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真由香の秘密

1LynN2:2009/02/01(日) 19:18:23
 久々に作品の投稿をします。が、ちょっと分量が多くなってしまいましたのでちょっと実力不相応な気もしますが、スレ立てします。
 あと、今回からハンドルもつけますので、よろしくお願いします。

52LynN2:2010/06/15(火) 22:56:37
ふぁすとブラ <10>


 翌朝、おかあさんは学校に電話をし、わたしと一緒に2限の授業中くらいに小学校へ行った。事務のひとに声をかけ、お客用のスリッパに履き替える。普段は児童用の昇降口からしか出入りしていないから、新鮮な気分だ。
 事務のひとに校長室に入るようにいわれたので、ノックをした後に扉を開ける。見馴れた校長先生の顔があった。
「おはようございます。川越です」
「おはようございます。では、教頭と担任を呼びますので、ソファーにかけてお待ちください」
 校長先生は職員室にいた教頭先生に声をかけると、教頭先生は職員室から出てどこかへ行ってしまった。数分後、教頭先生が担任の山内先生を連れて戻ってきて、校長室のソファーに腰掛けた。
 おかあさんがこれまでのいきさつを話すと、先生達はきつねにつつまれたような、きょとんとした顔をした。
 しばらくの沈黙の後、校長が口を開いた。
「私と教頭はあまりさやかさんと接していないので、本人かどうかを判断しかねます。山内先生はどうですか。去年も担任だったはずだが」
 山内先生が私に話しかける。
「川越、去年の遠足の時、おまえの親友の青木が財布をなくした話を覚えているか?」
「は、はい。あきちゃ、青木さんがお土産屋さんでお土産を買おうとしたときに財布がなくなったって、ちょっと騒ぎになったです。クラスのみんなでお土産屋さんの廻りを探してたら、青木さんの上着の普段使っていないポケットから出てきました。ぶうぶういってる子もいたけど、わたしは楽しかったです。」
「そうか。では、今年の運動会で、川越、おまえは途中で保健室に行ったよな」
「はいっ! むかで競争で列のいちばん前にいたんですけど、ちょっとみんなの息があわなくて、将棋倒しのようになっちゃって、足首を痛めました。湿布を3日くらいしてたら良くなったけど」
「そうだったな」
 山内先生はわたしの目を見ながらうなずき、数秒考えているようなそぶりをみせた後、口を開いた。
「当事者、そばにいた者でしかわからないこともよく知っています。見た目も面影があるといえばあるでしょう。私はこの女性が川越さやかで間違いないと思います」
 校長先生はその言葉にうなずく。教頭先生は悩んでいるような顔だ。校長先生が話しはじめた。
「申し訳ございません。疑っている訳ではありませんが、他の保護者から質問をされる恐れがあったので、形だけの調査をいたしました。お母さんが見ていたのですから、彼女がさやかさんで間違いはないと思います」
 おかあさんは、はぁ、とうなずく。
「お医者さんには見せられたのですか?」
 おかあさんが昨日の経緯を説明する。
「そうですか。どういう理由かはわからないということですか。とりあえず体調には異状がないということですね」
 おかあさんがうなずいたので、わたしもつられてうなずく。
「では、何も問題がないということで、これからも学校へ通ってもらいましょう。義務教育ですから」
 おかあさんはうんうんうなずいていたけど、わたしはちょっと心配な気分になった。
「突然、教室に行くと、皆びっくりするでしょうから......今日は金曜日なので、月曜日からにしましょう。とりあえず直接教室には行かないで、職員室に来て下さい。今日みたいに職員用の玄関から入って。そして、朝のホームルームの時間に山内先生に説明してもらいましょう。いいですね、先生」
「はい、わかりました」
「川越さんもいいですね」
「は、はい」
 突然同意を求められ、あわてて返事をする。
「それにしても......」
 校長がつぶやく。
「どうしてこんなことが......、他の子もなったりしなければいいのだけど」

53LynN2:2010/06/16(水) 23:52:51
ふぁすとブラ <11>


 とりあえず今日も合法的に学校を休むことができたのでうれしかったが、家に帰ると、おかあさんに、その身体に慣れるように、と、家事の手伝いをさせられた。でも背が伸びたので、ふとんや洗濯物を乾すのは思った以上に楽だった。
 午後は、休んだ分、勉強しなさい、と、自分の部屋に押し込まれた。大人になったから頭も良くなったかな?と算数の教科書を開いてみたものの、別にすらすら解けるわけでもなかった。そんなに甘くないか。
 3時過ぎにおかあさんとお菓子を食べながらお茶を飲んでいたら、チャイムが鳴った。おかあさんが出て応対をしていると、聞き覚えのある声がした。あきちゃんだ。
 顔を出してみると、
「あっ!出てきちゃだめじゃない! 帰ってもらおうと思ってたんだから」
 と、おかあさんに言われたけど、顔出しちゃったものはしょうがないじゃない。
「せっかく来たんだから、上がってもらおうよ」
「そ、そう? まぁ、月曜にはわかることだから隠してもしょうがないけど......」
 わたしとおかあさんのやりとりを見てたあきちゃんはなんかきょとんとしてた。

 あきちゃんをわたしの部屋に連れていき、床に腰を下ろした。けど、あきちゃんはおどおどした表情で立ち続けていた。
 おかあさんが紅茶とお菓子を入ってきた。
「ほら、さやか。あきほさんを立たせっぱなしじゃ、だめでしょ。あきほさんもくつろいでいってね」
 あきちゃんは愛想笑いをして床に腰を下ろした。そしてわたしの方をちらちらと見ている。わたしもどうしていいかわからず、あきちゃんの行動を見守っていた。そしてあきちゃんの口が開いた。
「さやちゃん......なの?」
「あっ、あ、そうだよ。さやかだよ」
「おとといのさやちゃんと全然別人なんだけど。
「あ、そうだね! わたしにもよくわからないんだけど、突然身体が大きくなっちゃったの」
「......!?」
「おととい、あきちゃんと買い物に行って、家に帰ってからすぐだよ。買ってきたブラを着けてみて、おかあさんに見せてたら、突然......」
「ふぅん」
「でね、昨日は病院へ行って、調査してもらったんだけど、健康ですって言われちゃって、どうしてかがさっぱりわからないんだよ」
「そうなの」
「今日は午前中は学校に行ってたんだよ」
「えーっ! いつ?」
「あ、教室には行ってないから。ちょうど2時間目の授業中くらいかな? 校長室で校長先生と教頭先生と山内先生と話をしてたの」
「そういえば2時間目に先生がどっか行って、自習になってた。それで何の話をしてたの?」
「見た目が変わっちゃったんだけど、どうしましょうか?っていう話。結局、来週からは普通に学校に通えって」
「まぁ、そうだよね。大きくなったからって小学校に来るな、なんて言えないもんね」
「6年生にも身長が170センチ位の人がいたよね」
「あの人は背は高いけど、それだけだもの。今のさやちゃんみたいに大学生くらいにみえるなんてことないし」
「じゃ、わたし、大学生にみえる? 化粧も何もしてないんだけど」
「みえるよ! それもすごく美人な。スタイルも良さそうだし」
「それはそれでちょっとうれしいかな」
「せっかくさやちゃんとおそろいのブラを買ったから、見せっこしようと思っていたのに。もう大人用のブラしてるんでしょ?」
「うん」
「ねぇ、ブラ見せてよ」
「う、うん」
 さやかはフリースのファスナーを下ろし、表わになったTシャツのすそを持ち、上に引き上げた。薄いピンクのブラが姿を見せる。
「わ、すごい」
「す、すごいかなぁ?」
「これはちょっと法律違反のにおいがするよぉ。反則!」
「えっ!? そうなの?」
「ちょっと小学5年生の胸じゃないでしょう」
「まぁ、そうなんだけど」
「つまりは、いいなぁ、ていうこと。うらやましい」
「そ、そう......? ありがとう」
「このブラはいつ買ったの?」
「あ、昨日の病院の帰りだよ」
「じゃ、病院へはノーブラで行ったの!」
「......うん。おかあさんのブラをしようかと思ったんだけど、ちょっとわたしには小さくてね。それ以来ブラの話になるとおかあさん不機嫌になるの」
「まぁ、お母さんたちの世代より若い人のほうが胸が大きい人が多い気がするから、しかたないかなぁ」
「まぁ、ね」

54LynN2:2010/06/17(木) 23:07:30
ふぁすとブラ <12>


「で、」
「ん、どうしたの?」
「さやちゃんがおとなになったのは、ブラのせいじゃないかなぁ?」
「ん? そんなことあるのかなぁ?」
「だって、さやちゃんがおとなになったのって、ブラしてからでしょ?」
「そうだけど......。でもそんなことってあるのかな? だいたい、同じブラ、あきちゃんも買ったじゃない」
「白いやつ?」
「そうだよ」
「白いのなら、今着けてるけど、私は別に変わったところはないなぁ......。ハズレなのかな?」
「ハズレって......。今のわたしがアタリって感じでもないけどねぇ」
「え〜、さやちゃん、それぜいたくだよ。私には十分アタリにみえるな」
「そうかなぁ? でもさ、普通にスーパーで売ってるブラにそんな力というか、能力というかがあるのかな?」
「そうは言っても、目の前に証拠があるし」
「ま、否定はできませんね」

「ねぇ、さやちゃんが着けたブラ、貸してくれない?」
「えっ!?」
「今度は私が実験台になってあげる」
「......」
「まぁ、実験台っていうのは冗談だけど、本当にそのブラにそんな力があるのかが興味あるし、さやちゃんがうらやましいっていうのもあるし......」
「本当に......?」
「本当だよ」
「う......ん、わかった。でも、あれ、洗濯せずにほっぽってあるんだ。だから洗濯してから渡すよ」
「私はさやちゃんの香りがたっぷりついてるのでも全然問題ないんだけどな」
「そ、それはだめーっ!!」

 土曜日はおとうさんがめずらしく?ドライブに連れてってくれた。いつもよりおとうさんといっぱい話した気がした。きっとおとうさんは本気でわたしがすぐお嫁に行って、家を出てしまうと思っているのだろう。でも相手もいないしなぁ。
 日曜日は家でだらだらと過ごしていた。昨日行ったドライブではしゃぎすぎていたからだろうか? ちょっと疲れていたみたいだ。
 夕ごはんの手伝いをしてたら、おとうさんがそれを見て、話しかけてきた。
「さやか、なんか台所仕事が板についてきたみたいだね」
「そ、そうかな!」
「それに仕種が綺麗だ。まるで洋子の若い時を見ているようだよ」
 その言葉におかあさんが反応する。
「ちょっと!」
「何だい?」
「娘を口説いてどうすんの!? それに私はまだ若いです!」
「も、もちろん洋子はまだ若いし、魅力的だよ」
「まだ!?」
「い、今もだよ」
「どーかしら?」
「それにさやかを口説いているわけじゃないぞ。純粋に綺麗だと思っただけじゃないか!」
「あー、はいはい。娘に対して間違いだけはおこさないでね」
「おとうさん......」
「ん?」
「ありがとう。わたし、うれしいよ」
 わたしがそういうと、おとうさんの目元が緩んだ気がした。
「それと......」
「それと?」
「当分の間、わたしはおとうさんと一緒に暮らすつもりだから。おとうさんはわたしがすぐ家を出てしまうみたいに思っているみたいだけど、そんなことはないから」
 おとうさんの顔がくしゃくしゃになった。

55LynN2:2010/06/18(金) 22:37:58
ふぁすとブラ <13>


 月曜日は先生に言われたとおり、登校時間よりすこし遅く学校に行き、職員用昇降口から入り、職員室に行った。
 職員室に入ると担任の山内先生に、一緒に行くからちょっと待っててね、といわれたので、入口付近でぼーっと立っていると、他の先生たちが興味があるのか?ちらちらとこちらを見るので、なんか落ち着かない。
 先生に連れられて教室へと行く。すぐそばなのに妙に遠く感じられる。クラスのみんなの前に立ったときには、不思議なものを見るような視線にさらされるのだろうか。
 先生が教室の扉を開けて中に入ったのだが、足がすくんで動かなかった。それを見ていた先生が入るようにさとす。数秒の後、意を決してまるでロボットのようなぎこちない動きで教室に入った。
「おはようございます」
「先生、おはようございます」
 いつものように朝のホームルームが始まる。
「今日はみんなにお話があります」
 先生と一緒に知らない女の人(わたし)が入ってきたので、クラス内はがやがやと騒がしくなった。
 机に座っているみんなを見回すと、あきちゃんが小さく手を振ってくれた。なんかうれしかった。
「静かに。静かにしなさい」
 先生はしゃべり声が聞こえなくなるまでまわりを見回し、静かになるのを確認してから、おもむろに話しはじめた。
「先週の木曜日から川越さんが休んでいましたが、その訳は水曜日の夕方に突然、川越さんの姿が別人のように変わってしまったそうです。それで、その原因を調べるために病院へ通っていたからです。しかし病院ではどうしてそうなったかはわかりませんでした。姿が変わった以外に身体には異状がないということですので、今日からまたみんなと一緒に勉強することになりました」
 と話した後、先生はちらっとわたしのほうを見たので、あわててみんなにお辞儀をした。
「えーっ、あれ、川越なの!?」
「さやかちゃんなの?」
「うそっ!」
 先生の隣に立ってた女性がわたしだと判ると、教室中が騒がしくなった。
「静かに。じゃ、川越、席について」
 わたしはうなずき、自席についた。
 先生は引き続き、話をしていたが、その間中クラスのみんながわたしをちらちらと見ていたので、なんかいやな気分になった。
 1時間目の国語の時に、わたしの後ろの席の関口さんが突然手を挙げて、しゃべり始めた。
「先生、川越さんの後ろだと黒板が見えません」
 先生は黒板へ書き込む手を止めて、
「......そうですか。じゃ、関口と席を代わって......、それだと今度は田中が見づらいか。うーん、じゃ、川越、一番後ろの席に移ろうか」
 先生の判断により、わたしは一番後ろの席に移った。小学校に入ってから初めての一番後ろの席だ。みんな後ろの席がいいっていうけど、意外と先生から丸見えで居心地が悪い。どうせなら窓際のほうがよかったなぁ。
 2時間目は算数だった。身体は大きくなっても、頭はよくなっていないことを痛いほど実感した。算数、苦手だから、ちょっとでもよくなってたらよかったのになぁ。

