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中編以上のネタの書き込み【架空戦記版】 その12

1名無しさん:2014/10/04(土) 14:55:37
ネタスレから発展した中・長編や連載のうち、ミリタリー分多め(例:史実準拠)のネタを書き込んでください。
試験的に投稿される場合はネタの書き込み板にどうぞ。
ネタ内容に関係のない雑談・議論は雑談板にお願いいたします。

投稿にあたってはマナーを守り、常識の範囲内でお願いいたします。
二次創作にあたってはルールのあるものもありますので(例:らいとすたっふルール2004等)そちらも参照ください。


※ 投稿にあたっては下記注意事項をよく読み、それに則りお願いする次第です。 デン氏作成「中編以上のネタの書き込み用 規則10条 −   Ver1.02」 更新 2012年 2月28日

【新板につき暫定的に流用させていただいております。いずれ追加改訂も考慮してください。】


――このスレには注意すべき事や規則があります。以下の文をお読みになり承諾できる方のみお読み・書き込みしてください。

1.ここは中編以上のネタ用スレなので様々な話が長期に渡って飛び交う可能性があります。場合によっては個人的に好きな内容や嫌いな内容が出る事がありますので、それらを覚悟した上でお読み・書き込みをしてください。
2.ここは中編以上のネタ用スレなので「少々の議論」はともかく、「本格的過ぎる議論」や「相手の価値観を潰す議論」は絶対にしないでください。以前それが原因で話が失速や潰れたりしています。冷静かつ楽しく書き込みを行って下さい。
3.ここでの話題はネタスレで中編以上のネタスレへの移行が推奨された話題のみです。それ以外の話題についてはネタスレに書き込むようお願いいたします。
4.「不適切発言」や「暴言」、「高圧的な発言」はしないでください。
5.ネタSSを投稿する際は出来るだけ、前持って投稿宣言をして下さい。いきなりですと動揺や迷惑、SSの分断の元になる可能性がありますのでご協力をお願い致します。
6.ネタSSは原則何でもご自由ですが「生々し過ぎる・性的・残酷すぎる」SSは禁止です。それらを守れれば「自重しないSS」はOkです。後は七つ目を読み、警告を入れましょう。
7.ネタSSが人を選ぶ様な場合はSSの最初に警告で目立つ様に表示してください。
  また、ウィキに搭載しても良い場合は警告の時に一緒に供述してください。またこのSSに限り何か禁止、許可したい場合なども警告に一緒に供述してください。
8.他作者の二次創作関連の話は慎重に取り扱いましょう。荒れる可能性が高く、他作者のファンの皆様の機嫌を損なう可能性があります。十分気をつけましょう。
9.産業作品や他作者の二次創作関連も含め、批評などは「きちんとした理由」なしに書き込まないようにしましょう。元々二次創作などは炎上しやすく、些細な事でここの掲示板に多大な迷惑をかける可能性が高いです。そこら辺もよく考えた上で書き込みましょう。

10.みんなで仲良く話しましょう。

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※前スレ
中編以上のネタの書き込み【架空戦記版】 その11
>ttp://jbbs.shitaraba.net/otaku/9191/#4

695 テツ:2014/10/12(日) 00:20:41
史実以上にアメリカは戦後夢幻会日本に気を使ってくれるから、予算的にはちょっとは楽になるでしょうけれど

696ひゅうが:2014/10/12(日) 00:51:29
【ちょっとした映画ネタ】


――「ウェストスター・イーストサン シリーズ」


日本の東宝映画とハリウッドのユニバーサル映画が共同制作した一連の映画シリーズ。
いわゆる「太平洋戦争もの」といわれる海戦映画シリーズである。
外伝映画も含めて全6作が製作された。

【概略】

第1作となる「トラ・トラ・トラ!」が公開されたのは1961年。
カラー作品としては比較的古い部類に入るこの映画は、米国向けに安価な特撮映画を供給することを求めたユニバーサルによる資金提供と俳優の出演で製作された。
しかし、「ゴジラ」で一気に時代の寵児となっていた円谷英二特技監督の手によるミニチュア特撮は精緻を極め、さらには日本映画黄金時代を支えた三船敏郎や仲代達也をはじめとする豪華な出演俳優陣、そして兵隊ものには定評のある岡本喜八監督の手による現場航空隊の悲哀のこもった「後方の描写」はこの映画に一種独特の雰囲気を与えている。
中でも、真珠湾の奇襲成功を受けて第二次攻撃を実施しようと進言する山口提督に対し、三船演じる南雲提督が「これで戦争は終わるのだ。今は機動部隊を無事に内地に届けることこそ重要」といったのに対し、「先は長くなりますよ。きっと。」と仲代演じる山口が応じるシーン、そしてその直後に意気消沈するパイロットたちの中で「リメンバーパールハーバーだ!」と叫ぶ米国側の主人公を演じるジェームズ・スチュアートのシーンは、名シーンとして評価が高い。

第1作が正月映画として大ヒットしたことを受け、米国で公開された本作は「続く」と書かれたエンドロールから好評を博し、さらには当時の日本映画が短期間に名作を次々に量産していたことから「半年後に次作公開!」と勝手に宣伝されていたこともあって大きな話題となった。
これを受け、第1作の3倍ともいわれる資金を供出された東宝は直ちに続編の製作にとりかかる。
当時「ハワイ・マレー沖海戦」の仮題で進行中だった作品企画がこれに統合され、のちの東宝の大スターとなる大部屋俳優陣が参加した「ミッドウェー」が製作されることになったのだ。
製作費は、当時の東宝映画としては破格の5億円。
ユニバーサル側からは「終わったスター」と称されていたスチュアートなどが出演するなど低コスト化が意識されていたのだが、当の彼自身が大いにやる気を見せて日米を行き来するなど現場の士気を高めた(東宝の撮影所ではハリウッドからわざわざスタァが来たと連日鈴なりの見物人が訪れたという)。
こうして完成した第2作「ミッドウェイ」は、アメリカ大勝利という結末に加え、ますます勢いを増した円谷特撮の真骨頂としてアメリカ側のファンの間で評価が高い。
興行収入も、当時の全米第2位を獲得するなど健闘し、親友である搭乗員が南雲機動部隊壊滅をもたらすかわりに全滅し、その復讐のために空母飛龍を攻撃する米国側主人公のスチュアートの名演は、第1作とは逆に「過ちは繰り返さない!」と叫ぶ三船のシーンとあわせてこの年の流行語となった。

