵力については全体で見れば日本軍の2個師団がおり、さらにアメリカ軍2個師団が一週間以内に到着することから大した問題ではなかったが、砲弾についての問題は日米の砲弾と規格が違うため、極めて重大であった。そんななかでフィンランド軍は少しでも時間を稼ぐために攻勢にでる事を決定する。

12月16日にはラドガ湖北ヒルヴァスヤルビィで日本軍第13歩兵師団第2混成旅団とタルヴェラ戦闘団がソ連赤軍第139狙撃師団と決戦を開始、第2混成旅団が第139狙撃師団の足を止めている間にタルヴェラ戦闘団がスキーやスノーモービルを使って後方と側面に回り込み、第139狙撃師団を包囲する。当然、第139狙撃師団は包囲を食い破るために第364狙撃連隊と予備兵力であった第609狙撃連隊とを使い全面の第13歩兵師団第2混成旅団に攻勢を仕掛ける。だが、これらの部隊は練度不足から密集して突撃したこともあって日本軍が持ち込んでいた二四式自走高射機関砲6両や日本軍の機関銃による激しい抵抗を受けた。

この二四式式自走高射機関砲は二三式軽戦車の車体を利用して新造された車体上部、全周回転可能な砲塔を載せ、毎分400発を放てる40mm機関砲を連装で装備しており、それが歩兵部隊に配備されていた二七式汎用機関銃や九一式重機関銃とともに運用された結果、第139狙撃師団が行ったこの攻撃は死体の山を築くだけで終わった。

297ホワイトベアー:2019/08/14(水) 22:35:28 HOST:157-14-225-220.tokyo.fdn.vectant.ne.jp
第139狙撃師団師団長のベルヤエフは近くに展開していた75師団からの援軍を期待するも、このときの75師団はフィンランドのスキー部隊と焦土化作戦、さらに日本軍の航空阻止によって完全に足を止められており、とてもではないが増援駆けつけるのは不可能であった。

それを知った第139狙撃師団はついに撤退を決意、後方のフィンランド軍の兵力が少ないことから包囲網の突破に成功し、75師団との合流を目指して後退を開始した。

無事に75師団との合流に成功した第139狙撃師団はそこで追撃部隊を迎え撃つつもりであったが、75師団は航空阻止の効果もあって戦力が低下しており、最終的にはアイアット川まで撤退する事になる。

ヒルヴァスヤルビィで日本軍第13歩兵師団第2混成旅団とタルヴェラ戦闘団がソ連赤軍第139狙撃師団を相手に戦闘を繰り広げているのとほぼ時を同じくして、スオムッサルミではフィンランド軍第2師団と日本軍第1山岳師団による作戦が開始され、第2師団の隷下におかれていたスシ戦闘団がソ連赤軍163狙撃師団所属の662狙撃連隊を撃破し、第163狙撃師団は退路を絶たれる事になった。これよって第163狙撃師団はスオムッサルミにて完全に完全に包囲される事になる。

ソ連赤軍は精鋭の機械化師団である第44機械化狙撃師団に第163狙撃師団の救援に向かわせるが、気温氷点下40度と言う規格外の寒さに第44機械化狙撃師団は完全に足をとられてしまい、そこを第1山岳師団が強襲、第44機械化狙撃師団も包囲されてしまう。

そして、ソ連赤軍第163狙撃師団の包囲を磐石とした第2師団はスオムッサルミに籠る第163狙撃師団に対して砲撃を行う。この時、使われたのは日本軍も正式に配備している一二式一五糎半榴弾砲とアメリカ軍が開発したM13自多連装ロケット砲であり、弾の心配もなかったことから第2師団は激しい砲撃を実施する。

この砲撃戦は第163狙撃師団の確保していたスオムッサルミ村は完全に焼失、補給線を守っていた第662狙撃連隊が撃破され、補給が途切れた事も合わさり第163狙撃師団の士気は大幅に低下し、さらに頼みの綱である第44機械化狙撃師団は日本軍第1山岳師団によって完全に包囲され、救援に来ることは不可能と言う事態に遂に一時的なスオムッサルミの放棄を決意、12月20日より第44機械化狙撃師団と合流するためにラーテ街道方面にて包囲を破るために攻勢を開始する。また、この時には天候が回復していた事もあってソ連空軍もこれの援護を実施するために動き出していたが、当然、フィンランド陣営の航空機も動いており、スオムッサルミ方面の空域では一方にソ連空軍が落とされていき、第2師団は日本軍の新型攻撃機である二九式回転翼攻撃機による充実した近接航空支援の下に突破を仕掛けてきた第163狙撃師団は師団の5割を喪失して突破には失敗してしまう。それどころかこの攻勢の失敗によって包囲網は一気に狭まり、極めて狭い範囲に閉じ込められる事になった。

298ホワイトベアー:2019/08/14(水) 22:37:17 HOST:157-14-225-220.tokyo.fdn.vectant.ne.jp
余談であるが、この時に初めて投入された二九式回転翼攻撃機は史実アメリカのAH-1を下に三菱が開発した世界初の攻撃ヘリコプターであり、固定武装として20mm電動式3砲身ガトリング砲1基を有し、さらに四連装空対地ミサイル発射筒2基、19連装ロケット発射筒2基を搭載可能な機体であり、従来の航空機とは違い、その場にホバリングできる事からより長く、より効率的に地上部隊を支援することができた。

そして、この戦いやその後の戦いで戦闘ヘリコプターの対地攻撃での有意性を世界に知らしめる事になり、列強各国がジェット戦闘機の開発と同様に力を入れて開発していくことになる。

話を元に戻して、第2師団が敷いた包囲網の突破に失敗し、逆に包囲を狭められたソ連赤軍第163狙撃師団であるが、彼らに更なる困難が神より与えられる。冬将軍の到着である。これによってフィンランドの気温は急激に低下していき、12月24日には気温が-40℃を下回る急激な寒さがこの戦場を支配する。これによってろくに暖が取れず、風を遮るものもないスオムッサルミでは、負傷者や体力の無いものから順に凍死してき、そこに容赦のない砲撃や空爆も合わさり第163狙撃師団は完全に戦闘能力を喪失、フィンランド軍に対して降伏する。

一方、第163狙撃師団救援の為に急行しているところを包囲された第44機械化狙撃師団は装甲戦力を先鋒に包囲の突破を図るものの、携帯式対戦車兵器である一八式携帯型無反動砲を装備する歩兵部隊により突破作戦は失敗、クリスマスには日本空軍がありったけの砲弾と航空爆弾がプレゼントとして第44機械化狙撃師団に撃ち込まれ、さらに第163狙撃師団を襲った寒波にも襲われた。

なんとしても包囲の突破を行う必要に迫られらた第44機械化狙撃師団は包囲網全方位に陽動を兼ねた牽制攻勢を開始、そして本命のラーテ街道沿いの封鎖部隊を排除し、包囲を突破するために第25狙撃連隊が戦車中隊の支援の下に攻勢を開始する。

この時、同街道沿いの封鎖に当たっていたのは第1山岳師団第38山岳連隊の第2大隊と第3大隊であり、数的には圧倒的に不利であった。さらに、第25狙撃連隊は優秀な指揮官に統率され、精強な兵士達によって編成されている部隊であもあった。彼らはそれまでのソ連軍とは違い分散して果敢に攻撃を敢行、兵士達は銃剣や手榴弾で止めを刺されるまで戦い続け、第2大隊を敗走させることに成功する。しかし、第3大隊指揮官が日本軍史上初の全力航空支援要請(※2)を発令、これを受けた洋上の日本海軍空母機動艦隊からの攻撃隊が近接航空支援を開始した為に包囲の突破は失敗してしまう。

幸い、兵員への損害は第25狙撃連隊が半壊する程度で済むが、この攻勢で第44機械化狙撃師団が備蓄していた砲弾が包囲開始時点から比べると1割にまで減少しており、降伏か森への撤退の二択を迫られる事になる。師団幕僚や連隊長達は北の森林地帯への脱出を主張するが、史実と違い帝政時代に一時的にフィンランドで生活していたヴィノグラフ中将はフィンランドの森の危険性を理解しており、自らがNKVDに粛清される事を承知で降伏を決断する。

ここで余談だが、ヴィノグラフ中将の先の事を話そう。粛清を覚悟して降伏した彼だが、冬戦争後の赤軍再編成に忙しいソ連は高級将校をあの世やシベリアに送る余裕がなく、敗北の責任を取って二階級降格と言う非常に甘い処分で終わる事になる。

話を元に戻して、ヒルヴァスヤルビィとスオムッサルミにて完全な勝利をものにしたフィンランドの戦いは雪中の奇跡と呼ばれる事になり、これらの戦果を見たイギリスやフランスはフィンランドの救援を名目に北欧を押さえ、自国の思惑から外れて動こうとするドイツ帝国に戦略物資の面で首輪を付けようと介入の準備を開始する。ドイツ帝国もこの動きは察知しており、これを回避する為に先制的なノルウェー侵攻も含めた対応策の検討を開始した。

また、その他の多くの国々でフィンランドへの支援運動が高まっていき、様々な物資がフィンランドに送り込まれていく事になる。特に強固に反共産主義を掲げるイタリアのムッソリーニはフィンランドに大規模な支援を表明し、MC.200を80機、SM.81を30機を提供することを提案する(無論、フィンランド側が提供に断った)他、OTO M35型手榴弾などの手榴弾やカルカノM1938などの銃器など兵器を少量と、乾燥パスタと寒冷地用保温容器を大量に供与する(※3)。

さらに、この頃にはアメリカ軍の2個師団が膨大な物資と共に到着、フィンランドの砲弾事情はアメリカが義勇軍と共に運んできた日米の砲弾が使える155mm榴弾砲を大量("まず"800門)に供与するという力業を使って安定化させた。