56名無しなメルモ:2010/06/18(金) 23:33:47
すごくツボな設定です!それにめちゃめちゃ文章が上手い!
セクシーな大人になったさやちゃんにと対象的にあきちゃんには縮んでほしい願望がw
とにかくブラを着けた女の子は体にいろんな変化が起きてしまうのを期待してます!
それでは作者さん続き楽しみに待ってますので、これからも頑張って下さいね

57LynN2:2010/06/22(火) 00:52:01
ふぁすとブラ <14>


 やっと算数の時間が終わり、机でぼーっとしてると、微妙にわたしの周りから人がいなくなった気がする。ちょっと離れたところにいる人たちがわたしのほうをちらちら見ている気がした。いや、気がしただけじゃなくて、実際に観察されているのだろう。わたしだって好きでこの姿になった訳じゃないのに、なんかいやな気分。あそこでひそひそと話している子たちはわたしのことをうわさしているのだろうか。
「さやちゃん!」
 にこやかな顔をして、あきちゃんが来た。
「わたし、変かな?」
「変じゃないよ」
「なんかみんながわたしのことをうわさしてるんじゃないかって気がして......」
「そりゃ、まださやちゃんの姿に違和感を感じているからだよ。見慣れてくれば、あぁっ、さやちゃんは大人っぽくていいなぁ、って言われるようになるよ」
「そうかなぁ? それってあきちゃんだけじゃない?」
「そんなことない......って思うよ。たぶん。えーっ、私だけかなぁ? いや、そんなことないよ! さやちゃん、だいじょうぶ」
「ふふっ、ありがと」
 わたしがつぶやくと、あきちゃんもにっこり笑った。
「あっ!」
「どうしたの?」
「忘れないうちに渡さないと」
 かばんの中から紙袋を取り出す。
「なぁに?」
「ブラだよ」
 周りに聞こえないようにぼそっと答える。
「あっ、持ってきてくれたんだ」
「うん。金曜日、あきちゃんが帰ってからこっそり洗濯したから」
「ありがとう。これで私もさやちゃんみたいになれるかな」
「これが原因だとわかったわけじゃないし......」
「ううん、これが原因だよ。だって他に原因らしきものはないし。病気が原因とも思えないし。もし病気だったら、大人になったとしてもいびつなところが出てくると思うの。でもさやちゃんにはいびつなところがなくて、言われなきゃ小学生だなんて誰も思わないと思う。きっとこれは魔法のブラなんだよ」
「でも......、その魔法のブラがスーパーで売ってるなんてこと、あると思う?」
「う〜っ、普通はないけど。魔法だからね、さやちゃんに買ってもらうためにあそこに置かれていたんだよ」
「誰が何のために? ブラが自分の意志であそこにいた訳じゃないでしょ?」
「まぁ〜、そうだねぇ」
 あきちゃんがにっこり笑うと、チャイムが鳴った。
「じゃ、また後で」
 先生が入ってきたので、あきちゃんはあわてて自分の机に戻る。
 その後は普通に学校生活をし、放課後を迎えた。

 あきちゃんと一緒に帰ったけど、歩いてる間、あきちゃんは魔法?のブラのことばかり話していた。
「あきちゃん、期待するのはいいけど、変わらなかったらどうするの?」
「変わらなかったらって? うーん、それが世間一般的には普通だと思うから、なんとも思わないかな。あっ、その時はさやちゃんをうらやましがって、さやちゃんのおっぱいをもむ!」
「!?」
「ははっ、まっ、それは冗談だけど」
「もし、もしだけど、別の変身をしたらどうする?」
「あー、その可能性もあるねー。歳を取りすぎておばあさんになって、すぐ死んじゃったらやだねぇ」
「逆に赤ちゃんになるかもよ」
「うーん、魔法の道具がブラってことを考えると、それはないかなぁ。シチュエーション的には」
「そうかも。じゃ、全く別のもの。人間じゃなくなったら?」
「もしそうなっても、さやちゃんがその動物、化け物かも?があきほだって判ってくれたら、いいよ」
「そんなぁ」
「私の予感ではそんなことにはならないと思うよ。じゃ、また明日ね」
 あきちゃんは自分の家の方向に駆け出して行ってしまった。


 そして次の日。
 あきちゃんは学校に来なかった。

58名無しなメルモ:2010/06/22(火) 22:44:03
いつも更新どうもありがとうございます!
あきちゃんにも何かしらの変化があったみたいのでワクワクしています
落ち着いて思慮深いあきちゃんですがいざ体に意に反した変化が起きたらどんな反応するのかが楽しみです

続きがかなり気になりますのでどうかよろしくお願いしますね!

59LynN2:2010/06/22(火) 23:12:08
ふぁすとブラ <15>


 わたしは学校が終わると、あきちゃんの家へ行った。

 あきちゃんの家はこの付近としては大きな庭を持った、お金持ちという感じのする家である。それでいて、あきちゃんも、あきちゃんのおとうさん、おかあさんもあまりお金持ちっていう感じじゃないんだよね。見た目とか、いろんな人に対する態度とか。昔からのお金持ちってそういうものなのかしら。だからあきちゃんは上島さんのこと、気に入らないのかな?って思ったりする。
 門の呼び鈴を押すと、あきちゃんのおかあさんが出た。
「川越です。」
「あっ、さやかちゃん。......、ちょっと待っててね」
 あきちゃんのおかあさんはそういうと、どこかへ行ってしまったようだ。
 数分たってから、玄関の扉が開いて、見知らぬ女の人が顔を出した。
「さやちゃん、いらっしゃい」
「!?」
「わからない? あきほだよ」
「えっ!?」

 あきちゃんに連れられて、2階のあきちゃんの部屋へ行った。床に腰掛け、一息ついた後、話しかけた。
「まさかとは思ったけど、本当に大きくなったんだ」
「ふふっ、さやちゃんが大きくなったんだから、私も大きくなるわよ」
 というと、あきちゃんは立ち上がり、わたしの手を引っ張り、立ち上がるよううながした。わたしが立つと、あきちゃんはわたしの二の腕を軽くつかみ、密着するくらいにわたしを引き寄せた。目の前にあるのは......あきちゃんの口。
「!?」
「どうかしら?」
「......あきちゃん、大きい!」
 わたしともあきちゃんは大きくなる前は、ほとんど同じ背の高さだったのに......。
「......もしかして、とは思っていたけど、やっぱりさやちゃんより背が高くなってた」
「......知ってたの?」
「まぁ、身長を測った時に、176cmあったから......、そこまで背の高い女の子ってあまりいないでしょ? だから......」
「なんかずるい」
「ずるいって......私が願ってこうなった訳じゃないよぉ。本当に」
「......冗談だよ。あきちゃん、すごくきれい」
「......ありがとう」
 あきちゃんは手をわたしの後ろに回し、ぎゅっと抱きしめた。その時、胸に今まで感じたことのない圧迫感を感じた。あきちゃんの力がゆるくなった時に手を振りほどき、さりげなくあきちゃんの胸に手をあててみる。そのふくらみは片手では覆うことのできないくらい大きかった。きっとわたしのよりも......。
「......おっきいね」
「あっ! さ、さやちゃんはどのくらいあった? ブラのカップ」
「Eだったけど」
「私、測ってもらったらFだったの」
「やっぱりずるい!」

「あれはやっぱり魔法のブラだったのかねぇ?」
「あっ! さやちゃん、ごめん!」
「背と胸の大きさのことはもういいよ。個人差だってことで......」
「そうじゃなくて......、あの、ぶ、ブラなんだけどね、破けちゃった」
「えっ!?」
「ホントごめん。この身体になって、脱ごうとしたんだけど、腕が抜けなくて、肩がつりそうになって......、ホントごめん!」
 そういうとあきちゃんは紙袋の中からびりびりに裂けた布きれを取り出した。じっくり見ると、それが昨日あきちゃんに渡したブラであることが理解できた。
「こんなになっちゃって......、ごめん」
「もうブラじゃなくなっちゃったね」
「......うん」
「でも、わたしとあきちゃん以外でおとなにしたい人っている? わたしはいないけどなぁ。あきちゃんは?」
「わっ、私もいないよっ!」
「じゃ、いいじゃない」
「......ありがとう」

60急成長だいすき:2010/06/23(水) 07:54:27
そのびりびりに破れた布切れで、今度は
男の子を急成長は無理でしょうか?
以前に書いていた短編の少年の変化は
とても良かったです。

61名無しなメルモ:2010/06/23(水) 11:47:29
早速の更新ありがとうございます!
残念ながら(笑)あきほちゃんの変化もAPでしたが、たしかブラは洗い替えでもう一組あるはず
そちらはARではないかと期待してますのであきほちゃんが上島さんや由佳ちゃんに着けさせるのを期待してます(笑)
とにかくこの小説大好きですので続きを楽しみに待ってます!

62名無しなメルモ:2010/06/23(水) 22:48:34
あきほちゃんが気に入らない女の子にもう一つのブラを着けさせるのは見てみたいです
もちろん破れたブラも縫い直していろいろイタズラに使ってほしいですね
とにかく続きが気になります

63LynN2:2010/06/23(水) 22:57:46
ふぁすとブラ <16>


「で、やっぱり魔法のブラなのかしら」
「普通に考えたらそうじゃない? 私も今日、病院で検査してもらったけど、おかしな所は見つからなかったよ」
「もし、魔法のブラだったとして、それがなんでスーパーの下着売場に売ってたのかということと、なんでわたしたちだけがおとなになったのか、というのがよくわからないわ」
「誰かがさやちゃんを大人にしようとしたのかねぇ? ま、私はそれに便乗しただけだけど。魔法ってだけで非現実的なんだから、さやちゃんに買わせるために一個だけ置いてあってもおかしくないじゃない?」
「わ、わたし、早くおとなになりたいなんて思ったことないのに!」
「そーお?」
「......胸がもう少し大きかったらいいな、って思ったことは......あるけど......。」
「それだ! さやちゃんの願いを聞いた人が、胸が大きくなりたいイコール大人になりたい、って勘違いしたんじゃないの?」
「そんなばかな......」

「私たちって、他の人たちより早くおとなになっちゃって、他の人たちよりも早くおばさんになっちゃうのかな?」
「もうクラスのみんなはさやちゃんのこと、おばさんって思ってるかもよ」
「えーっ! そんなぁ!」
「もしかして、って言っただけ。それより早くおばさんにならないように注意していかなくちゃね」
「そうだね」
「それと......」
「それと?」
 突然あきちゃんがわたしを引き寄せ、ほっぺたをわたしのほっぺたにくっつけた。あきちゃんの「体温」がわたしへと伝わってくる。
「せっかく早く大人になれたんだから、オトナにしかできないことをやってみようよ!」
「......うんっ!」

<おわり>

64LynN2:2011/09/13(火) 22:13:55
おしねがさん

 わたしのおとうさんは半年前に交通事故で亡くなりました。
 今はおかあさんがパートで働いていて、なんとか生活できていますが、義務教育が終わる中学を卒業したら働いてね、って言われています。
 今は高校を卒業して就職しようとしても、なかなか就職先が見つからない、っていうらしいのに、中学しか出ていない子が就職できるのかしら、って今からゆううつです。

