したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |
レス数が1スレッドの最大レス数(1000件)を超えています。残念ながら投稿することができません。

提督たちの憂鬱×コードギアス ネタSSスレその64

1トゥ!ヘァ!:2018/02/17(土) 22:08:22
提督たちの憂鬱とコードギアスのクロスSSやネタなどを書き込みましょう。
貶し合いや煽り合いはNG! みんなで仲良く使いましょう。

このスレは憂鬱本編とは無関係という事を前提としてearth氏の許可が下りています。
憂鬱本編に関係するSSを書くときは本編の設定を遵守し、細心の注意を払いましょう。

オリジナル設定のギアスでも原作そのままの設定でも可とします。
ギアススレ独自の設定やキャラはギアススレのみの設定であり他スレへの持ち出しは厳禁です。
ギアスネタを行う場合には荒れる可能性があるので極力ギアススレで行いましょう。

他スレに持ち込む際やクロスする場合にはギアススレと当該スレに何らかの許可を先に取っておきましょう。
他スレで過度にギアススレのネタは振らないでおきましょう。荒れる原因となる場合があります。
他スレにおいて見つけた場合にはやんわりと誘導をお願いします。


次スレ作成は>>980がたてるようお願いします。

前スレ:提督たちの憂鬱×コードギアス ネタSSスレその63
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/9191/1515305908/


提督たちの憂鬱×コードギアス ネタSSスレその62
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/9191/1506689542/
提督たちの憂鬱×コードギアス ネタSSスレその61
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/9191/1496927070/
提督たちの憂鬱×コードギアス ネタSSスレその60
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/9191/1493298474/
提督たちの憂鬱×コードギアス ネタSSスレその59
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/9191/1481545003/
提督たちの憂鬱×コードギアス ネタSSスレその58
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/9191/1457775791/
提督たちの憂鬱×コードギアス ネタSSスレその57
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/9191/1452363776/
提督たちの憂鬱×コードギアス ネタSSスレその56
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/9191/1445082825/
( 中 略 )
提督たちの憂鬱×コードギアス ネタSSスレその50
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/9191/1419517697/
( 中 略 )
提督たちの憂鬱×コードギアス ネタSSスレその1
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/9191/1356672263/

259名無しさん:2018/03/04(日) 11:39:03


桃の節句だし桃色は当然だよね









何をするのも人それぞれ個々に違う
趣味嗜好、性格好み、ありとあらゆる物事は人によりけり
髪型をどうするのかもまた人それぞれ

「寒くないの?」

腰にかかるほどの絹糸のような金の長髪を寒風に曝しながら、黒い厚手のコートを着たリーライナ・ヴェルガモンは腕を組んで歩く隣の男を見て話す
具体的には彼女の恋人である山本五十六の、その何もない頭を見て