299ホワイトベアー:2019/08/14(水) 22:39:33 HOST:157-14-225-220.tokyo.fdn.vectant.ne.jp
一方、ソ連ではスオムッサルミ方面で2個師団が降伏、ヒルヴァスヤルビィ方面ではわずか1個戦闘団によって2個師団が敗走、さらにラドガ湖北部にて2個師団と1個戦車旅団が包囲されると言う状況を知らされたスターリンは大激怒、北西軍の人事の完全なる刷新を国防人民委員のクリメント・ヴォロシーロフに命令する。これに対してヴォロシーロフは失敗の理由の解析をさせるのを優先させるべきと強固に主張、結果として北西軍司令官であるジダーノフを第7軍司令官に降格させ、ポーランド侵攻作戦の英雄でありキエフ軍管区司令官であったセミョーン・チモシェンコを新たな司令官任命する事で落ち着く。

なお、この話し合いではヴォロシーロフがスターリンに正面切って赤軍粛清を批判すると言う珍事がおきていたこれは余談であるのでまた別の機械に語ろう。

話を戻そう、こうして北西軍司令官になったセミョーン・チモシェンコはスターリンに現状でのフィンランド攻略は不可能と断言、マンネルハイム線の突破には1ヶ月間の準備期間が最低でも必要であり、さらに準備期間中も現状での戦力による消耗戦を挑む必要があると宣言する。これは英仏の本格的な介入を警戒するスターリンも渋るものの、最終的にはチモシェンコに満足のいく準備を与える事を約束する。

スターリンからの約束を得たチモシェンコは早速、北西軍司令部のおかれているレーニングラードに移動、そこで鉄壁を誇るマンネルハイム線攻略の準備を開始していく。

(※1)
パリ講話会議で日本が連合国主要国に
「国際社会の平和と秩序の維持は、責任のある列強間で話し合われる問題であって、自国の事やその周辺の事で手一杯の中小国家をその席に呼ぶのはかえって混乱が増し、有効な手が打てなくなる恐れがある」
として、加盟国全てに1票がある総会ではなく列強間で構成される理事会の選任事項とするとうに要求し、イギリスやフランスもそれに賛成したためその様な事になった。

(※2)
日本軍が設定している要請の1つで、発令されると近隣の動員可能な航空機は全て派遣され、通常では交戦規定で禁止されるような味方陣地上への爆撃も許可される。

(※3)
日本企業と共同で開発したミートソースの缶詰も一緒に送られることになり、後にフィンランドでイタリアの支援で最もありがたかったランキング堂々の第一位を飾る事になる。

300ホワイトベアー:2019/08/14(水) 22:40:08 HOST:157-14-225-220.tokyo.fdn.vectant.ne.jp
以上になります。wikiへの転載はOkです。

301New:2019/08/14(水) 23:26:34 HOST:softbank060128001160.bbtec.net
乙。大口径火砲送られたけどフィンランド側が運用できる人材が不足して
頭を抱えてる光景を幻視できるぞw
40mm高射砲の歩兵撃ち・・・死体も残らないミートカーペットだな(汗)

302名無しさん:2019/08/14(水) 23:53:28 HOST:i114-190-119-169.s42.a038.ap.plala.or.jp
12.7mmですらミートチョッパーなんて呼ばれてるのに40mmなんて対人に使う口径じゃない…

303名無しさん:2019/08/15(木) 00:33:20 HOST:p6812171-ipngn28201marunouchi.tokyo.ocn.ne.jp
この時代の四十ミリって少し古い戦車砲やんけ

304名無しさん:2019/08/15(木) 00:56:07 HOST:softbank126209009216.bbtec.net
寧ろまだ37㎜が対戦車砲のスタンダードな時代やで

305名無しさん:2019/08/15(木) 01:55:13 HOST:101-141-121-1f1.osk3.eonet.ne.jp
乙でした
降服したのに粛清されなかった理由何となく想像ついたが、降格されたのに仕事増やされてそう

306ハニワ一号:2019/08/15(木) 06:44:52 HOST:124-141-195-196.rev.home.ne.jp
乙です。
ソ連軍兵士の死体の山を築きながらもソ連軍は更なる攻勢に出ますか。
この消耗戦によってソ連軍はどれだけのソ連軍の戦死者を更に上積みする事になるかな。

307トゥ!ヘァ!:2019/08/15(木) 07:57:31 HOST:FL1-122-131-248-133.kng.mesh.ad.jp
乙です

対空戦車による歩兵への掃射に、攻撃ヘリによる対地攻撃。
更には全力航空支援攻撃ことブロークンアローの発令…どこのベトナムかな?(すっとぼけ)

そして北欧の地でも活躍するイタリア製缶詰w

308透過の人:2019/08/15(木) 08:45:32 HOST:softbank126077075064.bbtec.net
ホワイトベアー氏乙です。
日本軍が攻撃ヘリを運用してるのに、イタリアがマッキやサボイアマルケッティの供与を申し出ているのは、
日米世界の格差が如実に現れてますね。両者とも史実ではそれなりに優秀なのですが…まあ、マッキは風防をふさげ、と言いたくなりますが
そして、赤軍はマンネルヘイム線を突破できるのか

>>288
実は陸はそんなに英国有利でもないです。
サンタ・マリア・デル・プリンシベは史実世界で言うカマグエイなので、米軍に損害を与えつつ後退している感じですね。
>>292
まあ、チート同士の決闘はいつかやってみたかったネタなので
一応、後にオリンピック選手になって再会する二人というネタも考えているのですが、チャーチルはアーチェリーとして、ケリーは何にすればいいのか…
>>293
お互いあらゆる手を尽くしてますからね。
>>295
核兵器はどちらも開発していますが連合がややリードですね。(なお日本はICBMやSLBMを実用化済みの模様
舩坂さんは普通に日本軍で、スコルツェニーはドナウ連邦だから、イタリア人相手に治安戦かなぁ

あと、書き忘れたネタとして、プレトリアがキッチナーに改名されるなど南アフリカ自治領では脱ボーア化が進められています。

309ホワイトベアー:2019/08/15(木) 11:35:42 HOST:129.221132181.m-net.ne.jp
>>801
フィンランド側は75mm砲の供給を望んでいましたが、この頃には75mm砲は戦車砲を除いて日米が保有しておらず、弾薬を供給できないことから拒否。日米の最小の口径である105mm榴弾砲もそのほとんどが満州連邦や朝鮮連邦、極東ロシア帝国へ供給されており、フィンランドに渡す余裕がなかったため、余りぎみであった155mm榴弾砲が供与されることになりました。

なので、ほとんどのフィンランド砲兵は戦争中にそれまで使ってきた砲より大きい砲の運用に馴れてね☆ と言う無茶ぶりを要求されることになります。

>>40mm高射砲の歩兵撃ち・・・死体も残らないミートカーペットだな

ヒルヴァスヤルビィでは屍山血河が文字通り出来上がることになりました。

>>302
何気に40mmってアヴェンジャーの口径より10mmも大きいですからねぇ。当たったらミンチより酷い事になること間違いなしですよ

>>303
戦車砲クラスの砲弾が毎分800発も赤軍に放たれる事になりますね。

>>305
ヴィノグラフ大佐(二階級降格済み)「強制収容所送りは避けられましたが、赤軍全体が一種の強制収容所みたいになってます」(ドイツ経由で手に入れた日本製の栄養ドリンク剤の蓋を開けながら)

>>306
さすがに大祖国戦争ほどではないので同志スターリンも安心して消耗戦できます。

>>307
ベトナム? あそこならフランスの保護国だけど何の事だろう?(すっとぼけ)

>>そして北欧の地でも活躍するイタリア製缶詰w
冬戦争前
ムッソリーニ「腹が減っては戦は出来ないと言う言葉もあるし、兵士達が前線でも上手い料理を食えるようにしなきゃ(使命感)」

エミーリオ・デ・ボーノ「それよりも装備の面で予算をくれ(涙)」

冬戦争中
ムッソリーニ「寒いと体力使うから腹が減るのも早いだろう。これでも食いな」

リュティ「お、おう…。支援に感謝する」

マンネルヘイム(ありがたくはあるけど、武器や義勇兵を送ってほしい……いや、あっても邪魔になるだけか)

日本人兵士「イタ公からの支援物資、意外に行けるじゃねえか」

アメリカ人兵士「栄養重視味軽視のうちの上層部にも見習って欲しいぜ…」

イギリス人義勇兵「私は今理解した!!我が国で料理と呼ばれているものが、本物の料理ではなかった事を」

戦後
イタリア系新聞記者「イタリアが送った支援物資の中で最も役にたったものは?(国威向上の為にも武器がいいな)」

フィンランド人兵士「パスタと缶詰」

日米兵士「パスタと缶詰」

各国の義勇兵「パスタと缶詰」

イタリア系新聞記者(/(^o^)\)

>>308
両機ともいい機体であることは否定しませんが、コルセアや紫電改クラスを運用しているフィンランド側からしたらハッキリいって邪魔以外の何物でもないですからねぇ。

マッキに関しては当時のパイロットの要望を受け入れただけだから、しょうがないのでは?

