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ここだけ魔術のある世界

1名無しの魔術師:2011/11/21(月) 04:52:24 ID:aE0iMq0A
混乱防止のため、既にイベント進行中等の場合は極力もう一つのスレで。

参加する際の注意事項
・俺Tueeeeeeeeeeeや、厨設定、強さのインフレはほどほどに
・魔法は「魔元素設定」に沿った設定であることが望ましい

・『中の人の』安易な気持ちで人(自キャラ、NPC含む)を殺すな。死んだら生き返りません。
・鬱展開とシリアス展開は違います。ただし、↑と共に『キャラとして』相応しいなら問題はありません。

・場の空気は出来るだけ読もう。カオスな時もあります
・書きこむ前にリロードを
・描写はできるだけ丁寧に。認識のすれ違いを避けるためです。
・本スレの出来事は演技ですから恨まぬように、また演技に私怨を持ち込まない。
・眠い時は無理せず寝ましょう 健康を損ねないように
・多数対少数の場合は、少数の中の人たちのことも考えよう
・スルーされてもめげない
・一番重要なのは楽しませること、そして楽しむことです。

イベント、ストーリー展開に関する注意事項
・乱入されても泣かない。乱入が嫌なら先に断っておきましょう
・あまりにも無茶な振りをしない。されて困る事はしない
・次の日に持ち越す事も考えよう。
・単なる自己満足はほどほどに。
・乱入前に…
 イベント発生場所に貴方のキャラクターが居る可能性がありますか?
 相手のキャラクターとの関係はどんなのですか?
 自分のキャラは何事にも首を突っ込むキャラですか? の3点を確認しよう。
・乱入する前にレスをしっかり読もう。
スレ立ては
>>900 or >>950 or >>980 or >>1000

519ショウ:2014/04/15(火) 14:47:29 ID:???
>>518
「はー、そういう事だったんですね。
 というか、それならもっと分かり易い形で伝えて下さいよ! 気が気じゃなかったんですからこっちはっ」

あの場面で『あたしは死なないし』と言われても虚勢としか捉えられなかったのだ、との事。

「一応偵察任務は完了という事でこれから戻る手筈になってます。
 だから、戻ったらすぐ回復してもらいましょう? ……お、二人とももう戻ってきてる」

>>517
「ただいま戻りました!」

何やら落ち着かない様子のクライアとヒューガルテンに対し、気分良さそうな声と共にショウが戻ってきた。
視線を向ければ気が付くはずだ。彼の隣には――決して幻覚などではない、レフの姿が在る事に。

「えーと何から説明すれば良いやら……って、二人とも何だか様子が変?」

最後の方は小声でひそひそ気味である。

520クライア:2014/04/22(火) 01:30:14 ID:3cQHs10o
>>518-519
「レ、レフ!…はぁ…悪夢続きだったが最後の最後で救われたぜ…」

レフの姿を確認すると、クライアはぐったりと肩を落とした。
そして動揺してるヒューガルテンの肩に手を置き、落ち着かせる

「上で見たもんについては都市に戻ってから説明する」

「俺とレフが二列で前を、すぐ後ろがショウとヒューで一気に都市まで戻るぞ」
平静を保ってはいるが、口ぶりから一刻も早くこの場を去りたがっているのが伝わるだろう

521ヒューガルテン:2014/04/24(木) 15:59:10 ID:9Yke8Mrc
>>519
レフ「マジごめーん。
 でもさー、ぶっちゃけ説明してる暇なかったし?」
レフ「そうするー回復してもらわなきゃちょっとキツイし……
 って、なんか、様子おかしくない?」

>>520
レフ「ご心配おかけしました隊長。あたし、レフ=ハスラーは無事です!」

肩を叩かれたヒューガルテンが声のほうへ顔を上げた。
「れふ?
 ……本当にレフ!? よかった……よかったー!!!!」
どこにその元気があったのか、レフに飛びつくヒューガルテン。
「レフ! ごめん、俺の、俺が……!!」
レフ「あーもー、言い訳とか謝罪とか後で聞くし!」
引き剥がすレフ。

レフ「上で……? えと、了解です!
 そーいうワケだからポジションに戻って! みたいな!」
「うは、おk! 了解!」

指揮通りにレフはクライアと共に前列で、
ヒューガルテンはショウと共に後列をなし進むだろう。

レフ(ヒューのバカはとにかく、クライア隊長がここまで落ち着かないってコトは……
 相当ヤバイっぽい……? 早めに引き上げさせたほうが良さげ?)
戻りながら、鏡に触れるレフ。

さて、崩れた橋の先を調査していた"分身体"レフのほうでは何か発見があるだろうか。
その結果を携えて、彼女はやがて一行と合流するだろう。

522ショウ:2014/04/25(金) 01:45:28 ID:???
>>520-521
「……ふう」

ヒューガルテンの様子を見てこっそりと一息付いた。
怒りに任せていたとはいえ、随分と酷い物言いをしてしまったので不安だったのだ。
レフは戻ってきた。こちらは解決したと思って良いだろう。

「? は、はい、了解しました」

しかし、未だ尚どこか落ち着かない様子のクライアを見て不思議そうに首を傾げる。
都市に戻ってから説明するという話らしいので、今は問い質さずに指示に従って動く事にした。

523クライア:2014/04/25(金) 14:44:38 ID:3cQHs10o
>>521-522
移動省略
―荒野都市カーツ 出撃用ゲート―
都市に戻ると、街の方がややがやついているのが分かる。
自分達が調査に出ている間に小型の汚染獣と戦闘があったらしい。

シカゴや、アオイ達が都市に残っているので大事にはならなかったのだろう。
特に緊急の連絡が来ると言う事は無かった。

フェイスやシェリ等、他の探索チームも無事に戻っているらしくホッとするクライア。

なお、分身レフの方も実は調査してる先で立ち往生していた。
最深部に続く道が"赤い氷"に覆われておりどうやっても進む事が出来なかったのだ。
生半可な剄や魔術を使った攻撃では崩す事は出来そうになく、別ルートを探す必要がありそうだと言う事しか分からなかった。

「…よし、1〜2時間後に報告会開くから、話はそこでしよう」

「色々あったけど全員生還で何よりだったな」

「じゃ、報告会まで各自解散!ゆっくり休めよ」
そう言うと、クライアはその場に待機していたフェイスに声をかけて都市中央の建物に向かう。
この都市に最初に来た時にショウやレフは、そこにカーツの重役が待機していると聞いている。

カーツ出身のヒューガルテンは既に知っているだろう。
休めと言われが、クライアは休憩無しで報告会の準備をするようだ。

さて、報告会まで多少の時間が出来た。
招集がかかるまでは自由行動だ。

524ヒナタ:2014/04/25(金) 16:03:07 ID:???
>>523
都市の防衛任務を請け負っていたものの消耗は殆ど無い。自由時間の間は街を出歩く事にした。
ちなみにショウは疲れていたので無理やり休ませている。

「出てきたのは良いものの……この街には何があったかな」

誰かから話を聞いていた筈だ、思い返そうと思案する。
娯楽とまでは言わずとも暇を潰せそうな施設は無いだろうか?

525名無しの魔術師:2014/04/26(土) 03:33:49 ID:3cQHs10o
>>524
思案するヒナタは、出歩く前に聞いた話を三つほど思い出す

①キースから聞いた話
カーツ出身のキースに、何か暇つぶしになる場所はあるかと聞いた時、こう返ってきた。

キース「ここは見ての通り荒れてるからな…
    学園都市ほど設備は充実してねぇよ
    ああ、けど…アンタなら『カフェ・ザ・リック』って店で
    楽しめるかもな」

キース「案内?この廃れた街で屋根が一つ抜き出た高い建物だから
    すぐ分かるさ…どんな店かは行けば分かる…それより、
    これからユンスンやケヴィンと模擬戦するんだが良けりゃ数合わせを(ry」
キースはともかくとして、ユンスンやケヴィンが酷い目にあったのは言うまでもないだろう。(訓練の難易度的な意味で)

カフェ・ザ・リックと言う名前から、喫茶店か何かだろうか?

②イーグリットから聞いた話
先日も夜中に帰ってきたイーグリット。
ナンパに精を出してるそうで、既に街中を熟知していた。

イーグリット「こんな状況だから繁華街は寂れてたけど、
       路地裏は色々と面白いとこがあったぜ?
       と言っても露店ばっかだったけどな」

路地裏の方には露店が豊富にあるそうだ。装飾や物が多いらしい。

③13小隊副隊長ミハイルから聞いた話
出歩く事にした際、休憩を取ろうとしていたミハイルとすれ違ったヒナタは
気まぐれで彼からも話を聞いた。

ミハイル「僕はこの都市出身じゃないですからねぇ…
     あ、中央施設では都市全体を見渡せますよ!
     …と言っても、あまり面白くないですよね」

中央施設はカーツの責任者や重役たちがいる場所だが、防衛任務の関係上出入りの自由が許されている。
最も、立場で言うなら一隊員であるヒナタが好んでいくような場所ではないが。

候補は以上の三つだ。
簡単にまとめると

①カフェ・ザ・リック
②路地裏の露店通り
③中央施設

と言う事になる。

526第5小隊:2014/04/26(土) 10:58:44 ID:9Yke8Mrc
>>523
与えられた自由時間。
本来なら死んでいてもおかしくなかったレフとその分身体、
"問題点"が浮き彫りになったヒューガルテンは宿舎でおとなしくしている。

