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「ニューハーフ・シーメールでエロパロ」スレの避難スレ

1Phoenix★:2007/12/29(土) 15:00:48 ID:???0
BBSPINK【エロパロ板】「ニューハーフ・シーメールでエロパロ」スレの避難所です。

----------+----------

このスレッドは「BLUE ◆ROSE/9P7pw」さんの依頼により作成されました。

2BLUE ◆ROSE/9P7pw:2007/12/29(土) 15:10:06 ID:M.pqL9PY0
壁|_・)ノシ

infowebが規制されて本スレに書き込めなくなってしまったので、
ニューハーフ・シーメールスレ用の避難スレを作ってもらいました。

早く規制が解除されますように。 (-人-)ナムナム…

3BLUE ◆ROSE/9P7pw:2008/01/15(火) 16:07:06 ID:ReJrB80I0
本スレにユキの短編一本投下。オナニーネタです。

4BLUE ◆ROSE/9P7pw:2008/01/23(水) 12:53:54 ID:tfapt0Xw0
ファンタジー編の短編投下。

5BLUE ◆ROSE/9P7pw:2008/02/05(火) 18:00:48 ID:.Uyu/31k0
保守SS「節分」投下。

6BLUE ◆ROSE/9P7pw:2008/02/12(火) 03:08:42 ID:k1oCL7Z60
マグナハウス編「天使の出産」投下

7名無しさん:2008/02/15(金) 02:00:12 ID:/33Eh8sw0
毎度乙です

8BLUE ◆ROSE/9P7pw:2008/02/15(金) 20:17:18 ID:QJFa/p4g0
バレンタイン小ネタ投下

>>7
壁|_・) ドウモー

9BLUE ◆ROSE/9P7pw:2008/02/21(木) 20:39:47 ID:Y/A.Jbzk0
infowebがまた規制されてるー。><
「それは小さな繋がり」の感想を書き込みたいのに……。

10BLUE ◆ROSE/9P7pw:2008/02/23(土) 19:50:10 ID:dlllUMQk0
まだ書けない……。
本スレがDAT落ちしやしないか不安になってきました。><

11BLUE ◆ROSE/9P7pw:2008/02/25(月) 21:12:07 ID:QJFa/p4g0
小ネタ「パワーアップ!」投下。
ファンタジー編の出産ネタです。

12BLUE ◆ROSE/9P7pw:2008/03/12(水) 00:58:52 ID:9/hoM3a60
マグナハウスシリーズの出産ネタ投下。
茉莉香さんの出産ショーです。
コピペミスして (*ノノ) ハズカシ-

13BLUE ◆ROSE/9P7pw:2008/03/14(金) 18:08:33 ID:D39r5VY.0
保守ネタ「White Day」投下。

14BLUE ◆ROSE/9P7pw:2008/03/17(月) 19:52:02 ID:80ZOjT7g0
アルバイト編投下。

15BLUE ◆ROSE/9P7pw:2008/03/19(水) 20:30:45 ID:WQlo1Eao0
アキ&ユキ編および「ユキの秘密日記」投下。

16BLUE ◆ROSE/9P7pw:2008/03/23(日) 03:50:38 ID:ZIpqZdkg0
また全鯖規制……。
しかも今度は永久規制のピンチ。><

17BLUE ◆ROSE/9P7pw:2008/04/03(木) 21:57:53 ID:58eT8Yp.0
SSその2 April Fool's Day をアップロード。
規制が解除されないので、投下せずにアップロードしました……。orz

18BLUE ◆ROSE/9P7pw:2008/04/22(火) 21:15:15 ID:1xa33xb.0
プロバイダ規制も解けないというのに今度は free100.tv がサービス中止に。orz

取り合えず Livedoor アカウントをとって Blog を立てました。
ttp://blog.livedoor.jp/blue_rose_999/

Blog で連載するか、JBBS 掲示板でまとめ用板を立てるか、どこかのレンタルページを探すか。
決まったらこのスレと Blog に書きます。

壁|ノシ ソレデハ

19BLUE ◆ROSE/9P7pw:2008/04/25(金) 21:05:10 ID:8gHq8F5o0
移転しました。
ttp://bluerose.g.ribbon.to/

20BLUE ◆ROSE/9P7pw:2008/05/02(金) 14:27:04 ID:VT8PKY6w0
Side Stories リカ編「追憶」をアップロード。

21BLUE ◆ROSE/9P7pw:2008/07/07(月) 03:05:14 ID:oXE1cgdA0
書き込もうとしたら規制がー。><
今度は長引きませんように……。(;-人-)ナムナム

22BLUE ◆ROSE/9P7pw:2008/07/09(水) 02:28:49 ID:svRKyIJI0
解除されないー。><
仕方ないのでこっちへ


* 七夕 *

リリ ・▽・)「皆さんは七夕の由来になったお話を知っていますか?
      昔々天界でこんなことがあったそうです」

-*-*-*-*-*-

織女「リカちゃん……」リリ ・ω・)
織女「アキちゃん……」川 ・ヮ・ノ
天帝「こら、あんたたち! 仕事サボってキャッキャウフフしてんじゃないわよ!
   罰として配置転換!」川#゚д゚)
織女「えー、そんなー」リリ;・ω・)
織女「天の川の対岸に生き別れなんてあんまりだわ」川;・ヮ・ノ
天帝「うるさいわね。きちんと仕事すれば一年に一回あわせてあげるわよ。
   でもサボってたらそれも無しだからね!」川 ゚ー゚)

