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国家特別潜入児童心理カウンセラー

28猫目ニボシ:2011/03/24(木) 21:00:00
―子供って無邪気ね…―



―1年1組の教室―
子供達の喧騒に包まれた教室。
そこで、翔子は着替えを進めながら。
抑えきれない想いや、
やりきれない気持ちがこみ上げていた……。



「どうしたの三雲さん?
お腹痛いの?どこか調子悪いなら先生に言ってね」



「大丈夫です先生……」



―大人って大きいな…―
霧島先生を見上げながら、
翔子はそんな当たり前のことを、
改めて実感していた。
そう、今の彼女の身長は107cmしかなく。
160cm前後はあると推察出来る霧島先生を見上げる度に。
現在の自分の“矮小”さを突き付けられ。
気が滅入るのだ。



「あはは、やだ〜加藤くんったら」



「ちょっ、ちょっと加藤駄目でしょ!しまいなさい!」



―先生には、あの子も、私も、“同じ”子供なんだよね……―



“女子”に、
“男子”の“象徴”を見せながら笑う生徒を見つめながら。
翔子はふと思った。
あぁ、先生には“彼”も“私”も、
広義的な意味では、
同じカテゴリーに属す人間なんだ。
そう…手のかかって、無邪気な子供なんだと。



―私は、私は…本当は“あの人”より歳上なのに―



そう、翔子は本来なら、
霧島教諭より三年早く生まれた人生の“先輩”で。
ついこないだまで、
幼稚園や保育園に通っていた児童と、
一緒にされたくないのだ……。



だが、そんな翔子の想いも虚しく。
霧島教諭の視点には、
子供用の体操着に着替えた彼女は、
他の“児童”と同じ子供に見えるのだろう。



そう、彼女の目には翔子も生まれて6〜7年の、
あどけない、子供にしか映らないのだ……。


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