アノニマス「魔力での暴走すか……」
ブルージュ「それも並みの魔力じゃないとさ。
 アノ、やつの家系について何か知らんか?」
アノニマス「……やー、俺もそういう情報は聞いたことないすね」
ヒューガルテンの今後について協議している隊長ブルージュと情報要員アノニマス。

他の隊員達は既に街中に散っているか部屋で昼寝を決め込んでいる。

ハイネケン「俺も街に出るかな」
少し掠り傷のついた左の義手に手袋を嵌めると、街へくりだした。

527ヒナタ:2014/04/26(土) 15:40:33 ID:???
>>525
「……ふむ、思い出した。意外と選択肢はあるな。
 しかし全部は回れそうにないし、キースの言ってたカフェにでも行ってみるか」

どれもこれも興味が惹かれたが、無難な選択に留めておいた。
選択した一番の理由は「アンタなら楽しめる」という気になる発言なのだが。

「屋根が一つ抜き出た高い建物、だったか」

辺りを見回す。見つけ次第、そちらへ向かって移動するだろう。

528名無しの魔術師:2014/04/26(土) 23:40:21 ID:3cQHs10o
>>526
ハイネケンにも選択肢を与えるならば、
①仲間内から聞いた路地裏の露店通り
②カーツ出身の隊員(ヒューガルテンでも可)から聞いた謎のカフェ『カフェ・ザ・リック』
③都市を一望できる中央施設

の三つくらいだろうか?勿論、それ以外に目的なく街を散策しても
都市外周部の様子を見て来ても良い。

>>527
周りを見回すと、薄汚れた看板に『Cafe the Rick』と書かれている建物を見つける。
この辺りの民家や建物は大体フロア一階しかないが、カフェ・ザ・リックだけは三階建てで目立っていた。
距離はそう遠くない。ヒナタの足なら歩いても5分ほどで辿りつくだろう。

529ヒナタ:2014/04/28(月) 15:15:38 ID:???
>>528
「あれか」

見つけたのなら話は早い。
時間も限られているため急いでその建物へと向かった。

「しかし随分と目立つ建物だな。この都市では有名な施設なのか……?」

530名無しの魔術師:2014/04/28(月) 16:39:09 ID:3cQHs10o
>>529
‐カフェ・ザ・リック前‐
着いてみると、やはりヒナタの予想通り喫茶店らしき店構えをしていた。
だが正面門は閉じられており中に入る事は出来なさそうだ。
が、立て札を見つけると入り口は三階にあると書かれている。
横に備え付けられた非常階段で上がるようだ。

尚、非常階段側の入り口の扉の前には何故か
『術式兵装や強い魔術の使用はご遠慮ください』と書かれていた。

扉は少し古いのか、キィキィ音を鳴らして揺れている。
簡単に開く事が出来る。

531ヒナタ:2014/04/28(月) 19:54:25 ID:???
>>530
「なかなか良さそうな店だが……? ふむ、非常階段から上がるのか」

不思議に思いながらも非常階段を上がっていく。
そして入り口の扉の前に来て、ふと視線を向けた所で――階段を下り、もう一度店の正面に回って見上げた。

「……本当にカフェなのか? ここは」

やはり不思議そうに首を傾げる。
せっかく此処まで来たのだからとりあえず入ってみる事にしよう、と考えて改めて階段を登り、そそくさと扉の中へと入ろうとする。

532名無しの魔術師:2014/04/28(月) 21:29:29 ID:3cQHs10o
>>531
-カフェ・ザ・リック店内-
扉を開けると、わざと薄暗くしているであろう店内に入る。
カフェらしくテーブルや椅子が規則的に並べられており、疎らだが客もいるようだ。

酒なども扱っているのであろう。立ち席だがバーカウンターもあるようだ。
店の内装はカフェのそれだが、客層や雰囲気は"悪者がいそうな酒場"だ。

ちなみに客の殆どが武芸者なのか、ヒナタとはデザインが異なるが防護スーツを身につけていた。
中にはカーツ所属の防衛隊員らしき武芸者もいる。

あまりにも場違いな雰囲気に戸惑う事だろうが、ヒナタを見た客が声をかけて来た。


強面の客「珍しい客だな、指定席なんてのはないから好きな場所に座ったらどうだい?」


眼帯の客「注文はバーカウンターにいる奴に言えば出てくるよ、メニューは見えづらいが其処の壁だ」

言われて壁を見ると、確かにメニューが書かれている。
アルコール類もあるが、内容は学園都市にもありそうなカフェと何ら変わりない。

533ハイネケン:2014/04/28(月) 22:04:48 ID:kgdene0E
>>528
「そういえば露店街があると言っていたなあ……」
裏路地の露店通りへ向かう。

カフェでお茶を、というのはあまり性に合わない。
……最も、普通じゃないらしいのは気に掛かるが。
中央施設へ行って重役と顔を合わせることになるのは応対が面倒なので避けたい。
それに、露店を見て回るのはなかなかに楽しいものだ。

「路地裏か。面白いものがありそうだな」

534ヒナタ:2014/04/28(月) 22:16:35 ID:???
>>532
(……カフェというには少々暗いな、店内も雰囲気も)

最初に抱いた感想がそれだった。
見た目だけで判断するならば、少なくともうら若き乙女が立ち入るような場所ではあるまい。
しかしヒナタ自身は気にする事なく、

「ああ、そうさせてもらおう」

そう強面の客に答え、空いているカウンター席の一角に座った。
眼帯の客に促され壁に掛けられたメニューへ視線を移し、暫し考えていたかと思うと、

「……それじゃ一つ、ミルクでも貰おうか」

そう言って注文した。

535名無しの魔術師:2014/04/30(水) 03:00:10 ID:3cQHs10o
>>533
―路地裏・露店街―
話に聞いた場所に向かってみると、
メインストリートとさほど変わらない賑わいの通りに出る。

カーツの現状を考えると、賑わいに欠けるのは仕方のない事だが…
そんな状況でも露店は複数、店を構えていた。

装飾品を多く扱っている『宝石屋』
支給されている食料品や日用品をやや割高で販売している『雑貨屋』
奥まった場所に店を構えている『武器屋』
そして店側が指定する物を高額で買い取る『交換屋』

店同士の距離はそう遠くない。
集合時間までに全て回る事は可能だ。

536名無しの魔術師:2014/04/30(水) 03:08:33 ID:3cQHs10o
>>534
もはやお約束を通り越した様式美のように、
「ミルク」と言う注文に何人かいた客が噴き出すように笑っていた。

店員は表情を一つも変えず、注文されたミルクを素早くヒナタの元に提供した。
ヒナタがそれを一口つけるかどうかの時だ。
店の入り口から次々とがたいの良い武芸者達が入ってくる。

さらに、下の階からコックの格好をした男が昇って来た。
それを見た周囲の武芸者達が、一気に張り詰めた空気を作りだす。

コック風の男はそれを確認するとニヤリと笑い―――


コック風の男「ゴールは一階、先着二名まで
       殺しは無し、怪我は自己責任…」

その言葉に呼応するように、ヒナタ以外の周囲の客が次々に身構え始めた。
武芸者ばかりだが、術式兵装を取りだす事はせず徒手空拳で構えている。

コック風の男「戦意喪失の相手への攻撃や行き過ぎた行為は
       ここへの出入り禁止
       ―――分かったら、始めろ」

始めろ、と言う言葉に呼応して武芸者達が雄たけびを上げた。
そして状況についていけないヒナタを置いて行くように…

次々と戦い始めた!
さらに店内の薄暗い照明が一気に明るさを増して、視界を良好にした!

537ヒナタ:2014/04/30(水) 03:18:34 ID:???
>>536
注文内容を笑われた事を気にする素振りも見せず、
差し出されたミルクを飲もうとした時、周辺の変化に気が付いた。

「?」

なんのこっちゃ、とばかりにコック風の男の発言を聞いていたが、
彼の言葉を皮切りに戦闘を始めた周囲の武芸者達を見て、流石に驚いたように立ち上がった。

「ん? んん? ……よく分からんが、とりあえず一階まで行けば良いのか?」

明るさが増した視界に目を細めつつも、一先ず現状を理解したようだ。
店に立ち入る前の注意書きは――成る程、こういう事だったのか、とも。
真っ当なルールの下に開かれ、殺し合いという訳ではないのなら素直に従う事にした。

武芸者達が戦闘を始めたのに暫し遅れつつも動き出す。
素手のまま駆け出し、下の階層へと続く階段なり入り口なりを探し始めた。

538名無しの魔術師:2014/04/30(水) 03:48:28 ID:3cQHs10o
>>537
下の階へと続く階段をすぐに見つける事が出来たが
既に何人かの武芸者達が降りていったようだ。

強面の男「おっと!そう美味くはいかねぇよ!!」
眼帯の男を殴り飛ばしてKОした強面の男が、その勢いのままヒナタに挑みかかってきた。
体格差からヒナタの頭より高い位置から拳が振り下ろされる。

その速度はヒナタにとっては問題ないが、学園都市の一般的な隊員のレベルを上回っているのが分かる。

先に進むにはある程度周りの者達を倒した方が効率が良さそうだ。

539ヒナタ:2014/04/30(水) 04:04:47 ID:???
>>538
(階段は――あそこか)

先に下りて行った武芸者達に続くように向かおうとするが、強面の男に阻まれた。
鋭く振り下ろされる拳から、男の技量を大まかに読み取る。
見た目通りと言うべきなのか、真っ当な隊員なら彼の相手は厳しいだろうと、そのような思考が彼女の脳裏に過ぎる。

だが、如何な体格差があろうとも、彼女はそのような常識に囚われない悪魔の身に在る。

「ふ……!」

足を止め振るわれた拳を受け止めようと手を翳す。

受け止める事が叶ったのならば、それで終わる事は無い。
男が振るった拳の勢いそのままに、自分側へと引き摺り込むように超人じみた怪力を以て、拳ごと腕を引っ張る。
そして、近くに居るであろう別の武芸者目掛けて――放り投げる!

