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箱庭の伊織
84
:
藤色ずきん
◆dBQtRqra3s
:2014/05/13(火) 00:10:24
明るい髪色のショートカット。一際丸く膨らんだ胸。すらりと伸びた手足。見上げた先にいるのは、一見するとモデルと見間違うようなスタイルの女性だ。間違いない、呪術で私の体をこんな小さくしたネクラっ子だ。
「どうしたの? もしかして伊織ちゃん、寝ている間におねしょしちゃったんでちゅか?」
ネクラっ子は私の顔を覗き込み、赤ちゃん言葉を遣って小馬鹿にしてくる。私は言い返そうとしたけど、ネクラっ子のあまりの迫力に気圧されてしまう。
明晰夢の中で高校生に戻っていたから、幼児の目線に違和感を感じる。目の前にいるネクラっ子が、怪獣映画に出てくる巨人みたいに見え、覗き込まれると魚眼レンズを見ているような錯覚に陥ってしまう。
「バカにちないで。わたちはもうおねえちゃんだから、ネンネちゅうにしっこするわけないでしょ!」
私を見下さないで。私は本当は高校生なの。午睡中に粗相をする訳ないでしょ。私はそう口にしたいのに、ネクラっ子に掛けられた呪いのせいで幼児口調に自動変換されてしまう。
「ふーん。だったら確かめてあ・げ・る」
私の抵抗などまるで意に介す事なく、ネクラっ子は私のパジャマを脱がせる。その中からあらわになったのは、屈辱的なピンク色の幼児用紙おむつだ。私は本当は高校二年生なのに、こんな恥辱感の塊のようなものを穿かせるなんて。
ネクラっ子はうねる蛇のようにゆっくりと手を動かし、私のおむつに手を当てようとする。駄目だ、このままじゃネクラっ子に粗相した事が──。私は踵を返し、ネクラっ子から遁走する。でもこの体は夢の中のように軽々と走れず、すぐに転んでしまい、その隙におむつのクロッチ部分に手を当てられた。
「あら、やっぱりおねしょしてるじゃん」
「あっ……あぁ……」
下腹部のおむつを触られて私は脱力する。
ネクラっ子にそこを触られるたび、ぬかるんだ地面にお尻を突いたような不快感に襲われる。その感触は、私が午睡中におねしょした事を如実に物語っていた。高校二年生になって粗相したなんて、誰にも知られたくなかったのに。こんな、こんな事って──。
「おまえのちぇいだ!」
「え!?」
「ぜんぶ、おまえのちぇいだ!」
ネクラっ子が油断している今が、千載一遇のチャンスと思い、私は意を決してネクラっ子の左手に噛み付いた。ネクラっ子はぎょっとして振り払おうとしたけれど、さすがに左腕だけでは私を持ち上げられない。私は尚もネクラっ子の左手を噛んだ。五本の指を歯形が付くくらい噛んでやった。
「痛い……。よくもやってくれたね。泣いて謝るなら元に戻してあげようと思ったのに。許さない、もう許さない。アンタなんか、反撃できないように無力な赤ちゃんにしてあげる」
ネクラっ子は、射抜くような目付きで私を睥睨し、血が滲んだ魔女みたいな手で私の頭を掴み、おどろおどろしい呪文を唱える。マズイ、このままじゃまた私は──。
そう思っても既に後の祭り。ネクラっ子が呪文を唱え始めた瞬間、私の脚は退化したようにガクガクし始め、立っていられなくなり思わず手を突いてしまう。手はミニトマトみたいに不器用になり、次第にパジャマの袖に隠れていく。私は慌てて謝罪の言葉を口にしようとしたけれど、舌が鈍くなって上手く発音できない。
熱い。
四肢に力が入らない。残り少ないコップの水がテーブルの下に流れ落ちるように、身体から時間が流失しているみたい。体中から力が抜ける。それは苦痛とも快感とも違う、気持ちいいけど空虚な感覚だった。
世界が広い。
違う、私がさらに小さくなったんだ。
四つん這いの姿勢からは全てが大きく見える。ファンシーな壁も窓も、ホワイトボードも、幼児用の椅子も、寝ている園児さえも。
自分の姿を確認するため、私は立ち上がろうとしたけれど、下半身に何度力を込めても立てない。脚の感覚がなくなってしまったみたいに力が入らない。どんなに頑張ってもハイハイしかできない。もしかしてもう私は──。
「ばぁ……んまんま……ねきゅらこ」
元に戻して、ネクラっ子。そう言いたいのに、舌先が思い通りに動かせず、上手く発音できない。
「それじゃあ、何て言ってるか分からないよ。ウフフ。伊織ちゃん、とっても可愛い赤ちゃんになっちゃいまちたね」
「ぶぅ……ぶっぶー!」
ふざけないで。そう言いたいのに、やっぱり舌先が動かせず不明瞭な言葉になってしまう。
四つん這いになった私の目の前には、丁度ネクラっ子の脚があり、そこから見上げた彼女の姿は、さっきより二倍ほど大きく見える。怖い。今の私には、ネクラっ子は大き過ぎて表情すら窺えない。万策尽きた。もう駄目だ、と思った瞬間、
「根倉さん……今、何したの!?」という声が天から響いた。
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