 学校から帰って、おかあさんはパートなので一人で家にいたら、玄関のチャイムがぴんぽーんと鳴ったので出てみると、とても背が高くて、昔のマンガでしか見たことないような縦じまのズボンのモーニングを着た男の人が立ってました。あまりにも背が高いので、どういう顔かよくわかりません。
「こんにちは。おしねが会のものです」
「......!?」
「ああ、おしねが会っていうのは、進学に困っている人に手を差し延べる非営利団体です」
「......はぁ」
「ちょっと入れてもらってもいいですか」
「は、はい」
 わたしが下がると、その男の人はドアをくぐるようにして玄関の中に入ってきました。頭が天井に着きそう。

「貴女は高校に進学したいのですね」
 そんなこと、友達の和美ちゃんぐらいにしか話していなかったのに、この人はどこからその話を知ったのだろうか?などと思いながらも、
「はい」
 と答えました。だって、本当のことだもの。
「では」
 とつぶやくと、ポケットから鎖のついた手のひらに載る大きさの時計を取り出し、握った手をわたしの目の前に突き出しました。そしておそらく日本語ではない言葉をつぶやき始めました。

 1分くらい経ったのでしょうか? 握った手のすきまから一瞬、光が漏れました。
 すると、こぶしが下に移動していきます。始めはおじさんが腕を動かしているのかと思ったのですが、わたしの背が伸びているみたいです。着ていたTシャツがきつくなってきて、おなかが見えるようになりました。おっぱいもふくらんできたみたいで、Tシャツがよりきつくなりました。下はフリースのパンツをはいていたので、きつくはなりませんでしたが、丈がかなり短くなったような......。あっ、パンツがきついです。両脇から腰を押さえつけられているような感じ。足と手と頭以外がぎゅっと締めつけられて......息をするのも大変な感じです。
 わたし、どうなっちゃったんだろうか。

 おじさんはわたしの変わった姿を見てにっこりと笑ったようでした。そして、
「明日からは高校へ通いなさい」
 と言うと、またドアをくぐるようにして玄関の外にでました。するとおじさんの姿が薄くなり、ふにゃっとゆがんだと思ったら、消えてしまいました。

 結局あの人は何者だったんだろう?と思いながら自分の部屋に戻りました。一歩踏み出すたびに腰は左右にふられるし、おっぱいも揺れて歩きにくかったです。
 自分の部屋に入ると、机が大きな物に替わってて、机の上には聞いたことのない教科の教科書が置いてありました。そして壁には近所の高校のブレザーの制服が吊してありました。
 わたし、まだ小学4年生だったんだけどなぁ。

<おわり>

65<削除>:<削除>
<削除>

66LynN2:2014/08/11(月) 21:25:10
タッチ! <1/4>


 エロマンガ雑誌のうしろのほう、へんな広告がいっぱい載ってるだろ!? 包茎手術のやつとか、まぁ、切実に思っているやつもいるとは思うけど、今回の話とは全然関係ない。オレ、あまりにもヒマだったんで、丹念にチェック入れてたんだ。へぇこんなへんなやつあるんだぁ、とか、これっ、いかにもサギだよなぁ、とか。
 そしたらこんなの見つけたんだ。

「キミはロリコン? 熟女好き?」

 っていう見出しが。
 そのとなりには見出しより二まわりほど小さい文字で、

「これさえあればキミの彼女も子供に! 熟女に!」

 と書いてあった。本文を読んでみると、どうやら魔法の杖というやつらしい。小さい写真が載っていたが、木のような色で断面が円形で、いっしょに写ってる手の大きさからすると、指揮棒のような感じだった。

 ふっ、と鼻で笑って終わりにしてしまうのが普通だけど......ちょっと気になる。そうだよ、俺は自慢じゃないが、小さい子が好きだ。街を歩いてて目が行ってしまうのは、ナイスバディな娘じゃなくて、小さい子。最近はジーンズやパンツを履いてる子が多いのだけれど、ミニのフレアースカートとか履いてる子を見るとつい見とれてしまう。そういう子に限っては足もすらっとしててきれいなんだよね。あどけない顔をした子が友達と話しながら背中のランドセルをふりふりさせていたりするともうたまりません。そうか、これさえあれば、(見た目が)小さい子と友達になったり、あれこれすることも可能なんだ。

 インチキだと思いつつ忘れられず、19800円という俺の1か月の食費に匹敵する値段もちと躊躇するのだけども、三日三晩考えて買うことに決めた。まぁ、パチンコやキャラくじに金を注ぎ込むのと大して代わりないな、という気がしたので。


 購入希望のメールを送って1週間ほどで振込用紙が送られてきた。これがコンビニで振り込めないときた。銀行で振り込んだが、異様に待たされた上に648円もの法外な手数料を取られた。なんかヤになってきた。これでハズレを引いた日にゃ......。

 2週間ほどして送られてきたゆうパックは細長い箱だった。開けると中からプチプチの塊が出てきた。持ち上げると妙に軽い。プチプチを丹念に見回すと、セロテープで端を固定してあったので、丁寧に剥がすと、中から菜箸のような薄茶色の棒が出てきた。先が細く、テーパー状になっているので、2本あったら本当に箸として使うやつがいるに違いない。これが本当に魔法の杖なのか? 20448円も使ったのに。

 杖を取った後の箱の中には一枚の紙が入っているだけで、それは一応取扱説明書のようだった。
 それには、杖を強く握り、年齢を変えたい相手の変化後の姿を思い浮かべながら、

「ヤーチャイ、マーバットン、プリンタイオフ」

と呪文を唱える。
すると杖の先に光の珠が発生するので、杖を振って、それを相手にぶつけると、魔法が発動し、変化する、のだそうだ。なんか難しいな。

 いきなり実践するのは、失敗したらアレだし、そもそも本当に魔法の杖なのか確かめなければ......ということで実験台を探す。が、何で試せばいいのかが思いつかない。変化後の姿を思い浮かべるというのがかなりネックだった。う〜ん、どうすればいいんだろ。
 うんうん考えていたら腹が減ってきた。時計を見たらもう昼を過ぎているじゃないか。買い置きの袋麺を部屋の片隅に転がっているレジ袋から取り出して、鍋をコンロにかけた。
 駅前のスーパーのタイムサービスで安く売っていた卵を割って、ラーメンの完成。この時期には結構暑くて、食べるだけでも大変だけど、コストパフォーマンスを考えたらこれが一番いいし、夏バテにもならない気がする。
 ラーメンをすすってたら、砕けた白身が麺と一緒に口の中に入ってきて......ひらめいた。卵でやってみよう。善は急げ、慌ててラーメンをお腹の中に導いた。

67LynN2:2014/08/12(火) 20:14:28
タッチ! <2/4>


 冷蔵庫から卵を1個取り出し、テーブルの上に置いた。杖を握り、ニワトリの姿を思い浮かべる。うん、めんどりがいいなぁ。毎日卵を産んでくれたら食費が助かる。
「ヤーチャイ、マーバットン、プリンタイオフ!」
 呪文を唱えたら杖がぼぅっと光り出し、光は杖の先に移動していって、先っぽで珠になった。目標物がすぐ手元にあるので、手首で杖を振ると、光の珠は杖からすぽっと抜け、よたよたと動きながら卵へと吸い込まれていった。
 しばらく観察したが、卵はなんの変化もしなかった。なんでだろうとしばし考えていたらはたと気がついた。これは無精卵なんだ。
 えっ、そう考えると、スーパーで売ってる卵に有精卵なんてあるのか? なんか自分のやってることが無意味に思えてきて、杖をぽいっと投げて、ごろんと寝ころんだ。
 頭がもやもやしてきたのでごろごろしてたらいつの間にかに寝てしまい、気がついたらもう夕方になっていた。コンビニのバイトに行かなきゃ、

 コンビニのバイトをだらだらと過ごして、朝、アパートに戻ってきたら、昨日、ほうり投げた杖が目に入った。
 こんなの買ってバカみたいだなぁって思いたかったけど、それなりの生活費を削って買ったので、割り切れなかった。そこで冷蔵庫にあった卵を全部持ってきて、やけくそになって杖を振り続けた。
 すると、最後のひとつが光を吸い込んで数秒後にことっと振れるように動いた。もしや、と、じっと観察すると、卵は小刻みに動くようになった。が、それ以上にはならなかった。もしかして、また失敗なのかと落胆するところで、がっがっがっと大きく動き始めた。もしや、身動きできなくて暴れているのでは? もう少し観察し続けると、卵の一部分にひびが入って、黄色いくちばしが見えた。あぁ、これは、身体が急に大きくなってしまったため、殻をうまく割って出ることができなかったんだな、と気がついた。そうと判れば、激しく動く卵を手に取り、割れたところからていねいに殻を剥がしていった。
 半分くらい破壊できたところで、中身の黄色い物体はころりと床に落ちて、ぐんぐん大きくなっていった。黄色い産毛の中から白い芯のある立派な羽が出てきたなと思う間もなく産毛は抜け落ちていって、白いものへと変わっていった。さらにそれは大きくなり、頭の上には赤いものが出現し、尾っぽには立派な飾り羽も付き、最終的には背の丈30センチ以上あるおんどりになった。あれ?めんどりを思い浮かべたのになぁ......。
 おんどりはオレを見ると、すり寄ってきて、こっこっことまるで甘えているような声を出した。あれ? こいつ、オレのこと、親だと思っているのか? カモとかは初めて見たものを親だと思うっていう話を聞いたことあるけど、ニワトリもそうなのか?
 はっきりいって卵を産まないおんどりなんて、穀潰し以外の何者でもないのだけれども、今まで頼られることがなかったので......妙にうれしい。いざという時にお腹を満たすために手に入れていたパンの耳の乾いているところを指先で砕いて、皿の上にのせると、一心不乱に突っついていた。か、可愛いじゃないか。もうペットとして飼うしかないじゃないか。

 ちょっとうれしくて、一瞬どうしようかと思ったけど、夜勤明けで非常に眠い。思考もかなり鈍くなってきたので、寝ることにした。というか、ちょっとごろんと畳の上に寝っ転がったら、寝てしまった。
 気がついたとき、もう日の光は少し黄色がかっていた。あっ、ちょっと寝過ぎた、と思ったが、今日は幸いに?バイトは入ってない。むくっと起きあがったとき、手に羽根が触れた。羽根はぐいっと動いて手をかわし、こちらに向かって、コケコッコ、と鳴いた。オレに寄り添って寝ていたようだ。ホントにかわいい奴。

 バイトがないとはいえ、ゆっくりしてると日が暮れてしまう。今日はこの魔法の杖を買った目的を果たすと決めているのだから。
 美女はきっと子どもの頃からかわいかったに違いない。子どもになってしまったら、もしかしたらお友達になれるかもしれない。

68名無しなメルモ:2014/08/13(水) 06:44:42
>>67
すごくおもしろいです!
最初は美女の年齢をうまくコントロール出来ずに赤ちゃんにしてしまったりいろいろ試行錯誤しながら、というのを期待しています。

69LynN2:2014/08/13(水) 21:36:14
感想ありがとうございます。
たぶん、ご期待にはそえないと思います。すみません。

70LynN2:2014/08/13(水) 21:37:08
タッチ! <3/4>


 家から歩いて10分ほどの所にある公園は、かなりデカく、駅へ向かう人たちがショートカットに使うので、静かではあるが、無人になることはほとんどない。オレは公園の中心にある噴水広場に行き、噴水の縁に腰をかけて周りを見回した。
 鬼ごっこでもしているのか?数人の子ども達が駆け回っている。ベンチには営業で疲れたのかくたびれたおやじが腰かけて居眠りをしている。うーん、ターゲットになりそうな女はいないなぁ......。
 10分くらいぼーっとしてると、カツカツとヒールで音をたてて、なかなかのスピードで歩いてくる女性が来た。わき目もふらず前をにらみつけるように歩く姿はなかなかりりしくて美しい。振り回す足は太過ぎず細過ぎずなまめかしいカーブを描いている。スタイルもなかなか良さそうだ。胸もかなりの主張をしている。ま、オレはその姿にはあまりグッとこないけどな。きっとこの娘なら子どもの頃も可愛かったに違いない。
 オレはバッグより杖を取り出して右手で杖の下のほうを握り、あの娘の園児だった頃の姿を予想した。髪は長く、黒くつやつやしている。目は今のようににらみつけてないなら、以外と大きくぱっちりしている。ほっぺは今よりぷっくりしてて、鼻は今でもそれほど主張いていないが、それよりも目立たない感じ。身体はほっそりとしているが、お腹はぽっこりとしてる。手足は細くて、動くととても長く見える。