540名無しの魔術師:2014/04/30(水) 04:15:18 ID:3cQHs10o
>>539
強面の男「うおおおおおおお!?」

周囲の参加者「わあああああ!?」
男はヒナタに見事に投げ飛ばされた。なんとか受け身を取ろうとしていたが…
投げられた先にもいた他の客にぶつけられ、それは叶わなかった。

下の階からも喧騒と戦いの音が聞こえてくる。
丁度、階段に別の武芸者が叩きつけられるように飛んできてノックアウトされる様子が見えた。

541ヒナタ:2014/04/30(水) 04:31:49 ID:???
>>540
「よし!」

見事なまでの結果に思わず笑みを浮かべる。

だが、悠長に喜んでも居られない。
既に下の階でも戦闘が始まっている事を察知すると、先へ進むべく足を動かす。
邪魔が入らなければ、階段を降りて下の階へ突入するだろう。
周りの武芸者達を先に打ち倒す方が良いとも考えたが……彼等が潰し合ってくれる事に期待しての選択だ。

(下手に足を止めていては、ふとした拍子に集中攻撃されそうだからな)

542名無しの魔術師:2014/04/30(水) 04:41:19 ID:3cQHs10o
>>541
ヒナタの読みは正しかった。
二階に降りてみると、僅かな隙を見せた者が
複数人から狙われてあっという間に袋叩きにされていた。

三階でのドタバタを突破した者が多いせいか、更に動きが良くなっている。
その中で一人、ゴーグルのようなサングラスをした若者が明らかにレベルの違いを見せていた。
ヒナタも感心するような流れるような動きで放たれた蹴りで、上半身裸の筋骨隆々な男を蹴り飛ばしてきた。

蹴り飛ばしてきた、と言う表現を使ったのは蹴られた男がヒナタの方へと飛ばされてきたからだ。
サングラスの若者はそのまま素早く一階へと降りて行った。

細身の男「はいやぁぁぁっ!」
ヒナタの後ろから、細身ながら既に4人の武芸者を倒した男が挑みかかってくる。
こいつも明らかに動きが違う。どうやら剄を身体の内側にねって瞬発力を高めているらしい。

術式兵装は禁止と言われたが剄を練るのは禁止とは言われていない。
言葉のあやだがルールの盲点を突いてきたという事だろう。

細身の男は手刀をヒナタの右肩を狙い振り下ろしてくる。

543ヒナタ:2014/04/30(水) 13:46:49 ID:???
>>542
(やっぱりか)

ただ生き残れば勝ちという訳ではなく、他の者に先んじて一階へ到着せねばならない。
しかも、その枠は限られている。潰せる者から潰しに掛かるのは当然の考えだろう。

武芸者達の練度が三階よりも向上している事を理解する。
だが無理に戦わず、武芸者達の合間を縫って移動していくが、サングラスの若者が蹴り飛ばしてきた男に阻まれる。
軽快に飛んで避けようとした所で、後ろからの気配を感じ取った。

「おっと……!」

僅かに顔を逸らし、後方から来た細身の男を見やる。
剄を練り上げている事を察知し、見事な物だと感心した様子だ。
それはルールの盲点を突いた事と、剄を抜きにした上での動き、その両方である。

「だが、まだまだ!!」

前方から飛ばされてきた男の服を右手で掴み、そのまま右後方へと体を捻るように腕ごと振り抜いた。
哀れな男を即席の武器代わりとした、大質量による迎撃である。
例え手刀が命中したとしても構わない。むしろその時こそ、細身の男は手痛いダメージを負う事になる筈だ。

544名無しの魔術師:2014/04/30(水) 19:16:17 ID:3cQHs10o
>>543
大質量、もとい人体攻撃はそのまま男に叩きつけられる。
一番痛い思いをしているのは蹴り飛ばされた揚句武器にされた武芸者かもしれない。


人体攻撃と言うまさに悪魔の所業で手刀の入りは浅かった為、
やや痛みに顔をしかめる程度だろう。
細身の男は仰向けに倒れて噎せ返っている。

それを見た二人の参加者が、ヒナタに狙いをつけて挟み打ちしてきた。

武芸者A「そらぁ!」
Aが正面から踏み込み、振り上げるようなボディブロウを放ち

武芸者B「でえい!」
Bはカウンター席を足場に跳躍。ヒナタに向かって飛び膝蹴りを放ってきた。

545ヒナタ:2014/04/30(水) 19:44:21 ID:???
>>544
「ふー、手持ちの武器が使えんというのは手間だな」

浅かったとはいえ、流石に剄を込めた攻撃を無傷とはいかない。
痛みから不機嫌そうな表情を浮かべていたが、動く事に支障は無いと判断して体勢を立て直した。
二人の武芸者がヒナタへ襲い掛かるのは、おそらくその直後だろう。

「まったく、人気者は辛いな……!」

前方と後方を見た後、素早く構えた。
それはどちらか一方を迎撃する為だろうと、武芸者達は考えるだろうか?

「――ふっ」

それは、AとBの両者が行動を起こして間も無くの出来事だ。
挟み撃ちにされていたヒナタは体を大きく屈め、右横へと飛び退いた。
迎撃の“フリ”をするべく構えていたため多少なりとスタートは遅れるだろうが、直撃は回避出来るだろうか?

546名無しの魔術師:2014/05/01(木) 17:12:37 ID:3cQHs10o
>>545
A「ば!?」

B「なっ!」
見事に直撃を回避したヒナタ
室内に広さを利用した見事な動きだ。

挟み打ちを狙っていた二人はまさかこのようなフェイントになるとは思っていなかっただろう。

A&B「なーー!?」
二人は蹴りとボディブロウのクロスカウンター状態になって倒れる。
周囲にはまだやりあっている者がちらほらいるが、随分と少なくなった。
下の階へ往くのを阻まれる可能性は少ないだろう。

547ヒナタ:2014/05/02(金) 01:17:01 ID:???
>>546
「お前はともかく、そっちは跳躍してしまったからな……」

酷い有様で倒れ伏すAとBを交互に見て呟いた。
どちらも地上を移動しての攻撃ならば、回避なり身体を逸らすなりして、此処までの惨事には至らなかっただろう。
合掌しつつ、そのまま下の階へと向かっていく。

548名無しの魔術師:2014/05/02(金) 01:28:44 ID:3cQHs10o
>>547
‐カフェ・ザ・リック一階‐
ゴールである一階にたどり着くと、
薄暗い事を除けばオシャレなカフェである事が分かる内装であった。

ただし、あのコック風の男が乱戦を想定して装飾や机、椅子を全て端っこにのけてしまってるが。
階段を降り切ったヒナタの横に、またもガタイの良い武芸者が飛ばされてきた。男は壁に背中を打ちつけてうつ伏せで倒れる。

飛んで来た方角に眼を向けると…先ほどのサングラスの若者が一人その場に立っていた。
ヒナタの姿を見ると…若者はにやりと意味心に笑いながら、人差し指をクイクイと二度曲げた。

それは『お前もまだ暴れ足りないだろ?』と言っているようだ。

549ヒナタ:2014/05/02(金) 01:43:49 ID:???
>>548
一階に降り立ったヒナタは、先程までと違う内装を興味深そうに見つめていた。
しかし横に武芸者が吹き飛ばされてきた事と、その原因であるサングラスの若者の動作を見ると、

「……ほう」

実に面白そうに、少女の顔には到底似つかわしくない笑みを浮かべる。

「此処までが準備運動とするなら、お前が本番という事か?
 良いだろう、わざわざ女を誘ったのだから直ぐにヘバってくれるなよ――!」

言い終えると共に、勢い良く床を踏み込む。
踏み込みの勢いを乗せた全力の突進の先には当然、サングラスの若者の姿。
強烈な一撃を腹部にぶち込んでやろうとばかりに、その右手は既に強く握り締められていた。

550名無しの魔術師:2014/05/02(金) 02:03:02 ID:3cQHs10o
>>549
ヒナタのその突進の速度に若者は僅かに表情を変えた。
それは予想したよりもはるかに速かったからだろうか?