第3作となる「ソロモン!」では、第2作の成功を受けてユニバーサルが合計10億もの大金を供出。
南太平洋海戦における「敗北の中でも健闘する米側主人公」という日本的な描写(アメリカ映画としてはこれは真新しいものだった)や、ケネディ大統領がルーズベルト大統領の秘書官役として友情出演するなどの話題をもってシリーズ興行収入の中で第2位をつけることになった。
南太平洋からの撤退に成功する日本軍と、日本軍を引かせたと意気上がるアメリカ側の中で主人公が不安に駆られ、スプルーアンス提督がそれに理解を示すシーンなどがファンの間では「名優の復活」という評価が高いという。
とりわけ、その直後に米本土で量産された正規空母群が次々とパナマ運河を通過して太平洋へ出るシーン、そしてそれに頭を抱える軍令部の阿部大佐というラストシーンは太平洋戦争の本質をあらわしたものとして特に日本側での評価が高い。

697ひゅうが:2014/10/12(日) 00:52:07

第4作となる「ザ・バレンタイン」は、興行収入でこそ一歩前作に及ばなかったものの、前作での戦艦大和砲撃シーン(ソロモン海戦)を踏襲した「聖バレンタインの虐殺」が描写されたことで日本側のファンはもとより、米国のファンにも涙を誘った。
三船演じる南雲大将が連合艦隊司令長官として辣腕をふるい、「一刻も早く戦争を終わらさなければ」と述べるシーンにオーバーラップするキノコ雲のシーンなどが有名であるが、
本作においては米国側の主人公格であるスチュアートが「飛べ!フェニックス」の撮影のために描写が少なめである。
そのため、日本側のファンにとってはレイテ沖海戦の「天佑まさに我らの手にあり!」と絶叫する三船とあわせて本編をシリーズ最高作として挙げる向きも多い。
また、米国側で上級司令部と部隊との板挟みにあうというハルゼー提督の描写は当時としては斬新であったために大きな話題となった。
それが、シリーズ最終作となる「オールドネイビー・ネバー・ダイ」へとユニバーサルが予算を投入する理由となる。

第5作となる「オールドネイビー・ネバー・ダイ」は、冒頭からマリアナ沖海戦の大敗北のシーンからはじまり、前作では冷徹な印象を与える阿部大佐が熱い印象を与え、そして沖縄沖海戦に至るまでのシーンが駆け足の前作とは違い丁寧に進行する。
とりわけ本作は内省的な主人公格たちが目立つが、そうした印象は中盤以降のもはや定番となった特撮の極致によって覆される。
「民(沖縄県民)を守るなら本望」と述べ、これまでの鉄仮面的な演技をかなぐり捨てて笑う宇垣第1遊撃打撃艦隊司令長官(森重久彌)や、戦艦大和と戦うミズーリなど、手に汗握るシーンが多い。
これまで手ごわい敵であり、また尊敬すべき軍人であることを描ききっているがゆえの徹底した人間臭い描写が涙を誘い、そして「ウルトラマン」前の円谷映画の到達点ともいえる大ミニチュアを用いた贅沢な描写は全世界の感嘆を呼んだ。
往年の映画ファンの間で、米側主人公であるスチュアートが、沖縄沖海戦を経て自ら浮き砲台となった大和へ敬礼を送り、そこから終戦後に日米の主人公がそろって握手をするシーンを覚えている者も多いだろう。

698ひゅうが:2014/10/12(日) 00:53:09
というわけで、ちょっとした映画ネタ(こんなの見てみたいなぁ…)を幻視してみました。
うう…こういうのみたいです!

699 テツ:2014/10/12(日) 00:59:22
乙です
うわ劇場で見たい作品だ!
勿論DVDも全巻セットで買う!
日本側からも当時の軍人本人がカメオ出演したりは・・・しないかw


毎年終戦記念日前後に何処かのTV局でノーカットフル放送しそうな重厚な作品ですね

700名無しさん:2014/10/12(日) 01:01:17
ただし米帝にはテラー博士がおってだな…

701名無しさん:2014/10/12(日) 01:04:38
乙です、いいですね、是非見たいところですが外伝はどんなもんなんでしょ?

>>699
スターウォーズEP1か2公開直前時みたいにTV各局が日替わりで1週間流しそう
その中でテレ東は普通にB級洋画とか流してそう(実話感

702ひゅうが:2014/10/12(日) 01:04:50
>>699
私も見たいです(泣
ちなみに、米側主人公役は「戦略空軍命令」や「グレン・ミラー物語」で軍人役としても定評のある方を選ばせていただきました。

703ひゅうが:2014/10/12(日) 01:07:26
>>701
外伝は、東京の防空戦闘機部隊と空襲部隊の戦いを描くものですね。

なお、両作ともに日米双方からの描写があるために当時としては斬新でした。
双方ともに悪役がいない的な意味で。

704名無しさん:2014/10/12(日) 02:01:21
乙です

これはいいものだ(確信)

名優スチュアートは共同で撮影に当たった共演者やスタッフなんかと有人になっていそうですねw
プライベートでも日本に来るようになったりしてw

705ひゅうが:2014/10/12(日) 02:28:58
>>704
この頃は第2次大戦経験者が中堅どころをつとめていますので非常に迫力のある仕上がりとなっているでしょうね。
実は元ネタは、実は私が見てみたかったからなのですが…
名優といわれつつもこの頃にはあまり主演映画に恵まれていないので、氏の戦略空軍命令やグレン・ミラー物語で彼が最後に出てきたシーンへのオマージュを込めましてこの配役とさせていただきました。
年齢が嵩んでいると思われるかもしれませんが、この7年前に見事に20年代の西海岸の若者と大戦に従軍した貫録のある将校を演じ分けていますので可能と判断しました。

そして、日本映画黄金時代の名優たちに加えまして円谷特技監督がメガホンをとったカラー作品…しかも予算の制限はなしの「ハワイ・ミッドウェイ大海空戦」(史実では1960年)というのがシリーズコンセプトです。
なお、シリーズ通じて本世界線の夏木陽介氏や小泉博氏、佐藤允、宝田明など錚々たる名優が――というように妄想しています。

706 テツ:2014/10/12(日) 02:35:50
何気にJFKも映画に出演してたのねw

707 テツ:2014/10/12(日) 02:38:42
そういえば日本は当時は五社協定があったから、東映や大映なんかの俳優は出れないんですよね・・・

708yukikaze:2014/10/12(日) 02:38:46
漸く終了。まあ毒入れていますが。

  戦後夢幻会ネタSS――前史「栄光ある敗北」

7 カーテンコール

1945年4月。日米海軍最後の艦隊決戦は終わりを告げた。
双方の意地と意地とがぶつかり合った大海戦は、当然のことながら両軍に多大な損害を与えることに
なり、特にアメリカ海軍上層部を絶句させることになる。

日本側

沈没
<大和><陸奥><金剛><比叡>
<瑞鶴><雲龍><天城>
<利根><伊吹><最上><三隈><摩耶><那智><衣笠>
<能代><矢矧><大淀><球磨>
<岸波><浦風><風雲><早波><朝霜><秋霜><長波><浜波><沖波>
<天津風><秋雲><初月><若月><霜月><春月><竹><梅>