-*-*-*-*-*-

リリ ・▽・)「こうして二人は一年に一度だけ、七月七日に会う事を許されたのです」
リリ ・ω・)「でもこれって自業自得だよね」
川 ・ヮ・ノ「ちゃんとお仕事していれば怒られなかったのに」
川;゚ー゚)「ちょっと、何で織女が二人いるのよ」
リリ;・▽・)「……あれ?」

23BLUE ◆ROSE/9P7pw:2008/07/11(金) 17:23:55 ID:cYd1MRo.0
「七夕」と「温泉旅行」をアップ。

24BLUE ◆ROSE/9P7pw:2008/08/19(火) 02:03:55 ID:3sfNHX6k0
「ショッピング・デート」をアップ。

25BLUE ◆ROSE/9P7pw:2008/09/05(金) 01:59:09 ID:In8ZXtZw0
infoweb規制が解除されなーーーい。
……ふう。

26BLUE ◆ROSE/9P7pw:2008/09/19(金) 18:31:38 ID:NJ22pvgg0
壁|<シクシク

27BLUE ◆ROSE/9P7pw:2008/09/24(水) 14:42:37 ID:Q6KBuXWU0
「Slave night」をアップ。
ユカ×リカの短編です。

28BLUE ◆ROSE/9P7pw:2008/10/29(水) 15:38:51 ID:TkQ9MrtA0
アキ第九話「いつもと違うこと」をアップ。

29BLUE ◆ROSE/9P7pw:2008/11/29(土) 19:01:26 ID:PtWJVh2I0
また規制とか。解除から二月たって無いのに〜。><

30名無しさん:2008/12/08(月) 00:47:39 ID:u47HfYDg0
BLUEさんこんにちは。「天使の洗礼」や「暖かな水辺」を書いた者です。
いつも楽しく拝見しております。
このたび私もブログを作り、是非BLUEさんのサイトへリンクを貼らせて頂きたい
と思うのですが、如何でしょうか?

ブログはこちらです↓
ttp://natunin.blog55.fc2.com/

31BLUE ◆ROSE/9P7pw:2008/12/08(月) 16:37:57 ID:bv.ij82Q0
>>30
こんにちは。ブログ開設おめでとうございます。

壁|・_・)っ<・∵;⌒☆ パーン

リンクの方は無制限なので、ご自由にどうぞ。他所からリンクされることがあるとは
考えてなかったから、その辺なんにも書いてませんでしたよ〜。
あと二、三点ちょっと問い合わせを。

 ・うちの方からも「大樹のほとり」にリンクさせてもらって良いでしょうか?
 ・過去の作品をそちらで保管するなら、こちらの保管庫からは消したほうが良いですか?
 ・保管を継続の場合、作者名を「燻製ねこ」さんに変更したほうが良いでしょうか?

そちらのご希望通りにしますので、以上の点についてお願いします。

壁|ノシ ヨロシク

32燻製ねこ:2008/12/08(月) 21:15:37 ID:u47HfYDg0
有難うございまーす。

・リンク、大歓迎です。是非お願いしたいです。
・過去作を保管庫から消して頂く必要は全くありませんです。
・作者名はどちらでも。基本的には名無しなので、燻製ねこの名には拘らないですw

これからもお互い頑張りましょ〜!

33名無しさん:2008/12/08(月) 21:16:50 ID:u47HfYDg0
二回も上げてしまってすみません……(´;ω;`)ウッ…

34BLUE ◆ROSE/9P7pw:2008/12/09(火) 13:47:38 ID:pyBgNfI.0
>>32
壁|・_・) リョウカイ!

リンク先の紹介文と揃えておきたいので、作者名だけ燻製ねこさんで統一させてもらいますね。

壁|ノシ ソレデハ

35名無しさん:2008/12/10(水) 00:21:15 ID:u47HfYDg0
>>34
どうもです〜

36BLUE ◆ROSE/9P7pw:2008/12/13(土) 13:04:59 ID:47ASqKpw0
「みんなで温泉旅行」アップ

37BLUE ◆ROSE/9P7pw:2008/12/22(月) 01:43:30 ID:TmoubjDk0
リカのお仕事・2投下

38名無しさん:2009/01/05(月) 02:23:52 ID:u47HfYDg0
ブログ移転しました。
新URLは
ttp://natunin723.blog79.fc2.com/
です。
宜しくお願いしまーす。

39燻製ねこ:2009/01/05(月) 02:24:38 ID:u47HfYDg0

名前を入れ忘れていました。
失礼を

40BLUE ◆ROSE/9P7pw:2009/01/05(月) 20:26:35 ID:hbyOmy9o0
>>38-39
ラジャーです。
RSSが取得エラーになるんだけど「FC2はヘタレなサーバーだなあ」と思って放置してました。(^^;

