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架空戦記系ネタの書き込み その95

310yukikaze:2017/11/19(日) 01:56:21
古今東西、このセリフが出た瞬間、大抵、碌なことは起きないのだが、国防陸軍上層部の
面々は「頼むから余計な思い付きはせんでくれ」という気分であった。
一部の面々は「ああ・・・二次大戦途中の国防軍の将官がヒトラーに抱いた気分理解したわ」と
物思いにふけったとされるが、勿論、石破がそんな思いにこたえるつもりはない。

「まずは基盤戦力の構築こそ大事だ。05大綱ではいささか機能特化を重視したきらいがある。
指揮運用の観点から、可能な限り同一化すべきであると思う」

05大綱で色々暗躍した男がぬけぬけと言ったという点を除いては、国防陸軍上層部も素直に
頷けるものであった。実際、今回の改編の肝はそこにあるからだ。

「そして君達は05大綱よりも幾分多い定数で、国土防衛を果たさなければならない。君達に
とっては不満かもしれないが、我が国は海洋立国であり、海と空を重視しないといけない。
更には安全保障上の観点からMD防衛構想を、日米共同で進めることにもなった。東亜危機の
一件で予算が拡大されたとはいえ、じゃぶじゃぶと使える訳ではない」

全く以てその通りであった。
石破の言っている事は、見事なまでに現状を要約していた。
つまり、現時点においては、石破と国防陸軍上層部の間にはずれがないということであった。

「ここまでは君達とそう認識は変わらないものであると思う」

得意げな石破の顔に、上層部の面々は、無表情で同意の声を上げる。
取りあえずこのドヤ顔だけは何とかならんのかと思いながら。

「さて・・・次に、国防陸軍にとって今後重要視されるのは何かという点だ。はっきり言おう。
私は君たちが想定している、敵国による大規模上陸戦などナンセンスの極みだと思っているが、
しかしそうであるとしても、従来の防衛構想を全面的に否定するつもりはない。何しろ
我が国の隣国の半島のバカどもは、主観と妄想だけで生きているような存在だ。こちらの海峡
防衛戦力を減らした瞬間、馬鹿をしでかす危険性が増すだけだからな」

東亜危機直前に、『自分達の領土』と叫んでいる竹島に対して、海軍と空軍でピンポンダッシュ
やらかした事実を思い出したのか、石破は吐き捨てるように言う。
選挙区が鳥取であるため、韓国のやらかしは対岸の火事ではないのだ。

「そして連中がバカをしでかした時への対応として、打撃戦力を維持する必要はある。
勿論彼らは、場合によっては、アメリカと共同で半島への殴り込みをかけてもらうことに
なるが、敵に大打撃を与えるという点においては、機甲戦力は今なお不滅である」

こいつ変なもんでも食ったか・・・、いや、妙なことばかり吹き込んでいたライター崩れと
やっと縁が切れたか、と、上層部が思い始めたころ、彼らは不意を突かれることになる。

「さて、専門家である諸君に聞きたい。攻勢及び防戦において、強力な打撃能力を有した
師団戦力が必要であることは疑問の余地がないと言える。では、相手国の立場に立った場合、
この強力な戦力を排除するにはどうすればいいと思う?」

その質問に、上層部の面々は、一様に嫌な予感を覚える。
どうも雲行きが怪しくなってきたのではないかと、直感的に感じたからだ。

「一番手っ取り早いのは、強力な重師団を複数ぶつけることだな。勿論、そんなことができる
のはアメリカ位だし、そもそもアメリカと戦争を行っている時点で我が国の負けだ」

あまりにもあけすけな表現ではあったが、「太平洋戦争での奮戦努力を鑑みれば、日本軍は
決してアメリカにも負けない」などという一部の声がでかいだけの連中と比べれば、
遥かに現実的な視点ではあった。




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