「ヤーチャイ、マーバットン、プリンタイオフ!」

 杖の先端が光り出し、珠の形へと変化していった。やった、オレの妄想がうまくいっている! オレが右手を振ると、杖の先の光の珠は杖からすぽっと抜け、ブレることなく女性の方へ飛んでいった。女性は何かが自分へ向かってくるのを察知して、立ち止まった。肩に背負っていたトートバッグを前に突き出し、盾にしようとしたが、珠はバッグを余裕で貫通し、女性の身体に吸い込まれていった。一瞬、女性の身体が光ったように見えた。
 それから数秒、女性は全く動かなかったので、失敗か?と思い始めた矢先、トートバッグが地面に落ちた。力が入らなくなったのか、腕をだらりと下げて、ぶらぶらと揺らしていた。顔を見ると、目はどこを見ているのかが判らないし、口は半開きになっていた。美人が台無しだな。
 女性の表情ばかりを観察していたので気づくのが遅れたが、なんか二周りくらい小さくなっていないか?比較するものが側にないので、気分的なものかもしれないが......。いや、いつの間にか袖から出ている手がかなり短くなっている。間違いない! 小さくなってる!!
 女性は直立のまま、どんどん背が低くなっていった。ある程度の背丈になった時、すとんとスカートが地面に落ちた。しかしもうその時はかなり小さかったので、ブラウスがワンピースのようになっていたし、大人用のパンツが収縮性抜群らしく、下半身が露出することはなかった。
 身体に対して大きくなってしまったハイヒールの上でバランスをとるのが不可能になったのか、ころりと転んだ。むくりと起き上がったが、今度はしりもちをついた。



 オレは保護すべく彼女に近づいていくと、彼女は悲しそうな、怒ったような、なんとも表現しづらい顔をしてオレを見つめてきた。自分をこんな姿にした犯人がオレだって解っているみたいだ。そんな顔をしないでくれよ。悪いようにはしないからよ。一緒に遊ぼうよ。ウチにはかわいいおんどりもいるんだぜ。きっと気にいるよ。
 彼女はオレが側に来ると、オレの脚に掴まって立ち上がろうとした。ん?もう歩けるくらいなのか? いや、そんなに小さくしたつもりはないんだが。
 彼女は、オレの脚に掴まりながら、ゆっくりとした動きで、ついにたっちした。そしてオレを見上げながら、ぴょんぴょんとジャンプを始めた。転ばないようにか、左手はオレの脚に掴まったまま、右手を高く掲げて、手のひらをこちらに向けてくる。まるでハイタッチを求めているようだ。ん?なんだろう? だが優しいオレはその求めに応ずることにした。

ぺちっ!

71名無しなメルモ:2014/08/14(木) 09:30:52
気の強そうなOLがよちよち歩きの幼児に戻るシーンに感動しました!!
しかも自分を若返らせた犯人だと分かって睨み付けてる姿に激しく興奮しましたね。
続き楽しみに待ってます!!

72LynN2:2014/08/14(木) 22:17:42
感想ありがとうございます。
ARは書きなれてないので難しいです。

73LynN2:2014/08/14(木) 22:18:21
タッチ! <4/4>


 オレが右手を彼女へ差し出すと、彼女は的確にオレの手のひらを叩いた。んっ、かわいいなぁ、と、思った間もなく、オレの頭の中を「キーン」という音が通り過ぎ、それと同時に身体から力が抜けていくように感じた。何だ、貧血か? まぁ、最近はろくなもん喰ってないからかなぁ? 目も霞んで見えるぞ。目をごしごしとこすっていると、少し見えるようになったが、目の前の女の子、彼女がさっきより大きくなっているような気が......。さっきまではオレのすねを掴んでいたはずなのに今はオレの腰を掴んでる。んっ? それどころじゃないぞ、見てわかるくらいぐんぐんと背が伸びてきている。オレが呆けている間に身長がオレと同じくらいになったぞ。......でも変だ。魔法の杖を使う前の彼女は意外と背が高くて、日本人の男の平均身長よりやや低いオレとどっこいどっこいだったはずだ。でも目の前にいる彼女は、確かにオレと同じくらいの身長だが、見た目が......小学生高学年くらいにしか見えない。

 身体に力が入らず、彼女の変化を観察するくらいしかできないオレに、状況を把握するきっかけが訪れた。なんと、ズボンがずり落ちたのだ。えっ、そんなにベルトを緩くしていた訳じゃないのになぁ、と引き上げようと下を見ると、トランクスの丈が膝下まであり、裾からはまるで子供のような細い足が出ていた。あぁ、オレが若返っているのか。

 納得できないようなことを無理に納得している頃、彼女はさらに背が伸び、胸もびっくりするほど大きく膨れ上がっていった。目の前には脂肪が付き、なまめかしいカーブを描いた足があり、子供好きのオレでも素直にきれいだど思った。足をしげしげと眺めていると、バランスを崩し、地面にぺたりと尻餅をついた。はっとなって、自分の身体を見回すと、どう見ても保育園にすら預けられないくらいの年齢にしか見えなかった。

 彼女はオレに一瞥をくれると、腰に手をあて、パンツを引っ張り始めた。小さくなった時に位置ズレしたのだろう。何度か腰を振った。次にブラジャーに手をかけた。ブラは完全に位置がずれており、はっきりいって、オレの位置からだと乳首が丸見えなのだが、ブラウスは脱げなかったので、他の人からは見えないだろう、というか、胸は隠せてても、パンツは他の人からもろ見えだと思う。まぁ、そんなに人がいるわけではないのだが。ブラはずらしても復旧が難しいのか、ホックに手を掛け、一瞬外して、身体を揺すった後、またはめ直した。ストラップを片方ずつ引っ張って位置合わせをし、これまた片方ずつカップの中に手を突っ込み、脇の肉を集めてくると、巨大なバストがさらに巨大になった。続いてブラウスを整えた後、落っこちたスカートを引き上げて履き直した。ストッキングのしわを丁寧にとった後、ハイヒールを履いて、大体元の姿に戻った。

 彼女はしゃがむとオレに顔を近づける。
「全く、油断も隙もないわね!」

......?

「あぁ、あなたが子供になったのは、魔法の効果をあなたに移したからよ」

......??

「さっきタッチしたでしょ?」
 と、呟くと、立ち上がり、周りを見回し、魔法の杖を拾い上げた。
「これは没収ね」
 そういわれたどころで、オレには抵抗のしようもない。
 ......ただ、心の底からしゃべりたい一言が沸き上がってきた。両手をあげて、勇気を出して声を発した。

「だっこ」


<おわり>

74名無しなメルモ:2014/08/15(金) 22:06:41
>>73
最高に興奮しました。
幼児に戻された主人公の続きを読みたいです。

75<削除しました>:<削除しました>
<削除しました>

76LynN2:2016/02/21(日) 21:22:03
或る日 <1/3>


 もう少しで夏休み、という夕方、僕は一人、教室の自分の机に座ってラノベを読んでいたんだ。
 僕の通う学校は幸いなことに教室にエアコンが付いていたし、入学してから友達もできなかったんで、どこかへ行くくらいなら教室でラノベを読んでいたほうが涼しいし、楽しい。

 ガラガラ、と戸が開いて、ゴリラ顔の男が顔を出す。教務主任の多田だ。
「おーい、あと1時間くらいでエアコン切るからな、帰れよ!」
「はーい、わかりました」
 とりあえず、相手が納得しそうな返事をすると、ゴリラ顔は顔色を全く変えずに出ていった。
 まぁ、面倒が過ぎればいいや、と思いつつ、ゴリラの話は本当だろうから、どこかへ退散しないと。コーヒーショップが一番いいんだけど、高校生のこづかいじゃ毎日入り浸るわけにいかないし……。
 と、思いつつも再びラノベを広げて読み始める。

「ねぇ、本読んでて楽しい?」
 横から声がする。あれ? この教室には僕しかいなかったのに。
「ねぇ、無視しないでよ!」
 おそるおそる横を見ると、すぐそばに女の子が立っていた。服装はこの高校の制服だったから、この学校の生徒だと思うんだけど。
「君は?」
 女の子はそれを聞いて口を尖らせた。
「君、って、そんな言い方ないんじゃない? 同じクラスなのに」
「えっ、そうだったっけ?」
「川島、川島やよいだよ。木村君。」
「あ、あぁ」
「やっぱり。木村君、クラスの子の名前くらい覚えておくもんだよ、たとえ嫌いとか、興味がない子でも」
「そうなの?」
「そうだよ。クラスメイトである以上、年に何度か係わることがあるんだから」
「でも……」
「言いたいことはわかるよ。木村君が友達いないし、作る気も無さそうだし」
「……」
「ご不満?」
「そんなの判るのかよ!」
「わかるよ。ボクも友達いないもん!」
「えっ? そうなの?」
「そうだよ。そうでなきゃ、ほとんど人がいない学校をうろうろなんてしてないでしょ?」
「……うん」
「で、ひとりぽつんと教室で読書にいそしむ男の子がいたから、声をかけてみたって訳よ。で、本読んでて楽しい?」
「楽しいって程じゃないけど……、何もしないよりはいいかな」
「そう。で、どんな本なの? えっちな本?」
「えっちなって、ラノベだよ。女の子が読むにはちょっとえっちかもしれないけど」
「ふうん?」
 川島さんはラノベを持ってる僕の右腕に手を当ててきた。彼女の手はひんやりとしていた。しゃべり慣れない女の子との会話で火照った僕のからだに心地いい。
「うーーーん、うん? 木村君、ロリコンなの?」
 突然、思いもしない言葉を言われて、ちょっとたじろいだ。そして弁明する。
「ぼ、僕はロリコンじゃないけど、ただ、たまたま今読んでいるラノベが異世界物で、異世界に行った高校生の女の子が勇者となる過程で、伝説の宝剣の所有資格を満たすために身体が若返ってしまったのが、意外と気に入ってはいるんだけど……。その程度だけど……??? ……ホントだよ!」
「そーかぁ、じゃあ試してみようか?」
「試す? どうやって?」
「こーやってだけど」

 先ほどから川島さんの手は僕の右腕に手を当ててたままだったのだけど、さっきまでは川島さんの手はひんやりとしていたのに、今度はカイロのように人の体温よりずっと高い熱を発し始めた。どうなったんだろうと川島さんの顔を見ると、目が合って、にっこりと笑顔を返してきた。
 のだが、その後すぐに笑顔は消えて、苦しそうな顔に変わった。
「どうしたの?」
「……」
 か細い声で返事を返す。ほんとに大丈夫なのか?
 左の手を僕の右腕に当てている川島さんの乗せると、熱いというよりか、暖かかった。
 再び川島さんの顔を見ると、心なしか少し幼く見えた。背も少し縮んでいるのは気のせいか?

77名無しなメルモ:2016/02/22(月) 01:00:37
期待

78名無しなメルモ:2016/02/22(月) 14:13:38
いいですね!

79LynN2:2016/02/22(月) 21:27:28
或る日 <2/3>


「気のせいじゃないよ」
 まるで僕の心を読んだかのように川島さんが答える。
「そう、木村君の心を読んだんだよ。さっきもロリコンだって言っただろ」
 だからロリコンじゃないって!
「ふふっ、別に責めているわけじゃないよ」
えっ、口に出してないのに。
「だから言ったろ、木村君の心を読んたって。ボクはね、心を読める人の気持ちに体が同調して、変化するんだ。いや、する時もある、って感じだけれども。木村君とはかなりいい感じみたいだ」
「そう、なんだ。でも、そんなこと……」
「気持ち悪いかい? まぁ、でもそれが普通の人の反応だね」
「……」
「だから友達は作らないでいたんだ。後で嫌われるのが嫌だったから」
「……」
 僕がなんて答えていいかわからなくて、黙っていたのに、川島さんはそれまでの苦痛に耐えてる顔から、次第にニッコリとした顔に変わっていった。
「うーん、木村君の気持ちは、特にボクに合うようだ。何か気持ちが安らいできたよ」
 川島さんが話している最中に、川島さんの背が急にすとんと落ちたように、低くなった。もう立ったままで、机の上にあごを乗せられるくらいだ。もしかしてしゃがんでいるんじゃないかと思って、足元を見たら、普通に立っていて、制服のスカートが床に拡がっていた。ブラウスがワンピースのように下半身を隠していて、ブラウスから出てる足は痛ましいくらいほっそりしていた。
「ははっ、縮んじゃった」
 川島さんは照れながらつぶやく。
「すごい、ね……。」
「もうっ、すっかりロリータだよ! やっぱり木村君、ロリコンじゃん」
 川島さんは身体を大きく手を振ってがっかり感を示そうとしたみたいだが、何が動きが変だ。そしたら盛んに身体を左右に振り始め、そして止まった。ちょっと不機嫌な顔。
「もう、ぶ、ブラが変な感じに引っかかってるんだよ! 気持ち悪い! 袖も中途半端な長さになっちゃったし!」
 そう言うと、ちっちゃな手でブラウスのボタンを外し始めた。指が短くなってうまくいかないのか、ひとつのボタンにも結構時間がかかってる。だからといって、手伝うわけにもいかないし……。
 川島さんは、なんとかすべてのボタンを外し、ブラウスを脱いだ。辛うじて片っぽのストラップが肩に引っかかって状態を維持しているだけのブラジャーが顔を出す。それも気に入らないのか、ストラップを肩から外すと、ブラジャーは足元に落ちた。パンツは……伸縮性がいいみたいなので、ちゃんと位置を維持していた。
 川島さんは腕をぶんぶんと振り、身体を揺すると、
「なんか身体が軽いわ!」
 と言いながら、教室をスキップしたり、ぴょんぴょん跳ねたりした。ほんとに子供になっちゃったみたいだ。かわいいけど……。
 川島さんは、僕がじっと見ているのを察したのか、僕のところに戻ってくると、
「やーね、ロリコンだから仕方ないけど……、ボク以外の子供をじっくり見てると警察に連れてかれちゃうよ?」
「川島さんは見てていいんだ」
「まぁ、乗りかかった船っていうやつですか? どうせなら普段のボクを見ててくれればいいのに」
 そんなこと言われちゃうと、さっきまでの制服姿の川島さんが脳裏に浮かんできた。背はそれほど低くはないけど、僕よりは低くて、ほっそりとしてて、胸もほっそりついででささやかな感じだったけど、大人になったらもう少しは大きくなるのかな???
「エッチ!」
「えっ!」
「君のエロい妄想がどんどん入ってくるよ? ロリコンだと思ってたけど、女なら何でもいいのかね?」
「いや、そういうわけじゃ……」
「……そう、私に興味があるってわけね。さっきまでクラスメートであることすら知らなかったくせに!」
「……ごめん」
「……まぁ、いいよ。ボクも、なんとなく、君、木村君が気になって近づいてみたんだ。そしたらかなり相性よかったみたいだったし……」
「う、うん、へんな言い方かもしれないけど、今は川島さんに興味津々なんだ」
「ありがとう。……で、また身体が変化しそうなんだ」
「そうなの?」
 川島さんは、小さな手で僕の手を握ってきた。川島さんの手はさっきみたいにカイロのように熱を発していた。顔はさっきと違って安らかな笑顔だった。