41燻製ねこ:2009/01/11(日) 23:29:26 ID:.XcB3y.Y0
当ブログへのコメント、有難うございます。

ウチの作品・サイトへのリンクはそのままで結構です。
近いうちにブログの閉鎖もあるかもしれませんが、
その場合も置いてくださったままで構いません。
勿論、消してくださっても結構です。その場合は私にお気兼ねなく。

42BLUE ◆ROSE/9P7pw:2009/01/12(月) 01:22:07 ID:idLXvXHM0
>>41
ラジャーです。
作品は大切に保存させてもらいますね。

43名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 12:54:00 ID:Zp8zs2Sk0
エロパロスレ、落ちちゃってますね

44BLUE ◆ROSE/9P7pw:2009/03/05(木) 15:44:43 ID:.bkw5AOc0
>>43
確認したらログサイズが500KB行ってました。完走ですね。

45BLUE ◆ROSE/9P7pw:2009/03/06(金) 15:23:06 ID:2EmrtPeQ0
新スレ立ってます。新スレの1さんに感謝。

ニューハーフ・シーメールでエロパロ3
ttp://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1235988834/

短編「Girl's? talk」を投下。

46BLUE ◆ROSE/9P7pw:2009/03/20(金) 20:03:55 ID:.U/I8U.M0
マキ&ミキ編の前編投下

47BLUE ◆ROSE/9P7pw:2009/04/07(火) 18:10:54 ID:f6GQ/8GQ0
infowebがまたも規制にっ!><

48BLUE ◆ROSE/9P7pw:2009/06/15(月) 01:12:04 ID:p8TuzzPM0
infowebが全鯖永久規制にーっ! ><

49BLUE ◆ROSE/9P7pw:2009/06/19(金) 14:37:03 ID:4ks4hqfM0
規制解除で一安心。A;・_・) ヤレヤレ

50BLUE ◆ROSE/9P7pw:2009/06/20(土) 16:43:11 ID:MOXijUNI0
解除二日目で再度規制とか、これなんていじめですか!? ><

51BLUE ◆ROSE/9P7pw:2010/01/04(月) 15:31:31 ID:nXxJIv3A0
【Web拍手お返事】

> 1/2 00:44
> 今日、初めて拝見させていただきました。可愛い顔した男の子がニューハーフになる際に、
> 下まで手術しちゃうのは勿体ないよなぁ…と常々思っていたのですが、こちらで理想の
> ニューハーフSSに巡り逢えました!嬉しいです!これからも応援しています。

どうもです。
やっぱりおちんちんとっちゃったら性転換であって、ニューハーフ/シーメールじゃないですものね。
今後も登場人物たちは皆おちんちん付いたままなので、ご安心くださいですよ。

52BLUE ◆ROSE/9P7pw:2010/01/14(木) 21:28:21 ID:vkgbxIwc0
また規制・・・
壁|;・_・)

53名無しさん:2010/01/23(土) 20:25:18 ID:tQmuc00I0
規制が多すぎるので、ここに雑談スレが立たないかと思います。

54BLUE ◆ROSE/9P7pw:2010/04/05(月) 14:32:40 ID:.uqWxDNU0
ピンポイント規制解除二日後に大規模規制とか><

55BLUE ◆ROSE/4VERo:2010/07/03(土) 20:13:20 ID:Yx/HNlWc0
またも規制なのでこちらでお返事。

> ttp://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1235988834/333
> ネタということなら人肌恋しさに飼い犬と致してしまう34歳貧乳負け組NH娘なぞいかがでしょう
> 単に個人的な萌え記号をぶち込んだだけですがw
ハードル高いw
屋敷内で犬を飼うわけにはいかないからキャラクターはリタイアした人ってことになりますけど、
それだとラファエラたちと絡ませようが…。
独立した一編として使うかもしれないので、気長にお待ちくださいな。

56ROSE ◆ROSE/4VERo:2010/08/04(水) 15:46:56 ID:JKstQ1Dk0
投下しようと思ったら規制とか鬼畜すぎる。><
こっちに投下するので誰か本スレにお知らせしてくださいです…。