大破
<筑摩><妙高><青葉>
<多摩><北上>
<涼月><冬月><浜風><島風><不知火><玉波><清霜>

中破
<那珂><磯風><雪風>

アメリカ側(中破以下は多数なので割愛)

沈没
<レンジャーⅡ><アンティータム><カボット><ブリンストン>
<ヴィクトリアス><インディファディカブル>
<アイオワ><ニュージャージー><ウィスコンシン><インディアナ><ノースカロライナ>
<ボストン><ピッツバーグ>
<スプリングフィールド><アストリアⅡ><ダルース><オクラホマシティ><アムステルダム>
<アトランタⅡ><デイトン><フリント><ツーソン><ブラックプリンス>
<ニューファンドランド><デトロイト><マーブルヘッド>
駆逐艦19隻

大破
<ハンコック><エンタープライズⅡ><ワスプⅡ>
<イラストリアス><インドミダブル><ミズーリ>
<クインシーⅡ><ウィルクスバリ><ヒューストン><ロイヤリスト>
駆逐艦12隻

双方ともに積極的な作戦行動など起こす余力はどこにもなかった。
特に日本海軍は、連合艦隊そのものが実質的に消滅しており、そしてその戦力が回復するのは
絶望的と言っていい状態であった。
沖縄沖海戦の後、古賀軍令部総長が天皇に対して「連合艦隊は本日をもって消滅しました」
と、奏上したのも嘘でも誇張でもなかった。
既に海軍には艦を作る余力もなければ、艦を直す力も尽きつつあったのである。
マリアナの壊滅から必死の努力で積み上げ、そして壊滅した基地航空艦隊の戦力も又
同じであった。
連合艦隊は第二艦隊を沖縄に届けることに全てをかけ、その代償として、全ての戦力を
失ったのである。
予測されていた結末とはいえ、その事実が政府上層部に与えた影響は大きかった。

もっとも、この件で海軍を批判する声はほとんど聞こえなかった。
彼らが限界以上の奮戦をし、自らの全滅と引き換えに32軍の攻勢を成功に導いたのだ。

「沖縄県民と沖縄の第32軍を守るために連合艦隊は命を賭した」

この事実に対して無責任な発言をした場合、それがどういう事象を引き起こすか、
少しでも想像力があれば、簡単に導き出せる回答であろう。

『栄光ある敗北』

ある海軍史家は、この戦争における連合艦隊をこう評することになるのだが、
言い得て妙であろう。
連合艦隊は戦争に勝つことは出来なかったかもしれないが、負け犬として
舞台を去ることはなかったからだ。
彼らは勇者としての栄光と誇りを周囲からも認められつつ、一時歴史の舞台から
姿を消すことになる。

709yukikaze:2014/10/12(日) 02:40:08
一方、宿敵である連合艦隊を事実上壊滅させたアメリカ海軍であったが、
彼らは勝利の栄光に浸るどころか、敗者として糾弾される立場に追い込まれることになった。
キングの大博打の失敗により、アメリカは今度こそ対日戦のスケジュールを根底から破壊される
ことになった。
沖縄での一連の海戦により、アメリカ第5艦隊は大打撃を受け、特に水上砲戦部隊においては
消滅と言ってもいい損害を受けることになった。
アメリカ海軍は、生き残った空母と、何の役にも立っていなかったイギリス艦隊を編入することで
何とか金武湾の根拠地を維持することには成功していたものの、日本海軍による『剣号作戦』により
ウルシー環礁が実質的に使えなくなったことと、日本海軍の通商破壊作戦が活発で、輸送に
多大な被害を受けていた事も相まって、アメリカ軍は沖縄北部へと撤退し、防衛戦に変更する
より他に手はなかった。
余談だが、連合艦隊の殴り込みと第32軍の突入で宜野湾が解放されたことで、海軍の突入した
艦艇乗組員の何割かが救われる要因となっている。
負傷した海軍兵に対し、陸軍の兵士たちが必死になって声をかけながら、担架に乗せて
野戦病院に運んでいく写真など見た人も多いであろう。

こうした事態に、アメリカ政界は今度こそ海軍に愛想を尽かした。
軍司令官を戦死させられたアメリカ陸軍は言うまでもない。
戦争指導に不手際を犯した彼らはスケープゴートを必要とし、そしてそれはこれまでさんざん
失態を見せてきた海軍にさせるべきという共通認識があったのだ。
そしてその動きに海軍は何も抵抗は出来なかった。
彼らは勝てる可能性が格段に高かったマリアナ侵攻を強引にひっくり返し、沖縄に攻め込んだ
挙句、予想をはるかに超える被害を受けたのである。
打ちのめされた彼らには抵抗する意思も気力もなかった。

海軍作戦部長のキング大将が病気療養を名目に事実上の更迭を受けたのを皮切りに、多くの
海軍の高級官僚が表舞台から姿を消した。
哀れを留めたのがタワーズ太平洋艦隊司令長官で、本来なら彼はキング派に全てを押し付ける
ことで生き延びられる筈であったのだが、第5艦隊司令長官のマケイン提督が、海戦終了後
査問会議に召還される途上で心臓発作により亡くなり、実戦部隊で責任を取れるものがなく
完全なとばっちりで予備役となっている。
前線部隊に多大なる被害が生じた事と、何より海軍上層部が大混乱に陥ったことにより、
アメリカ軍の対日侵攻作戦は足を止めざるを得なかった。

そしてそれこそが日本に残された最後の機会であった。
阿部大佐を中心とした講和派グループはもはや公然とその活動を活発化させる。
これまでの根回しで、海軍穏健派や官僚層の支持を取り付けることに成功した彼らは、
沖縄沖海戦による実質的な戦力壊滅に茫然としている陸海軍強硬派を政治的に抑えつつ、
ストックホルムで秘密裏に接触しているダレスに対し、彼らが切れる最後のカードをめくる。

『アメリカ国内のレッドセルの浸透と、マンハッタン計画の漏洩』

親中親ソで凝り固まっているルーズベルトが死んで、前任者よりはまともな外交視野のある
ウォーレスになったあたりで繰り出すことを真剣に考えながらも、未だ国内で少数派である
和平派の実情と、アメリカ国内でも根強い継戦論から判断して、無念の思いで封印していた
最大にして最後のカード。、
そしてその威力に、アメリカ政界が恐慌に陥るのにさして時間はかからなかった。
半信半疑で調査を進めたOSSとFBIは、日本側が出したマンハッタン計画の資料が驚くべきほど
正確であり、更にスパイと名指しされた人間が、実際にスパイ活動を行っていたことが判明
した時には、誰もが頭を抱えることになった。
彼らの想像を大きく超えるほどのスパイ網。そしてそこから流失するアメリカの国益の巨大さ。
極東の片田舎で割に合わない戦争をしているよりも、アメリカ国内の立て直しを重視すべきと
いう意見が沸き起こるのも無理はなかった。
何より、共産シンパと資料で記された財務省や国務省の官僚が、「アメリカンボーイズの被害
を減らすためにソ連の対日参戦を進めるのが国益にかなう」と、表面上はアメリカの国益を
訴えつつ、ソ連に最大の利益を与えようと画策しているのを見れば、まともな人間ならば
どうするかは自明の理であろう。