80名無しなメルモ:2016/02/23(火) 12:40:42
>>79
シチュエーションいいですね!
(勝手な妄想ですが、立ったまま机にあごが乗せられると言うことは3-4歳
(机の高さが1号だとして)90-100cm程度の身長ということですかね)

81LynN2:2016/02/23(火) 22:15:10
或る日 <3/3>


 川島さんの背は少しずつ伸びていって、ある程度の高さになると、ほっそりとした身体が膨らんできた。胸がちょっと尖ってきたと思ったら、ぷくっと膨らんで、それもある程度の大きさになると、ちょっと重力の影響を受けて身体からぶら下がって、実っているという表現がぴったりくる感じになった。下のほうを見ると、先ほど脱げなかったバンツが悲鳴を上げているかのごとく左右に引っ張られ、腰に食い込んでいた。顔を見ようとしたら、顔が僕の顔よりも少し上にあった。あれ、川島さんって、僕より背が高かったっけ?
「んっ! なんか、木村君より大きくなっちゃったみたい。木村君、ロリコンかと思ったら、大きい女も好きなの? ホント、女なら何でもいいんだね!」
「いや、……そんな訳では……、何でだろう?」
「胸も大きくなっちゃった。あんまり大きくなかったのを哀れんでくれたのかな?」
「いや……」
「まぁ、いいや」
川島さんは僕の頭に腕を回すと、そのまま腕を締めてきた。つまりは……僕の顔は川島さんの胸に押し付けられたわけで……。
「どう? 大きい?」
「んっ、んっ、んんんっ〜」
「もう、なに言ってるの!?」
 あきれた顔をして、川島さんは腕を緩めたので、僕はやっと息をすることができた。大きく息をすると、何か甘酸っぱいような、芳しい香りが鼻をくすぐる。
「木村君、おっぱい好き?」
「……う、うん」
「やっぱり? なんかとーっても甘えたい感じだったよ?」
 そう言うと、川島さんの背はまた伸び始めた。あっという間に天井に着くくらいの身長になった。足がかなり長くなって、僕を跨げるくらいになった。今までなんとか状態を維持してたパンツが断末魔を迎えた。胸も片側が僕の頭くらいあるんじゃないかなぁ。
 ぼーっと観察してたら、手が両側から接近してきて、上半身を掴まれた。そのまま僕は持ち上げられる。そして抱き人形のように抱かれた。というか、胸に押し付けられた。まぁ、なんと言えばいいのか……、気持ちいい、と言えばいいのか。
「木村君、赤ちゃんみたい」
 そんなこと言われたら、返す言葉はこれしかない。
「ママ……」
 つぶやくと、川島さんは破顔一笑して、さらに強い力で僕を抱きしめる。
 そして、次第にその力は弱くなり、顔の位置まで持ち上げられた。目を閉じて、唇を合わせる。
 そして、ちょっと顔を離して、見つめあった。
 そしたら、川島さんがあら? という感じの顔をして、
「木村君の……膨らんでるよ!」
 普通、こんな状況ならそうなるよ。
「木村君、ボクと……したい?」


ドンドン


 突然ドアが外から強く叩かれた。川島さんはびっくりしたのだろう。突然、僕は落下して、足に衝撃が走り、耐えられずに尻餅をついた。
「帰れよ!」
 外から教務主任の多田が叫ぶ。
 もしかしたら中に入ってくるんじゃ? もし大きな川島さんを見られたら? なんて答えたらいいんだろう?

 暫くの沈黙があった後、多田はもう一度、
「帰れよ!」
 と言って、バタバタと大きな足音をたてて去っていった。

 よかった!
 僕は大きくため息をつく。
「川島さん! よかったね!」
 周りを見回したが、川島さんはいない。
「川島さん?」
 叫ぶと、机の影にしゃがんで隠れていたと思われる川島さんが、ひょっこりと顔を出す。 立ち上がった姿は、変化する前の、僕よりちょっと背が低く、胸も……控えめな普通の高校生に戻っていた。服は全く着ていないけど。

「川島さん、大丈夫?」
 川島さんは、僕のつぶやきを無視して、いきなり抱きついてきた。
「ボクと木村君、スゴく相性がいいよ!」
 女の子のすべすべした肌触りに、ちょっと気持ちよくなって、返答しないでいたら、
「ねぇ!」
 川島さんは、ちょっと語気を荒げた。
「あっ、ごめん!」
 川島さんはにっこりと笑い、
「ねぇ、私の家、夜遅くならないと親が帰って来ないんだけど……、今の続きやらない?」


<おわり>

82LynN2:2016/02/23(火) 22:16:10
読んでくださってありがとうございます。

身長については、あんまり考えてないんですよね。
小さいか、大きいか位しか。
まぁ、天井に着くくらいの身長では、身長150〜160cmの人は跨げないよなぁ、とは思いましたですけど(笑)。

83LynN2:2016/06/08(水) 22:04:18
カードキャプテンささら <1/3>


 わたし、高月ささら。
 ただの小学四年生、のつもりだったんだけど、魔法が使えるようになっちゃった。
 ある日、全くぬいぐるみにしか見えない、ケラちゃんっていう名前の生き物?がやってきて、わたしには魔法を使う能力があるっていうの。正確には、この世の中にはホーガンカードっていう魔法のカードがあって、そのカードをあやつる力がわたしにはあるっていうこと。わたしみたいにホーガンカードをうまく統率できる人のことを、「カードキャプテン」って、ケラちゃんは呼んでたね。
 ぬいぐるみが流暢に日本語をしゃべるのすらびっくりしているのに、わたしが魔法を使えるなんてありえないわ、って思ってたのに、意外とご近所にはその魔法のカードが潜んでいて(ケラちゃんがいうには、わたしが魔法を使う能力が高いので、惹かれて集まってきているらしい)、カードっていっても、人に使われるときだけカードの姿をしているだけで、単独でいるときは妖精というか、精霊というか、人とか動物の姿をしているのだけど、風や水をあやつるカードは、向こうからやってきて、仲間になってくれた。
 仲間になったカードを使って、ご近所に潜んでいるカードを捕まえ、また、わたしの力として使っていく訳だ。
 んで、どんどん強くなっていくわたしの力は、何に使うのかといえば、特段使い道はない、訳で、なんでカードを集めなくちゃいけないのか?と思うのだけど、ケラちゃんは、カード集めるの、楽しいでしょ?というだけで……、ちょっと怪しいかも。まぁ、今楽しければいいのかなぁ。

 今日は特に何もすることもなく、学校が終わってからまっすぐ家に帰って、家でおやつを食べながら、ボーっとしていたら、呼び鈴がピンポンと鳴った。
 あれっ? 誰かしら? と思いながら玄関の戸を開けると、年は30前後くらいの美女が立っていた。顔はもちろんながら、胸や腰もかなり豊かで、男好きな感じの風貌だ。

 その美女は、わたしを見ると、
「ささらちゃん! 助けてほしいの!」
 とつぶやいた。
 はぁ〜? なんでわたしの名前を知っているの?
「私、たまよよ! 板部岡たまよ」
 えっ、たまよちゃんっていったら、わたしと同い年の、すごいかわいい子。わたしは親友だと思っているんだけど、彼女はわたしのことを恋人だと思っているみたいなんだけどね。ちょっと引くわ〜。
 30歳くらいのおばさ……おねえさんがたまよちゃんだなんて?
 私の疑わしく見ている顔色を見て、
「本当にたまよなの! 信じて!」
 と、食い下がる。
 そのやり取りを陰から見ていたケラちゃんが出てきて、話に割り込んできた。
「ホントにたまよかどうかはわからんけど、ホーガンカードのにおいがするよ」
「そうなの?」
「そうよ! きっとホーガンカードのせいよ! だって、学校の帰りに変な女の人に話しかけられたら、こんな姿になっちゃったんだもの」
 そうだった。たまよちゃんにだけはホーガンカードの話をしてたし、捕まえにいくときも同行してもらっていた(勝手について来てただけだけど)んだった。じゃ、本当にこのおば……おねえさんはたまよちゃんなのか。
「背が伸びて、スタイルがよくなるのかと思ったら、胸やおしりが無駄に大きくて、こんなにぶよぶよになっちゃった」
 と、いって、わたしの手を引っ張り、無理やり胸に押し付けようとした。間違いない、たまよちゃんだ。
「わかったよ、カードのせいみたいだから、捕まえにいこう」
「さすが、ささらちゃんですの」

84LynN2:2016/06/09(木) 22:30:39
カードキャプテンささら <2/3>


 魔法を他の人に見られるわけにはいかないので(変人と思われたらいやなので)、暗くなってから出かけた。
 たまよちゃんは家の近くの路上でホーガンカードと出会ったらしい。
 まだいるのかな?と思いつつ、たまよちゃんに道案内してもらって現地に行くと、なんとたまよちゃんの家から100メートルも離れていない。道の両側には高い壁が立ち並ぶ、いかにも高級住宅街である。
 こんなところで?と、一瞬思ったが、ケラちゃんが、
「ホーガンカードの気配がする」
 と声をかけてきた。いわれなくてもわたしも感じてる。
 70〜80メートル先の道端がぼうっと怪しく光りだすと、その光は女性の姿へと変わっていった。その姿は、ギリシャの彫刻のような白い布を巻きつけた感じの服を着ているが、大きく胸元が開いていて、胸の巨大さを見せつけていた。身長は170センチくらいで、足は長く、メリハリはあるが、全般的に脂肪が乗っているような身体で、まさにグラマラスというものはこういうものだ、という見本のようだった。

 ささらはカードの束を左手に持ち、その上に右手を載せた。カードが鈍く光りだす。
「あのカードの動きを止めて! ウインドっ!」
 叫びながら右手をカードを飛ばすように前方へ振り出すと、その動きに合わせてカードから光るものが飛び出した。その光は進むにつれて、上半身が女性のような形を取り、下半身は飛行機雲のように細長い物体となって尾を引き、人の体を成しているカードの方へ向かっていった。
 ウインドのカードはスピードを緩めずに謎のカードへ巻きついていったが、ある程度巻きついたところで、謎のカードはにっこり笑うと、姿が薄くなり、霧のように消えてしまった。ウインドは困惑の顔を見せた。
「あれ? どこに行ったんだろう?」
「意外と賢そうだね」
「そうみたい。ウインドっ、戻って!」
 ウインドのカードは腑に落ちないといった顔をしながら、飛び出した時と比べてゆっくりとささらの持つカードへと戻っていった。
 それを見計らったかのように、今度はささら達のいる場所から50メートルくらいの道端が怪しく光りだし、先ほどの謎のカードが実体化した。
「今度こそ! ウォーターっ! いけーっ!」
 ささらの持つカードから、また光る物体が飛び出していった。今度も上半身が女性のような形になっているが、続く下半身の部分は強力な水流のような形態で、辺りにしぶきを撒き散らしていった。
 ウォーターのカードはまっすぐ謎のカードに向かっていき、体当たりをしようとしたが、直前に謎のカードが先ほどと同様に姿を消してしまったので、数10メートル、オーバーランをして、向きを変えた。
「まただ! どうしたらいいんだろう?」
「ささらっ! 横に!」
 ケラちゃんが叫ぶ。
 はっとして横を見ると、すでに右横1メートルくらいのところに謎のカードが実体化していた。
 謎のカードを凝視すると、にっこりと微笑んできた。身構えようとしたが、体が動かない。
 彼女はゆっくりと近づいてきて、かがむと、ささらのおでこにキスをした。そしてまたにっこりと笑う。
 すると、キスをされたおでこが発熱してきた。そしてその熱が顔に、首に、胸に、腕に、おなかに、足へと移っていき、全身がほてった感じになった。何か変な感じで、考えることもままならない。
 しばらくすると、ささらの背が伸び始めた。特に足の伸び方が顕著で、制服のスカートはひざが隠れるくらいだったのに、今は太ももが露わになっている。スカートの中に突っ込んであったブラウスの裾がゆっくりと引っ張り出される。ブラウスの肩がぴっちりと張った状態になり、肩幅が広がる力に勝てずに、袖の縫い目から破れていった。
 急に足に痛みを感じて、右足を持ち上げようとしたら、しりもちをついた。足を見ると、靴の大きさに比べて靴から出ている甲の部分がかなり大きく見えた。あわてて靴を脱ごうとしたが、紐がうまく解けない。悪戦苦闘して、何とか両方の靴を脱ぎ、立ち上がったら、心配したのか、たまよちゃんがそばに来ていた。しかし、たまよちゃんは大人の身体になったはずなのに私より背が低かった。そっか、わたしも謎のカードの力で大人になっているのか。