――――――――――――――――――――

* False Maiden - ラファエラ&ルチエラ *

「――、ご飯よ」
「はあい、母さん」
 母の声に『僕』が答えた。家に入ると、魚と貝をたっぷり使ったシチューの匂いが鼻をくすぐる。地元の郷土
料理にして母の得意料理だ。
「――、食べ終わったらちょっとお使いにいってきてくれる?」
「うん」
 シチューを口に運びながら『僕』は答えた。
 食事が終わると、『僕』は母に手渡された荷物を持って家を出た。母の知り合いの家に魚のおすそ分けを
届けるだけの、一時間もかからない用事の筈だった。
 近道をしようと、裏通りを抜ける通りに入ったときだった。後頭部にガツンという衝撃があり、『僕』はそのまま
気を失った。それが、『僕』の生まれ故郷の町の最後の記憶だった。
 目が覚めたのは、『僕』と同じぐらいかもっと幼い男の子や女の子が押し込められた狭苦しい部屋の中だった。
『僕』も他の子達も、手足を鎖でつながれていた。壁の一面は鉄格子だったから、部屋というより牢屋、
もしくは檻と言ったほうが正しかったかもしれない。
 しばらくすると何人かの男たちがやってきて、僕たちをいろいろと物色しては連れ出していった。
 『僕』と他に二人の男の子を連れ出した男は、僕たちを荷馬車の荷台に押し込め、荷物か家畜のように
運んでいった。
 僕たちが運ばれていったのは大きな町の裏通りにある娼館だった。そこで僕は男性を相手に客を取らされた。
逃げようにもすべての部屋の窓には鉄格子がはまり、出入り口は用心棒が四六時中目を光らせていた。
どうやら正式な許可を受けてはいない娼館だったらしく、建物の外見も普通のアパルトマンのような質素な
つくりだった。働いている娼婦も身売りをしたか誘拐されてきた人間ばかりだった。
 その娼館に来てから、『僕』はおかしな薬を飲まされ続けた。女の子みたいに胸が膨らみ、体つきも丸く
なっていった。しかし副作用なのか、健康な体が自慢だったのに常にだるさが付き纏うようになり、時折熱が
出たり吐き気がするようになった。
 サー・ローレンスが店を訪れたのは、『僕』が売られてきてから一年ほど経った時の事だった。
 『僕』を一晩借りきりで抱いた後、サー・ローレンスは『僕』を買い取りたいと言い出し、その条件を説明した。
 サー・ローレンスの故郷――大陸からは海峡を隔てた島国――へ行くことになること。
 十年間は自由の身になれないこと。
 今と同じように、男性に対して体を開かねばならないこと。
 その代わり、食事や生活には不自由させないこと。
 よその国へ行くのは怖かったし、男に対して体を開かなければならないのなら結局今と変わらないように
思えたけれど、そのころの『僕』は精神的に疲れきっていて『いや』とはいえない精神状態だった。半ば惰性的に
『どうぞご自由に』といった『僕』をサー・ローレンスは娼館から買い取った。後で聞くと、結構な金額を支払ったらしい。
 サー・ローレンスに連れられて海を渡った先は、故郷の港町に比べて日の光に乏しい街だった。『僕』の
故郷は大陸でも南岸の海に面した町だったから、ずっと北寄りにあるこの国が太陽から遠いのは仕方の
無いことなのだけれど。
 サー・ローレンス――ご主人様のお屋敷に連れてこられた『僕』――『私』は、まずはメイドとして働くようにと
いわれた。それと平行して、女の子らしい振る舞いを躾けられる。
 お屋敷に来てから一年ほどが過ぎたとき、『夜会』に参加するように指示された。その晩、私は久しぶりに
ご主人様以外の男性に抱かれた。不思議と抵抗感は無かったが、別にうれしくも無かった。
 きっと私の心はすっかり磨り減ってしまったのだろうと、そのとき思った。この先、楽しいと思うことも哀しいと
思うことも無いのだろうと思うと、そのことだけが少しだけ哀しかった。そんな緩やかな絶望を抱えていた私を
救ってくれたのは――

57ROSE ◆ROSE/4VERo:2010/08/04(水) 15:49:21 ID:JKstQ1Dk0
「ラファエラ、ラファエラ……」
 眠りから覚めた私の顔のすぐ前に、ルチエラの顔があった。どんな夢を見ているのか、寝言で私の名前を
呼んでいる。
 ルチエラの頬にかかる銀髪を掬いながら、今みた夢を思い返してみる。母の顔はおぼろげで、私の名前を
呼ぶ声もはっきりしなかった。はっきりと思い出せるのは、太陽の光とシチューの匂いだけだ。
 故郷がすっかり遠くなったことを思い、私は少し暗い気持ちになった。
「ラファエラ……」
 ちょうどその瞬間、ルチエラが私の乳房にほお擦りをしてきた。
 赤子のようなその仕草に、私は吹きだしそうになる。私を絶望から救ってくれた銀髪の天使を、私はそっと
胸に抱え込んだ。幸せそうに眠るルチエラの寝顔を見ながら、私も幸せな気分で再び眠りについた。

                     ●

 『僕』の故郷は一年の大半を雪に覆われる雪国だった。太陽の光は貴重で、短い夏の昼間にはみんなで
日光浴をしたものだった。
 ある年、猛烈な寒波が『僕』の国を襲った。夏の間も太陽はほとんど顔を見せず、その年の小麦の収穫は
ほとんどゼロだった。家畜も多くが死んだ。その年の暮れるころには、たくさんの餓死者が出ていた。
 『僕』が奉公に出されたのは、その翌年の春だった。今なら分かるが、それは態のいい口減らしだった。
両親と兄と別れ、仲買人につれられて街に出た『僕』は、そのまま娼館に売り払われた。
 下働きとして一年間働いた後、男娼として店に出された。相手は女性客ではなく、男色趣味の男性客だった。
体を弄ばれ、犯されて、『僕』の男の子としての自意識はぼろぼろにされた。
 サー・ローレンスが店にきたのは、『僕』が客を取るようになって一年が経ったときだった。
 『僕』を抱いた後、サー・ローレンスは『僕』にここを出る気はないかと訊いて来た。娼館での生活に嫌気が
さしていた『僕』は、一も二も無くその話を受けた。ここよりもずっと南にある、サー・ローレンスの国へ行けると
いうのも魅力的だった。
 サー・ローレンスのお屋敷が有る街についた時、時刻は夜で、おまけに猛烈な夜霧が出ていた。一つ先の
街路も見えないような霧の中を瓦斯灯が頼りなく照らしている風景は、冷たいけれど綺麗な空気の中で
暮らしてきた僕を不安にさせた。内心少し後悔しながらお屋敷の玄関をくぐると、そこに金色の髪の天使が居た。
『おかえりなさいませ、――』
『この子の世話はラファエラに――』
 サー・ローレンスとメイド長の間で短い会話が交わされ、『僕』のその後の処遇が決まった。
『ラファエラです、よろしくね』
 金髪の天使がにっこりと笑いかけてきて――
 息苦しさに私は目を覚ました。
 一体何事かと思ったら、ラファエラが両の乳房の間に私の頭を両腕でしっかりと抱え込んでいる。私は
危うく窒息するところだったのだ。愛する人の腕の中で死ねるというのは理想的な死に方かもしれないが、
さすがに乳房にはさまれて窒息死というのはごめんこうむりたい。
 苦労して抜け出すと、私の天使様が小さな声で『ルチエラ……』とつぶやいた。私は、ラファエラの頭を
そっと抱いた。