「フッ…!」

しかしこの若者もさらに笑みを重ねると両足をがっちり床に押しつけるように構える
ヒナタの握りしめられた拳を正面から受けるつもりだ。

551ヒナタ:2014/05/02(金) 02:21:03 ID:???
>>550
「良い度胸だ……!!」

間合いに入ると共に、受けようと構えた肉体目掛けて高速のストレートを撃ち放つ。
突進の勢い、そして悪魔の膂力が合わさった強烈な殴打である。
直撃してしまった暁には、如何な豪傑とてその生命に関わる程である。

だが無論、それは防御の構えすら取らない愚者或いは勇者の話だ。
ここまでやってきた強者たる若者であれば、この一撃だけで雌雄を決するという事はまず有り得ないだろう。

552サングラスの若者:2014/05/02(金) 02:32:37 ID:3cQHs10o
>>551
打ちこまれた高速の拳を、右掌で受ける若者。
若者はこの時すばやく剄を右手に発生。そのまま流れるようにヒナタの拳を受け流してすれ違った。

「――驚いたな、剄を使ってないのか?」
そこで若者は初めて声を上げた。ヒナタが天剣授受者だと…
ましてや悪魔と血を分けているとは露ほども知らぬ者の純粋な驚きだ。

剄のエネルギーをクッション代わりにして器用に受け流したようだが、それでも衝撃を殺しきれなかったのか
右手をプラプラと振りながら

「けど次は……!」
若者は行動を移す。手近にあったカウンター席を足場に壁蹴りの容量でヒナタの上を取る

「こっちの番だ!!」
そのまま鋭い飛び蹴りをヒナタ目がけて放つ。
相手が見た目少女だろうが遠慮なしだ。直撃すればヒナタと言えどダメージを受けるだろう。

553ヒナタ:2014/05/02(金) 02:47:42 ID:???
>>552
「っ、と!」

すれ違う形で拳を受け流されたが、咄嗟に前のめりに飛び込んだ。
突進の勢いはそのまま。腕の力だけで一度跳躍すると、空中で体を捻りながら体勢を立て直して着地した。

恐らくは剄で対応してくると予想していたのだろう。
最も、若者から見ればそれだけでは説明の付かない程に異常な身体能力だが……

「性質は知っていても、諸々の事情で扱う事が出来なくてな。
 ま、そこは気にするな。剄が無くても、此処まで来るに値する相手だという事は分かってもらえただろう?」

手に付いた埃を払いつつ、若者を見据えたまま答え、拳を構え直すが、

「む……!」

素早く上を取ってからの攻撃を見て、回避するべく咄嗟に後ろへと飛び退いた。

自分の拳を真っ向から対応してみせた事から実力の程度は把握している。
さしものヒナタとて、いざとなれば剄も加えてくるであろう相手の攻撃を真っ向から受け止めようなどとは思わないのだ。

554サングラスの若者:2014/05/02(金) 02:58:16 ID:3cQHs10o
>>553
ブォン、と空気を震わせる重い蹴りだ。
避けたのは正解だろう。剄を扱われては流石のヒナタも苦戦するかもしれない。
「その事情って奴に興味あるな、けど聞くのも無粋
 さらに流石ここまで来ただけあってかなりやるみたいだな」
そこまで言うと若者は再びヒナタとの距離を縮める

「力も身軽さにも自信があるなら、身軽さを潰させてもらう!」
溝を狙った左の肘打ちだ。それを避けたとしてもこの若者は次の手を用意している。
後退するならそのまま左拳の裏拳が、若者から見て左に逃げても肘を曲げられて追撃される。
では若者から見て右に良ければ、今度は渾身の右ストレートが飛んでくるであろう三段構え。

身軽さと潰す、とは避けに対する対処を行うと言う事だと分かる。
ならばヒナタはどうするか?迎え撃つだろうか?

555ヒナタ:2014/05/02(金) 03:13:07 ID:???
>>554
(身軽さを潰すと豪語した。ならば回避が最善という事は有り得ない……)

そう考えたヒナタが取った行動は、実にシンプルなモノだ。

「それはどうかなっ!!」

溝を狙って放たれた肘――その左側部に目掛けて、右拳を叩き付けるように振り抜いた。
直線状に迫り来る痛烈な攻撃を、横から衝撃を加える事で崩そうという魂胆だ。

しかし横からとはいえ、猛烈な勢いを乗せた肘に接触するのだ。
剄が篭められていれば尚更、どのような結果であっても無傷では済まない。それは承知の上!

556サングラスの若者:2014/05/02(金) 03:22:29 ID:3cQHs10o
>>555
予想通り剄力が込められた肘を右拳が打つ。
勢いと、元々人の部位の中では堅い部類に入る肘を打った事で
ヒナタの拳にも相応の衝撃が走るだろう。拳をすりむき流血程度はするかもしれない。

「くう……!?」
避けないならば受ける事はするかと思っていたがこれは予想外だったようだ。
思いがけないダメージに若者は苦悶の声を上げるが、戦意は衰えない

「…お返しだ!」
まだ動く右腕を振り上げ、ヒナタの振り抜いた姿勢の右腕を思い切り殴りつけに来た。
腕の借りは腕に返すと言うのか、ある意味律儀な奴だ。

557ヒナタ:2014/05/02(金) 03:40:30 ID:???
>>556
「っ……!」

先程受けた手刀を遥かに上回る痛みから、流石に顔を顰める。
骨に異常は無いようだが、打ち付けた拳の皮膚は強く擦り剥かれ流血している。
だがそれでも、若者と同じく戦意の衰えは見受けられなかった。

「ふふっ、律儀なのは結構だが……!」

右腕を下げる事も身体ごと引く事もせず、握り締めた左拳を、若者の腹部へと撃ち放った。
先に攻撃を仕掛けたのは若者だ。ヒナタの攻撃が命中するとしても、それは後になるだろう。
故に十全な一撃には至らないだろうが、それを差し引いても、腹部に命中するというのなら他の部位よりダメージは大きい筈だ。

558サングラスの若者:2014/05/02(金) 03:51:41 ID:3cQHs10o
>>557
若者の拳がヒナタの右腕を強く殴打する。
久しぶりに激痛と言う物を連続で感じるだろう。
だがそれだけで済んだのはヒナタが若者の腹部を狙い、左拳を放ったからだ。

「……っ…!?」
耐えきれなくなったように、男は息を吐き膝をつく。
左手首に痛みを覚えたヒナタが確認すると、男は止められていた左手を使い
ヒナタの手首を掴むことで受けようとしていたようだ。だが間に合わず、深い一撃を多少なりとも浅くしたに留まったようだ。


バタン、と突然一階の扉…つまり、本来のカフェの入り口が開かれた。
明かりがさしこんでまぶしさに目がくらみそうになる。

そちらに眼をやると、先ほどのコック風の男が腕を組んで仁王立ちしていた。

559ヒナタ:2014/05/02(金) 04:01:57 ID:???
>>558
若者が膝を付き、勝敗が決したであろう後、

「っく、ぁ〜……!!」

堪えながらも実に痛そうに息を吐き、打たれた右腕を撫で始めた。
頑丈な肉体故か若者が万全に撃ち込めなかった故か、いずれにせよ骨は折れずに済んだようだ。

「はー……まったく、一箇所狙いをしなくても良かろうに……?」

突然明るくなった事で目を細めつつも、入り口へと視線を向ける。
仁王立ちしているコック風の男を怪訝そうに見つめると、

「なんだ、一対一が終わったと思えばまたか?」

と、手痛いダメージを負ってもまだまだ戦る気が健在のようだ。

560サングラスの若者:2014/05/02(金) 04:14:01 ID:3cQHs10o
>>559
「借りた分は…きっちりぴったり返す主義…でね…」
明かりがさしこんだ事によって若者の顔がようやく確認できた。
サングラスを丁度取り外していた。
オレンジ寄りの赤髪に、コハク色の眼が印象的な男だ。

恐らくは旅の武芸者か、くたびれた深緑色のジャケット姿だった。


仁王立ちしていたコック風の男はヒナタの言葉を聞くと豪快に笑い飛ばした。

男「ガッハッハ!俺は先着二名と言ったはずだぞお嬢ちゃん?
  ちゃんと二人じゃないか?」

そう言われて周りを見ると、確かにこの男の言う通りだ。
この一階フロアで意識があるのは自分と、今この瞬間まで戦っていた若者のみだ。


男もとい店長「二人だけになった所で入ろうと思ったら
       タイマンまで初めて驚かされたぞ?」

561ヒナタ:2014/05/02(金) 04:20:40 ID:???
>>560
「んん? あぁー……ああ、うん、そういえばそうだったな」

すっかり熱が入って夢中になってしまったが、二名になった時点で今回のルールとしては終了だった筈だ。
その事を思い出してか、ばつが悪そうに左手の人差し指で頬を掻いている。

「まあ、それは良いとして。
 先着二名に何か特典でもあったのか? 正直まったく分からんままに参戦していたんだが」

562名無しの魔術師:2014/05/02(金) 04:27:40 ID:3cQHs10o
>>561
店長「ほう、そう言えば二人とも普段は見ない客だな?
   ルールも知らずにここまで生き残るとは面白い話だ」

さらに豪快に笑いながらコック風の男…達振る舞いからこのカフェの店長らしき男はカウンター側に入り
奥の棚から何かを持ってきた。
同じ頃、倒された参加者達がぞろぞろと痛みに呻きながら起き上がったり降りてきたりした。

店長「当店独自の『カフェ・ザ・バトル』を制した者、先着二名に与えられるのは…
   この俺が菜園都市で鍛えた料理の腕を存分に振るった
   超・特製チョコレートサンデーor特製苺ケーキだああああああ!」

オオオッ!と参加者たちが感嘆の声を上げる。
と言うか彼等はこのスイーツの為に乱戦を繰り広げていたのか

店長「ホントはこの後先着の二名に話し合って選ばせるんだが、
   タイマンに勝ったお嬢ちゃんから選ばせてやろう!どちらか一つだぞ!」

563ヒナタ:2014/05/02(金) 13:12:39 ID:???
>>562
(こいつも新参者という訳か)