>>マンネルヘイム線
まあ、赤軍が本気出したら100万200万ぐらい簡単に動員できますから、損害に目をつぶれば行けると思います。その後(フィンランド全土占領)はどうなるかわかりませんが。

310トゥ!ヘァ:2019/08/15(木) 12:52:59 HOST:FL1-122-131-248-133.kng.mesh.ad.jp
イタリア食大人気であるw

311194:2019/08/15(木) 16:38:13 HOST:ai126244133112.61.access-internet.ne.jp
さす伊(食限定)

312SARUスマホ新調:2019/08/15(木) 16:54:19 HOST:KD106132087202.au-net.ne.jp
前線の将兵に取って「この戦場飯あったかいナリ……」は重要だから(震え声)

313700:2019/08/15(木) 17:55:31 HOST:KD119105029058.ppp-bb.dion.ne.jp
で、アフリカの砂漠でも同じ事やって「水が足りない」となる訳ですが。

314名無しさん:2019/08/15(木) 19:29:40 HOST:121-80-243-71f1.hyg1.eonet.ne.jp
砂漠でパスタはガセで、実際は北アフリカ戦線(死者が出るレベルの水不足中)へ乾燥パスタ大量に送って突き返されたって話ですね
パスタ自体は茹で汁捨てない煮込みパスタを食ったらしいですが

315透過の人:2019/08/15(木) 21:57:18 HOST:softbank126077075064.bbtec.net
とりあえず、第二次世界大戦編はあと何話かで終わる予定です。
しかし、戦後をどうするのかまるで未定という…。
バンコールからして作るか、作らないか未定ですしね。ただの歴史の徒花かと思えば近年の再評価もあるらしくてどうしたものかと
バンコールができた場合、大和から始まる建艦競争は無いし、いつか話したイカれた核軍備も無くなりそうです。
バンコールだと赤字は他国(多分大体が日墨)のもうけを抑制しつつ減らしてるものなのに、
その金で対大和戦艦とか核兵器整備してたらねぇ…それらの兵器が出来上がる前に日墨がキレますね。

316ハニワ一号:2019/08/15(木) 22:06:47 HOST:124-141-195-196.rev.home.ne.jp
架空戦記スレの会話を見て欧州国家がもし幕末大陸日本を侵略しようとして大陸日本軍に対して戦列歩兵戦術で陸戦したら悲惨な事になりそうだな。
海の方は幕府海軍や各藩海軍の連合艦隊によって壊滅してそうだが。

欧州国家「清国と同じようにうまく行くと思って大陸日本に戦争を吹っかけ戦列歩兵で挑んだら壊滅させられました・・・。」

317名無しさん:2019/08/16(金) 00:40:04 HOST:ai126149080038.54.access-internet.ne.jp
 「慶長軍記」という比較的に初期の頃に書かれた軍記ものの関ケ原の合戦に関する描写が

「辰の刻より鉄炮迫り合い始まって、互いにここを専らと放し懸ければ、その声蓋壌を崩すかの如し。

主客相搏って山川震眩す。江河も忽ち裂けるかと怪しまれる。雷電も霹靂すかと疑うばかり也。
(主客相搏って山川震眩す。万頃の地も忽ち裂けるかと怪しまれ、百千の雷も霹靂すかと疑うばかり也)

矢合い始めてより午の刻(以下略)」

 つまり、戦闘開始から四時間ちかい間は天が落ち地が裂け無数の雷が鳴り響くような銃撃戦だった模様。

 他の記述でも、山上に陣取っている殆どの部隊は、自然の霧と銃撃戦の硝煙で戦場で何が起こっているか殆ど五里霧中で、目の前の敵に銃撃しているか射程外で待機している間に、東軍は味方が勝ったようなので追い首に突撃を開始し、西軍は訳も分からない内に敗走を始めた模様。

318モントゴメリー:2019/08/16(金) 17:55:07 HOST:210-20-68-140.rev.home.ne.jp
>>316
歓迎会プログラム
①火中車による熱烈歓迎
②大筒による『戦列歩兵ボーリング大会』
(映画「パトリオット」で描写されたあれが10倍くらいの規模で再現される)
③万単位の歩兵による一斉射撃

なお、二次会は「騎兵と『猫』による落ち武者狩り」となっております。

319ナイ神父Mk-2:2019/08/16(金) 17:59:53 HOST:sp1-79-82-192.msb.spmode.ne.jp
そう言えば、江戸幕府最近の研究だと大阪の陣で塹壕戦やってた疑惑が有るんでしたっけ?
強固な防衛と上からの弓や銃撃を避ける為にジグザグに溝を掘ってその中を兵士が移動してた屏風絵が見つかったとかで・・・

320モントゴメリー:2019/08/16(金) 18:08:07 HOST:210-20-68-140.rev.home.ne.jp
>>319
塹壕戦というより「坑道戦術」に近いそうです。

銃撃が激しくて城に近づけない

溝を掘って隠れながら近づこう

こんな感じです。

321ナイ神父Mk-2:2019/08/16(金) 18:14:29 HOST:sp1-79-82-192.msb.spmode.ne.jp
そう言う事でしたか・・・大陸世界だとお互い火力ヤバい事に成っての
塹壕戦が発生したルートとかも有りそうですかね?

322モントゴメリー:2019/08/16(金) 18:28:38 HOST:210-20-68-140.rev.home.ne.jp
>>321
どうでしょうね?
機関銃のような「持続できる火力」があってこその塹壕戦地獄だと思いますので。

ちなみに、後装式ライフルが普及するまでは
溝を掘るよりも「胸壁」を作るのが主流でした。

323透過の人:2019/08/16(金) 18:32:25 HOST:softbank126077075064.bbtec.net
日墨ルート 第二次世界大戦6
1942年12月1日、ドイツ軍の冬季攻勢が開始。
まず、ドイツ及びロシアで生産された2万門以上の火砲が火を吹いた。
その後をドイツの他にもロシアやフィンランドから来た義勇兵(注)も入り混じった部隊が進撃した。
目標はブリュッセル、そして可能であればパリを目指す。というものだった。

この反撃を連合軍は全く予期していなかった。というのもドイツ軍は連合軍の1000機爆撃によって疲弊しつつあり、大規模な反撃は不可能であるとの見方が強かったからだ。
しかし、実際にはドイツ各地の地下工場や手出し不可能なロシアの小ロシア州(注2)の工場で作られた武器弾薬が多数あり、ドイツ軍はこれらの備蓄を待って攻勢に出たのである。

さらに開戦直後の奇襲攻撃以来ロストクに身を潜めていたドイツ海軍も動き出した。
連合軍の攻撃により大破した2隻の空母を除く4隻の空母を中核とした機動部隊を出撃させた。もちろんUボートもだ。
こうして、ドイツ軍の総力を上げた大攻勢が始まった。

これに対して連合軍司令部はまず、陸軍部隊に対して機動防御に徹するように命じ、海軍に対しては英仏合同艦隊により対処することとした。
こうして、行われた第二次テセル島沖海戦では、初めてのジェット艦上戦闘機やノーサンバーランド級重巡洋艦(注3)やマノイーター級軽巡洋艦(注4)を投入した連合国軍の前に、ドイツ機動部隊は大敗するも、
英仏合同艦隊もドイツ軍艦載機の攻撃や史上初の対艦ミサイルによる攻撃等で、
戦艦クイーンエリザベス、ノルマンディー、フランドル、ベアルン、重巡洋艦トゥールヴィル、エクセター、ヨーク、軽巡洋艦アリシューザ、グロワール、空母イーグル、アーガス、インドミタブルが撃沈。
戦艦リヨン、フューリアス、重巡洋艦シュフラン、軽巡洋艦フィジー、トリニダード、ジャンヌ・ダルクが大破するなど大きな損害を受けた。

とはいえこの海戦によって連合軍が制海権を握ったのは明らかであり、海上からの支援によって徐々に地上でも体勢をたて直しつつあった。
しかし、連合軍にとっても損害は大きく、戦争終結の為にバルト海上陸作戦の準備に取り掛かり始めた。
さらに保険として核兵器、生物化学兵器の研究開発を一層進めていった。
注 著名人物にカタヤイネン兄弟、第二次世界大戦の狙撃兵ツートップであるシモ・ハユハとヴァシリー・ザイツェフなど
注2 クリミア直轄州とキエフ特別市を除いた旧ウクライナ地域のこと。同地では完璧なロシア化が図られた。
注3 英国版デモイン級。ノーサンバーランドがノーザンブリア王国の所在地だったことから、ノーザンプリア級または七王国級とも呼ばれる。
注4 史実前倒し。

324透過の人:2019/08/16(金) 18:33:04 HOST:softbank126077075064.bbtec.net
投下終了です。

325ハニワ一号:2019/08/16(金) 18:35:16 HOST:124-141-195-196.rev.home.ne.jp
>>318
欧州側にとって地獄絵図の如き情景が出現しますなw
特に夢幻会によって欧州の軍が持つ銃や大砲よりも大陸日本側の銃や大砲の射程距離が伸びていればアウトレンジで一方的に蹂躙できますしな。
戦列歩兵ボーリング大会が悲惨な事にw

326モントゴメリー:2019/08/16(金) 18:44:25 HOST:210-20-68-140.rev.home.ne.jp
>>325
そもそも、戦列組めるほど上陸できるのか?
という疑問があるのですがww

史実「元寇」の時も、浜辺に船が着いたから突撃した武士が見たものは
『海上で矢に射殺されたモンゴル兵の死体だけ』だという事例があったそうですよ。

327ハニワ一号:2019/08/16(金) 18:46:50 HOST:124-141-195-196.rev.home.ne.jp
乙です。
連合軍は損害が多いとはいえドイツ軍の冬季攻勢を耐えましたな。
しかし成功すれば保険を使わずに戦争終結に近づきますがバルト海上陸作戦は失敗しそうな気配が・・・。

328ハニワ一号:2019/08/16(金) 18:54:18 HOST:124-141-195-196.rev.home.ne.jp
>>326
大陸日本では幕府海軍など海軍も整備されて日本大陸各地に海上砲台が建設されてきるだろうから海上砲台だけでもガリポリみたいになっちゃうだろうしな。

329名無しさん:2019/08/16(金) 19:21:36 HOST:ai126151100037.55.access-internet.ne.jp
>>319ナイ神父Mk-2様。

 大坂冬の陣や原城の際に、城を攻める側が真正面と側面からの十字射撃に加えて、石垣を二段にしたり多聞櫓を活用する事で水平方向のみならず斜め上からも立体的な射撃に曝されるようになり、それに対抗して従来の竹束のみならず、「仕寄り道」と呼ばれるジグザグの凹道を掘るようになりました。