58ROSE ◆ROSE/4VERo:2010/08/04(水) 15:51:37 ID:JKstQ1Dk0
                     ●

「おかえりなさいませ、ご主人様」
 屋敷の玄関ホールで、メイド長が帰宅した主人を出迎える。時刻は午後の九時を回り、おりからの
濃霧もあって外は真っ暗だった。
「ただいま、ミセス・ゴトフリート」
 帰邸した屋敷の主人は、子供を一人伴っていた。銀髪に灰色の目、肌は真っ白な、北国の人々に特徴的な
肌や髪の色をした少年だった。
「あっ、おかえりなさいませ、ご主人様」
 ちょうどそこを、洗い物の籠を持ったメイドが通りかかった。金髪に金褐色の目、日焼けした色の肌という、
主人が連れ帰った少年とは対照的な女性だった。
「……ふむ。ラファエラ、ちょっと頼みがある。そこで待っていてくれたまえ」
「はい」
 メイドを呼び止めた主人は、そのままメイド長と話をはじめた。
「この子の世話はラファエラに任せたいと思うのだが――」
「大丈夫でしょうか? ラファエラは――」
「だからこそ、後輩の世話をすることで――」
 しばらくのやり取りの後、話がまとまる。
「ラファエラ、君が先輩として、この子の面倒を見てあげてくれたまえ」
「はい、ご主人様――はじめまして、ラファエラです。よろしくね」
 金髪のメイドの挨拶を受け、少年がぎこちなく挨拶を返す。
「よ、よろしくお願いします、ラファエラさん」
 二人は出会い、握手を交わした。長い長い付き合いになる二人の、出会いだった。

                                        <TO BE CONTINUED>

――――――――――――――――――――

規制が解除されたとたんにコピペ連投を始めたお馬鹿さんのせいで、全鯖規制になってしまいました。orz
また当分本スレには書き込めないかもです。

壁|ノシ ソレデハ

59ROSE ◆ROSE/4VERo:2010/08/06(金) 16:10:05 ID:JKstQ1Dk0
壁|・_・)ノ ツヅキ!

――――――――――――――――――――

「んっ、うーん――おはようルチエラさん。朝ですよ」
「……ふぁい、おはようございます、ラファエラさん――ふあ〜〜〜」
 目を覚まし、大きく一つ伸びをする。声をかけてあげると、ルチエラさんもベッドに起き上がってあくびをした。
 カーテンを開け、外の光を部屋に入れる。それから、まだ寝ぼけ眼のルチエラさんをベッドから追い立て、
洗面所へと向かった。
 顔を洗ってすっきりと目を醒ましたら、メイド服へと着替える。
 メイド服を着るようになったばかりのルチエラさんは、女物の服や下着に慣れていないため、どうしても
着替えに手間取ってしまう。私は着替えを手伝ってあげながら、ルチエラさんを観察した。
 まだお屋敷に来たばかりのルチエラさんは、薬を飲み始めたばかりとあって、その体は男の子そのものだ。
髪も短く編んだり結ったりしなくても日常の作業の邪魔にならないくらいで、平らな胸にはわずかなふくらみも
無く、その胸に胸押さえの下着をつけるのはいささか滑稽といえる。
 化粧は控えめに、頬と目元を少しくっきりさせてあげるだけにする。
 こうしてメイド服を着用して化粧まで済ませると、凹凸の少ない体型が幼い少女のように見えてくるから
不思議なものだ。
 着替えと化粧が終わるとそこに居るのは、奉公に出されたばかりで右も左も分からないといった風情の
純朴な少女メイドだった。真っ白な肌と銀髪、薄い灰色の瞳が、まるで妖精かなにかのような儚げな雰囲気を
かもし出している。
 その姿に少し見とれた後、私はルチエラさんを励ますように声をかけた。
「それじゃルチエラさん、今日も一日がんばりましょう」
「はい、ラファエラさん」
 ルチエラさんが硬い声で返事をする。いまだに緊張が解けない様子に、私は少し困ってしまう。
 ルチエラさんが身売りの果てにご主人様に買い取られ、はるか北のほうの国からこの国まで流されてきた
ことはご主人様から聞かされている。私とは違う意味でだけれど、もう故郷へは戻れない――戻っても追い
返されるだけだろう――身の上なのは私にもわかる。それでも、生まれ故郷からはるか離れた異国に一人と
いうのはやはり寂しいもののはずだ。
 ルチエラさんの身の上を考え、周りはよく知らない人間ばかりという境遇を考えると、すっかり磨り減っていたと
思っていた私の心の奥底で、何かが動くのが感じられる。私はそれに突き動かされるように笑顔を作ると、
ルチエラさんに微笑みかけた。
「ほらほら、そんなに硬くならないで、ルチエラさん。笑ったほうが可愛いですよ」
 両手の人差し指をルチエラさんの頬に当て、唇の両脇を押し上げる。
 手を離すと、ルチエラさんは困ったような戸惑ったような、そんな表情だった。私はその顔に向かってもう
一度微笑みかけた。釣り込まれるように、ルチエラさんがにこりと笑った。