85LynN2:2016/06/11(土) 09:09:56
カードキャプテンささら <3/3>


 身体を見回すと、たまよちゃんはおば……お姉さんになったのに、わたしは背が伸びただけなのか? などと思っていると、胸に不思議な刺激を感じ始めた。
 じわじわと、さっきほてった時と違う、刺激が胸の先からおなかへ、そして股へと拡がっていった。
 股の刺激が、今までに感じたことのないような刺激で、手で触れて見たくなった。でもここはお外で、みんながいて、見られたら恥ずかしい。そんな葛藤を巡らせているうちに、胸のあたりが窮屈に感じた。
 何かと思って、視線を下に向けると、ブラウズが大きく張り出していて、スカートや足が見えなかった。えっ、と思って、無意識に胸に手を当てると、片手では包めないくらいの大きさになっていた。そしてそれは、まだ膨張を止めるつもりはないようで、触れている手をさらに持ち上げていった。
「服が破けちゃう。でも、このままだと……苦しい」
 ささらの意思を無視するかのように、ふくらみはブラウスの下に着ているTシャツを押し上げていき、余裕がないほどにぴっちりと張り付いていった。ふくらみがTシャツを引っ張るので、首に圧迫感がくる。首だけはなんとかしないと、と考え、首周りのブラウスのボタンを外すと、Tシャツの襟に指を突っ込み、引っ張られるのを抑えようとした。が、うまくいかない。現状を維持するのがやっとである。うまく抑えるのができない苛立ちから、気が立ってきて、力任せに襟を引っ張った。すると、思ったよりあっさりと襟が引き裂かれた。体が大きくなって、力も強くなったのかと、ささらは恥ずかしくなった。亀裂はTシャツの胸の辺りまで到達し、一時の圧迫を脱したふくらみは、容赦なくブラウスを押し上げ、ついには胸辺りで攻勢を抑えていたボタンを弾き飛ばした。
 ぽろんと外に出てきてしまったふくらみをあせって手で隠そうとしたが、先端部を隠すのが精一杯なほどの大きさだった。
 身体の変化が一段落したようなので、改めて身体を見回そうとしたが、手が動かせないので、ぎこちなく身体全体を動かして観察する。先程までは手も足もただ長い、という感じだったのだが、今は適度に脂肪がついて、むっちりとした感じになった。しかし、手足の長さのせいで、ぽっちゃりという感じには見えない。胸の対応に気を取られて気がつかなかったのだが、スカートのホックが壊れたらしく、ずり落ちて大きくなった腰に引っかかっていた。スカートが健在なため、よく見えないが、圧迫感があるので、パンツも健在のようだ。
「あぁ、もう、たまよちゃんをあざ笑えない」
 聞こえないようにつぶやいたつもりなのに、いつのまにかにたまよちゃんがすぐそばに寄って来ていて、
「あぁっ! いいっ! ささらちゃんにはいくらでも罵られてもいいの!」
 などとほざいてる。なんて恐ろしい女。
「さすがはささらちゃん。いつもは素晴らしくかわいいのに、大人の身体になったらとても美しいですの」
 などといいながら、体中をいじりまわすのはどうなのか。こら! 胸をもむな!

「お取り込み中、申し訳ないのですが……」
 はっとして声のする方を見ると、謎のカードがにやにやと笑いながらこちらを見ている。
 謎のカードはささらの耳に口を近づけると、
「とてもキレイよ! 私をいっぱい使ってね」
 と囁いた。そして身体が光りだしたと思ったら、ソフトボールくらいの大きさの球状に変化して、ささらの胸元へ飛んできた。
 暖かい光を発するそれを見たささらは、にっこり笑って、両手を差し出した。
 光は手の上にゆっくりと着陸すると、一度大きく光り、カードへと変化していった。
 カードには先ほどの女性の姿の絵と「mature」という文字が。
「マチュア?」
「そう、マチュア。人や物を成熟させる力があるんだ」
「ケラちゃん、知ってたの?」
「そりゃ、ホーガンカードのことを知らないわけがない」
「ひどいっ! カードの能力を教えてくれてたら、対処のしようもあるじゃない!」
「そりゃ、ささらのあられもない姿が見たかったからで……」
「もっとひどいっ!」

 ケラちゃんと言い争いをしているうちに、わたしの身体は変化していった。
むっちりと、脂肪のついた身体はほっそりと。途方もなく大きな胸も空気の抜けた風船のように縮んでいった。細い、針金のような身体になると、背が縮んでいって、元の姿に戻った。
 元の姿に戻ると同時に、スカートがすとんと落ちた。パンツが丸見えだ。
「いやーーーっ!」
 あわてて手で隠す。
「あらっ、ささらちゃん、胸も丸見えですの」
 これまた元の姿に戻ったたまよちゃんが指摘する。
「もーーーーっ! いやーーーーーー!」


<つづ……かない>

86LynN2:2016/07/18(月) 11:00:22
秘薬 <1/2>


 おかあさんが仕事で遅いので、いつも夜まで保育園にいる。
 今日は、かなでちゃんと二人っきりになった。
 かなでちゃんがおしっこに行って、お部屋に一人っきりになったと思ったら、園長先生が突然入ってきて、ぼくにジュースをくれた。
「かなでちゃんに見つからないように、早く飲みなさい」
 園長先生はにっこりと笑いながら言ったが、なんかこわい感じがしたので、あわてて飲み干した。園長先生はぼくが飲み干したのを確認すると、ジュースのからをひったくるように取って、どこかへ行ってしまった。
 そのうちにかなでちゃんは戻ってきて、絵本を読んでいた。
 ぼくは積み木でお城なんだかよくわからないものを作っていたら、なんかパンツがきつくなった。なんか気持ち悪いので、ズボンを脱いだら、パンツの前がもっこりしていた。パンツをぺろんとめくったら、ぽろんと出てきたのはぼくのだった。
 ぼくのは、いつもよりずっと大きくなっていて、いつもは皮をかむっているのに、いまは皮が縮んで先っぽがでている。お風呂で見てるパパのより大きいと思った。
 つかんでみると、太いけど、いがいとやわらかかった。しばらくすると、太さが増して、かたくなってきた。長さも伸びて、色も赤黒くなってきた。
 何気なく手を動かしたら、何とも不思議な感覚がきて、ついしごき始める。先っぽから透明なおつゆが出てきた、と思ったら、びくん、びくん、と大きく動いた後、先っぽから白いおつゆが飛び出て、数メートル先まで到達した。少し変なにおいだけど……、気もち……いいっ!

 気もちよくて、ぼーっとしてたら、
「なにしてるの?」
 かなでちゃんが横にいた。
「なにかあまいにおいがする?」
 きょろきょろとにおいの元を探し……、ぼくのおまたで大きくなっているぼくのを見つけると両手で握って、顔を近づけた。
「ばっちいよ!」
 かなでちゃんはくわえようとしたが、大きすぎたので、ぺろぺろと、アイスをなめるようにぼくのをなめた。また不思議な感覚がきて、一回り大きくなり、びくん、びくん、と大きく動いた後、先っぽから白いおつゆが出た。白いおつゆは3分の1くらいはかなでちゃんの口の中に入り、残りは顔にかかった。
「だいじょうぶ?」
 かなでちゃんは、むせそうだったが、こらえたみたいだ。口の中のものを口をゆすぐみたいにぐちゅぐちゅと口の中でころがした後、ごくんと飲みほした。
「にがいけど、おいしい!」
 かなでちゃんは口のまわりを舌でなめた後、舌でとどかない部分のおつゆを手でぬぐってはぺろぺろとなめた。

87LynN2:2016/07/19(火) 21:56:15
秘薬 <2/2>


「もっとだして!」
 かなでちゃんはぼくのを強くしごき、さぎっぽをくわえてきた。
 さっきはくわえられなかったのに、今はくわえられるんだ……。と、思って、かなでちゃんを見ると、着ていたTシャツがぴちぴちになっていた。さっきまでは、ぼくより背が低かったのに、いまは小学生のおねえさんくらいの背になっていた。
 かなでちゃんの口で、ぼくのはまたびくんびくんと動き、今度はすべてかなでちゃんの口の中に入った。

「ああーんっ!」
 口の中のものを飲み込んだかなでちゃんは、声をあげながら立ち上がった、
 からだはどんどん大きくなり、びりびりと音を立ててTシャツが破けていった。スカートのつりひもがぷちんと切れると、スカートが床へと落ちていった。パンツは横に引っぱられ、わきの部分が切れると、これまた床へ落ちていった。
 はだかんぼになったかなでちゃんは、すっかり大人になっていた。でもママよりは若い感じがした。おっぱいはママより大きいけど、おしりは小さそう。
 かなでちゃんは右手でおまたをいじり始め、左手でおっぱいをいじっている。しばらくすると、足におつゆがたれてきて、おっぱいの先がとがってきた。
 かなでちゃんは、ほくをまたぐように立つと、腰を下ろしてきた。かなでちゃんのおしりはママよりは小さいとはいえ、とても大きい。
 パパのよりもずっと大きいのに、ぼくのがかなでちゃんのおまたの中へめり込んでいく。ほぼ全部入った後、かなでちゃんは上へ下へ動いて、ぼくのをしごいていく。ぼくは、今日、何度目かのふしぎな感覚の後、かなでちゃんに出した。
「んんっーんっ!」
 かなでちゃんは気持ちよさそうな顔をして、ぼくにのしかかってきた。重いけど、いやな感じはしなかった。

 突然、ぼくたちの横に人が現れ、かなでちゃんの腕を掴むと、引っぱりあげた。
 園長先生だ。
 園長先生はかなでちゃんの頬をたたくと、びっくりしたかなでちゃんをぼくから引きはがした。
 かなでちゃんは、最初、びっくりしたような顔をしていたが、痛みを感じ始めたのか、頬に手を当て、ぽろぽろと涙を流し始めた。
「このドロボウ猫!」
 園長先生はかなでちゃんをののしると、しゃがんでぼくのをしごき始める。
「これは私のものよ!」
 園長先生はぼくのをくわえると、かなでちゃんと比べものにならないくらいに気持ちいい感じがやってきて、今までにないくらいにびくんびくんと動き、園長先生の口の中にいっぱい出した。
 園長先生はごくんと飲み干すと、とても気持ちいいっていう感じの顔をして、伸びをした。
「ああっ! いつ飲んでもこれは最高ね!」
 園長先生の顔のしわが少しずつ減っていって、つるつるになった。
「あっ!?」
 園長先生がちょっとびっくりした顔をする。
「ブラのホックが飛んじゃったみたいね」
 見ると、ブラウスの胸の部分がぱんぱんにはれ上がっていて、窮屈そうだ。
 園長先生は立ち上がると、スカートを脱ぎ始めた。ほっそりと長い足が出てきた。ぼくのがひと回り大きくなる。
「あらっ? 足が好きなの? おませね!」
 園長先生はぼくをちらりと見ると、続けてパンツを下ろし、邪魔そうに投げ捨てた。
 園長先生もかなでちゃんのようにぼくをまたぎ、腰を下ろしてくる。ずぶずふとぼくのが園長先生のおまたの中へと入っていく。そして上へ下へ動いて、ぼくをしごいていき、気持ちよくなり、出した。
「いいわっ! もっと出してね!」
 園長先生は上を見上げながら、動き続ける。

 すると、ぼくたちの横に2人の大人がやってきた。ゆかり先生と京子先生だ。
「園長、もう10代にしか見えませんよ」
「そう。またしばらくはおばさんメイクでごまかさなくちゃね」
 園長先生はにやっと笑う。
「私達にも飲ませてくださいよ!」
「ああ、いいけど、もう少し楽しんでからね」