 真っ直ぐだと、横矢がかり(側面攻撃)の為に攻め道が縦の畝堀みたいに攻め手が一列になる事を強いられるので、ジグザグに。

 島原の乱の頃には、肥後細川家などは竹束や仕寄りの戦術を心得ている将は残っていても、実際に現場で竹の太さや束の厚み、土俵の幅や壕の具合などを心得ている兵士が皆無だったので、現場で試行錯誤する事になったとか。

330名無しさん:2019/08/16(金) 19:35:14 HOST:FL1-210-151-177-242.tky.mesh.ad.jp
大坂や島原以前にも普通に城攻めで仕寄り戦術してましたけどね
なんで大阪や島原についての陣屏風程度しか残ってないのかというと仕寄り戦術は最高レベルの軍事機密だからそういうのに記してない
まぁ、そこらへん平和ボケしてるから戦国末期や江戸時代のには書いちゃって残ってるっていうね

331New:2019/08/16(金) 19:35:55 HOST:softbank060128001160.bbtec.net
乙。やはりドイツ海軍には荷が勝ちすぎたか・・・

332名無しさん:2019/08/16(金) 19:47:17 HOST:ai126151100037.55.access-internet.ne.jp
 それまでは竹束や楡や楠や椋といった木盾を手押し車に並べた程度の攻城道具で可能だった仕寄り道が、関ケ原以降では大鉄炮で大型の防弾盾でも吹き飛ばされるようになって、地面に凹道を掘るか土俵を並べる必要が出来たのも、記録に残り易かったのかと。

 盾を並べるのと道を掘るのでは、手間が段違いですから。

333透過の人:2019/08/17(土) 08:21:35 HOST:softbank126077075064.bbtec.net
>>327
一応、連合軍の方は本気で準備を進めています。
ドイツ側は未だに連合軍の動きを把握しきれてませんね。
>>331
ドイツ海軍も機動部隊の全滅と引き換えにそれなりの戦果は上げたのですが、大勝利とまではいきませんでした。

334トゥ!ヘァ:2019/08/17(土) 10:47:07 HOST:FL1-122-131-248-133.kng.mesh.ad.jp
乙です

ドイツ側の大攻勢ですね。
しかしドイツ艦隊の壊滅で情勢は連合有利のようで。

連合側も結構な数の主力艦が沈んでいますね。

335名無しさん:2019/08/17(土) 13:55:50 HOST:p2268072-omed01.tokyo.ocn.ne.jp
>>322
機関銃のような持続可能で銃剣を突き立てるより先に部隊を殲滅できる防御火器でもないかぎり、野戦では壁などで自らの動きを制限するようなことをせず運動戦となりますね

後装式ライフルよりも実用的な榴弾砲の普及の方が大きい気がします
壁だと後ろからの砲弾の破片を防げませんし

336透過の人:2019/08/18(日) 09:25:51 HOST:softbank126077075064.bbtec.net
>>334
海戦後はバルト海上陸作戦の陽動作戦も兼ねて連合軍の空母機動部隊が暴れまわってます。

特にフランス海軍はノルマンディー級がラングドックを除き全滅。
2隻しかいない45cm砲艦の内リヨンが大破(リヨン級の残り2隻は空母に改装済)と泣きたくなってくる状況です。

337透過の人:2019/08/18(日) 09:30:28 HOST:softbank126077075064.bbtec.net
そういえば、書き忘れましたが日墨ロイヤルネイビーではヴィンディグティブが初めての空母で、ハーミーズは三段空母になってます。

338透過の人:2019/08/19(月) 19:57:48 HOST:softbank126077075064.bbtec.net
 第二次世界大戦7
1943年6月5日、連合軍空挺部隊が航空支援と電子妨害に援助されつつキールに降下。
さらに、インコンパラブルを旗艦とした連合軍戦艦部隊もキール運河を通過した。
連合軍のバルト海侵攻作戦の始まりだった。
これを受けたドナウ連邦ではすでにドイツに勝ち目はないと考えて、国内の大ドイツ主義者が次々と逮捕され、
ドイツ南部の要塞線に本格的な攻撃を仕掛けたが、結果は芳しくなかった。

一方、すでに瓦礫の山となっていたロストクの地を踏みしめていた連合軍だったが、
意外にも抵抗は少なくドイツ側の戦意は低いのではないかと判断するものもいたほどだった。
だが、それは間違いだった。確かにドイツ軍は連日の連合軍艦載機や爆撃機によって疲れ果てていたが、
それでも、戦意まで失ってはいなかった。むしろ彼らは新たな兵器を揃え、それを投入する機会を待っていたのである。

最初に異変が起きたのは空だった。見慣れぬ後退翼をした機体が連合軍のサンダーボルトを面白いように撃ち落とした。
さらに陸でも従来の戦車とは異なる扁平な形状の重戦車が連合軍戦車を撃破した。
連合軍は制海権を握っているという優位を背景に絶えず支援攻撃を行なったが、ドイツ軍の激しい反撃の前にロストク周辺での混戦が続いた。

こうした思わぬドイツ軍の新兵器の前に連合軍は苦戦を強いられ、上陸から2ヶ月が経っても連合軍はロストク周辺から動けなかった。
英仏両国では政府に対する批判が相次いだ。英国ではロストクの肉屋のあだ名をチャーチルがつけられた。
連合軍のバルト海作戦は失敗に終わりつつあり、ドナウ連邦内でも大ドイツ主義者が巻き返しを図り始めた。
しかし、連合軍はこのまま敗者として終わるつもりなど微塵もなかった。

1943年9月1日、ハンドレページ社製の試作爆撃機ハングドマンにより、
東プロイセン州州都ケーニヒスベルクに対して人類史上初めての核攻撃が行われた。
これらを聞いたヴィルヘルム3世は激怒。直ちに報復を命じたが核兵器は未完成であったため、
炭疽菌弾頭の弾道ミサイルによって、10月3日、フランスのランスが攻撃された。
これに対して連合軍はヴィカース・ヴェンジェンスによるドレスデン核攻撃を狙ったが、
ドイツ軍の新兵器である地対空ミサイルによって撃墜されてしまう。
連合軍はこれ以降爆撃機による核攻撃をためらい始めたが、ヴィルヘルム3世はまたも報復を命じた。
こうして、ドナウ連邦皇帝フランツ・フェルディナンド1世の生まれ故郷グラーツが攻撃された。
しかし、その弾頭は通常のものでも無ければ、前回のような生物兵器でもなかった。
核兵器製造で生み出された高濃縮ウランや放射性廃棄物を弾頭とした、いわゆる汚い爆弾だった。

こうした凄惨な報復合戦が続く中、この大戦において親連合ながら中立を貫いていた日墨でも、
前大戦を超える惨禍に日墨が和平の仲介をするべきではないか、という意見が上がり始め、
必要以上の欧州各国の疲弊により債券が紙屑になることを恐れた経済界からも声が上がった事で和平の仲介が始まった。

すでにキューバの過半を制圧し、同盟国ベネズエラも英領ガイアナの過半を占領していたアメリカと、
ベネズエラ侵攻以降負けしかないブラジルはこれに不満だったが、結局は彼らも講和会議に参加することなった。

こうして、東京講和会議の幕が上がろうとしていた。

339透過の人:2019/08/19(月) 20:00:26 HOST:softbank126077075064.bbtec.net
投下終了です。
第二次世界大戦の最後になってようやく日墨が出てくるって、日墨ルートとしてどうなんだろう?

340New:2019/08/19(月) 20:03:37 HOST:softbank060128001160.bbtec.net
乙。欧州は自分たちで経済価値下げまくり始めたな

341名無しさん:2019/08/19(月) 20:10:59 HOST:KD182251102213.au-net.ne.jp


戦争は直接関わらずに済むならそれが一番って日蘭世界WW1でも言ってたから……

342透過の人:2019/08/19(月) 20:17:14 HOST:softbank126077075064.bbtec.net
>>340
い、一応植民地とかは無事だしイギリスはほぼ無傷だから…まあ、フランスはともかくドナウは…
>>341
まあ、たまには平和な世界線があってもいいですよね(日墨限定)。

343透過の人:2019/08/19(月) 20:19:19 HOST:softbank126077075064.bbtec.net
そして、今更ながら日墨ルートをつけ忘れたことに気づくorz

344名無しさん:2019/08/19(月) 20:20:32 HOST:i114-190-118-179.s42.a038.ap.plala.or.jp
報復するにしても後始末の面倒くさい細菌やダーティボムじゃなくて毒ガスあたりにしとけよ…

345名無しさん:2019/08/19(月) 20:21:33 HOST:KD182251101128.au-net.ne.jp
WW1避けたらWW2で殴りかかられたのが日蘭とすれば
WW1関わって無双したからWW2避けられたのが日墨って感じだろうか?

※WW3が無いとは言ってない

346名無しさん:2019/08/19(月) 21:45:33 HOST:i220-220-124-205.s42.a013.ap.plala.or.jp
乙ですが、当時の白人連中って放射能の人体への有害性に呆れるほど無頓着なのに、ダーティボムなんて発想に至れますかね?
全く遮蔽されていない爆弾倉の核爆弾からの放射線で、高度12000で爆撃機の乗組員の汗が止まらないなんて逸話があるって笹本祐一が言ってた。

347名無しさん:2019/08/19(月) 22:26:04 HOST:d-219-99-227-046.ftth.katch.ne.jp
投下された途端に寒くなったというあの証言か……

348ハニワ一号:2019/08/19(月) 22:27:51 HOST:124-141-195-196.rev.home.ne.jp
乙です。
結局ドイツに投下された核は失敗を含めてケーニヒスベルクとドレスデンの2発だけかな。

349トゥ!ヘァ:2019/08/19(月) 22:33:00 HOST:FL1-122-131-248-133.kng.mesh.ad.jp
乙です

ドイツは新型戦闘機と戦車の投入で連合の上陸部隊を釘付けにしておりますな。
そして地味に実用的な対空ミサイルが登場し、活躍していますねw

遂にやってしまった核投下にバイオ兵器及び放射能汚染兵器の投入。
毒ガス使いまくった時から何も進んでいない…しかもその兵器の威力だけはでたらめに進化しているため被害が凄いことになっていそうですね(汗

350クー&ミー:2019/08/19(月) 23:00:47 HOST:sp49-98-50-158.mse.spmode.ne.jp
乙です。
欧州は核や細菌に汚染されていっていますね。

さて、講話会議はどうなるやら

351ホワイトベアー:2019/08/19(月) 23:06:41 HOST:157-14-225-220.tokyo.fdn.vectant.ne.jp
乙です

欧州ではついに汚い花火が炸裂しましたか。

352ホワイトベアー:2019/08/19(月) 23:12:16 HOST:om126208192211.22.openmobile.ne.jp
書いている最中に誤送信しちゃいました。

以下続き
さらにBC兵器も投入とは、これは欧州は復興できるのか?