                     ●

「それじゃルチエラさん、今日も一日がんばりましょう」
「はい、ラファエラさん」
 ラファエラさんの台詞に私は答える。そう、私は一生懸命仕事をがんばらなければいけない。
 故郷から遠く離れたこの国で、身よりも無い私にはこのお屋敷以外に居る場所は無い。もしもご主人様に
見放されて追い出されたりしたら、野垂れ死にをするしかないのだ。
 とはいえ、それを別にしても私にはもう帰る場所は無い。飢饉のために口減らしをせざるを得ない状況に
陥った故郷に帰るわけにもいかないのだから。
 それを考えると、全身が緊張していやな汗が出そうになる。多分それが顔にも出ていたのだろう、
ラファエラさんが私の緊張をほぐそうとするように笑いかけてくる。
「ほらほら、そんなに硬くならないで、ルチエラさん。笑ったほうが可愛いですよ」
 私の頬がラファエラさんの指に押し上げられ、笑い顔が作られた。袖口から漂うかすかな香水の香りが
私の鼻をくすぐる。
 戸惑う私に、ラファエラさんが明るい笑顔で微笑みかけてきた。その笑顔を見ると、先ほどまでの緊張が
少しほぐれてくる。私も笑顔を作ると、ラファエラさんに向かって微笑み返してみた。笑ってみると、心がもう
少し軽くなったような気がする。
「そうそう、その調子です。それじゃいきましょうか」
「はい」
 使用人部屋を後にして食堂へと向かう。トーストと牛乳、刻みベーコンとほうれん草入りのオムレツを平らげる。
簡単な食事だけれど、毎日きちんと不足無く食べられるのはありがたい。

60ROSE ◆ROSE/4VERo:2010/08/06(金) 16:11:25 ID:JKstQ1Dk0
 食事が終わると、メイド長のミセス・ゴトフリートが全員に仕事を言い渡す。私はまだ、ラファエラさんについて
仕事の仕方を覚えているところなので、一人でやる作業は言いつけられない。今日の仕事は廊下の窓磨きだった。
「いいですね、ルチエラ。きちんと作業の仕方を覚えるように。ラファエラ、しっかり指導してあげるように」
「「はい、ミセス・ゴトフリート」」
 私たちの返事の声が重なる。一音のズレも無い重なり方が、なんだか嬉しかった。

                    ●

「その後、あの二人の様子はどうかね」
「ルチエラは、ずいぶんラファエラに懐いているようです。仕事も真面目に覚えようとしていますね」
「ふむ。ラファエラのほうはどうかな」
「どうやらうまくいっているようです。大分表情が豊かになってきていますわ」
「そうか――この間まではまるで人形だったが……」
「笑っても作り笑顔でしたからね……。ですが、最近ルチエラに笑いかけるときの顔は違っています」
「どうやらルチエラがよい影響を与えてくれているようだな。このままうまく行ってくれればいいのだが」
「ご安心ください、ご主人様。私もそれとなく見ていますし、他の者たちも気にかけていますわ」
「うむ、そうだな。頼んだよ、『ガブリエラ』」
「はい、ご主人さ――んっ、あんっ……」

                                        <TO BE CONTINUED>

――――――――――――――――――――

さらに続きます。

壁|ノシ ソレデハ

61ROSE ◆ROSE/4VERo:2010/08/10(火) 00:54:34 ID:JKstQ1Dk0
壁|・_・) エッチヘン!