<おわり>

88名無しなメルモ:2016/10/03(月) 01:01:11
面白いですね

89 LynN2:2020/09/27(日) 22:08:23
幼なじみの子 <1/13>


 真っ赤な夕日が今、山に隠れ、急に辺りが暗くなってくる頃、祐太の前にその女性は現れた。
 少しくすんだ白のすそが長く飾り気のない、野暮ったい感じのするワンピースを着ていたが、それより特筆すべきは、女性の背の高さである。村にいる大人の誰よりも大きいだろう。裕太が見上げても遠くて顔がよくわからない。
 女性は、

「ゆうたちゃん……」

 とつぶやいた。
 えっ、という感じがして、裕太は顔をじっくり見ようとしたが、よく見えない。しかし、にっこりと笑った気がした。

「裕太っ!」

 急に大声で名前を呼ばれ、びっくりした裕太が周りを見回すと、近所に住む健二兄ちゃんだった。

「誰だ、そいつ?」
「えっ?」
「誰と話してたんだ?」
「誰と、って……?」
「今そこに大きな女がいただろ?」

 そういえばそうだった、と、周りを見回したが、さっきの女性はいなくなっていた。

「???」

 途方にくれていると、健二兄ちゃんが、

「ウチの地区にはあんなデカい女いないだろ?」

 と言ってきた。ぼくもあの女の人は見たことないけど……。

「あれって、ネットで昔、話題になった八尺様じゃないのか?」
「……」
「あぁ、裕太にはわからないかぁ。そんな言い伝えみたいのがネットで話題になったんだよ」
「……」
「あぁ、いいんだ。今日はもう家に帰りな」
「……うん」
「よし。あと、あの女とか、変なヤツを見かけたら、近寄らずに逃げるんだ。で、オレに言うんだぞ。変なヤツを見たって」
「うん」


 そんなに大きくないこの地区では、健二兄ちゃんが話したのか、あの大きな女の人のことで持ちきりになった。子供は暗くなる前に家に帰ることを厳命され、毎晩大人達によるパトロールが行われるようになった。

90 LynN2:2020/09/28(月) 22:32:47
幼なじみの子 <2/13>


 今日は、地区の懇親会がある、ということで、夜のパトロールはなし。ぼくは独りで家にいると危ないんじゃないか?ということになり、近所の莎智ちゃんの家で過ごすことになった。莎智ちゃんの家だって、おとうさん、おかあさん、おばあちゃんが懇親会に行っちゃうので、莎智ちゃんと二人っきりでおるすばんなんだけどね。
 莎智ちゃんはぼくと同い年で、近所に住んでいるから、いつもいっしょに遊んでる。幼稚園も一緒だ。
 莎智ちゃんの家では、積み木で遊んだり、莎智ちゃんのおばあちゃんが作っておいてくれたおにぎりを食べたりしたが。そのうち飽きて、壁に寄っかかってぼーっとしてた。
 そしたら莎智ちゃんも横に座り、肩をくっつけてきた。そして、ぼそっと話し始める。

「わたしの家って、大きな古い物置あるでしょ? 蔵っていうんだけど、この間、探検してみたんだよ」
「……ふうん?」
「中は暗くって、ホコリだらけなんだけど、なんか見たことないようなものばっかなんだよね」
「……」

 あまり興味が湧かないので、無視していると、

「ねぇ」

 莎智ちゃんがぼくの足の上に手を置いてくる。

「ねぇ、裕太ちゃん」
「?」
「裕太ちゃんって、私のこと、すき?」
「……?」

 急にそんなことを言われたので、びっくりした。

「ねぇ!」
「……きっ、きらいじゃないけど……」
「……そう? わたしは裕太ちゃんが大すきなんだけどなぁ」
「……」
「蔵のことだけど、いろいろ見てたらね、薄っぺらい木の箱の中にね、白い大きな服が入ってたのを見つけたの」
「……」
「それでね、ちょっといじってたらね、その服が、着て、って言ってるような気がしたの」
「……」
「気がした、っていうか、きっと言ってたんだよね」
「……」
「着ちゃった!」
「……! 着たの?」

91 LynN2:2020/09/29(火) 23:17:12
幼なじみの子 <3/13>


「着たらね、やっぱり大きかった」
「……」
「と、いうかね、ふつうのおとなの服よりもずっと大きかったの」
「……」
「でね、その服の中にはね、妖精さんが入ってたの」
「……」
「服をね、着たときにね、その妖精さんが私の中に入ってきたの」
「……? えっ?」
「うふふ」
「莎智ちゃん、大丈夫なの? からだ変じゃない?」
「変じゃないよ。今までよりずっといい気分だよ」
「……ならいいけど……」
「妖精さんはね、いろいろ知らなかったことを教えてくれるの」
「ふうん?」

 莎智ちゃんはぼくの太ももに乗せていた手を、太ももの内側へ滑らせる。

「わたし、えっちなおんなの子になっちゃったみたい」
「……んっ!」

 莎智ちゃんの手がぼくのち×この上まで滑ってくると、急にち×こが熱くなってきた。
 あわてて莎智ちゃんの顔を見ると、にっこりと笑顔を返してきた。

「ねぇ、わたしのために大きくして!」

 ち×こは莎智ちゃんのお願いを聞いたのか、ぼくの意思に関係なくパンツの中でムクムクと大きくなっていった。

「すごいね! どんどん大きくなっていくよ」

 莎智ちゃんがうれしそうにつぶやく。
 ぼくは、ち×こに今までに感じたことのないような刺激を感じ、ち×こはビクンビクンと暴れて、そして、びゅっ、びゅっ、と音を出しているような感じで、おつゆが出てきた。

「……おしっこ……もれちゃった……」

 莎智ちゃんはにっこりと笑いながら、

「それはおしっこじゃないよ」

 と言った。

「ズボン、脱いだら?」

 言うなり、ベルトに手をかけてくる。

「じっ、自分でやるよぉ!」

 ぼくは莎智ちゃんに背中を向けると、あわててズボンを下ろす。
 ち×こが腫れてて、うまくズボンが脱げない、が、何とかズボンを引き下ろすと、パンツが見たことないくらいに膨れ上がっている。引き下ろそうとすると、ち×こが引っかかって、邪魔をする。前に押し出すようにしてから下げたらうまくいった。すると、あまり嗅ぎなれない臭いが立ちこめた。まるで、道路の脇に植えてあるまさきの木の花の臭いや、畑の角に植えてある栗の木の花の臭い……。

92 LynN2:2020/09/30(水) 22:37:14
幼なじみの子 <4/13>


「すごい匂いだねぇ、いい匂い」

 そう言いながら、莎智ちゃんはぼくの身体の上へ身を乗り出してくる。視線の先には……ぼくのち×こが……!
 ち×こはいつもより太く、固くなって、上を向いていた。根元は黒ずんで、先は皮がむけて赤黒くなっていて、白っぽいおつゆがねっとりとついていた。
 莎智ちゃんは、にやっと笑うと、ち×こをアイスでもなめるようにペロペロとなめ始めた。

「ばっちいよ!」

 ぼくが言っても、莎智ちゃんはなめるのをやめない。そのうちにまたビリビリとした刺激があって、ビクンビクンと震えたあと、ち×この先から白っぽいねっとりとしたおつゆが、びゅっ、びゅっ、と音を立てているかのような勢いで出てきて、莎智ちゃんの顔にかかった。

「あっ、ごめん!」

 莎智ちゃんは手でおつゆを拭うと手をぺろぺろとなめた。

「うふふっ、おいしいよ」

 にこにこと微笑みながら、

「妖精さんはね、私の中にいるとおなかが減っちゃうんだって」
「……」
「でね、食べ物は、おとなの男の人が出す、こだね、なんだって」
「……こだねって?」

 莎智ちゃんはニヤッと笑うと、

「裕太ちゃんがいまおち×ちんから出したやつだよ」
「……?」
「でね、おとなには頼めないので……、裕太ちゃんのおち×ちんを妖精さんの力でおとなにしてみたの」
「……ぼくの、太くなったの……、おとなになったから?」
「そうだよ、カッコいいね」
「……そう、なの?」
「うん、カッコいい……」

 言い切る前に莎智ちゃんの様子が少しおかしくなった。ぼくのおち×ちんをじっと見てたのが、どこを見ているのかわからない感じになって、ニヤッと笑った顔になった。

「だいじょうぶ?」

 莎智ちゃんは熱っぽい顔を歪ませて笑ってみせる。

「大丈夫だよ、妖精さんがねぇ……、裕太ちゃんのこだねが気に入ったみたいで、もっとほしいって」
「えっ!」
「用意するからちょっと待っててね」

93 LynN2:2020/10/01(木) 22:22:25
幼なじみの子 <5/13>


 莎智ちゃんは着ていたワンピースを持ち上げて、頭を抜き、脱いだ。下に着ていたTシャツも一緒に脱げて、パンツと靴下だけの姿になった。莎智ちゃんはワンピースの中のTシャツを引っ張り出し、畳の上でワンピースとTシャツを丁寧に広げ、きれいに畳んで、重ねて置いた。次に足を持ち上げ、左足、次に右足から靴下を引っ張って取り、畳の上で延ばし、二つに畳んでTシャツの上に置いた。

「いくよ!」

 莎智ちゃんはちょっと離れると、ぼそっとつぶやき、両手をみぞおちのあたりに置き、目をつぶった。一瞬、家の中の音が消えたような気がして、周りを見回したが、何も変わっていない。
 改めて莎智ちゃんを見ると、頭1つ分背が伸びている、気がした。いや、気のせいじゃない。莎智ちゃんはゆっくりとだけど見ててわかるくらい背が伸びていっている。莎智ちゃんは目をつぶったまま、瞑想をしているかのような、おだやかな表情だった。
 背はおとなくらいになっても伸び続け、梁の高さくらいまでになってやっと止まった。手足がひょろっと細長く、小学校高学年の子がそのまま巨大になった感じだ。
 背の伸びが止まると同時くらいに、腰が大きくなっていって、それに合わせるかのように足がたくましくなっていく。どんどん太くなり、自分の身体より大きくなったんじゃないかと裕太は思った。それでも丸太のように寸胴ではなく、ひざ、足首はきゅっとひき締まり、なめらかなカーブを描いている。
 足に見とれていると、突然、莎智ちゃんはしゃがみ、両手で裕太の腰の部分をつかむと、また立ち上がった。黒い茂みを通り、なめらかに窪んたへそを通り過ぎると、一つが裕太の頭くらいある塊が二つ横に並んでいた。思わず手を出して触ってしまう。

「裕太ちゃん、エッチだね」

 急に恥ずかしくなって、それに答えずにいると、

「わたしもエッチだよ!

 と、莎智はつぶやき、裕太を頭より少し高い位置までもちあげ、裕太の股間を口に含む。まるで飴でも舐めているかのように裕太のものを舌で転がしていく。その心地よさに、裕太のものは大きさを増していき、ぶるっと揺れて放出する。
 莎智はていねいになめ取る。

「おいしいね」

 にっこりと笑う。

94 LynN2:2020/10/02(金) 22:16:10
幼なじみの子 <6/13>


「ねぇ、私のおっぱい、好き?」

 裕太を胸の高さまで運ぶ。触れて見ると、ものすごく張りがあり、ちょっと力を加えたくらいでは指はくい込まなかった。両手で寄せてみると、ぐらりと大岩が動き出すようにゆっくりと動き出し、ぶつかったところで少し早いスピードで元に戻った。
 裕太の目が一点に集中しているのを感じた莎智は、

「ねぇ、しゃぶって?」

 その言葉を聞くと、いてもいられず、という感じでくわえる、が、予想以上に大きくて、上手くくわえられない。まるでペットボトルの口をまるまるくわえる感じとなってしまった。
 仕方がなく、舌でぺろりとなめると、

「ひゃうん!」

 と甘えたような声が出る。
 舌の先で根元をほじくるようになめると、

「あっ!あっ!あっ!」

 と声を出し、もだえながら身体をくねらせ、危うく裕太を落としそうになる。

「もうっ! 裕太ちゃん! エッチすぎだよう!」

 一瞬ぷっとほほを膨らますが、すぐににっこりとなる。
 莎智はゆっくりと裕太を畳の上に下ろす。股を開いて、

「ねぇ!わたし、もう待ちきれないの! おち×ちんちょうだい!」

 よく見ると、股の内側がびしゃびしゃだ。
 裕太の背中に手を置き、抱きかかえるように自分の身体へ押しつけていく。ある程度近づくと、腰を軽く浮かせ、裕太のものを親指と人差し指でつまみ、

