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避難用作品投下スレ3
102
:
素敵な間違い
:2007/12/18(火) 22:01:49 ID:Uwgruf260
あの女……藤林椋のとった行動からすると善人を装って紛れ込み、隙を突いて内部から殺していく戦法をとっているようだからまずはどこかの集団に入っていこうとするだろう。そして、そういう人間を探すにはうってつけの場所がある。
平瀬村。もしくは南にある氷川村。仲間を探そうとここに集う人間は多いはずだ。現に――少し前までの柳川がそうだったからである。
「氷川村か……」
確かここには診療所を目指していたリサ=ヴィクセンと美坂栞もいるはずだ。時間からするともう離れているかもしれないが……まだ栞の調子が悪くここに留まっている可能性はある。
本来合流は夜の十時になる予定だったが、藤林椋という厄介な存在が現れた以上この情報を知らせておいても悪くはない。
「……よし」
まずは氷川村へ向かうことにしよう。だが少しでも到着時間を縮めるためにわざわざ迂回していきたくはない。
柳川は源五郎池を目標に、ここを真っ直ぐ突っ切っていくルートをとることに決めた。少々厳しい道のりではあるが鬼の血を宿す柳川にとっては造作もないことだ。
コルト・ディテクティブスペシャルをベルトの間に挟みこみ、柳川が移動を開始しようとした、その時だった。
「……誰だ」
前方から微妙に感じる、人の……いや、同族の気配。この匂いを、柳川は知っている。柏木梓と同じ、その匂いだ。
それはまったくの勘でしかなかったが、確信的なものを抱いていた。まるで見透かしているように、柳川は前方の茂みに呼びかける。
「隠れても無駄だ。敵意がないのなら出て来い。そうしないなら……殺す」
ざわっ……と空気が震えるのが分かった。柳川のかけた言葉自体は藤林椋にかけたものと同じだったが、向けるものが劇的に違う。たとえ柏木の一族であっても敵対するなら殺す心積もりでいた。
柳川がコルト・ディテクティブスペシャルに手をかけようとした時、二人の女性がお互いを庇いあうようにして出てきた。
一人はまだ幼さが残る、推定中学生くらいの女(柏木初音)。そしてもう一人は……あの藤林椋と同じ制服の女(宮沢有紀寧)だった。
怒気がこみ上げてこようとするのを押さえつつ、柳川は威圧的に、ドスの利いた声で質問……いや、尋問した。
「正直に答えろ。でなければ撃つ」
躊躇なくディテクティブスペシャルを抜いて構える。ごくり、と息を呑む音が聞こえてきそうなくらい二人はガチガチになっていた。
「まず一つ目だ。特にそこの制服の貴様に聞きたいんだが……藤林椋という女を見なかったか? ボブカットで、見た目は大人しそうな奴だ」
ディテクティブスペシャルの銃口を向ける。有紀寧は一瞬考えるような表情をしたが、「……知りません」と返してきた。
「本当だろうな」
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