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避難用作品投下スレ

869一番好きなあの場所:2007/04/04(水) 11:42:36 ID:wVtpPgvM0




――前進を続けていた車は、陽平達の前方30メートル程の所で爆散した。
燃え盛る炎、鼓膜を痛めつける凄まじい爆音。
眩いその閃光は、生命の終わりと共に放たれた、最後の輝きのようであった。
陽平とるーこは肩を並べながら、その光景をじっと見つめていた。
「あの車に乗ってたの……僕達と同じ歳くらいの女の子だったよね……」
「……そうだな」
二人はやりきれない想いで一杯だった。どうして殺し合いなどしなくてはいけないのか。
どうして自分達と同年代の少女に命を狙われ、戦わなくてはならないのか。
日常生活の中で出会えてれば良い友達になれたかも知れないのに……どうして殺さなくてはいけないのか。
どれだけ考えても、答えは出そうに無かった。
「とにかく杏達が心配だ。様子を見に行こう」
杏達が向かった民家の方角より銃声が聞こえてきてから、もうだいぶ経ってしまっている。
間に合うかどうかは分からないが、それでも行かねばならない。
陽平はるーこの体を支えながら、くるりと横を向いて――大きく目を見開いた。
「随分派手にやりあってたじゃないか。 そろそろあたしも混ぜてくれたまへ」
陽平の視線の先には、Remington M870を手にした朝霧麻亜子が立っていた。

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