ちらりとサングラスの男を見やり、そんな事を考えた。

「チョコレートサンデーか苺ケーキだと……!?」

その言葉を聞いて目の色を変えるヒナタ。
何を隠そうこの娘、弟と同じく甘党である。すっごい甘党である。正しくご褒美なのである。

「成る程、先着というのはそういう事だったか……!
 悩む、悩むぞ……どちらか一方というのは非常に悩ましいが……!」

むむむ、と実に深く考え込んでいたが、

「チョコレートサンデーを貰おうか!」

564ハイネケン:2014/05/02(金) 22:25:46 ID:9Yke8Mrc
>>535
「お、結構やってるなあ」
声が明らかに弾んでいるハイネケン。
アノニマスのタレこみによると、ハイネケンは休暇のたびに荷物が増えているとのこと。
そしてもう一つ、かなりの確率で金欠に陥り、バイト"等"に精を出しては
整備士のロシュフォールに昼寝時間を返せと言われているそうな。
どれほど買い物をしているのやら……。

「時間はあるし、一通り回ってみるかな」
まずは目に付いた宝石屋に立ち寄る。

565名無しの魔術師:2014/05/04(日) 01:39:12 ID:3cQHs10o
>>563
サングラスの男「それじゃあ俺は苺のケーキか」

ヒナタとサングラスの男は席に通され、それぞれの目の前にスイーツが置かれた。

ヒナタが選んだチョコレートサンデーは素晴らしい出来栄えだ
器たっぷりに盛られたバニラとチョコアイスの上にアーモンドチョコのソースが注がれており
宮殿の頂点を思わせるように生クリームが螺旋状に盛られている。

お約束のチェリーも綺麗に飾り付けられていた。
器の中段にはチープさを感じさせながらも伝統を思わせるコーンフレークが敷かれ
その上下を二種類のチョコクリームが挟んでいる。

コック、もとい店主が全力を注いだチョコサンデーだ。

566名無しの魔術師:2014/05/04(日) 01:43:51 ID:3cQHs10o
>>564
宝石屋「外の人だね、いらっしゃい」
ハイネケンの格好を見て、すぐに都市外の人間だと気付かれたようだ。

宝石屋「うちは装飾品のほかにも
    兵装の強化に使える原石(ダイト)も扱ってるよ
    ほら、兵装の強度を上げる金剛石のダイトなんてどうだい?」

と、研磨されていない金剛石の原石を見せる宝石屋。
確かに持ち帰ってからロシュフォールなどに取り扱ってもらえれば
剄を流す際の兵装強度の強化や、兵装の強度そのものの強化に利用できる。

宝石屋「ちょっとばかし値は張るけどねぇ」
と、値段を手で示す店主。学生の身には辛い金額だが、
防衛部隊の任務に就いている事での手当てを考えれば手が出ない程ではない。

勿論、オシャレやプレゼントに向いた装飾品も扱っている。

567ヒナタ:2014/05/04(日) 14:27:22 ID:???
>>565
ぱくっ

「……」

ぱくっ

「…………」

ぱくっぱくっぱくっ

「……柔らかな甘さの中にメリハリを持たせるフレークの食感……
 一口で二度三度と異なる甘みがある……そして、どれもが美味……!」

実に幸せそうに頬張っていた。
一口、また一口とスプーンを動かしている。
特に急いで食べているつもりはないのだろうが、そのスピードは迅速である。

もっと味わいたいという気持ちの為せる技なのだろう。無意識に加速し食するヒナタはまさしく、幸福の中に在った……!

568ハイネケン:2014/05/04(日) 23:03:27 ID:9Yke8Mrc
>>566
「やあ。ここには任務で来させてもらってるんだ。
 ダイトか、どれどれ……」

金剛石のダイトに顔を近づける。
(これで強度上げてもらえばロシュに苦情言われなくなるかな?
 むしろ手間分の昼寝時間をって言われそうだなあ……)
盾使いとしては、兵装の強度は高ければ高いほど望ましい。
特にハイネケンの場合は普段から義手として使っているのだ。
なおのこと破損は避けたいとなると……。

「よし、それ貰おうかな。
 ……でも、ちょっと高くないかい?
 採掘の手間はわかるけど、研磨の工賃は掛かってないはずだろう?」
値切り交渉に入るようだ。

569名無しの魔術師:2014/05/07(水) 18:50:51 ID:3cQHs10o
>>567
ヒナタの幸せそうな表情と夢中でほうばる姿に店主は満足な顔を浮かべ
ガッハッハと店の裏へと戻って行った。
尚、いつの間にか店内は明るく、ごく普通の喫茶店の店構えに戻っている。
今回の脱落者達が全員で椅子やテーブルの配置、及び明かりを塞いでいた板やカーテンを取り払ったのだ。


「こっちのケーキも絶品だ、まさかごく薄に敷いた苺のムースソースとはな」

いつの間にか若者がヒナタの隣で、ケーキを楽しんでいた。

「そういやお嬢さん、その服装から察するに
 この都市の援助に来たアレグレットの人だろ?」

「俺はアレグレットの卒業生、アレックス・ナヴァンって言うんだ」
と、自己紹介してきた。

570名無しの魔術師:2014/05/07(水) 18:53:17 ID:3cQHs10o
>>568
宝石屋「お兄さん、カーツの現状知ってるでしょ?」

男は笑いながらも困った表情を浮かべる

宝石屋「汚染獣にビビりながら、
    無人化した鉱山の中や近くで掘ってるんだぜ?
    工賃よりも危険賃って奴が掛かってると思ってくれないかい?」

571ヒナタ:2014/05/07(水) 20:38:01 ID:???
>>569
「ご馳走様でした」

丁寧に手を合わせて感謝の意を表した。
口元を拭いていた所で、ふと若者が隣に居る事に気が付く。ケーキを見ていたが声を掛けられた事でそちらを向いた。

「ん……ああ、たしかにそうだが。という事は貴方は先輩になる訳だな。
 ――私はヒナタ・アキツキという。第18小隊の一員だ、よろしく」

後輩と判明した割りに態度を改める訳でもなく、今まで通りと変わらぬそれで自己紹介に応えた。

「アレックス・ナヴァン……どこかで聞いた覚えがあるような無いような」

と、小声でブツブツと。

572アレックス・ナヴァン:2014/05/08(木) 01:42:33 ID:3cQHs10o
>>571
「アキツキ…それに18小隊って事はシカゴの隊か」

「確かショウって隊員もアキツキって名乗っていたな、兄妹か何かで?」
卒業生と言う事は少なくともクラッド生徒会長よりも年上なのだろうか
それにしても若く見えるが(20代中頃くらい)、今の学園都市の状況にもそこそこ詳しいようだ。

そして、ショウとも面識がある。
もしもショウから聞いた話を思い出せるのなら、学園都市に来て間もないころ
狼面衆と思われる者に襲われた時に助太刀に現れてくれた者の名が、アレックス・ナヴァンだった事を思い出すはずだ。

573ヒナタ:2014/05/08(木) 02:32:11 ID:???
>>572
「うむ、流石にご存知か。
 ……む、ショウと面識があるのか? あの子は私の弟だが――」

そこまで言いかけた所で、ふと思い出す。
狼面衆が愚かにも自分の居ぬ間にショウを襲ったという話だ。
それを聞いた際、狼面衆を叩きのめす理由が十を超えてしまったのだが、まぁ今は置いておこう。

その時、ショウを助けてくれた人物が居た。たしか彼の名は、

「――アレックス・ナヴァン。
 弟が学園内で狼面衆と名乗る者に襲われた際、助けてくれた卒業生の男が居たと聞いていたが……貴方か?」

574ハイネケン:2014/05/10(土) 16:46:11 ID:9Yke8Mrc
>>570
「うーん、まあそれもそうだねえ。
 この街には腕の立つ武芸者が多いようだけど、鉱山まで護衛できるほどだと
 報酬も弾まなきゃあだね」

再び値札に視線を落とす。
値切らずとも買える額には違いない。
それに、所持金が底をつくようならまたバイトに精を出せばいい。
(なんて考えてるから貯金が溜まらないんだよなあ……)
軽く頭をかく。

「値切ろうとして悪かったね。
 これはなかなか良い物のようだし、このままの値段で貰うよ」
……どうやらハイネケン、値切り交渉はへたくそのようである。

575アレックス・ナヴァン:2014/05/13(火) 18:53:41 ID:3cQHs10o
>>573
「そう言えば、そんな事もあったな」
思い出すような口ぶりで、それを認めるアレックス。

「しかしお姉さんとこんな場所でばったりなんて、世間ってのは狭いね」
さらにはこんな場所で出会って殴り合い、負けてしまうなんてと続けた。

「それと、何処で誰が聞いてるか分からんし、
 狼面衆の名前は出さない方が良いぜ…ま、カーツ近辺じゃ全く知られてないけどな」

576宝石屋:2014/05/13(火) 18:59:09 ID:3cQHs10o
>>574
「悪いね、もう少し余裕があれば
 聞いてあげない事もないんだけどな」
ダイトを手渡し、ハイネケンから料金を受け取る店主。

「表通りの奴らには聞かせたくないが、
 この辺りで店を構えてる奴らは皆『引っ越し』を考えててね」
他都市への移住の事だ。

「アンタ等が来てくれてるのにこんな事言うのも失礼な話だけどね…
 カーツはもうダメだって諦めてる人達の集まりなんだよ、この通りは」
だから多少値段が張っているのだと言う。少しでも早く資金をためる為に。
防衛隊員として来てるハイネケンとしては、少しやるせないかもしれない。