「ここに入れるんだよ」

 と誘導する。
 とても子供のものとは思えないくらい大きく硬い裕太のものはズブズブと莎智の中に入っていく。

「うっ、うう……」
「あっああっ……」

 二人共、今までに感じたことのない感触を受けて、うめき声をあげる。
 莎智は息も荒くなっていった。息の荒い莎智を身体に感じて、裕太の息も荒くなっていく。

95 LynN2:2020/10/03(土) 23:33:27
幼なじみの子 <7/13>


苦しそうな裕太の顔を見て、

「ゆうたちゃん、大丈夫?」
「ぼくは大丈夫だけど、莎智ちゃんも苦しそう……」
「わたしはゆうたちゃんよりずっと身体が大きいから……大丈夫。それより妖精さんがね、動くともっと気持ちいいって。抜けないように気をつけて、引いたり押したりしてみて……」
「う、うん」

 裕太が少し引き出そうとすると、すごく抵抗感があり、動かない。うんと力を入れると、一瞬、抵抗がなくなってずるっと少し抜けたが、また動かなくなった。それを何度か繰り返すと、スムーズに動くようになった、が、動かす度に言いようのない刺激が発生し、顔が歪む。莎智の顔を見ると、苦しんでいるような感じがした。

「莎智ちゃん、大丈夫?」
「大丈夫だよ。ちょっと、感じたことのない、気持ちいい感じがするだけだから」

 莎智はにこりと笑うと、

「ねぇ、続けて」

 と、ぽつりと言葉を放つ。
 それをを聞いた聞いた裕太は、まるで操られているように、一生懸命に腰を動かした。
 しばらくすると、裕太の動きが止まり、身体が震えた後にため息を出した。
 裕太はそのまま莎智の上に倒れ、ずるっとものが抜けた。

「裕太ちゃん、ありがと」

 莎智がつぶやくと、身体が少しづつ小さくなっていった。身体の厚み、幅が減っていって、細長くなると、足が短くなっていき、裕太とほぼ同じ大きさになると、変化が止まった。
 莎智が身体を動かそうとするが、裕太は陶酔しきっているのか、動かない。

「ん! 裕太ちゃん! 重い!」

96 LynN2:2020/10/04(日) 22:38:28
幼なじみの子 <8/13>


 初めて莎智と身体を合せて、もう10年以上過ぎた。二人共高校生である。
 あの日以来、人の目を盗んでは抱き合っている。
 莎智の両親、祖父母にも気に入られ、許婚の扱いになっている。
 莎智の家に繁く出入りするようになって、いろいろなことが解ってきた。まずはあの巨大な白いワンピースだが、あれは莎智の祖父、じいさんのお父さんの妹が着ていたものらしい。その人は本当に背が高く、人目をはばかってほとんど家の外に出ることがなかったとのことだ。従兄弟が許婚で、親に決められたとは思えないくらいに深く愛し合っていたそうだが、その従兄弟が第一次世界大戦後のシベリア出兵で戦死してしまい、失意のまま亡くなってしまったそうだ。びっくりしたのが、その戦死した許婚の従兄弟は俺のじいさんの一番上の兄らしい。
 そして莎智が妖精さんって呼んでいるものだが、おそらく…付喪神なのだろう。ワンピースに籠った女性の寂しかった心が生み出してしまったものなのでは?と考えたのだが、どうだろうか?
 しかし、俺の精子が食い物って、一体どういうことだろう? まぁ、好意的に考えて、あのワンピースの持ち主は愛する人の子供が欲しかったんだろうな。それであんな不思議なものが生まれた、というか発生したというべきか…。まぁ、莎智に危害を及ぼしてないし、莎智も今の状況が気に入っているからいいか。
 今、俺と莎智は同じ高校に通っている。部活も同じ陸上部だ。まぁ、俺は長距離で莎智は短距離だけど。

「ねぇ、なにぶつぶつ言ってるの?」

 莎智が抱きついてくる。

「そんなことよりも、しよ」

 いつの間にか敷いてある布団へと誘導する。
 まぁ、俺もその気だったので、ついて行き、到着するなり抱きしめる。おでこにキスをする。
 莎智は今、身長が160cmくらいなので、175cmの俺が何もせずにキスすると、おでこに唇が当たるのだ。

「もぅ、口にしてよ!」

 やれやれ、という仕草をするが、俺も願ったりなので、少しかがんでキスをする。
 莎智の満面の笑顔が見える。

97 LynN2:2020/10/06(火) 22:56:02
幼なじみの子 <9/13>


 制服のブラウスのボタンを一つずつ外していくと、ピンク色のブラが顔を出す。今度は手を後ろに回して、ブラのホックを外す。短距離の選手は全身筋肉で、余計な脂肪を取り払っているので、胸も薄いのだが、薄いピンクの乳首が私を見てとばかりに主張している。
尻をひと撫でしてから腰に手を回し、スカートのホックを外すとスカートがすとんと落ちる。
 腰を持って軽く押すと、ふとんの上にゆっくりと倒れていった。
 俺もシャツを脱いで上半身裸になると、莎智がベルトに手を掛け器用に外していき、あっという間にスラックスが引きずり降ろされた。そして俺の股間に手を当て、

「裕太、ずいぶん大きくなってるじゃない!」
「莎智がいじるからじゃないのか?」
「触る前からだと思うけどねぇ…」

 そうつぶやきながら、トランクスを下ろし始める。引っかかりがあったが、無理に下げると、ぽんっ、と音が出たんじゃないか、という感じがするくらいの勢いで俺のものが飛び出てくる。
 莎智はにっこりと微笑むと、俺のものを掴み、口へと持っていき、舌で段差の部分をぺろぺろと舐め始める。相変わらず、上手い。

「もうビクついてるわよ」
「莎智が上手いからだよ…」
「まぁ、もう」
「ホントだよ」
「……まぁ、初めての時から欠かさずやってるからね」

 莎智との他愛のない会話の間に顔に放った。

「もうっ!」

 莎智は舌で口の周囲をさっとなでる。
 それに合わせるかのように、顔の表面に付いていた液体がすぅっと吸い込まれるように消えていった。
 俺は莎智を倒して、胸元にキスをする。そのまま下へ滑らせていく。きちんと部活に精を出している短距離走者はお腹に脂肪がほとんど無く、腹筋が割れている。その凹凸に舌を滑らせていくのは楽しいし、優越感がある。

「ねぇ、そろそろして」

 要望を受けて、太ももに手を掛け、腰を持ち上げる。先ほど出したが、俺も準備はできている。
 当ててから、ぐいっと押し込むと、適度の抵抗を受けながらずぶずぶと入っていく。
 莎智を見ると、うん、とうなづいたので、引き出したり、押し込んたりを繰り返し、二人共、恍惚の顔をしたところで放った。

98 LynN2:2020/10/07(水) 22:21:19
幼なじみの子 <10/13>


 少しの間、息を整えると、

「じゃ、大きくなるね」

 莎智はそう言うと、目をつぶり、神妙な顔になる。
 ぼわっと身体が一瞬で一回り大きくなると、続いてゆっくりと背が伸びていく。もうある程度大人の身体になっているので、身体自体の変化は乏しいが、背は1.5倍位になり、それに合わせて厚みが増していく。頭の大きさはほとんど変化がないので、非常に等身が高くなる。座っているのでよく見えないが、脚も伸びているはずだ。

「もういいよ、こっち来て」

 近づくと、立った状態で莎智の頭が少し下にあるので、普通にキスをすることができた。
 さらに近づこうとしたら、莎智の足に引っかかり、よろけて、もたれ掛かってしまった。しかし、何事もなかったように、受け止めている。俺の頭は胸の谷間にめり込んではいるけどね。
 元は陸上短距離少女らしくささやかな胸だったのに、大きくなったとたん、俺の頭と変わりない大きさのものをぶら下げている。それでいておなかはきれいに割れているのは、ちょっとズルじゃないか?

「ね〜ぇ、今日は頭をこするの?」

 莎智が顔をにやにやさせながら聞いてくる。

「いや! いつもどおり俺のものでお願い!」

「うん、裕太のがびくびくって脈を打つのを感じると、私もじ〜んとくるんだよね、なんちて」
「なんだよ、それ!」
「え〜ん、おこった!」

 莎智は一瞬にこっと笑うと、腰を屈めて裕太のものを挟んだ。熱いものがまるで知性があるかのごとく動き回り、双丘に刺激を与える。

「裕太! いつもすごいね!」
「莎智の胸も生きてるみたいだ!」
「私のは手でこねくり回してるんだよ!」

 抱き合う度に胸でいたしているのだが、二人共全然飽きる気配もなく楽しんでいた。が、程なくして果てた。裕太の出したものは、すぅっと胸に吸収された。

99 LynN2:2020/10/08(木) 22:33:20
幼なじみの子 <11/13>


「じゃ、下のお口にしてね」

 莎智は全体的に大きくなっているので、腰を持ち上げなくても入れられるが、気を利かせて?左脚を持ち上げてくれた。右脚にまたがるような形になって腰を密着させ挿入する。ずぶずぶとそれなりな抵抗を受けるたびに二人共刺激を感じている。
 裕太の精通があったときから、ものを大きくする魔法?は使っていないのだが、常に莎智のサイズはぴったりで、こちらは何か細工をしているのではないかと感じているのだが…。

「普段のときは何もしてないよ?」

 声にしていないはずなのに、莎智が答える。

「裕太としかしたことないんだから、ぴったりなのは当たり前なんじゃない?」

 そうだった。寝ているとき以外はほぼ一緒にいるか、目の届く範囲にいるんだから、他の男とまぐわってるわけないか。

「当たり前でしょ、旦那さま!」

 莎智の左脚が肩にずしりと載っかってくる。
 びっくりして、つい出してしまった。

「はい、そんな雑じゃなくて、ていねいに、気持ちよくやってね!」
「はい、すいません」

100 LynN2:2020/10/09(金) 22:48:55
幼なじみの子 <12/13>


 莎智は高校卒業後に農協で働くようになり、俺は駅弁大学で4年間を過ごした後、莎智の一族の経営する建設会社に就職した。就職すると、莎智の家で莎智の家族と一緒に生活するようになり、もう結婚しているのと変わらなくなった。



 半年ほど過ぎ、式を挙げてほしいと莎智の家族からも言われるようになり、いろいろあった末、明日が結婚式というところまで漕ぎつげた。
 明日は特別な日、ということも関係なく毎日の儀式のように布団の上で抱き合う。
 先ずはそのままで。次いで莎智が身体を大きくしてするのもいつものとおり。身体が大きくなる以上に胸が巨大化するのもいつものとおりだが、あまりもの巨大さにいつも見とれてしまう。
 胸に見とれていると、莎智の目が大きく見開いた、と思ったら、ぼろぼろと涙を流し、顔がくしゃくしゃになった。

「どうしたんだよ!」
「あのね、あのね、妖精さんがね」
「妖精がどうしたんだ?」
「妖精さんがね、お別れだって!」
「えっ!」
「妖精さんが私の中にいると、赤ちゃんができないからって……」

……ん……、確かに、妖精は俺の精子を食べているんだから、そのとおりではあるんだが……。

「妖精さんもね、わたしと裕太の赤ちゃん、見たいからって……」
「……そっか」
「……」
「……んで、妖精は、莎智の身体から出るだけで、死んじゃったりするわけじゃないんだろ?」
「えっ! そんなわけ……ちょっと聞いてみる」
「聞いてみな」
「…………………………………、わかった!」
「どうなの?」
「また服の中に戻って、しばらく眠るって」
「そっか、じゃ、また会えるな」
「……うん」

 じゃ、最後のごちそうだな、と思いつつ腰を近づけると莎智も腰を浮かせてきたので、すんなりと挿入ることができた。あいもかわらず体格差がかなりあるのに、きつすぎず、緩すぎない、絶妙なサイズだ。
しばらく出し入れをしていると、急に締まってきて、何事かと顔を見ると、またぼろぼろと涙を流している。

「妖精さん……」

 莎智の焦燥ぶりを見てると、俺も悲しくなってきて、涙が出てしまった。

 そして、最後の食事を放ったとき、莎智は既に元の姿に戻っていた。

101 LynN2:2020/10/10(土) 21:52:15
幼なじみの子 <13/13>


 次の日、何事もなく式を挙げ、10か月後に女の子が生まれた。


 ある秋の日、空気は肌を刺すくらいに冷たいが、雲一つなく、吸い込まれそうな蒼い空だったので、縁側で日向ぼっこをしていると、廊下の奥の蔵のあたりから、ずしんと物を落としたような音と振動が聞こえた。
 音は一定間隔で何度も聞こえ、だんだん近づいてくる。
 そして夫婦の目の前に姿を現したのは、引戸よりも頭ひとつ分くらいの背が高い女性だった。身体にぴったりの白いワンピースを着て、胸はびっくりするほどの膨らみ、裾からのぞく足は身体なりの太さがあるが、足首がきゅっと引き締まっていて、スタイルの良さを感じさせる。
 誰にでも好かれるようなすっきりとした笑顔を持った女性が口を開く。

「パパ……、ママ……」

 夫婦は顔を見合わせ、お互いのびっくりした顔に気が付き、にっこりと笑いながら、つぶやいた。

「お帰り」
「お帰り」



<おわり>


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