話は変わりますが、日米ルートの新作を上げさせていただきます

353ホワイトベアー:2019/08/19(月) 23:12:57 HOST:om126208192211.22.openmobile.ne.jp
日米枢軸ルート 第39話

フィンランドへの攻勢の為に軍の再編成と再訓練、さらに補給線の再構築に乗り出したソ連軍であったが、再編成と赤軍兵士の再訓練はともかくとして補給線の再構築は遅々として進まなかった。

彼らはこれ以上コマンド部隊による補給線の圧迫を防ぐ為に道路の両脇の森という森を切り開いていき、スキーコマンド部隊から遮蔽物を取り上げることで輸送部隊への攻撃を防ごうとする。そして、この対策は功を制し、スキーコマンド部隊による奇襲による補給線の圧迫は目に見えて減少したが、フィンランド側は補給線への攻撃を爆撃機と攻撃機による航空攻撃に切り替えていき、森を切り開いてしまったこと防ぐことはもちろん逃走することすら難しくしてしまう。

そこでソ連軍は今まで本土で温存していた最新鋭機であるYak-1と高高度迎撃機であるMig-1を戦線に投入する。しかし、これらの機体は当時のソ連空軍では最強クラスのポテンシャルを有していたが、護衛として爆撃機についている日米芬軍の戦闘機と比べると些か以上に性能が足らず、護衛部隊を突破できずに三カ国のパイロットにスコアを献上するだけに終わった。

また、チモシェンコは準備が整うまでカレリア地峡にいる第7軍とコッラ方面にいる第8軍などに陽動を命令、そこで第8軍は1個増強旅団(1個混成旅団+1個歩兵連隊)に4個師団規模の攻撃を仕掛ける。しかも、この時のコッラは先の寒波によって湖が完全に凍結しており、戦車部隊の渡河も可能であると言うほどソ連軍に有利であった。

このとき兵士たちは訓練をまともに受けていない徴兵組であり、取れる戦法は圧倒的な火力と兵力差を盾としての単純な突撃、冬戦争でソ連が今までとってきたのと同様に作戦とすら呼べないような稚拙な力押しのみであったが、純粋な数の上では110対1と言う圧倒的な戦力差をもってすれば"普通なら"塹壕陣地に籠る日芬の部隊を撃破し、コッラを占領することなど容易い筈であった。

しかし、ソ連軍兵士達は次々と対岸からの狙撃に倒れていき、砲撃による支援の下に塹壕陣地に突入に成功した部隊も二〇式機関拳銃や三六式短機関銃を装備する兵士たちによって文字通り皆殺しにされていく。

この戦いの最中には6000名のソ連軍がわずか1個小隊32名が守る陣地に攻撃をしかけて700近くの戦死者を出して敗退することもあった。

一方、カレリア地峡では今まで温存され、基本的に前線に出て来なかった日本海軍海兵隊2個師団とようやく実践への投入が可能になったアメリカ軍2個師団を主力とした大規模反抗作戦を決行する。なお、フィンランド側はリスクが高すぎるとこの作戦には反対の立場であり、フィンランド陸軍の参加は見送られた。

この攻勢は表向きは第7軍に大規模な損害を与えて時間を稼ぐことを目的としており、その目標はスンマとムオフの近郊に展開している第70狙撃師団、第43狙撃師団、第1戦車旅団を敗走させることであり、大まかに分けて制空権の確保、敵軍事施設への爆撃、先行して展開するコマンド部隊による敵有線通信網の破壊、航空部隊によるカレリア全域での電子戦による無線通信網の遮断、陸上部隊による目標部隊の攻撃という段階で構成されていた。

そして、作戦決行日は1940年1月1日からとされ、日米はわざわざミサイルや弾薬、航空燃料を満載した補給艦隊やアイスランドで待機していた日本海軍の第12航空打撃戦隊、さらにアメリカ海軍からアーネスト・キング少将を指揮官として、最新鋭空母《フランクリン》とその姉妹艦である《セイラム》を主力した第17任務部隊(※1)をバルト海に派遣すると同時に各国の義勇軍のパイロットにも本作戦の協力を対価として冬戦争中の限定であるが航空機の供給を開始する。

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そして、1940年1月1日、日米と各国の義勇連合軍はソ連への空爆を開始、その始めの攻撃場所としてソ連第二の都市であり、今戦争でソ連側最大の策源地であるレニングラードを選択する。

レニングラードがはじめの攻撃場所に選ばれた理由はこのときのレニングラードにはソ連軍が予定している大規模攻勢の為に多くの武器弾薬、食料、医薬品、燃料などが多く備蓄されており、ここに大打撃を与えればさらにソ連赤軍の準備期間が長引くことになり、更なる時間を稼ぐ事ができると考えたからだ。

レニングラードへの攻撃を担当したのは日本の空母機動艦隊から三三式艦上攻撃機 流星(※2)22機、二七式艦上攻撃機 紫電改24機、二六式艦上攻撃機 (※3)16機の計62機の攻撃機と攻撃機隊の護衛たる三〇式艦上戦闘機 烈風(※4)24機、ナビゲートを行うための二八式早期警戒機(※5) 旭叡1機が動員された。

この部隊は北ゴトランド海盆に設置され、アメリカではサムライ・ステーションと呼ばれる空母機動部隊の遊弋地点からフィンランド湾を直進する形で、さらにレニングラードを攻撃することは義勇軍はもちろんフィンランド側にも必要最低限の人間にしか知らせていなかった為にソ連側は日本の動きを掴む事ができなかった。

さらに夜間ということや、航空部隊が高高度を飛んでいるという事が合わさり監視所からの察知が不可能であったためレーダーをいまだに配備していないソ連側は事前に察知することは難しかった。

しかし、ソ連も最大の策源地で防空の対策をとらないほどバカではない。このときのレニングラードには3個高射連隊と300機を越える戦闘機部隊が駐留しており、高射連隊は常時中高度からの戦略爆撃を警戒して布陣しており、上空には常に20から30機ほどの戦闘機が警戒のために飛行しているなど、何かあれば即座に対応できる体制を整えていた。

もっとも、今回は相手が悪すぎた。ソ連側の警戒網を突破した攻撃部隊は、戦闘機のレーダーでレニングラードの上空の戦闘機部隊を察知すると、即座に戦闘機が装備していた空対空ミサイル(スパロー相当)を発射、アウトレンジ攻撃で上空に展開していた戦闘機部隊を壊滅させる。

そして、レニングラードの住民やソ連軍の兵士たちが突然の爆発に驚き、急いで迎撃の準備しているところで複数の部隊に別れていた攻撃機部隊が低空からレニングラードに接近、まばらな対空攻撃を悠々と回避しつつ目標地点まで飛行、最終的には全体で700t近くの爆弾を事前にスパイや高高度偵察機で把握していた弾薬貯蔵施設や燃料貯蔵施設などの各種貯蔵施設や、車両修理工場などの軍需工場、飛行場、北西軍司令部、通信施設、市街地などに投下し、これらの施設に壊滅的な打撃を与える事に成功する。

攻撃機が目標施設に爆弾を投下しているなか、上空待機していた戦闘機部隊を片付け、暇をもて余していた戦闘機部隊は各飛行場に低空で侵入、20mmガトリング砲で飛行場で待機していた戦闘機や爆撃機、市内各地にある高射砲陣地、さらには市内の車両や住民たちに攻撃を加えていった。

後にこの市街地や市民への攻撃は問題視され、進歩的知識人などから批判されるが、日本政府は「パンのお礼に花火をプレゼントしただけ」という一言でこの問題を終わらせ、逆に批判する先進的知識人達がモスクワからプレゼントを定期的に貰っていることを暴露、先進的知識人と日本政府による国際的な非難合戦が行われていくが今はその話はしない。

攻撃を受けたソ連軍は大急ぎで防空陣地による反撃を行っていくが、低空からの攻撃など予想もしていなかったソ連軍は攻撃隊にろくな被害を与えることができず、さらに戦闘機からの機関砲攻撃で次々と沈黙させられていったこともあって、日本の攻撃部隊が攻撃コースへの再アプローチを行い、市内に爆弾を投下する事を防ぐ事など最後まで不可能であった。結果として大した妨害もなく目標への攻撃を行えた攻撃部隊は目標施設の破壊を確認後に速やかに帰投していき、近くの飛行場から戦闘機が駆けつけて来たときには各地で煙や炎をあげるレニングラードがただその目前に写るのみであった。

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この作戦でソ連赤軍が受けた損害は極めて大きく、各種施設は大きな打撃を受け復旧にははやくて8か月、遅ければ1年はかかると見られ、備蓄していた物資をおよそ8割が消失、飛行場は滑走路はもちろん格納庫や整備施設も甚大な被害を受け、復旧には取りかかっているものの完全なる機能回復には時間がかかると思われた。航空部隊は航空機約120機が全損、約80機が修復不可能と駐留部隊の2/3が戦線復帰がわずか一夜にして消滅した事になる。