さて、買い物を済ませたが次は何処に回るか。
まだ目新しい店はいくつもある。

・雑貨屋
・武器屋
・交換屋

577ヒナタ:2014/05/13(火) 19:05:49 ID:???
>>575
「やはり、そうか。今更な事だが改めて礼を言わせてもらおう、ありがとう」

そう言って一度、頭を下げる。

「あわよくば、釣られてくる輩が居ないか期待したのだがな。ま、今後は気をつけるよ」

「ところで……知られていないというのは、連中の活動範囲が此処まで及んでいないという事か?」

578アレックス・ナヴァン:2014/05/13(火) 19:11:19 ID:3cQHs10o
>>577
「いやいや、俺の方も学園に不法侵入したのが
 有耶無耶になったんでね、それでおあいこって事で」

「ああ、俺も故あって狼面衆について調べてるんだけどな」

「都市にだけ知られてないのか
 それともカーツの地方では何もしてないのか尻尾すら掴めない現状さ」

579ヒナタ:2014/05/13(火) 19:33:19 ID:???
>>578
「ふむ、隠れる事だけは本当に長けているようだな。
 組織立って活動している割に痕跡を隠す事だけは一流か、つくづく面倒なものだ」

と言って、一つため息を漏らした。

「ま、あまり暗い話をしても気分が滅入るだけか。
 ……そういえば、貴方がここにいる理由を聞いてなかったな。聞いても良いかな?」

580アレックス・ナヴァン:2014/05/13(火) 19:46:41 ID:3cQHs10o
>>579
「"生身"のメンバーの数が一握りなのかもしれねぇな」
雑兵の類は倒した先から消えてしまう事から、アレックスは
実体のある構成員が限られてるのでは、と推測してるようだ。


「カーツから更に西に向かった先にある、
 『宗教都市』って場所に向かう途中さ」

「他の都市と頻繁な連絡が取れなくなって久しい都市国の一つだよ」
滅んじゃいないみたいだけどな、と言って最後の一口に残しておいた苺を一口でほうばるアレックス。

581ヒナタ:2014/05/13(火) 19:59:53 ID:???
>>580
アレックスの推測を聞いて「成る程な」と、納得したように頷いた。
その命を終えた所で跡形も無く姿を消してしまう雑兵達と、この上なく使い勝手が良い駒を揃えている。厄介なものだ。

「宗教都市……名前だけは聞いた事があるような、無いような」

むむむ、と考え込むように唸っている。

「ま、いいか。随分と過酷な状況に在る都市のようだが、其処に何用が?」

582アレックス・ナヴァン:2014/05/13(火) 20:15:38 ID:3cQHs10o
>>581
「この大陸がこうなる前は、国教発祥の地とか言われてた場所さ」

「今は都市国化して、宗派や新旧問わず宗教が途絶えなように頑張ってるらしい」

過酷な状況と言う言葉を聞いて、さらに言葉を続ける

「都市国化したは良いけど
 中央都市との物理的な距離の問題や地形の都合で
 滅多に連絡が取れない都市は結構あるんだよ」

「だから実際に行ってみないと都市国の現状は分からないんだ」
距離が近かったり、独自に交流を持つ都市国同士ならば情報の伝達のスムーズだが

荒野のど真ん中にぽつんと位置するカーツから、さらに西の方にある宗教都市では連絡の取りようも難しいようだ。

「宗教都市にも奴らの情報収集で向かうつもりさ」
無論、狼面衆の事だろう。

「けど流石に一人じゃどん詰まりになってきてねぇ…」

583ヒナタ:2014/05/13(火) 20:26:19 ID:???
>>582
「宗教か……ま、教えが在るのは良い事か。
 ふむ、つまり連絡が取り辛いというだけであって、過酷な状況に在るかどうかは別と」

「……学園都市に助力を求めたりはしないのか?
 都市側も連中の事は既に踏まえている筈だ。都市が総力を挙げてとは言わずとも、ある程度は助けが得られると思うが」

一人でやっていたのかと、その点について驚いている様子だ。

584アレックス・ナヴァン:2014/05/13(火) 20:37:06 ID:3cQHs10o
>>583
「学園都市ってのは、名前の通り学生を育てる場所だろ」

「そこにこんなきな臭い話を持ち込むのも考え物かと思ってな」
学園都市を卒業した者の多くは故郷の都市に戻る。
その時に狼面衆との関わりなど持たせたくないようだ。

「まあ生徒会やらが既に把握してるなら、多少は情報提供したりするのもアリ、か」

585ヒナタ:2014/05/14(水) 02:56:43 ID:???
>>584
「……確かにな。真っ当な学生からすれば余計な関わりである事は間違いない。
 だが連中の目的が目的だ。貴方が望まずとも、連中から彼等に接触してくる可能性は十分にある。
 ならばキナ臭い話を持ち込む、ではなく……事前に危険を伝えておく、という風に考えれば良いのではないか?」

何も分からず狼面衆に襲われるより、存在だけでも認知しておけば危険度は大きく変化するという事だ。

「ま、何処までを伝え、何処までを求めるかは貴方次第だ。
 あくまで生徒会だけに留めておくというのも正しい選択だと、私は思うよ」

「堅苦しい事を言ってしまったな」と続けると、頭を二度三度傾けて首元を解した。
数ある意見の一つに過ぎず、それをアレックスへと押し付けるつもりは毛頭無いのだろう。

586アレックス・ナヴァン:2014/05/14(水) 03:29:12 ID:3cQHs10o
>>585
「そうだな、参考にさせてもらうよ」
そう笑って返答すると、アレックスは席を立ちあがった。

「宗教都市の状況は分からないけど、そこ行きの装甲馬車は出てるんだ」

「そろそろ出発時刻だからこれで失礼するぜ」
都市同士の連絡は取りづらいが、馬車が行き来出来るならば滅んだり危機的状況ではないと言う事だろう。

「装甲馬車は乗り心地を我慢すりゃあ、
 一番安全な移動手段だ。もし他都市に行く事になったら一つの手段にすると良いぜ」

この広い汚染大地を身一つや、ヘルホース一頭で移動するにはリスクが大きい。
覚えておいて損はない話だろう。

「ああそれと、カーツで狼面衆の情報は全く無かったって言ったが…」
ここからは小声になる

「俺が此処に来たのはアテが無かったわけじゃない」

「廃棄された鉱山付近を、"変な面"をつけた連中が
 うろついていたって言う目撃情報があったんだ」
結局、見つけられなかったけどなと言って店の外へ歩き出した

「一応伝えておくよ、用心しておいてくれ
 じゃ、ショウにもよろしくな」

587ヒナタ:2014/05/14(水) 13:30:29 ID:???
>>586
「装甲馬車か、覚えておこう」

さて見送りかと考えたのも束の間、アレックスが声を潜めた。
その意図を察してか、ヒナタの表情も僅かに険しいものとなる。

「廃棄された鉱山付近を……か。貴重な情報だ、ありがとう」

鉱山とは、クライア達が偵察に向かった場所だろう。
何かと出しゃばりな連中だな、と内心で毒づいた。

「ああ、そちらも気をつけてな」

アレックスを見送った後は、店長をはじめ周りの者達に「楽しかった」と一言礼を伝え、自分も同じく店を出る。
そろそろ自由時間も終わる頃だろう。

588ハイネケン:2014/05/18(日) 18:46:39 ID:9Yke8Mrc
>>576
「いや、いいんだ。こっちこそ無茶を言ったね」
受け取ったダイトを日に翳し、眺めて納得あるいは満足げな表情を浮かべる。

「そっか……。
 まあ、俺が言うのもなんだけれど仕方のないことかもね。
 俺たちでも全て守れるわけじゃあないんだから……」
小傷のついた義手をちらりと見遣った。

そして店を辞す。

「次はどこへ行こうかな。
 ん、交換屋か……交換出来るものがあればいいなあ」
交換屋へ向かう。

589名無しの魔術師:2014/05/21(水) 18:46:41 ID:3cQHs10o
>>587
カフェ・ザ・ロック―――腕っ節が自慢の武芸者達がスイーツの為に競い合う店。
この店はヒナタにとって素晴らしい店、あるいは非常にユニークな店として記憶に残っただろう。

店を出て時間を確認すると、まだ多少時間に余裕はあった。
防衛小隊の人間としては早めに集合するくらいが良いかも等と考えていたら
通りで意外な人物と鉢合わせした。

ユリウス「む……」
長身痩躯の無精髭、見間違うはずはない。ユリウスだった。

590名無しの魔術師:2014/05/21(水) 18:50:24 ID:3cQHs10o
>>588
‐交換屋‐
店に入ると、ハイネケンとさほど年齢が変わらなそうな男が出迎えた。

店主「いらっしゃい、中古兵装同士の交換なら歓迎だよ
   …もしも中央都市行きの装甲馬車のチケットがあるなら、
   店の物全部と交換してもかまわないよ」

と、冗談ながら僅かばかりの本気を含んだ言葉を口にした。

店の棚には型落ちの兵装のほかに、
ダイトなどと組み合わせないと意味を持たない兵装強化の回路や、
宝石屋とは異なる、既に何度か使用されている研磨済みのダイトなどが並んでいた。

ハイネケンの手持ちの持ち物でレートが見合えば、交換に応じてくれるはずだ。

591ヒナタ:2014/05/21(水) 18:59:19 ID:???
>>589
存分に戦えた事とスイーツを堪能出来た事で、実に上機嫌な足取りで店を出た。

「む」

思っていたより時間は余っていた事に気づく。
だがこれといって特にやりたい事も無く、まぁ早めに集合場所に居る方が良いだろう――と考えながら歩いていると、意外な人物に出くわした。

