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避難用作品投下スレ3

756Human Warrior(berserker):2008/06/24(火) 00:12:27 ID:hDv2p4Go0
「その外道……名前は分からないけど、凶悪な奴で特徴的だったからよく姿は覚えてる。長身で、男にしては髪が長くて、後ろでお下げみたいに結ってたわ。後は……目つきが最悪」
「え? それって……ひょっとして……花梨?」
「……うん、多分間違いないんよ」
「知ってるの?」

 尋ねる七瀬に、二人が何とも言えないようなため息をつく。
 直接二人を分断した理由であり、特に花梨は散々追い回されたので苦い記憶になっている。

「名前は分からないんだけど、前に襲われて、その時まで由真とは一緒だったんだけど、そいつのせいでバラバラになっちゃって。雌豚ー、とかクソアマー、みたいなこと叫んでなかった?」
「……それに近しいことは。あなた達も災難だったわね……」
 はぁ、とため息をつく三人。こんなところで被害者に会うとは思っていなかったので、図らずも親近感を覚えてしまう。それに、そういう事実があったのなら少なくともこの二人は敵ではない、と七瀬は判断する。

「と、忘れてた。もう一人交戦してた奴がいるのよ。そいつも名前は分からないけど、そいつは割りと女顔で、マシンガンやらグレネードランチャーやら持った危ない男だった。あたしもそいつに一杯食わされてね……あいつも容赦ないわよ、気をつけて」
「マシンガン……」

 その単語に反応したのは、風子と由真だった。
 朋也とみちる、二人の命を奪った、あの「タイプライター」の音を忘れるわけがない。そして七瀬の上げた特徴にもおおよそ一致する。

「ひょっとしたら違うかもしれませんが、そちらには風子と十波さんが襲われた可能性があります。その人も、ぱらららって音のするマシンガンを持っていました」
「ウソ、そっちも? ……はぁ、なんというか、奇妙な縁と言えばいいのかしら……?」

 花梨や由真のみならず、風子までも共通した部分があることに七瀬は驚きを隠せない。
 袖振り合うも他生の縁、というものだろうか。なんとなくではあるが運命を感じずにはいられない。
 いっそのこと被害者の会でも結成したらいいかもしれない、などと思いながら七瀬は一方で坂上智代と里村茜などを襲ったことについては棚に上げながらうんうんと頷いていた。


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