また、日本海軍がレニングラード市街地にクラスター爆弾(子爆弾のうち半分が時間式信管となっている)をバラ撒いたことによりロシア有数の大都市であるレニングラードの都市インフラそのものにも大きな損害がでており、都市機能が大幅に低下、止めとして、レニングラードにあったソ連赤軍北西軍司令部が日本軍の攻撃により物理的に消滅、司令官のティモシェンコは前線への視察に赴いており助かったものの、多くの司令部要員があの世に転勤し、北西軍全体の指揮系統が混乱てしまうと第二次攻撃はなかったか、ソ連赤軍に大損害を与えた。

レニングラードへの空爆と直後から、フィンランドとの戦線全域でフィンランド軍(+義勇軍)による航空攻撃が実施され始め、特にコッラ方面では80機近い戦闘機と60機近い爆撃機が投入されるなど大規模なソ連赤軍部隊への空爆が開始されていた。

この前線への空襲と前後して三二式輸送回転翼機(※6)を使いソ連赤軍の間隙および後方にスキーコマンド部隊を展開させ、ソ連赤軍有線網の破壊を開始、上下の連絡を遮るのと同時に横の連絡も遮ろうと動き始めた。

このスキーコマンド部隊は、ソ連赤軍がこのような後方にまでフィンランド軍が展開する筈がないと考えていた事もあって大した妨害もなく任務を達成していき、そして、レニングラードへの攻撃でソ連赤軍の混乱が極致に達すると作戦を第二段階いこう。陸上基地に待機していた電子戦機12機を飛ばし、電子攻撃を実施。ソ連軍の耳を奪うことに成功する。それが確認されると日本海軍海兵隊第3陸戦師団とアメリカ陸軍第1機甲師団がスンマから、日本海軍海兵隊第6陸戦師団、アメリカ陸軍第9歩兵師団がムオウを出撃し、ソ連赤軍第70狙撃師団と第43狙撃師団、第1戦車旅団に攻勢を仕掛ける。

以下がこの第二段階で動いた義勇軍の戦力である。
フィンランド陸軍カレリア地峡守備軍(総予備)
第4師団、第5師団、第8師団、第10師団、第11師団

連合義勇軍第1軍(スンマ方面)
第3陸戦師団、第1機甲師団
第13歩兵師団第1混成旅団

連合義勇軍第2軍
第6陸戦師団 第9歩兵師団
第1国際旅団(※7)

上記の戦力のうち、第1国際旅団と第1混成旅団は攻勢における予備戦力として待機が命令され、師団クラスが攻勢をしかける事になった。しかし、この時にはフィンランドにおける回転翼機が大幅に増強されており、航空支援の層を厚くしており、数の劣勢を補えると上層部は考えていた。

そして、義勇軍部隊の攻勢を受けたソ連赤軍は指揮系統が完全に混乱していたことや奇襲による混乱もあって組織的な抵抗や対策ができず、最大でも連隊、最小だと小隊ごとに各自が独自に抵抗を実施するも、そこに最新装備を有する日米の部隊を中核とした連合義勇軍第1軍が殴り込んで来たこともあって第70狙撃師団はわずかな時間で包囲され、師団としての戦闘能力を喪失、さらに第43狙撃師団も連合義勇軍第2軍によって包囲される始末だった

さらにソ連赤軍にとって不幸な事に全体の無線および有線での通信が崩壊していた事から、通信は自然と伝令と言う不確かなものに頼らざるを得ず、即座に援軍を要請することは不可能であり、いつ到着するのかわからない増援が到着するまで現有する戦力のみでこれをしのがなければならなかった。

第70狙撃師団と第43狙撃師団早々に包囲されるなか、第ソ連赤軍第7軍の戦線中央近くに展開していた第1戦車旅団は第6陸戦師団所属の戦車連隊を中核とした第1機甲旅団と接敵、戦闘に入る。この第1戦車旅団は革命記念日の閲兵式に毎回参加すると言うソ連赤軍では珍しい精鋭部隊であり、他の2個師団と違い早々に混乱から回復し、第6陸戦師団第1機甲旅団に組織的に抵抗していた。

356ホワイトベアー:2019/08/19(月) 23:20:26 HOST:157-14-225-220.tokyo.fdn.vectant.ne.jp
だが、T-26を数的な主力とする彼らにたいして日本海軍は三二式中戦車(※8)や二三式軽戦車(※9)を主力としており、T-26の長砲身45mm砲では日本軍の戦車の装甲を貫通できず、弾かれるのみであった。一方で日本の長砲身105mm戦車砲や長砲身75mm戦車砲は長距離からの砲撃でも一撃で装甲を貫通し、自軍のT-26を葬っていくなど、性能差は圧倒的なまであり、また、この時にはスターリンが無許可で撤退するような敗北主義者は反革命分と見なすと言う言葉が前線にも伝わっていたことから撤退することも不可能であったソ連赤軍第1戦車旅団は加速的に戦力を失っていき、ようやく旅団長が撤退を決断するときには100両以上あった戦車のなかで動ける状態にあるのは10両あるかないかと言うまでに現象、また、撤退中もフィンランド側の攻撃機が徹底的に攻撃を加えて来たために無事に撤退できた人数は100よりも少ないと言う悲惨な損害を受ける事になってしまう。

短期間で第1戦車旅団、第70狙撃師団、第43狙撃師団が壊滅し、さらに第7軍はもちろん北西軍全体の指揮通信が破綻を来していたこともあってソ連赤軍はフィンランド側の攻勢を正確に認識できておらず、まともな対策をとることができておらず、さらに第20戦車旅団がパットン少将率いるアメリカ陸軍第1戦車師団により第1戦車旅団と同じ運命をたどり、第24狙撃師団と第138狙撃師団が攻勢開始から2週間後以内にわずか4個旅団によって全面的な敗走に追い込まれてしまう。

この頃にはようやくある程度であるが混乱から回復していた北西軍および第7軍は戦線左翼が食い破られる一方手前であることに気づき、慌てて予備戦力である4個師団を投入するが、これは間に合う見込みが薄く、チモシェンコはカレリア地峡戦線の大幅な縮小すら覚悟する。

しかし、フィンランド陣営は第24狙撃師団と第138狙撃師団を敗走に追い込むと作戦目標を達成した考え攻勢を中断、マンネルヘイム線まで撤退していった。

後に冬季攻勢と呼ばれるこの攻勢を受けたソ連赤軍の最終的な被害の報告を受けたチモシェンコは不気味に笑うしかなかった。

軍需施設は軒並破壊され、施設の復旧のみで四半年かかる見込みであるが、日本軍がバラ撒いたクラスター爆弾の子爆弾の除去やレニングラードのインフラの復旧もあわせると半年から一年はかかると試算された。また、一大兵站拠点であったレニングラードの備蓄物資の喪失はソ連赤軍の戦争計画に大きな狂いを発生させる事になり、ソ連赤軍内では攻勢は論外として防衛戦でも砲弾や燃料が足りるのか不安の声出る程である。

また、2個狙撃師団および2個戦車旅団の壊滅と2個狙撃師団の敗走と言う結果はただでさえ低いモスクワでの赤軍への信頼を奈落のそこに落すことになり、スターリンは怒り狂いソ連空軍の防空責任者と第7軍司令官を粛清する。一方でチモシェンコが要請した攻勢の大幅な延期を認め、さらにモロトフに命令してフィンランドとの講和交渉を開始させる。この交渉はスイスで開かれることになり、この時、ソ連が持ち出した講和条件は以下の通りであった。

レニングラード湾(フィンランド湾)の4つの島嶼の割譲

カレリア地峡のフィンランド国境を、ヴィープリの東30キロメートルまで西へ変更

カレリア地峡の防衛線(マンネルハイム線)の防衛設備の撤去

当然であるがこれを受けたフィンランドは一歩も引かないとばかりの態度でこれを拒否、これには日米も公然と拒絶感を露にするなどの背景もあった。だが、これを受けたソ連は戦闘での敗北ぶりなど知らないという態度でこれ以上ん譲歩は不可能と強気な姿勢を見せつつ交渉を行う。

そして、この交渉が続いているなかで西欧で大事件がおきる。そう、ドイツのイギリスおよびフランスへの宣戦布告である。

357ホワイトベアー:2019/08/19(月) 23:24:10 HOST:157-14-225-220.tokyo.fdn.vectant.ne.jp
1939年の独ソ不可侵協定の締結以後、同条約を原因としてドイツとイギリス、フランスの関係は緩やかにではあるが悪化していた。

特にイギリス政界ではドイツの動きに裏切られたと感じる者も多くおり、ドイツとソ連が接近し、再びフランスが最前線となることを避けるべくドイツに首輪を付けたいと考えていた。また、イギリスの同盟国であるフランスも自国が再び最前線となるのは避けたいと考えており、ドイツが対共産主義の盾としての役割から脱する事を恐れており、その事もあってイギリスのドイツに首輪をかけると言う方針には賛同であった。

そこで両国はドイツ帝国の再軍備が終了する前に北欧を押さえ、ドイツへの鉄鋼の輸入と言う強大な首輪を付けようと、フィンランドへの援軍を名目とした北欧への出兵を決定、およそ15万の兵力を派遣する。

しかし、この英仏の企みに感ずいていたドイツやこれ以上フィンランドを強化したくないソ連はノルウェーやデンマークに圧力をかけて英仏の領内への侵入をさせないように動来はじめ、北欧諸国は連合国軍の領内通過を拒否する。また、モロトフ・リッベントロップ協定で結ばれた密約もあって東部の安全は一応確保しており、北欧諸国の中立を脅かした場合、これを回復させる為に実力行使も躊躇わないと言うものの極めて景樹な警告文をドイツ外務省はフランス、イギリス両国に通達していた。