――――――――――――――――――――

「んっ、ラファエラさんっ、あっ、駄目っ!」
 夜の室内に、ルチエラさんの哀願する声が響く。だけど私はそれに答えてあげることは出来ない。
 なぜなら、私の口はルチエラさんの可愛いおちんちんをくわえていて、言葉を発することは出来ない状態だから。
 私の舌が亀頭をねぶるたびに、ルチエラさんが切羽詰った声をあげる。しかし、ルチエラさんが絶頂を迎えて
しまわないように、私は限界を見切ってぎりぎりの刺激を与え続ける。ルチエラさんはすでに息も絶え絶えといった
風情だ。
 ルチエラさんをぎりぎりまで昂ぶらせてあげながら、私は命ぜられた内容を思い返した。
 今日の午後、私はメイド長のミセス・ゴトフリートに呼び出され、直々の指示を受けた。ルチエラさんの男の子の
部分を私のお尻で受け入れ、それがとても気持ちいいことだと教えてあげなさい、と。
 本音を言えば、私はその行為を気持ちいいとは思っていない。勿論、幾度も幾度も貫かれた私のお尻は男の
味を知っている。もはやそのことに苦痛や痛みは感じず、肉体的にはむしろ快感を感じるほどだ。でも、それは
ほんのひと時のもので、後に残るのはかすかなむなしさだけだ。
 とはいえ、このお屋敷のメイドとしては、メイド長――ひいてはご主人様に逆らうわけにはいかない。
 私は得意の口唇愛撫でルチエラさんを責め、私を貫かせる準備をしてあげる。すでにルチエラさんのおちんちんは
硬く屹立し、準備は整っている。
 ルチエラさんのものから口を離し、ベッドに仰向けに横たわるルチエラさんの顔を覗き込む。目を閉じて荒い息を
吐くルチエラさんは、おちんちんからの快感にすっかりおぼれている様子だ。
「それじゃあいきますよ、ルチエラさん」
「あっ、は、はい……」
 私はルチエラさんの腰をまたぐと、そっと手を添えておちんちんの先端を自分の後ろに導いた。あらかじめ
ほぐしておいた入り口が穂先を捉え、敏感な粘膜同士が触れ合うと、ルチエラさんがぎゅっと目をつぶった。
 私はそのまま体重をかけると、ルチエラさんの上に座り込むようにしてそのおちんちんをお尻に飲み込んだ。
 先端がぴったりと閉じていた肉の門を押し広げる。さらに腰を沈めると一番幅広の部分が通り抜け、肛門に
かかる負担が少しだけ小さくなる。私の腰が落ちるに従って肉の槍がずぶずぶと奥に進み、私を貫いていく。
やがて私のお尻はすっかりルチエラさんのおちんちんを飲み込んでしまい、私はルチエラさんの腰の上に座り込む
形になった。
「んっ、どうですか、ルチエラさん、私の、中は……」
「はいっ、熱くてっ、やわらかくてっ、とっても気持ちいいですっ!」
「ルチエラさんの、おちんちんも、熱くて、硬くて、とっても気持ちいいですよ……」
 それだけ言うと、私は腰を使ってルチエラさんのおちんちんを再び責め始めた。
 弾むように上下に動いてしごきあげたり、水平に円運動をしてこすりあげたりしてあげると、一つ違う刺激を
与えるたびにルチエラさんが涙をこぼしながら喘ぐ。
 そうしておちんちんからの快楽に喘ぐルチエラさんを見ていると、私の中に不思議な気持ちが湧き起こってきた。
 胸のうちが暖かくなり、ルチエラさんをぎゅっと抱きしめてあげたくなる。私の中で涙をこぼすほど気持ちよく
なってくれているのがとても嬉しくて、もっともっと奉仕してあげたくなる。
 同時にお尻から、とても大きな快感が湧き上がる。
 ルチエラさんのおちんちんが私の中をこすり上げるたびに、奥を突付くたびに、その部分から背筋がぞくぞくする
ような、頭のてっぺんまで突き抜けるような快感が感じられた。

62ROSE ◆ROSE/4VERo:2010/08/10(火) 00:56:50 ID:JKstQ1Dk0
 今までたくさんのおちんちんを受け入れてきたけれど、こんな快感を感じることは無かった。私にとって他者の
おちんちんとは、たまってしまった性欲を私を便器代わりに排泄されるために押し込まれてくるものでしかなかった。
 だけど、今は違う。押し込まれているのではなく、ルチエラさんのおちんちんを包み込んであげているという感じだった。
 ルチエラさんが私の体の中で気持ちよくなっている。そのことが、私を気持ちよくしてくれる。それが嬉しくて
ルチエラさんをもっと気持ちよくしてあげると、私もさらに気持ちよくなる。際限の無い繰り返しだった。
 そうしているうちに、とうとうルチエラさんが限界に至った。ルチエラさんの腰が跳ね、私のお尻の奥に熱い迸りが
たたきつけられる。私は腰の動きを止めると、その感触をじっくりと味わった。今までは単に終わりの合図に
過ぎなかったそれが、今は深くじんわりと染み入るような快感をもたらしてくれる。冷えた体を浴槽に沈めた時の
様に、体の奥に熱が染みとおるようだった。
 呼吸が落ち着き少し頭が冷えてくる。ルチエラさんの顔を見ると、焦点の合わない目で私のほうを見ている。
その顔を見ると、私の胸の奥がきゅっと締め付けられた。衝動に突き動かされ、私は体を折り曲げると
ルチエラさんに口付けした。