「…………。まさかこんな所で会うとは思わなかったぞ?」

口振りこそ普通だが、そう語る視線は『お前暇なのか?』とでも言いたげである。

ちなみに内心では十分驚いているのだが、下手に騒いで周りが気づいても面倒だなあと考え、自身を落ち着かせてから発言した。

592ユリウス:2014/05/23(金) 14:08:23 ID:3cQHs10o
>>591
「学園都市の連中が来ていると聞いていたが、お前に出くわすとは…」

想定の2387倍面倒だな、と呟いた。相変わらず表現の桁が大きい。

「暇なわけじゃない、れっきとした仕事だ」

「記憶を失う前でも、お前は殆ど顔を合わせた事はない相手だが…
 天剣使いの一人の護衛だ…ちょっとばかり病気をこじらせてな
 特別な薬と処方を受ける為に南東にある都市国の医者を訪ねていた」

帰りの装甲馬車のルートの都合で、カーツで時間を潰しているのだと言う。
ならば今は暇と言う事になるが…話に出ている『もう一人の天剣使い』の姿が見えない。

593ヒナタ:2014/05/23(金) 14:37:04 ID:???
>>592
何を基準にその桁になっているのだろう、とは思ったが口にはしない。
口は災いの元、藪を突いてなんとやら。余計な真似はしない事が利口の証である。

「病人の護衛か……ふむ。
 確かに、それらしい人物に覚えは無いな。何にせよ遠路はるばるご苦労な事だ」

ユリウスが此処に居る理由に納得してか「うんうん」頷いていたが、ふと視線を横に逸らし、

「で、肝心のもう一人は何処に居るんだ? 姿が見当たらないようだが」

594ユリウス:2014/05/23(金) 15:04:54 ID:3cQHs10o
>>593
「病人とは言え天剣授受者、
 本人は護衛など必要ないと言っていたが問題があってな」

姿が見当たらない、というヒナタの質問に苦々しい表情をさらに強くするユリウス

「純度100%の方向音痴でな、俺の右隣りを歩かせていたのに
 緩んでいたブーツの紐を直していたらこのザマだ」

ようははぐれて迷子になってしまってるようだ。
中央都市の武芸者で、しかもそれを代表する天剣使いが。
ついでに病気持ちというオマケつきだ。

595ヒナタ:2014/05/23(金) 19:54:53 ID:???
>>594
「……護衛以前に案内役が必要じゃないのか?」

自分も、武芸者だというのに剄が扱えないというオマケというには重い問題を抱えてはいる。
加えて記憶喪失と、あまり人の事を言えた立場ではないが、それでもまぁ隠しきれない本音が出た。

「良ければ手伝おうか? 万が一があっては大変だろう。
学生(こちら)の仕事までにはまだ多少の猶予があるしな」

596ハイネケン:2014/05/25(日) 16:54:26 ID:ug9sdVo2
>>590
「うーん、馬車のチケットはないなあ。残念」
ほろ苦い表情と共に冗談で受ける。

「結構取り扱い多いね。ん、あれは強化回路かな」
品定めするハイネケン。そのうちに、自然と円盾形兵装に目がいく。
「狭いところだとラウンドシールドのほうが便利なんだよなあ……」

「交換できそうなものは……と」
大き目の鞄の中身を探る。
 兵装のフレームパーツ4種、及びねじ1ダース。小さい装甲板複数。
これらは応急処置用のものだが、ジャンクパーツだ。
帰還までの間最低限義手としての機能を維持できれば、新品である必要はない。
 予備装備として一般のスティレット。
手入れは完璧…というより、ほぼ使っていない。使う機会が少ない。
 青銅製の小さな空き箱。何を入れていたかは忘れたが、なんとなく薬臭い。
 包帯。水薬の空瓶。火打石。細長い麻袋。
それらが次々と出されて台に並べられた。荷物が大きいわけである。

「この中に、ラウンドシールドと交換できるものはあるかい?
 できれば回路も欲しいんだけど」
小型盾は自分用に。
回路は手に入るならロシュフォールへのお土産にするつもりだ。

597ユリウス:2014/05/26(月) 14:22:21 ID:3cQHs10o
>>595
「その申し出は正直にありがたい」
表情は殆ど変って無いが、ユリウスなりに
感謝をしているのは伝わるだろう。

「奴の特徴は…ううむ、"金髪に緑眼の女"では該当が多いな…ううむ」

「『真面目な堅物が鎧を着て歩いてる』ような女がその天剣授受者だ」

「名はディーナ・フォン・クロストヴァイズ…
 隻眼と言う特徴もあるから、すぐに分かるだろう」

598名無しの魔術師:2014/05/26(月) 14:26:35 ID:3cQHs10o
>>596
「いえいえ、お気になさらず…」

そう答えてハイネケンが取りだした物を見る

「フレームパーツ2つにあとは…ほぼ新品だね、
 このスティレットも含めてくれるなら即決で交換させてもらうよ」

と、棚に置かれていた回路とラウンドシールドをテーブルに並べる

599ヒナタ:2014/05/26(月) 20:40:32 ID:???
>>597
「素直でよろしい」

偉そうな物言いである。

「……ふむ、なんとなくイメージできたような、そうでもないような。
 とりあえず金髪緑目の堅物さんを捜索すれば良い訳だな、任せておけ」

「彼女がどの辺りに向かいそうだとか、そういった予測は付いているか?」

600ユリウス:2014/05/26(月) 20:44:27 ID:3cQHs10o
>>599
「フン」
偉そうなもの言いにやれやれと態度で返す。

「それについては済まないが全く予測がつかないな
 装甲馬車が待機している区画に向かっていたんだが…」

純度100%の方向音痴では恐らくそこにはいないだろう。

ヒナタがこの都市で知っている場所は、先ほどのカフェに裏通りの露店街
あとは都市重役たちが勤務している中央の建物くらいだ。
まさか、学園都市の人間達が間借りしている宿舎施設になどいないと思いたい。

601ヒナタ:2014/05/26(月) 20:59:52 ID:???
>>600
「まあ、其処には居ないだろうな」

という訳で其処以外の場所を思い浮かべる。
いくら純度100%の方向音痴とはいえ、建物の中に入ったりはしていない筈だ。
近くに立ち寄っている可能性はあるが、まあ、彼女が一直線に装甲馬車の下を目指すのならすぐ離れてしまうだろう。
となるとカフェ、中央の建物、宿舎施設……その辺りは除外。

(私が知っている限りだと、残りは裏通りぐらいなものか。
 中央施設から都市を見渡す、というのも非効率的だしな……)

「とりあえず私は裏通りの方を探してみようと思う。
 まー、明らかに馬車が止まっていなさそうな所に彼女が立ち寄るかどうか怪しいところだが」

602ユリウス:2014/05/26(月) 21:14:03 ID:3cQHs10o
>>601
「お前は真の方向音痴と行動した事がないからそんな事が言えるんだ」

ユリウスははるか遠くの空を見るように天を仰いだ

「…裏通りはお前に任せよう。俺はこのまま表通りを往復して、ほぼありえないと思うが馬車の区画に向かってみる」

603ヒナタ:2014/05/26(月) 21:27:35 ID:???
>>602
「く、苦労しているんだな、お前も」

珍しき彼の態度にちょっとだけ戸惑いを見せつつフォローした。いや別にフォローしてねえなこれ。

「ああ、こちらは任せろ。では早速行ってくる」

さて、お目当ての堅物殿は見つかるだろうか?

604ユリウス:2014/05/26(月) 21:47:15 ID:3cQHs10o
>>603
ユリウスと分かれて裏通りに入るヒナタ。
表通りとは違った雰囲気に、人探しと言う頼まれごとが無ければワクワクしたかもしれない。
意外にも露店の数が多い。
 
宝石店、交換屋、武器屋、雑貨屋など様々だ。

ちなみに交換屋を覗くと、商談をしている5小隊のハイネケンと店主の姿が見えるだろう。
宝石店は現在、客がいない。

605ヒナタ:2014/05/26(月) 22:07:55 ID:???
>>604
(おや、あれは……5小隊の子だったかな)

交換屋を覗き、中を確認する。
どうやら交渉中の様子だ。邪魔をしても悪いし、ここは立ち去っておく事にした。

(此処は宝石店か。客は居ないようだし、丁度良い)

中の様子を確認してから、宝石店へと立ち入る。店主や店内の様子はどのようなものだろうか?

606名無しの魔術師:2014/05/26(月) 22:13:21 ID:3cQHs10o
>>605
宝石店は装飾用の物から、
術式兵装の強化に使うダイトまで置かれている。

店主はちょうど帳簿をつけている所だった。

店主「いらっしゃい、また防衛小隊のお客さんかい
   女の子なら…このイヤリングなんてどうだ?カーツだけじゃなくて
   他の都市でも流行っているよ」

と、四角いサファイヤのイヤリングを一組見せて来た。
値段は学生には高いが、払えない金額ではない。

607ヒナタ:2014/05/26(月) 22:27:03 ID:???
>>606
「ふむ、なかなか良いな。どうしようか。
 ……ところで店主さん、此処に金髪緑目の女性が来なかったかな。ちょっと堅苦しそうな感じの」

財布の中身を確認しつつ、ふと声を掛ける。

608名無しの魔術師:2014/05/26(月) 22:31:53 ID:3cQHs10o
>>607
店主「はて、そんなべっぴんさん通ったかなぁ」
誰もべっぴんとは言っていないが、勝手な男の性だろう。
ちなみに、ヒナタが散財していなければ
防衛小隊の危険手当なので財布は多少はふっくらしてるはずだ。

店主「…あー、緑眼か分からないが
   金髪で鎧を着た女ならさっき通ったね、うん
   武器屋の方に歩いて行ったよ」


店主「…けど、「こっちが近道」なんて言ってたが何処に向かってたのやら」

609ヒナタ:2014/05/26(月) 22:55:53 ID:???
>>608
(武器屋か。武芸者だからなのか、或いは……本気で近道と思ってるのか……?)