710yukikaze:2014/10/12(日) 02:40:51
アメリカ側が日本に対し、日本軍の実質的解体と民主化路線が達成できるまでの進駐を柱とする
条件付き降伏を記したワシントン宣言を発したことで、阿部たちの目的は達成されたと言えるで
あろう。無条件降伏という最悪の選択肢が消滅し、史実と比べGHQが傍若無人に振る舞う余地
が、ある程度は緩和されるのである。
そして何よりこれ以上戦えば確実に国は焦土と化すのである。
阿部達にしてみれば、これ以上無責任の元に行われているばかげた戦争にはうんざりであった。

もっとも、このワシントン宣言を正しく間違えて解釈した者達もいる。
彼らにしてみれば、ワシントン宣言はアメリカの譲歩であり、更にアメリカに対して出血を
強いれば、更なる譲歩が取れると考えたのである。
第三者からみれば「寝言は寝て言え」レベルなのではあるが、見たいと思う現実しか見たがらない
人間に何を言っても無駄である。
何しろ多大なる戦果を上げ続けた南雲が、資料を基にして「もはや継戦は不可能」と言っても
「名将南雲が何と弱気な」とか「ここで戦争を止めれば大陸で散った英霊たちは」とか、
感情論で返答しているのだから、もはや筋金入りと言っても良かった。

だからこそ、ワシントン宣言受諾が濃厚となったと知るや、強硬派の面々は、後に5・3事件と
称されるクーデター事件を引きおこすことになる。
戦前日本の無責任さの精華ともいえるこの行動に、夢幻会派の堪忍袋の緒は遂に切れた。
横須賀で傷心の身を横たえた長門が東京湾に到着したのは5月5日。
クーデター軍の臨時指揮所としていた近衛師団司令部に対して、降伏勧告を2度にわたり告げた後
臨時指揮官になっていた栗田中将は、長門の全火力を近衛師団司令部に叩きつけることになる。

「無責任に戦争を煽り立てる馬鹿どもに情けはもはや不要。地獄の鬼どもとでも戦争ごっこやっていろ」

吐き捨てるように言う栗田の思いは、夢幻会派全体の思いでもあった。

1945年5月11日。
日本はようやく戦争を終えることができた。
無邪気に戦争の終結を喜ぶ面々を横目に見つつ、阿部はこう呟いたとされる。

「1人でもいいから自分達のこれまでのふるまいを顧みればいいものを。また繰り返したいのか」

711ひゅうが:2014/10/12(日) 02:41:49
>>706
クレジットでは「駆逐艦『天霧』戦友会」という名で参加していますw
なお、最初は上院議員時代ですので地味に選挙前の参加ですね。
阿部さん(憂鬱世界の嶋田さん)も参加しており、本人役で吉田元首相もカメオ出演しているあたりすごく豪華ですw

なんといっても圧巻は、当時まだ現役であった戦艦「長門」と「ミズーリ」艦上での撮影シーン群でしょう。
本当、見てみたいですね。

712ひゅうが:2014/10/12(日) 02:49:39
>>708-711
乙です!
いよいよカーテンコール…
投稿を邪魔してしまいまことにすみませんでした。

そして夢幻会は賭けに勝ち、そして「戦後」がはじまる――
まことに憂鬱的ですが、それでも希望がある戦後のはじまりですね。
長編の完結、まことにお疲れ様でした!
あとタワーズ提督、乙。
息子さんはオーストラリアで核戦争後に原子力潜水艦に乗って見送られるといいよ…(このネタわかる人いるのか?)

713yukikaze:2014/10/12(日) 02:50:01
これにて沖縄沖海戦も終了。長々と付き合っていただきありがとうございました。

最終話で阿部さんが毒を吐きまくっていますが、これはもう最初から決まっていました。
阿部さんにしてみれば、政党政治の腐敗から、国民が軍に対して信頼を持つまでは
まだ許容できましたが、軍の行動に拍手喝采しながら、最終的には被害者面をしている
大衆に対しても好意的な立場に立つのは困難でしょう。
軍の行動を支持したのは大衆であり、にも関わらず大衆はその過去を忘れて、被害者であることを
アピールし続ける。
限定的とはいえ、有権者である国民がそういう態度を取っていては、同じことを繰り返すだけ
でしょう。自分達の行動を顧みていない訳ですから。

平和教育なんてものよりも『権利には責任もついてくる』ということを重視した
教育進めた方が、よっぽど先の戦争の反省に繋がると思うんですけどねえ。

次回は、東条の弁護士についてのSSでも書きましょうかねえ。

714ひゅうが:2014/10/12(日) 02:53:56
>>713
うちの大学の先生が「民主主義とは大衆への『ある程度の』信頼」といっておられましたが、まさに民主主義的な末路でしょうかね。
責任を取ろうと奮闘する者の方が、まだ好意的に思えてしまうあたりまったく…

戦う民主主義的な極端に走ったドイツとは別に、日本側の戦後の反省というのもあり得ると思うのですけどね。
当方は、当方なりに大和型戦艦ネタもかきたいですね。(ジンクス的にも。)

715名無しさん:2014/10/12(日) 04:53:50
ひゅうがさん乙です。
この映画、是非とも見てみたいな。
戦後夢幻会世界の21世紀ではこの映画の素材とMM○を使ったMADとかがニコニ○にうpされてそうだ。

yukikazeさん乙です。
タワーズ長官とマケイン提督は……、気の毒だったとしか言えないな(汗
それと栗田さんと阿部さんの言葉は、この結末に持ってくために東奔西走した立場の人たちからしたら、これくらいは言っても罰は当たらないだろうな……

716名無しさん:2014/10/12(日) 07:20:55
ひゅうが氏乙
ディズ○ーのパールハーバーなんてこのヒットで作られなくなるんや
60年代の映画ならまだ現役の大戦型イギリス艦隊の友情(ヤラレ役)出演もマレー沖と沖縄沖で大人の余裕で実現?