だが、再軍備が終わっていないドイツ帝国や冬戦争で手一杯のソ連が積極的に動くとは考えなかったイギリスとフランスは、アーク・ロイヤル級航空母艦《イラストリア》、ジョッフル級航空母艦《パンルヴェ》の空母2隻とアドミラル級巡洋戦艦《フッド》《ロドニー》、アルザス級戦艦《ノルマンディー》の戦艦3隻を中核とした連合艦隊(※7)と6個師団18万の連合陸軍を編成し、フィンランド救援を名目に北欧に軍を派遣する。

そして、ノルウェーが連合軍の領海通過を拒否すると、これを侵略者への協力であるとノルウェーを非難、イギリスとフランスは中立国であるノルウェーへの侵攻を開始するという暴挙に出た。

これを知った日米やフィンランドも含めた世界各国は驚愕し、日米上層部は自分等に無断でこのような暴挙におよんだ英仏を公然と罵倒、国民らもイギリスやフランスに対する反感を抱きはじめてしまう。そして、両国政府上層部は自分等が構想していた戦略が完全に破綻した事に頭を抱える事になる。

侵攻を受けたノルウェーであるが、ノルウェー軍は世界恐慌以降の不況の影響で軍事費を削減しており、陸軍の規模こそ6個師団12万名であったが、即応可能なのは1個師団のみであり、その師団もフィンランド国境地帯に展開していた事もあって、連合国にろくな抵抗もできなかった。そして、進行開始からわずかな1ヶ月ほでトロンハイム、ナルヴィクと言った港町を制圧し、ノルウェー北部をほぼ占領する。

これを受けたドイツ帝国は座しているわけにも行かなくなり、1940年2月16日、ノルウェーの中立回復を大義名分にイギリスおよびフランスに宣戦を布告。ヒトラー宰相はこの時の演説で、『我々は1914年の過ちを購う機会を得た。過去、我が国は国益を優先して他国の中立を踏みにじった。ならば今回は我が国は国益を無視して他国の中立を守べきだ』と発言。この発言は日米の上層部からはともかく日米を含めた中立国国民からの支持を受けることになり、ドイツの行動の正当性を高めていく。そして、イギリス海外遠征軍がフランスに到着する前にフランスを攻略する為にドイツ帝国軍に対フランス攻勢作戦である《黄色の場合》の発動を命令する。

この宣戦布告を受けたイギリスおよびフランスは大きな混乱に陥り、急いで対ドイツ戦の準備を開始する。

フランスは念のために主力をベルギー方面に展開しており、なんとか対応する事は可能であったが、イギリス海外遠征軍は即座に動かせる兵力を北欧に送っており、しばらくフランスに兵力を送る事は不可能であった。そのため、ベルギー国境の防衛にあたる兵力は当初の予定よりかは兵力は少なく、自然と重視していないアルデンヌ方面の兵力は史実よりも縮小する。

また、この時のフランス軍は対ドイツ戦マジノ線とベルギー国境の防衛線で支えきる事を前提としていた事や、日米に対抗する為に海軍と空軍に予算を多く割いていることもあって、陸上戦力は要塞や野戦砲、機関銃などは比較的充実していたが、機動戦力や通信機機はお粗末であった。さらに貴重な機動戦力のうち少なくない数がノルウェーに送られており、これらもあってフランス軍は空での戦いこそ互角であったが、アルデンヌを突破してきたドイツ陸軍にフランス国内を言いように蹂躙されることになる。

358ホワイトベアー:2019/08/19(月) 23:24:59 HOST:157-14-225-220.tokyo.fdn.vectant.ne.jp
この事態にイギリスは日米に支援を求めるが、日米の世論は中立国であるノルウェーに侵攻したイギリスやフランスを快く思っておらず、さらにドイツ帝国は『日米が中立を保つのなら今まで同様にバルト海での航行の自由を保証し続ける』と口外にフィンランドに派遣している部隊を人質に取った事もあって友好的な手を打つことができず、フランスは3月16日にドイツ軍がパリを占領、同日中にダラディエ内閣が倒壊、ドイツとの単独講和を主張していたペタンが首相に就任、3月22日にはフランスはドイツに降伏する。

これを受けたイギリスでももはや戦意など存在せず、フランス降伏の責任を取って降伏したチェンバレンの後任として親ドイツで有名なロイド・ジョージが就任。彼は第一次世界大戦の時と同様にこの大戦で欧州列強が疲弊し、その隙に日米が影響力を拡大することを恐れており、ドイツが提案した休戦協定の締結に賛成、イギリス・フランスとドイツの間でおきた戦いはわずか1ヶ月と少しと言う短い期間でひとまず終結するになった。そして、パリにおいて休戦協定締結から一週間と少し経った3月8日にパリのフランス外務省省舎にて講和会議が開催される運びとなった。

この情報はスイスで講和交渉を行っていたフィンランドとソ連にも大きな転機となり、ソ連側は当初に挙げていた条件よりさらに厳しいもの要求をぶつける一方でドイツ帝国の参戦もチラつかせ始める。しかし、これは日米が参戦をチラつかせるというやぶ蛇状態になり、さらに1940年4月18日、パリにて連合国とドイツの講和条約が締結されるのと同日に日米がビキニ環礁で行われた公式には世界最初の核弾頭の起爆実験を実施、フィンランドへの核兵器の譲渡すらチラつかせ、結果としてソ連が以下の条件を対価としてレニングラード湾上の4つの島嶼を割譲されると言う条件に収まる事になった。

・フィンランド側の戦費の支払い
・占領地の返還と同地の復興資金の支払い
・ラドガ湖の北の東カレリアで、フィンランドとの係争地の一部をフィンランドへ割譲

上記の内容を知ったスターリンは怒りを浮かべたが、核兵器と言う強大な力を前にしてはこれ以上強硬に交渉を続けると言う選択肢はなく、1938年に要求した内容をフィンランドに飲ませたことで満足するしかなかった。

講和条約はモスクワにて調印されることとなり、1940年5月4日にモスクワ講和条約が締結され、長きにわたる冬戦争は終結した。

359ホワイトベアー:2019/08/19(月) 23:27:30 HOST:157-14-225-220.tokyo.fdn.vectant.ne.jp

(※1)
第17任務部隊 編成
航空母艦 《フランクリン》《セイラム》
重巡洋艦 《グリーンビル》
防空巡洋艦 2隻
駆逐艦   8隻

(※2) A-6相当の艦上攻撃機
(※3) A-4相当の艦上攻撃機
(※4) F-4相当の艦上戦闘機
(※5) E-2相当の早期警戒機
(※6) 史実CH-47相当の大型輸送ヘリコプター

(※7) 各国の義勇軍で編成されている部隊。第1国際旅団は主にイギリスやフランス兵で構成されている

(※8) 史実M60A1相当の主力戦車。
(※9) 史実M41相当の主力戦車。

(※10)
英仏連合艦隊編成
航空母艦 《イラストリア》(英)《パンルヴェ》(仏)
戦艦   《フッド》《ロドニー》(英)《ノルマンディー》(仏)
重巡洋艦 《ロンドン》(英)《シュフラン》(仏)
軽巡洋艦  3隻
駆逐艦  14隻


おまけ
フランクリン級航空母艦
排水量:47,000t、最大速力:30kt、武装:38口径5int砲4基、艦載機:81機

アークロイヤル級航空母艦
排水量:27,000t、最大速力:30.5kt、武装:ポムポム砲52基、艦載機:81機

ジョフル級航空母艦
排水量:20,000t、最大速力:33kt、武装:45口径13cn連装高射砲4基、50口径37mm連装機関砲4基、艦載機:40機

360ホワイトベアー:2019/08/19(月) 23:35:28 HOST:157-14-225-220.tokyo.fdn.vectant.ne.jp
以上になります。余談ではありますが、この時の英独の技術は2年から最大で4年進んでおり、ドイツの主力戦車は史実パンター相当のⅢ号戦車とキングタイガー相当のⅣ号戦車、戦闘機ではMe262相当の機体が配備されています。対するイギリスはブラックプリンスやチャレンジャー相当の戦車の配備が進んでおり、戦闘機でもミーティアやバンパイアの配備が進められている状況です。

361透過の人:2019/08/19(月) 23:58:23 HOST:softbank126077075064.bbtec.net
ホワイトベアー氏乙です。
M60相手にT-26で勝てるわけがない。BR修整はよ(戦雷脳)
冬戦争と第二次欧州大戦の同時講和ですか、まあ核を見せつけられればねぇ。

>>334
ドイツ「だったらうちに核兵器よこせよ。毒ガス?ハーグ条約違反でしょ?」
>>345
日蘭との比較だとそんな感じですね。
ただし、日蘭と違って世界恐慌などがなかったり、日露戦争以来の日墨のヤバさによって技術進歩が加速してますが

ww3があるとしたら60、70年代ぐらいだけどハルマゲドンまっしぐら…
>>346
ダーティーボムについてはNHKの番組のキュリー夫人によってラジウムを使った商品が大ヒットしたが、
その影では放射線障害に苦しむ人がいたという話をもとに、日本が放射能の危険性を早期に注意喚起したという事にしています。
まあ、結果兵器に転用されましたが
>>348
はい、そうです。
>>349
新型戦闘機はアルバトロスD14に史実me262HG2相当の後退翼をつけた機体。
戦車は大体IS-3。
対空ミサイルはヴァッサーファルです。

実は日墨ではドイツ軍の毒ガス投入がなかったので、そのままハーグ条約で規制された禁止兵器扱いのままです。

362New:2019/08/20(火) 00:01:03 HOST:softbank060128001160.bbtec.net
乙。フィンランドはギリギリ防衛できたけど英仏が自爆する形でドイツ勝利か

363透過の人:2019/08/20(火) 00:08:57 HOST:softbank126077075064.bbtec.net
途中送信してしまいました。
>>350
講和会議は欧州では原状回復。アメリカは多少の戦利品はもらえるかな?
ブラジルは不満タラタラです。
>>352
欧州復興は植民地(自治領)パワーでいけるはずです。
あとはバンコールを作るかどうか未だに迷ってます。
作るとしたら日蘭の軍備制限条約みたいのを結ばせなきゃいけませんね。

