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避難用作品投下スレ5
297
:
感情の摩天楼/へっぽこ楽団
:2009/09/23(水) 04:01:55 ID:w7rQ/C/M0
もう私にできることはないという確信が浮かび、けじめという言葉の中身を反芻するしかなかった。
少しはまーりゃんのことについては分かっていたつもりだったが、全然そうではなかった。
彼女について思い出せるのは騒いでいる姿ばかりで、何をしてきたかについては殆ど知らない。
隠していた、とは思わなかった。本当に隠しているなら国崎や那須だって知らなかっただろう。
まーりゃんはただ、自分の思うように振る舞っていただけなんだ。
だから自分自身のことは自分だけで決着をつけるべく、最低限以外の人には喋らなかった。
人とはそういうものなのかもしれない、と私は奇妙な納得を得ていた。
私にしろ、渚にしろ、美凪にしろ、本当に大切なことに終止符を打つためには自分で考え、自分の意思のみで答えを導き出そうとする。
そうしなければ誰かに甘えることを覚え、ずるずると引き摺ってゆくのが分かっているから……
人の在り様がそうだとすれば、私は『みんな』の中に入ってゆけたということなのだろうか。
言葉だけの『るー』の誇りでもない、形だけの思想や目的に動かされるということでもない、意思を持ったひとつの命として。
沈思していた私の意識を揺り戻したのは、メイドロボの叫んだ声だった。
殴りかかろうとしていたらしい高槻の腕を、しっかりと押さえているメイドロボの姿があった。
私を止めた那須と、全く同じように。
どうやらそれで高槻は私達の姿に気付いたらしく、がっくりと膝を折って項垂れていた。
まーりゃんもそれまで気張っていた糸が切れたのか、ふらりとよろめいたところを伊吹と国崎が支えていた。
へへへ、としわがれた声を出すまーりゃんの顔は、少しだけ辛酸を乗り越えた表情になっていたが、
まだ終わったと安堵している顔ではなかった。
私が渚に名前で呼ぶと確約したように、まーりゃんもこのまま締めるつもりはないのだろうと予感した。
数分後、まーりゃんは高槻のパンチを受けて盛大にノックダウンしていた。
妙に晴れやかな様子だったのが、かえって可笑しかった。
* * *
いたた。あんちくしょー、思いっきり殴りおって。
じんじんするほっぺたをさすりつつ、あたし達は学校の職員室へと向かっていましたとさ。
それにしても殺されるかと思ったね。胸が縮んじゃうかと思ったぞ。もう縮む胸なんてないけどね! あっはっは。
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