レス数が1スレッドの最大レス数(1000件)を超えています。残念ながら投稿することができません。
提督たちの憂鬱 支援SS その2
-
1940年代も半ばに差し掛かろうかという頃、ドイツ第三帝国の空軍であるルフトヴァッフェは、
遅まきながら自分達が変革しなくてはならないという事を知ろうとしていた。
バトルオブブリテンでは大きな損害を出し、ソ連にはなかなか止めを刺せず、
その一方ではるか彼方の極東にいる仮想敵軍は彼らを鼻で笑うような戦果を挙げている。
この現実から、ドイツ空軍再建の立役者の1人であったエアハルト・ミルヒは1つの結論を出した。
「ルフトバッフェの戦略空軍化が急務である」
と。
提督たちの憂鬱 支援SS 〜ドイツ空軍の改革・その始まり〜
元々、ルフトヴァッフェは戦術空軍である。
コンドル軍団の時代から、彼らの任務は地上部隊の支援が中心だった。
この種の任務に求められるのは広域を破壊するような絨毯爆撃ではなく、
航空機にとっては非常に小さな目標である戦車などを確実に破壊できる精密爆撃(=急降下爆撃)で、
またこれに要求されるのはペイロードの大きい大型機ではなく小回りの利く小型機だ。
当然、小型機は航続距離が短くなるので遠隔地にある敵工場を破壊するような事はできず、
これがバトルオブブリテンでの苦戦や独ソ戦の長期化に繋がっている。さらに、
航続距離が短いと戦線が前進するにつれ新たな飛行場が必要になるという問題も出て来る。
これは独ソ戦や北米侵攻の際に特に顕著になったものだ。
そして問題は"戦術空軍すぎる"事だけではない。"陸軍寄りすぎる"事もである。
新たな仮想敵国として日本が加わると、万が一の場合に大規模な海戦の発生は避けられない。
その時、空母を持たないドイツ海軍が沿岸から離れすぎる事は日本の機動部隊に一方的に叩かれる事を意味し、
沿岸に近くてもドイツ空軍が海軍へ効果的援護を行えるかどうかは怪しかった。
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板