717名無しさん:2014/10/12(日) 09:29:58
>>696
>>697
シリーズが外伝を含めて全6作で本編が5本ということは6本目が外伝なんですね。
外伝が何のかに興味が出てきました。

718ひゅうが:2014/10/12(日) 09:46:50
>>717
ざっくり言ってしまえば空軍大戦略もどきでありますね。
地味に日本本土防空戦であればこの世界では日本側勝利に近い戦果を挙げています。
ですが同時進行した沖縄方面での航空作戦で次々に撃ち減らされていく搭乗員たち、そして高性能にはなるが目に見えて補充能力が低下し始める機体たちというタイムリミットが暗示される描写もある――という感じです。
おそらく、連合艦隊最後の出撃シーンを上空から見送る様子(たぶん一部がシーン流用されているでしょうが)なんかは絵になるでしょうね。

米国側にとっても、独本土爆撃の印象が強い戦略爆撃隊が苦闘しつつも最終的に勝利をおさめる様子は受けるかもしれません。


なお、直接にシリーズに組み込まれていないながらも同時期にいろいろと太平洋ものが日本国内でも量産されたのだろうとは思っています。
特撮だけを円谷氏に依頼する米国映画も。

719New:2014/10/12(日) 10:07:40
両氏ともに乙です。
戦争もの映画は21世紀になったらリメイクされそうですね。

クーデターw流石に堪忍袋がもたんわ。
日米海軍の心中に近い結果になったな・・・・・・

720名無しさん:2014/10/12(日) 10:13:04
そのクーデター軍には、牟田口、辻、富永などといった後に悪名高い軍人が参加していたという・・・

721New:2014/10/12(日) 10:22:16
>1人でもいいから自分達のこれまでのふるまいを顧みればいいものを。また繰り返したいのか
「うん、そうだよ☆」という言葉が帰ってきそうなくらい響くな・・・・・

722名無しさん:2014/10/12(日) 10:23:12
東京上空で反乱軍に同調した陸軍航空隊と、反乱軍鎮圧部隊の海軍航空部隊との空中戦が繰り広がれていそうやな

723New:2014/10/12(日) 10:35:03
帝国の擾乱みたく戦前にこういうふうにやってた方が後腐れなかったかもな・・・

724名無しさん:2014/10/12(日) 10:35:18
yukikaze様、沖縄沖海戦投下乙です

阿部大佐は、最後の機会を捉えることに成功したんですね。
レッドセルの浸透、アメリカは仰天しただろうな・・・。
長門と栗田中将は、クーデター軍の鎮圧お疲れ様でした。

725名無しさん:2014/10/12(日) 11:10:05
ひゅうがさん乙です。
この大作は将来の戦争映画にも確実に影響を与えてくるでしょうねえ。

特に有名な場面はSW等のSF系の戦争シーンがある映画でも取り入れられそうですし。

726名無しさん:2014/10/12(日) 11:13:11
投下乙です!戦艦もだが巡洋艦沈みすぎィ!艦隊のアイドルや多摩だニャーや利根の代わりに筑摩が生き残っている

727名無しさん:2014/10/12(日) 11:13:39
阿部大佐は信濃の艦長でありながら、謀略を色々とするなあ

728名無しさん:2014/10/12(日) 11:14:31
というか、雪風は無傷じゃなかったのね

729名無しさん:2014/10/12(日) 11:25:55
ひゅうが様、yukikaze様乙です。
うん、それ位毒も吐きたくもなるよね……。兎も角もこれでドイツより先に戦争から足抜け出来たのかな?
レッドセルの情報をリークしたのが日本だった、というのが情報公開されるのはやはり冷戦終結後になるのでしょうかね。

730ひゅうが:2014/10/12(日) 11:37:14
>>727
たかが一介の大佐の前世が国家の存亡を担った宰相だったとか、彼つきの越後出身の新米士官がその腹心で元帥海軍大将を勤め上げた傑物だなんてお釈迦様でも気づくめぇ…
あと最終的に信濃艦長へと異動したのは史実山本長官を海に出したのと同様の措置ですね。
いくら憲兵隊を握る東条大将が味方に付いたといっても暗殺の可能性は常にありますので。
>>729
冷戦終結後に正式なものは公開される形でしょうね。
その前から公然の秘密と化していたでしょうが。
ドイツよりはわずかに先ですが、ワシントン宣言(ポトマック宣言)が発せられた5月1日はちょうどベルリンにおいてヒトラーが自殺した日です。
ですので、実質的には同時期といえますね。

731yukikaze:2014/10/12(日) 11:57:59
>>714
なので戦後教育には「有権者としての自覚」を促す教育を
必ず組み込むことを吉田機関の面々は強く主張し、GHQの面々から
ある意味衝撃を受けることになります。
なにしろGHQの面々って、政党政治がおこなわれていた事すら
碌に理解しておらず、更にその中身も分かっていなかったお蔭で、
「日本人は民主主義を知らない」と舐めてかかっていましたので。
だからこそ民主主義の根幹として必要な要因を教育に組み込むべきと
主張されたことで、心理的奇襲を受けることになります。

>>715
タワーズは完璧なとばっちりであり、マケインは不運以外の何物でもないですね。
正直、爆弾低気圧がなければ、間違いなく勝利に持って行けましたし。

>>720
ビルマのゴタゴタで参謀本部付になっていた牟田口中将と血気盛んな
若手将校が表舞台に、後、裏で参謀本部の佐官クラスの連中が糸を
引いていました。実働部隊は近衛師団の一部ですね。

>>721
大衆もそうですが、政治家やマスコミも同じような反応示していた事から
吉田機関の徹底的なパージを食らう事になります。

>>722
突発的なクーデターでしたので、他の部隊への根回しも碌にできておらず、
しかも近衛師団の一部の行動という事で「また近衛か」と、他の部隊からも思われ、
同調しなかった近衛部隊が「俺達に恥をかかせやがって」と、対決姿勢を鮮明に
したことで、2・26よりも規模としては小規模なものです。

>>724
これ以降も日本側は的確にスパイ網の存在を暴き立て、アメリカに恩を売っています。
ちなみに日本から資料を提供されたフーバー氏は、日本から飴と鞭を貰ったお蔭で
日本との関係を深めざるを得なくなります。

>>726
アメリカ海軍ではかなり深刻な状況になっています。
重巡はともかく、大型軽巡は壊滅状態と言っていいレベルですし。
ですので、ファーゴ級軽巡洋艦の建造に全力を尽すことになります。

>>727
艦長になる前には、軍令部にいましたので政治工作やる機会に恵まれていました。
信濃艦長になったのは、それらが確定したので、強硬派の跳ね返りたちから
阿部さんを守るための手段ですね。

>>728
本土帰還時に、遂に爆弾を食らう事になります。
お蔭で乗組員から「なんかほっとした」「そりゃああれだけ幸運が続けばなあ」
と、どこか納得した表情浮かばれることになります。