未だ直接お目に掛かってはいないが、段々と色々な意味で不安が湧いてきた。

「ふむ、そうか。教えてくれてありがとう。あとそれを一つ頂こうか」

見せてきたサファイヤのイヤリングを指差しつつ。
幸い無駄遣いをしない性質なので、購入する余裕はあるのであった。

610名無しの魔術師:2014/05/26(月) 23:00:30 ID:3cQHs10o
>>609
店主にまいどありーと見送られたヒナタ。
武器屋はすぐ近くの露店だ。

先ほどは気に留めなかったが話声が聞こえて来た。
女と男の声だ。何やら言い争っているようだが…探し人は此処にいるのだろうか?

611ヒナタ:2014/05/26(月) 23:08:18 ID:???
>>610
購入したのは、大きく興味があった訳ではなく、情報のお礼としての意味合いが強かった。
ただまぁ、お洒落に無頓着というつもりはないので、機会があれば付けてみよう……と考えるヒナタであった。

「む?」

いざ武器屋へ向かおうとした所で話し声を耳にする。
女性と男性、どうやら言い争っているらしい事を認識すると、暫し考えた後そちらへと足を向けた。

612名無しの魔術師:2014/05/26(月) 23:21:46 ID:3cQHs10o
>>611
‐武器屋‐
店に入ると、露店とは思えないほどの数の棚が並べられていた。
露店にしては種類が豊富だ。どれも中古品のようだが、
性能は悪くなさそうに見える。

ただの剣や槍だけでなく、あきらかに『専門の使い手用』を思わせる物まである。

言い争っている男の方が店主、女の方が客のようだ。
女は、長い金髪が鎧姿が目立っている。右目が傷で塞がっている隻眼だが
開かれている左目は緑眼だった。

店主「アンタも分からない人だねぇ
   俺達はこうしないと稼げないんだよ?兵装だって
   荒野に置き去りより再利用した方が良いだろう?」


女「私が言っているのは、店に並べる前に元の持ち主の安否や
  遺族に確認を取ったのかと言っている!
  家族からしたら形見の品かもしれないんだぞ!」

店主「そんな事一々していたら商売あがったりで飢えちまうわ!
   他の客が来たからどいてくれ…ああ、すまんねお客さん
   兵装ならなんでも売ってるから好きに見てくれ」

と、店主が女を無視してヒナタに対応してきた。
どうやら、この店に並んでいる兵装は店主が都市外で
うち捨てられていた物を回収した物のようだ。

女の方はその行いが気に食わないのだろうか?

613ヒナタ:2014/05/26(月) 23:54:41 ID:???
>>612
(一般的に量産されてる品とは異なる物もあるのか。
 ……ある特定の人物用に鍛造されたような物もあるが、これは)

思考を遮るように、男女の会話が聞こえてきた。
――成る程、此処で取り扱っている品に関して言い争っているのか。

(長い“金髪”に“鎧”を着用、右目は塞がれている“隻眼”の女……だな)

女性に気づかれないよう、横目でその特徴を確認する。
把握し終えた辺りだろうか、店主がこちらに対応してきたのを見ると、

「ああ、そうさせてもらおう。
 ただ白熱している所申し訳ないのだが、静かに見させてもらえると嬉しいな」

女性、そして店主へと視線を移した後、宥めるように言った。

614名無しの魔術師:2014/05/27(火) 00:08:44 ID:3cQHs10o
>>613
店主「いやあ申し訳ないね、おいアンタ、商売の邪魔だから出てって…」

男の言葉を遮るように、女はヒナタの肩に手を置いて
自分の方を向かせてきた。中々強引だ。

女「君!防衛小隊の武芸者だと見受けるが、
  まさか君もここで兵装を買うつもりなのか?」
開かれている左目でヒナタを見つめ、力強く語る

女「志半ばで力尽きた者達の遺した最期の遺品なんだぞ?
  せめて家族の元に…それが叶わないなら弔ってやるべきだと思わないか?」


店主「いい加減にしろ!アンタこれ以上は営業妨害でただじゃおかねぇぞ!?」

615ヒナタ:2014/05/27(火) 01:25:45 ID:???
>>614
流石に此処まで強引な絡み方をされるとは思わなかったのだろう。
驚いたように目を見開き、力強く語る女性へと視線を向けている。

「……貴女の言いたい事とその想いの強さは分かった。
 戦いで散っていった者が残した品だ、その彼等の血縁の元に届けられるに越した事は無いだろう」

「だが、どうやってそれを実行する?
 どのような人物の持ち物であったかを調べ上げて、持ち主の家族の下に届けるか? これだけ膨大な数の品の縁を?
 とても一個人の行いで解決出来るような話ではないだろう。それこそ最悪、都市一つが動かなければままならない事態だ。
 そして、それには膨大な資金と時間が必要となる。カーツの現状、貴女ならば分からん筈が無い」

「……そして、もう一つ。
 これらの兵装がこれから戦おうとする者の手に渡る事で、救われる命があるだろう。
 失われた命の志を継いで戦ってくれる者が居る事こそ、彼等にとっての救いになるのではないか?
 もちろん、志半ばで散っていった者達全てがそう考えていたなどとは言わん。
 家族の元へ自身が生きた証を届けて欲しかった。弔って欲しかった。そう考えていた者達も、おそらくは居ただろう」

「だが先程述べたように、現実的な問題として、そちらを実行するのは不可能に近い。
 身元を調べ上げ、遺族の居場所を調査し、一人一人に遺品を届ける事など、今の都市にそんな余裕は無い。
 そちらに意識を割く事で兵装の流通が滞り、汚染獣を筆頭とした脅威に抗う為の手段が減ってしまうかもしれない」

「最初に言った通りだ。貴女の言いたい事は分かっている。
 その想いは確かに正しいモノだ。それが通せるのであれば、そちらに越した事は無い。
 だが、現状では不可能なんだ。そして、その現状を打破する為に、この兵装達は誰かの元に渡らなければならない」

女性の抱く強い想いを肯定した上で、現実的な問題を述べて、

「私は、そう思っている」

最後に一言、そう告げた。

616金髪に隻眼の女:2014/05/27(火) 03:02:46 ID:3cQHs10o
>>615
ヒナタのはっきりとした物言いと話に女は勿論、店主も黙りこくってしまった。
店主としては、ただ儲けになれば良い程度に思っていたのだろう。
ヒナタの高い意識の話を聞いて居づらそうな表情を浮かべていた。

「…だとしても…だとしても私は……!」
ヒナタの真摯な、それでいて冷静に現実を見た話に対する反論は無いのだろう。
開かれた左目の端に、僅かに涙を浮かべながら女は一歩下がった。

「この兵装達が必ず、守る為に戦う者の手に渡る保証はない
 何かの間違いでバンデットや悪党の手に渡ってしまう事を考えると私は……」
そこまで口にするが言葉に詰まってしまい俯く。これでは自分の善意を押しつけて
この通りで露店を営む人達を責めてしまってるように思えたのかもしれない。

「これでは…天剣を担う資格すら…」
そう口にしてから数秒黙り、一言「済まない」と告げて早足に店を出てしまった。

店主「お、おいアンタ…!」

「装甲馬車がそろそろ出るんだ!タ、ターミナルに行かなければ…」
そう言って女は走り出してしまった

店主「……あっちは前の戦闘で無人になってる住宅街なんだけど…」

617ヒナタ:2014/05/27(火) 03:17:28 ID:???
>>616
「――ふう。邪魔したな、店主。これは詫びだ」

財布から無造作に取り出した金を半ば強引に手渡す。
元々、宝石屋であっさりと買い物出来るだけの余裕はある。お詫びとしてはなかなかの金額が懐に入る事だろう。

そして店主の言葉を聞いてか、女性の後を追うようにして、慌てて店を出て行った。

(そのつもりはなかったが、説教まがいの事をしてしまったな……らしくもない)

先程言っていたように、女性の抱いていた想いは理解出来るし、そうであれば良いとは感じていた。
だが同様に、現実的に不可能だいう事も承知している。彼女を納得させるには『どうしようもない事である』という旨を伝えるしかなかったのだ。

「全く、シェリのような連絡手段が用意出来れば面倒が省けるというのに……!」

618金髪に隻眼の女:2014/05/27(火) 03:33:15 ID:3cQHs10o
>>617
-無人エリア-
最初にカーツに来た時の戦闘で、アオイ達が受け持っていた区画だ。
汚染獣の襲撃の影響でこの辺りの住民は全て避難している為、ゴーストタウンのように静まり返っている。

その為、探している人物はすぐに見つかった。

「…本当に複雑な街だな此処は…」
キョロキョロと周りを見渡して、何か確信したような顔をして歩こうとしていた。
ちなみにその方向はターミナルとは反対の表通りに繋がっている事は、何日かカーツで過ごしているヒナタならすぐに分かる。

女の方がヒナタに気付いて足を止めた。
バツが悪そうな顔を一瞬浮かべたが、申し訳なさそうに笑みを浮かべた。

「何か用か?さっきは熱くなって済まなかったな」



右方向にある曲がり角から足音が聞こえてくる。
カーツの住民だろうか?


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