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国家特別潜入児童心理カウンセラー

21猫目ニボシ:2011/03/24(木) 00:18:14
【番外編・Persona Syndrome】



―…私は今日も欺瞞に満ちた仮面を被ります…―



「はぁ…もう、朝か……
嫌だな、“小学校”に行くの……」




都内某所の高層マンションの一室で、
その少女“三雲翔子”は
爽やかな朝に似合わないため息を吐いていた。
だが、翔子は何故、
こうも、暗雲に彩られた憂鬱な表情をするのだろうか?
そう、一見すると彼女の表情はあまりにも、
“年齢”に不釣り合いな表情なのだ……。



「くそっ、局長の野郎、いつ元に戻れんだよ……」



翔子は姿見に映るあどけない顔をしかめさせ、
局長への鬱憤を吐き出していた。
だが、彼女はどう見ても
“小学校低学年”にしか見えず、
その姿は、些か滑稽な様相を呈していた。
しかし、翔子の鬱憤や不満も無理からぬことだろう。


――三雲翔子・性別女性・年齢“26歳”――



そう、翔子の本来、
正真正銘の大人の女性で、
現在の“子供”の姿は偽りの姿なのだ。
では、何故彼女はこのような貧相な姿になってしまったのか?
無論、これは翔子の意思によるものでは断じてない。
そう、全ては偶発的な事象によるものなのだ。



『もっ、元に戻れない!?って、嘘でしょ局長?』



『スマン、三雲君……
君の接種したナノマシンに異常が発見されたんだ』



ことの始まりは、
今から三ヶ月ほど前まで遡る。
当時の翔子は“東藤明菜”の前任者で、
舞台役者出身の演技力を生かし、
様々な若返り潜入任務をこなすエースだった。
そんな、順風満帆な彼女の人生に一石を投じたのが、
ナノマシンの投薬ミスによる“若返り固定化現象”だった。



そう、薬品部の調合ミスにより、
ナノマシンに細胞の再活性化プログラムを入力し忘れたため、
翔子は元に戻れなくなってしまい、
元の姿を“喪失”してしまったのだ。


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