732名無しさん:2014/10/12(日) 12:13:29
爆撃喰らったのに逆に喜ぶって何か可笑しいぞW

733yukikaze:2014/10/12(日) 12:23:29
>>732
なにしろ周囲の艦からも

「雪風が爆撃食らった!?」
「あいつもついに被害を受けたのか」
「いやまあこれまで色々とおかしい事していたもんなあ。幸運も遂に尽きたか」

と、「艦隊の運を吸い取る疫病神」的な評価は格段に減少することになります。
何しろ重爆撃機の爆弾が不運にも当たった訳ですからねえ。

734名無しさん:2014/10/12(日) 12:37:16
死神呼ばわりされないのは喜ばしいことなのに…
何か笑えるw

735名無しさん:2014/10/12(日) 12:51:01
最も当たりにくい重爆の爆撃を喰らったのかよ、雪風は。
しかも、決戦終了後に

736yukikaze:2014/10/12(日) 13:11:55
>>734
ちなみに同じように死神扱いされていた時雨は、レイテとアキャブの
満身創痍になりながらの武勲により、雪風・磯風・夕立と並んで
「傷だらけの不沈艦」としてその武名を轟かせます。

>>735
お蔭で「これまでの幸運を取りたてられた」「これから不幸になるぞ」と
周囲からいわれることになります。
まあ退役時まで被害らしい被害もなく、武勲を積み重ねていくのですが。

737名無しさん:2014/10/12(日) 13:12:48
決戦時に[雪風]が皆の身代わりになって残ったのは脱け殻の駆逐艦雪風って感じとか

738名無しさん:2014/10/12(日) 13:13:04
>>733
海軍が傷一つ付けられなかった雪風を中破させたと、ルメイ以下陸軍航空隊は誇らしげに語ってそうだw

739名無しさん:2014/10/12(日) 13:20:43
しかしまあ吉田機関の面々はGHQ相手にわかりやすい日本政党政治史(仮)の講義もする事になるのか。
マックからパットンに交代するまではちょいとあれだけど、それでもGHQにニューディーラーが少ない(だろう)のは大分ましかな?

740名無しさん:2014/10/12(日) 13:22:07
ぬいぬいも生き延びているんだ…5・3事件の詳細プリーズ

741名無しさん:2014/10/12(日) 13:26:20
幸運艦といえば宗谷はどうなったのかな
史実通りに生き残ってたとしても、史実通りに砕氷船に改造されて南極に派遣されるかはわからんが

742名無しさん:2014/10/12(日) 13:38:41
駆逐艦綾波はどうなったことやら

743名無しさん:2014/10/12(日) 14:13:51
これだけ太平洋方面が煌びやかな艦隊決戦ばかりだと後々『WWⅡの見所は海の太平洋戦線、陸の欧州戦線』と言われ英海軍涙目な事態に為りそうだ

744名無しさん:2014/10/12(日) 14:26:01
太平洋戦争のイギリス艦隊は負け続きですし

唯一の勝利したペナン沖海戦も無いし

745名無しさん:2014/10/12(日) 14:44:45
え? 欧州では海上護衛戦でドイツ海軍と死闘を繰り広げたやん。それで十分(棒
ところで海上護衛戦で思い出したけど大井篤の扱いはどうなるかな。自分の専門の範囲内なら有能で言ってる事も正論だけど、あの性格ではねえ…というある意味典型的な人物な訳だけど。

746名無しさん:2014/10/12(日) 14:46:43
>741
稚泊連絡船の宗谷丸・亜庭丸姉妹が生き残っているし、うまいこと日本近海の
対潜哨戒戦が機能していれば、砕氷能力1mという高島丸・白陽丸姉妹も戦没
していない可能性がありますので、他にも候補がいっぱいいる状態です
 また北千島の島々を日本が確保しているのでそこの維持管理のためにも
史実以上に国内での砕氷能力を持った船の必要性が大きいので、そのための
試作と称して「南極観測船」という外洋型砕氷船を新造する可能性もあります
 よって宗谷は復員事業後史実通り海保の灯台補給船として「喜びも悲しみも
幾歳月」に語り継がれていく「海のサンタクロース」さまとして活躍を続ける可能性
もありますw

747名無しさん:2014/10/12(日) 15:06:39
欧州海軍関係者(特に独逸)が戦後、日米戦争の詳細を知ったらどんな顔をするのやら
一回の海戦で一国の海軍が消し飛ぶ被害を分け合う日米海軍……

748名無しさん:2014/10/12(日) 15:13:04
>>747
独ソ戦の詳細知った日本陸軍関係者みたいな顔じゃないかな

749ハニワ一号:2014/10/12(日) 15:21:50
>>696-697
ひゅうが様乙です。
「ウェストスター・イーストサンシリーズ」が実際にあったら私も見てみたいですね。

>>708-710
yukikaze様乙です。
沖縄沖海戦の完結お疲れ様でした。
.前史は終わり戦後という戦後夢幻会の本番が始まりますね。

750yukikaze:2014/10/12(日) 15:26:19
>>739
拙世界ではGHQは最初からパットンのままですね。
マックは欧州で喜び勇んで得点稼ぎをしています。
ニューディーラーは史実並みの人数ですね。
史実通り馬鹿しでかそうとして、吉田機関に掣肘を受けることになり、
一部の暴走によって、完全に権力を失うことになります。

>>740
5月2日の御前会議で宣言受諾が濃厚になった事を知った参謀本部の
人間が、牟田口と若手士官を焚き付けて、首都でクーデターを起こすことで
無理やり本土決戦に追い込もうとした事件。
ただし急であった事から準備も何も間に合わず、近衛師団長を殺すという
暴挙をしたことも相まって、意図していた宮城占拠も和平派の暗殺もことごとく失敗。
結局何もできずに、近衛師団司令部に立てこもっていたところを、長門の主砲で
司令部ごと吹き飛ばされ、5月5日に鎮圧。

で・・・裏を探っていったら、参謀本部の連中が焚き付けていたのがわかって
徹底的に検挙されることに。そこらのゴタゴタを片付けた後、5月11日に
正式に受諾を発表。(非公式的には5月6日に通達しているんだけど、強硬派
の後始末に1週間程度時間を寄越せと言い、アメリカもそれを了承しています)

>>742
綾波ですが、スリガオで敵水雷戦隊と刺し違える形で戦没しています。

751名無しさん:2014/10/12(日) 15:33:39
陛下も二・二六並にキレそうだな、クーデター知ったら…そういや史実だと師団長までなったクーデター将校いたけどアボーンかな?
海軍は史実でも豊田とか継戦派将校は完全に意気消沈してそうだな、神も「意地は見せた、もうよか…」って言ってそうだし
阿南は強硬派押さえる為よりも責任から切腹しそうだ

752yukikaze:2014/10/12(日) 16:00:31
>>751
沖縄沖海戦の戦果で海軍の大多数は和平に傾きます。
特に太平洋戦争を最初から最後まで指揮し続け奮戦した古賀大将と南雲大将
が「継戦はもはや完全に不可能」としたことが、批判を封じることになります。

陸軍の場合も、上層部は和平に固まっていますね。
ソ連の仲介も、阿部さんによる「ソ連侵攻の兆候」の報告が、身内からも裏付け
採れたお蔭で不可能であると判断されましたし。
何より「天皇制の維持」が明確に認められていますので、天皇を利用しての反論
が完全に封殺されましたから。

昭和天皇の怒りですが、まあ近衛師団が実質的に解体されたことでその怒りの
深さがどれだけ凄まじかったのかわかるかと。

753名無しさん:2014/10/12(日) 16:16:42
小園安名はクーデターに賛同するのかな?

