[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
1-
101-
201-
301-
401-
501-
601-
701-
801-
901-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
避難用作品投下スレ5
806
:
エルサレムⅤ [少女の檻]
:2010/05/23(日) 18:27:27 ID:NGfemGc.0
「来いよ」
挑発するように投げかけた言葉。それに応じるようにアハトノインが突進してくる。
グルカ刀を真っ直ぐに構えた、突きの体勢だ。
いける。そう判断した往人はギリギリまで引き付けるべく腰を落とす。
距離は瞬く間に詰められる。残り三歩、二歩、一歩。
刀の射程距離に入ったと判断した往人は、全身の力を総動員して真横に飛んだ。
振ったにしろ、このまま突いたにしろ、運が良ければコンテナに刀が当たってバランスが崩れるはず……
しかし思惑通りにはいかない。真横に振られたグルカ刀はコンテナにも当たらない。
「やっぱ思い通りにはいかないな」
着地したと同時、既にアハトノインはこちらへと接近している。
まだ諦めてたまるか。
今度は回避できないと判断して、振り下ろされる刀をナイフで受け止めようとする。
だが、所詮強度では雲泥の差がある。今までがそうだったように、当たり前のようにナイフは折られた。
けれども刀自体は逸らすことができた。この僅かな隙を往人は見逃さない。
「まだだっ!」
往人の視界の隅で、ふわりとナイフが浮き上がる。
それは蹴飛ばされたときに落とした三本目のナイフだった。
浮き上がったナイフの刃がアハトノインを向き、頭部目掛けて射出されるように動いた。
法術の力。手を触れずとも動き出す、往人にだけ備わった力。
人形に複雑な動きをさせることの出来る往人に、真っ直ぐ飛ばすことなど造作もないことだった。
完全に不意をついた一撃。半ばアドリブのような戦術だったが、避けられるはずがないと確信していた。
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板