「寒くないかと問われただけでは何のことか分からんが体を鍛えているから寒くはないとしか言えんな」

暗に昨今の若者とは違うと言いたげの反論にリーライナは立ち止まると、女性の必須アイテムの一つ手鏡をバッグから取り出した

「これでいっくんの頭を映します」

何のことだ?
山本には意味が分からない

「はい。いっくんの頭、見えるでしょう?」
「ああ見える」

いつも変わらずな坊主頭だ
海軍時代、前世から変えた事の無い頭がリーライナの鏡に映っている

「寒くないの?」

鏡で頭を見せて寒くないかと問われる

「なんだそんなことか」

山本は納得と息を付くと、これの事なのだろうと伝えるようにしてリーライナの髪を撫でた

「寒くはないかと問われればやはり寒くはないな。年季が違う。何十年坊主頭と付き合っていると思うんだ」

手触りのよいリーライナの髪に、手櫛さながら五指を通して、自分の一厘と全くの逆位置な髪の毛を確かめるように触る

「おまえのは冷たいな」

寒風に曝されていた暖かそうな色をした金髪はしかし冷たい

「それは寒いもの」

手鏡を仕舞ったリーライナが自分もと手を伸ばしたのは山本の一厘頭を求めてさまよい、触れた

「いっくんも冷たいですわ」
「リーラ、おまえが丁寧な言葉遣いをすると変な感じだぞ」
「まあ淑女に対してなんて失礼なお言葉ですこと」

ざりざり
山本がリーライナの髪を撫でても音はしないが、彼女が山本の髪を触ると音がする

「冷たい」
「それは寒いからな」

同意語の応酬
三月でも上半期は寒い
寒いから頭も冷たくなる

「ショッピングモールのベンチにでも座らない?」
「いい案だ。といってまた膝枕を強制して来ながら俺の頭を触りたいだけなんじゃないのか」
「ふふふ、当たり」

冷たくなった坊主頭を意地でも暖めたいらしい

「こっちは恥ずかしいんだが」
「私がいっくんだけを感じているように、いっくんも私だけを感じるようにしていれば恥ずかしくないわ」
「簡単に言ってくれるな」

260名無しさん:2018/03/04(日) 11:39:42


冷たくなった頭を暖めたいと言うリーライナは自分の考えを実行へ移すにあたり条件をひとつ付けた

「いっくんも私のこと膝枕して暖めてくださいましね」
「人前でそういう事は苦手なのだが、まあ善処しよう」

行き先のショッピングモールに入った二人
早速休憩コーナー代わりのベンチに腰かけると、意外にも山本から膝を叩いてリーライナに膝枕をしてあげた

「めずらしい」

山本からのエスコートを彼女も嬉しげに受け入れて、彼の膝に頭を載せて目を閉じる

「いっくんからのお誘いなんて」
「なに、たまには反対から始めても構わんだろう」
「ここがいっくんの家なら耳掻きをお願いしてるところね」
「家ならな」

リーライナの冷たい頭を包み込む山本の大きな手が彼女の顔にかかる髪を払い、頬を探り当ててはすべすべと撫でる

「頭も髪の毛も体もみな冷たいぞ」
「寒いもの。でもいっくんの手は暖かい」
「人肌は暖かいものだ」

その通りだと思うリーライナは、それが山本からもたらされているからこそもっと暖かいのだと小さな幸せを感じていた

261名無しさん:2018/03/04(日) 13:00:44



桃色の節句は続く
クララにメダパニ





玉城は大人しくしていた
寒いから大人しくしていた

馬鹿でも寒いと元気をなくす
元気がないと無茶苦茶もできない

んな感じの彼の部屋に少女が一人遊びに来ていた

あるときはアッシュフォード学園高等部生徒
あるときは甘えん坊症候群発症患者
しかしてその実態はどこまでも残酷な殺しを実行可能な暗殺者にしてシークレットエージェント---クララ・ランフランクであった

但し普段は嫉妬深くて妄想癖ありで好きな人が離れたら自分の物だけにしたいと殺しかねない、ただの無害な女子高生である

無害な?

深く考えては駄目だ

彼女の愛は極めて純なる心から形作られている

自分の物だけにならないなら殺したくなるほど一途に思うピュアな心の持ち主なのだ
そんな純愛なる狂気を宿す少女に好かれている男こそ誰あろう、いい加減男の代表選手玉城真一郎であった

「元気ないねーお兄ちゃん」
「こんなさみーのに元気が出るかよ」

三月三日は桃の節句
春が近いのにまだ寒いと玉城は布団にくるまっていた

「遊ぼーよう」
「寒いから無理だな」

大体どこで遊ぶんだと彼は言ちる

「おまえ寒くねーのかよ」

クララは白いブラウスに黒のワンピースに黒ニーソ
一応ジャンパーこそ着ていたがこの寒いのにワンピースの下はスカートである

「慣れっこだからダイジョーV!」
「スゲーよ。俺なら風邪引くわ」
「お兄ちゃんだと変態さんになっちゃうよ?」
「そりゃそーだ」

玉城は改めてクララを見た
見て思った

「おまえ見てると雛人形っぽいイメージが沸いてくる」
「どうして?」
「髪の毛ピンクじゃんか。桃の節句だけに桃色」

262名無しさん:2018/03/04(日) 13:01:32
聞いた瞬間クララは固まる

「くっだらな」
「うっせ」

ギャグにもなってない親父ギャグ
玉城はポンコツだが寒いからかポンコツに磨きが掛かっていた

玉城はまたクララを見る
クララはこの畳の部屋でちょこんと座っている
目の上で切り揃えた前髪
横髪は顎に届くくらいで後ろ髪は膝にかかる長さ
姫カットとか呼ばれるやつだった
黒いワンピースに薄めのピンク一色の明るい髪色が映えていた
小柄な事も手伝って人形のようである

「クララってなんか人形みたいだよな」
「えっ?」
「小柄で可愛らしくてあれだよ。ブリタニア版雛人形って感じがするぜ」

ぽっと紅くなるクララ
人形みたいに可愛らしいと言われたら嬉はずかしむず痒いである

「か、可愛らしい、の? クララが?」

玉城がクララを率直に可愛いと評するのは珍しく、彼女も少し困惑気味だった

「おお可愛らしいぜ。ちょっとそのままでいろよ」
「う、うん」

くるまっていた布団から出た玉城は、床に放りっぱなしでいたスマホを手にクララの正面から構える
彼女の口許が強張り引き締まる
緊張している証だ

カシャッ

狭い部屋に響くシャッター音

カシャッ
カシャッ

更に数回シャッター音は続けざまに響いた

「よっし完璧。ほら見ろよ」
「え? あ、うん」

玉城はクララの隣にしゃがみこむと、彼女の肩を気軽に抱き寄せながら、いま撮ったばかりの写真を見せてあげた
画面には緊張した面持ちのクララが写っていた

「ほらな。ブリタニア版の雛人形みてーだろ?」
「ん、ん? や、えっとわかんない」

そんな事を言われても自分では分からないものだ
クララは画面の中の緊張した自分と、体を抱き寄せられて緊張した自分に、自分で自分が分からなくなりどぎまぎしていた

「せっかくだしおっさんと南と吉田に送っとくか」
「はっ?! や、やだっ、やめてよお兄ちゃん!! パパはともかくどうしてヨシダさんとかミナミさんにもっ??」
「なんでってそりゃダチだから。等身大ブリタニア版お雛様ってな」
「や、やめてーっ!!」

可愛らしいと言われて嬉しい
写真撮られて恥ずかしい
何人かに観られると知って大混乱

そんな玉城とクララの攻防は、V.V.邸で雛人形を前にお寿司を食べると彼女が口走り、聞いた玉城がたかりに行こうと彼女と連れたち部屋を出るまで続けられていた




掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板