754名無しさん:2014/10/12(日) 16:38:53
史実より早く竣工してそうだな、デ・モイン級やウースター級、案外建造中止喰らった艦も建造されてそう

755名無しさん:2014/10/12(日) 16:50:13
>>754
巡洋艦等の失われた穴をふさぐために史実で建造中止された艦艇は大抵就役しているだろうね。

756名無しさん:2014/10/12(日) 16:56:05
あれだけ水雷屋が活躍してたならアメリカ海軍もしばらく魚雷搭載続けそう

757名無しさん:2014/10/12(日) 17:06:44
33−4

758yukikaze:2014/10/12(日) 17:10:19
>>754 >>755
何気にアメリカ海軍にとっては深刻な課題です。
特に大型軽巡洋艦は壊滅状態ですので、戦力維持の為に、ボルチモアと
ファーゴ級の建造は予定通りに進めます。(オレゴンシティ級の史実未成艦は、
後述するデ・モイン級に切り替え)

勿論、日本海軍の凶悪と言っていい水雷戦術に苦杯をなめ続けたことから
それへの対抗策としてデ・モイン級6隻、ウースター級を計画通り10隻
就役させることで、回答とします。
まあ全艦就役した時には陳腐化してしまいましたが・・・

759名無しさん:2014/10/12(日) 17:14:33
米帝セイラー「畜生!クルーザーに配属されちまったぜ!」

が戦時中の合言葉になりそう

760ひゅうが:2014/10/12(日) 17:21:08
>>758
調べてみますとウースター級のうち6隻はCL-154級軽巡洋艦でアトランタ級の発展型のようですね。
排水量も1.4万トンと8千トンとだいぶ違います。
となると、ウースター級4隻と、CL-154級6隻が建造される形になるでしょうか?

デ・モイン級も6隻建造されるとなると、本当にイヤになってしまいそうな戦力ですね。
まぁ技術的成熟から就役時点(史実では47−49年頃)で旧式化というのは笑うに笑えないですが(汗

761yukikaze:2014/10/12(日) 17:27:06
>>760
CL-154級6隻がバーストしてウースターに統合という流れですね。
アトランタ級がほぼすべてが戦没していることから、改アトランタ級では
どうにもならないというのがアメリカ海軍の共通認識となります。

彼らにしてみれば、6インチ砲と8インチ砲の速射性を高めることで、
日本海軍の凶悪無比な水雷戦隊の突撃を封殺するのが一番の近道と
考えることになります。

まあ両級が役に立つのは1950年代になってからなのですが、その時には
日本海軍は艦対艦ミサイルの実用化に成功していますからねえ。
モンタナ級と言いこいつらと言い、トラウマによる戦備計画の歪みって
結構大きいです。

762ひゅうが:2014/10/12(日) 17:31:05
>>761
なるほど、MK.16 6インチ砲の装備に拘ったわけですね。
高性能なのはいいのですが完成までに時間がかかるのが(泣

日本側は「夜間の突入を許せるほど米海軍の弾幕は甘くない」→「そうだ対艦ミサイルだ」と整備に走り始め、
ソ連海軍は「夜間水上強襲にすべてをかける!」とスターリングラード級をはじめとする艦艇を整備。
…うん。ソ連海軍よ、それは帝国海軍が半世紀前に通った道だ(白目)

763名無しさん:2014/10/12(日) 17:45:21
ファーゴ級は史実だと建造中止になった奴か

764名無しさん:2014/10/12(日) 17:49:42
ボルチモア級やウースター級はミサイル巡洋艦へ改修されるか新型ミサイル巡洋艦就役に伴い退役していくんだろうねえ。

765名無しさん:2014/10/12(日) 17:54:23
米海軍よ……艦隊整備は仮想敵国に合わせようぜ(汗
まぁ、日本国防海軍に対抗できる様に整備すれば大抵の海軍は叩きのめせるが、ねぇ?
そんだけ太平洋戦争時のトラウマがデカかったのでしょうが

766ひゅうが:2014/10/12(日) 18:15:05
憂鬱本編でもいっているように貧乏国が一生懸命コツコツ整備した海軍はとても手ごわかったですからね…
それに、ソ連海軍自体が日本型の近海邀撃型へと移行しつつありますから対応策も似通ってきてしまうのでしょう。
ある意味では旧帝国海軍は近海決戦型の艦隊としてはひとつの完成形だったのでしょう。

767yukikaze:2014/10/12(日) 18:16:43
>>762
日本側は戦備計画を吉田機関が牛耳ったことが大きいですね。
重巡以上の新規建造が禁止され、水雷部隊の突撃も陳腐化される事
確定ですので、必然的に艦対艦ミサイルに注力することになりますし。

>>765
元々が太平洋戦争中に策定された計画というのは大きいですが、
ソ連がスヴェルドロフ級巡洋艦の大量建造に勤しんだのも大きいですね。
比較的バランスの取れた本級を凌駕するのに、ファーゴ級ではやや不足で
ウースターの投射量で粉砕するのが吉と考えられましたから。

768名無しさん:2014/10/12(日) 18:26:22
戦後ソ連の潜水艦隊の増強はどうなりますかね? 
戦前から潜水艦隊の充実には熱心で(その割には戦中は活躍してませんが)、戦後函館を灰にするのに大いに活躍した訳ですが。

769名無しさん:2014/10/12(日) 18:28:04
個人的にパットンのオヤジのイメージは中里融司原作の架空戦記漫画『豹と狼』のヤツが浮かびます

770名無しさん:2014/10/12(日) 18:57:21
あんだけ巡洋艦揃えたのにボッコボコにされたソビエトェ…

771名無しさん:2014/10/12(日) 19:01:35
>>770
米海軍太平洋艦隊の旧日本軍への対策が完了した姿と旧日本海軍の精鋭振りが圧倒的だったんだろうね。

772名無しさん:2014/10/12(日) 19:07:51
>>768
戦中にあまり活躍できてないのと日米海軍の常軌を逸した殴り合いを見て、史実と違って水上艦艇重視になる可能性も高いな
そうでなくてもソユーズ級やクロンシュタット級の建造で潜水艦整備に皺寄せが行くだろうし、史実より縮小するんじゃね?

773名無しさん:2014/10/12(日) 19:10:59
しかし強力な水上艦隊に戦略原潜の群れ、と史実ほど核兵器を作らないにしてもソ連も大変だなあ。

774名無しさん:2014/10/12(日) 19:12:55
沖縄沖海戦終わった後にのこのこ現れたアメリカ海軍将兵はどんな気持ちだったんだろ?
「盾にしかならんか…」「どこほっつき歩いていたんだよ役立たずが…」かな?