各国が大和を見て貴重な枠を使いながら戦艦整備してるのを見ながら空母作る日墨というのが浮かんだ。

364トゥ!ヘァ:2019/08/20(火) 00:38:23 HOST:FL1-122-131-248-133.kng.mesh.ad.jp
なるほど。毒ガスが禁止になっていたのでバイオ兵器やダーティーボムに走ったわけですか。

365透過の人:2019/08/20(火) 00:51:53 HOST:softbank126077075064.bbtec.net
>>364
ええ、そういうことです。
本当はどこかで書くべきだったんでしょうが、書かなかったがために誤解させてしまったようで申し訳ありませんでした。

366トゥ!ヘァ:2019/08/20(火) 00:54:30 HOST:FL1-122-131-248-133.kng.mesh.ad.jp
いえいえ。そういうこともありますって。

367透過の人:2019/08/20(火) 00:55:30 HOST:softbank126077075064.bbtec.net
ちなみに全く関係ない話になりますが、今回の英空軍の爆撃機はACVというゲームが元ネタです。

あと、今更ですがセントイシュトヴァーンの中華民国名は鉄騎が元ネタです。

368トゥ!ヘァ:2019/08/20(火) 01:32:46 HOST:FL1-122-131-248-133.kng.mesh.ad.jp
ホワイトベアーさん乙です

レーニングヤードの弾薬貯蔵庫や燃料貯蔵庫はさぞや綺麗で大きな花火を咲かせたのでしょうなw
ソ連君益々持って制空権の大切さを知る。

そして米仏がノルウェーに進攻で、ドイツがそれを助けることを大義名分に英仏に宣戦布告ですか。
史実とは真逆の立ち位置になりましたね。

英仏と独の戦争自体も短期に終わったようで。これは何戦争と名付けられそうですかなぁ。ノルウェー戦争?

おまけに日米による世界初の核投下実験の公表ですか。これ以降各国の核兵器開発が加速していきそうですな。

369ハニワ一号:2019/08/20(火) 09:16:18 HOST:124-141-195-196.rev.home.ne.jp
乙です。
冬戦争も終結し英仏とドイツの戦いは長期化せずに1ヶ月と少しでドイツの勝利に終わりましたか。
今度はどの国がやらかして大戦に発展するのかそれとも勢力圏が固定されて冷戦状態に移行するのかこれからの展開が気になりますな。

>>361
報復合戦で損害を顧みずに2発以上の核兵器がドイツに投下されるような大惨事にならずにすみましたか。

370透過の人:2019/08/20(火) 11:31:48 HOST:softbank126077075064.bbtec.net
日墨ルート 第二次世界大戦8 
1943年1月10日、東京にて講和会議が始まった。
まず、問題になったのは賠償問題だったが、これについては裏で互いに求めないことになっていたので、
激しい議論は見かけだけのものだった。

国境線や勢力圏についても、基本的に戦前の状態に戻すことで合意が成立しかけていたのだが、それに待ったをかけた国々があった。
大統領選挙を控えていたアメリカと政権基盤が揺らぎ初めていたブラジルだった。
もともと、アメリカにとってはカナダの市場化を狙って始めたような戦争であり、それを達成するまでは帰るわけにはいかなかった。
ブラジルはさらに深刻だった。ブラジル内戦後の粛清によって何とか政権の安定を図っていたヴァルガス政権だったが、
ベネズエラ侵攻の失敗後は暗殺未遂が頻発するなどヴァルガス政権は危機的な状況にあった。

そのため会議はカナダにおけるイギリスの譲歩を求めるアメリカとマラカイボ油田の99年間の租借を求めるブラジルに対して、
戦前の状態に戻すことを求める英仏が対立することになった。
また、アメリカはキューバの併合も求めていたが、これに対しては日墨も反対した。
日墨英仏とアメリカの対立は決定的なものとなりつつあったが、日墨の支援が受けられるかもしれないとはいえ、
これ以上の戦争継続は英仏も望むところでは無く妥協が図られたが、結局時間だけが過ぎていった。

一方、不満をつのらせていたブラジルは会議からの脱退を宣言し、代表団を引き上げてしまった。
しかし、ブラジルの動きに対しては列強各国は特に気にしなかった。
侮れぬ技術力と工業力を持ったアメリカに比べてブラジルは開戦以来終始負けていたようなものだったからである。
こうして、会議では自ら出ていったブラジルを犠牲にする形で条件が纏められ、ブラジルをアメリカ勢力圏とすることと、
アメリカ勢力圏の国家であったベネズエラに係争地域だった英領ガイアナのエセキボ地域を割譲する他はすべて戦前に戻すことで合意が成立してしまう。
もちろん、この決定に対してブラジルは反発したが列強各国の決定には逆らう事はできなかった。
後にブラジルではアメリカの意向に従って亡命していた旧ルイス派による政権が誕生するが、
ヴァルガス政権で冷遇された反動のようにサン・パウロ州など内戦時にルイス派だった州を優遇したため反乱が勃発、アメリカ軍が介入し、ブラジル戦争が起こることになる。

また、東京講和会議では新たな経済秩序の確率も図られた。イギリスのケインズの提案による国際精算同盟の設立がそれだった。
一般的に黒字が多い日墨が損を強いられることから反発も大きかったが、結局は英仏のこれ以上の疲弊を望まない日墨側もこれを呑んでいる。
代わりに各国にはある程度の軍縮が義務付けられる事となったが、その直後に日本海軍が大和を公開したため各国は阿鼻叫喚の騒ぎとなった。

こうして、問題はありつつも第二次世界大戦は終幕した。

371透過の人:2019/08/20(火) 11:32:34 HOST:softbank126077075064.bbtec.net
投下終了

372New:2019/08/20(火) 12:27:29 HOST:softbank060128001160.bbtec.net
乙。ブラジルはほぼ自滅か

373クー&ミー:2019/08/20(火) 12:40:56 HOST:sp49-98-50-158.mse.spmode.ne.jp
乙です。
ブラジルは残当ですね。

374名無しさん:2019/08/20(火) 13:27:30 HOST:233.155.128.101.dy.bbexcite.jp

大陸世界でスポット当たると内戦しているイメージがあるブラジルよ……

375ホワイトベアー:2019/08/20(火) 16:53:11 HOST:157-14-225-220.tokyo.fdn.vectant.ne.jp
乙です。

ブラジルぇ・・・

>>361
T-55vsT-26に修正しましょう(オイ)。同じ東側製戦車による夢の対決ですよw

>>362
さすがにフィンランドの領土全てを守る事はできませんでした。

英仏に関しては海軍と空軍(フランスはさらにマジノ線がプラスされる)に予算を割きすぎて陸軍の装備更新が遅れている+貴重な精鋭部隊を北欧に送っていると言うオウンゴール決めまくっていなすからね

>>368
ソ連君ですがスターリンの肝いりで今回の大敗北を教訓として防空レーダー網の構築とジェット戦闘機の開発に突き進む事になっていきますね。将来的にはドイツを上回る強力な防空空軍に成長できるでしょう。

戦略空軍? 予算がね・・・

英仏独の間の戦争は西欧戦争(Western Europe War)と呼ばれると考えていますね。

負担が増えるよ!! やったね欧州列強(おいやめろ)

>>369
中華民国って言うドイツ製の装備を有し、ドイツ式の訓練を受けた(比較的)強力な軍隊を有しており、さらに経済危機に貧しているドイツ帝国の同盟国がありましてね・・・。ちなみに日米の支援を受けている満州連邦は順調に経済が発展しています。

376透過の人:2019/08/20(火) 18:12:27 HOST:softbank126077075064.bbtec.net
>>372>>373>>375
ブラジルは自分から餌になりにいったようなものですからね。

もしブラジル戦争ネタを書く機会があったら、アマゾンで枯葉剤ばら撒く事になりそう。
>>374
でもブラジルの出番なんて日蘭ぐらいしかなかったような…

次は各国のその後として、それが終わった何を書こうか…ネタがほぼ尽きてしまった。

377トゥ!ヘァ!:2019/08/20(火) 18:46:03 HOST:FL1-122-131-248-133.kng.mesh.ad.jp
乙です

ブラジルはね…アメリカ(の物)になっちゃったんだよ…

これアメリカはカナダの市場化は達成できませんでしたが、南米方面に新しい市場を手に入れられましたね。
少々政情不安定(出兵するレベル)ですが。

378名無しさん:2019/08/20(火) 18:47:02 HOST:i114-187-22-8.s42.a038.ap.plala.or.jp
>>375
日米枢軸のソ連だと史実のようにB-29のフルコピーは無理だから仮に戦略空軍を作るにしても運用機体の開発が厳しいね
一応Pe-8という4発機は持ってたけどエンジンがトラブル続きで成功作とは言い難い機体だったし

379ホワイトベアー:2019/08/20(火) 19:02:56 HOST:157-14-225-220.tokyo.fdn.vectant.ne.jp
>>378
新しい機体作るとしても開発予算もありますからねぇ。とは言え核兵器の投射手段の問題もありますので、作りはするでしょうが。

数を揃えるのは無理だな・・・

380トゥ!ヘァ!:2019/08/20(火) 19:04:36 HOST:FL1-122-131-248-133.kng.mesh.ad.jp
いっその事ソ連式ということで超長距離に飛ばせるロケットとか作るかもしれませんねw

381ハニワ一号:2019/08/20(火) 19:39:11 HOST:124-141-195-196.rev.home.ne.jp
乙です。
ブラジルは代表団を引き上げて交渉のテーブルから降りた事で自業自得な結果になりましたな。

>>375
暴走する前に中華民国をパージすればよかったとドイツ帝国が頭を抱える事になりそうですねw




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