775ひゅうが:2014/10/12(日) 19:16:46
>>768
それでも力を入れられるでしょうね。
ただし水上艦隊が大きくなっていますので60年代末頃までは数をそろえるわけにはいかないでしょう。
そして、ハイチ危機では(史実では展開していた)ノヴェンバー級原潜の不足が最悪の形で事態への介入を不可能とし、ブレジネフ時代(仮)に入り大軍拡という形になりそうです。
>>771
相手が悪かった…
米軍装備に身を固め、弾薬類は十分で、かつ太平洋戦争を最後まで生き残った乗組員が乗艦する「彼らが手足とするまで習熟している」艦です。
昼間でも青空に星が見えるような連中が性能良好なPPIスコープつきレーダーと赤外線画像の支援を受けて突っ込んでくるのです。

776名無しさん:2014/10/12(日) 19:17:51
ひゅうが氏案の沖縄沖海戦を見てみたい

777ひゅうが:2014/10/12(日) 19:20:27
>>776
といってもyukikaze氏案以上のものはかけませんから基本的にその流れは踏襲することになります。
あれがほぼ正史で、書くとしてもその捕捉(蛇足)くらいでしょう。

778名無しさん:2014/10/12(日) 19:21:17
>>770
ケーニヒスベルク沖と日本海でそれぞれ戦艦と乗組員が壊滅したのも痛い

779名無しさん:2014/10/12(日) 19:26:02
実質ただでさえ錆びついていた海軍が更に壊滅状態になったようなもんだものね>>ソ連海軍

780名無しさん:2014/10/12(日) 19:29:53
ケーニヒスベルクで沈んだソ連艦って何隻でしたっけ?

781名無しさん:2014/10/12(日) 19:30:32
水上艦艇の整備でどんだけソ連の寿命が縮んだんだろ
間違い無く軍事費の増大で経済がやばい事になりそうだが

782名無しさん:2014/10/12(日) 19:31:52
まともに水上艦で対抗できないとドイツと同じ結論になる可能性も
対馬沖で壊滅したはずの日本海軍にもボコられるとスターリン失脚後はもう潜水艦だと路線変更
空母や戦艦には水中発射の核ミサイルや核魚雷と史実米海軍の兵器体系になるソ連海軍

放射能の危険性がソ連にも知れ渡ると
ソ連海軍のジョーク
原潜乗りはバーで飲んでいても青白く光っていてすぐわかると言うのが無くなるか?
真面目に米海軍はソ連原潜の探知に原子炉から漏れた放射線を探知とかソ連砕氷船に乗った米高官が規制オーバーの被曝をしたという話も無くなる?

783名無しさん:2014/10/12(日) 19:39:53
yukikaze氏案の日本海軍の残存艦艇は

戦艦
「長門」「日向」「伊勢」「扶桑」「山城」「扶桑」「榛名」「霧島」
空母
「葛城」「笠置」「阿蘇(?)」「隼鷹」「龍鳳」「鳳翔」 (「大鷹」「海鷹」「神鷹」(可能性?)
重巡
「青葉」「筑摩」「妙高」「高雄」
軽巡
「仁淀」「酒匂」「北上」「那珂」「北上」「五十鈴」

こんな感じか¥

784名無しさん:2014/10/12(日) 19:42:05
戦艦八隻結構残ってるじゃないか、と感じてしまうのが恐ろしいところ

……と思ったら、扶桑姉様が分身していた
でも、それでも七隻か……

785名無しさん:2014/10/12(日) 19:45:20
戦闘で沈んだ戦艦がたった5隻しかないところに恐ろしさ感じるな

786名無しさん:2014/10/12(日) 19:47:57
但し実際に稼働している艦艇は数が限られるね。
戦艦一、空母三、軽巡洋艦一の五隻が海上警備隊、国防海軍初期の大型艦艇。

787名無しさん:2014/10/12(日) 19:49:08
長門以外の稼働戦艦は榛名ぐらいだろうな、日向、伊勢は大破したまま放置プレイ
扶桑、山城もアキャブで少なくない損害受けているだろうし

アキャブ沖海戦のSSも見たいな

788名無しさん:2014/10/12(日) 20:08:10
これだけで見ると十分海軍国家としての面影残してやがるな……
yukikazeさんのルートだと沖縄沖海戦終了時点の太平洋で稼働状態の16inc砲搭載戦艦が機関不調の長門を除いたらコロラドと大破状態のミズーリしか無いのに(汗

789名無しさん:2014/10/12(日) 20:12:20
北上が2隻いるな

790名無しさん:2014/10/12(日) 20:14:38
信濃が抜けてるぞw

791yukikaze:2014/10/12(日) 20:22:10
>>770
スヴェルドロフ級巡洋艦が就役しだしたのは1950年代ですからねえ。
対馬沖にいたのは戦前の巡洋艦で、性能はというとまあそのなんだ・・・

>>783
羽黒も生き残っていますね。後、木曽と名取も生き残っています。
書き忘れていたけど、阿武隈は沖縄沖で戦没。長良もアキャブ沖で
大破後自沈することになります。

>>786
残ってはいますけど戦闘発揮できる艦が殆どないんですよねえ。
アメリカ海軍もですが、日本海軍も巡洋艦と艦隊型駆逐艦が
沖縄沖で全滅していますし。

>>787
稼働戦艦は長門だけですね。
それ以外は防空砲台として活用されている状況ですから。
榛名もレイテで中破食らって、大和と長門級に資材をぶち込んだおかげで
修理されていませんし。

アキャブ沖はねえ・・・
何というか戦術的には見るべきものないんですよねえ。
西村艦隊の強引な突撃によってイギリス艦隊蹴破る中身ですから。
まあこの世界では「不幸姉妹」とは呼ばれんでしょうねえ。
終盤に派手に活躍していますから。

792名無しさん:2014/10/12(日) 20:29:47
M・ゴーリキー級は色々欠陥あるしな…筑摩や仁淀がヘリ巡洋艦ってありそうだけど金がない

793yukikaze:2014/10/12(日) 20:32:49
>>788
ちなみに拙世界での降伏文書調印の栄誉を賜るのはコロラドになります。
艦長曰く「何というか素直にうれしくはないよなあ・・・」だとか。
まあこの栄誉のお蔭でコロラドは記念艦として残る幸運を獲得します。
改装が限定的だったので、第二次大戦前夜の印象を色濃く残しており、
それが艦船ファンの人気の元になっています。

794名無しさん:2014/10/12(日) 20:36:08
せめてアラスカにしておけよ…

アラスカとグアムが戦線離脱してなかったら沖縄沖海戦は米軍有利だったって言われてそう




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