                    ●

 ラファエラさんの唇が私のそれに触れる。おずおずと何かを恐れるように入ってくる舌を、私は拒まなかった。
私たちの舌が絡まり、唾液が交換される。二人の唇が離れると、唾液の糸が一筋伸びた。
 ラファエラさんが私の体の上から離れ、私のおちんちんが解放される。ラファエラさんのぬくもりが離れていくようで、
ちょっとさびしい。
「ルチエラさん、どうでした?」
「はい、すっごく、気持ちよかったです」
 私の答えに、ラファエラさんが嬉しそうに微笑む。
 私は不思議だった。
 私にとって、男の人のものでお尻を犯されるというのは苦痛でしかなかった。肉体的な痛みは無くても、無理やり
体内に押し入られて精液を注ぎ込まれるというのは苦しいものだった。
 だけど、さっきのラファエラさんの様子は違った。私のおちんちんを飲み込んで腰を振っているときのラファエラさんは、
本当に気持ちよさそうだった。私がラファエラさんの中に射精してしまったときにも、少しもいやそうなそぶりは無く、
それどころかとても気持ちがよさそうだった。
 ラファエラさんは男に抱かれるのが好きなのだろうかと考え――それは違うということを思い出す。
 ラファエラさんがこのお屋敷にくることになったいきさつは――詳しくでは無いけれど――知っている。生まれ
故郷で誘拐されて娼館に売り飛ばされ、無理やり薬を飲まされて女の子の体にされてしまうという、有る意味私より
悲惨な身の上だったはずだ。
 それに、体を重ねることを気持ちいいと思っていたのはラファエラさんだけじゃなかった。私も、ラファエラさんに
体を愛撫され、口付けまでされることに嫌悪を感じていなかったのだ。娼館に居たときに同じ事をされたときには、
お客をはねつけるのを我慢するのに必死だったのに。それどころか、もっともっとラファエラさんを感じたいと、
私はそう思っていた。
 ラファエラさんを見ると、しっかりと立ち上がったままのおちんちんと、その先端からあふれている蜜が目に入る。
「……どうしました?」
 思わずおちんちんに視線が釘付けになってしまった私に、ラファエラさんが問い掛けてくる。
「あの、ええっと、ラファエラさん……」
「なんでしょう?」
「ええと、今度は、ラファエラさんのおちんちん、私に入れてください……」
 なにか答えなければ、と思い――私は思ってもいなかった言葉を口にした。
「え……?」
 ラファエラさんが今度は戸惑ったような声をあげる。それを聞いて、私の頭は一気に冷えた。
「あっ! ごめんなさい、変な事言って! あのっ、すいません、こんな男の子の体なんかいやですよね!」
 自分がとんでもないおねだりをしてしまったことに気がつき、私は慌てた。

63ROSE ◆ROSE/4VERo:2010/08/10(火) 00:57:45 ID:JKstQ1Dk0
 どうしよう。ラファエラさんに嫌われちゃう。きっと、淫らな子だと思われた。ううん、それどころか、ちょっと高揚した
ぐらいでおねだりするようなどうしようもない子だと思われたかも――。
「あっ、いいえ、そういうわけじゃないんですよ。でも、ルチエラさんはそういうのいやだと思っていましたから……」
 ラファエラさんの言葉に、私はほっとした。
「あの、誰でもいいわけじゃないんです。ラファエラさんのだから、欲しいんです……」
 私はベッドにうつぶせると、お尻を自分の手で開いた。ラファエラさんの目の前に、恥ずかしい穴をさらけ出して
懇願する。
「お願いします。私のここ、ラファエラさんのおちんちんで……」
「……いいんですか、本当に?」
「はい。お願いします……」
 数秒の間があった。やはり駄目なのだろうかと思ったちょうどそのとき、背後にのしかかってくる気配が感じられた。
 お尻の入り口に熱い物が押し当てられる感触があり、次の瞬間、それが私の体内に入ってきた。

                                        <TO BE CONTINUED>

――――――――――――――――――――

壁|ノシ デハマタジカイ

64ROSE ◆ROSE/4VERo:2010/08/11(水) 20:53:04 ID:JKstQ1Dk0
【Web拍手お返事】
> ラファエラ、ルチエラのお互いを思いやる優しさが感じられますね。
> 2人の雰囲気がスゴく好いです でも…アリエルが一番(・∀・)イイ
実は今回アリエルやミカエラの出番もちょこっとあるのです。
おもにやきもち妬きの対象としてですが。w

壁|ノシ コウゴキタイ!

65ROSE ◆ROSE/4VERo:2010/08/12(木) 21:35:31 ID:JKstQ1Dk0
壁|・_・) ミジカメ…

――――――――――――――――――――

 金の髪の娘が、ベッドにうつぶせた銀の髪の少年に背後からのしかかる。
 後ろの穴を犯されて、少年が喘ぐ。しかしその喘ぎは苦痛のそれではなく、喜びに満ちた快楽の声だった。
「んっ、ルチエラさん、苦しくありません?」
「いえっ、ラファエラさんの、おちんちん、とっても気持ちいいです……」
「そう……」
 やがてゆっくりと、娘の腰が動き始める。枕にしがみついた少年が喘ぎをあげ、やがてその声は甲高い
嬌声になる。娘の荒い息と少年の嬌声。肉のぶつかる音と湿った穴の掘り返される音。室内には淫靡な
快楽の音が満ちていた。
「あっ、ふあっ、あんっ、ラファエラさんっ、私っ、もう駄目えっ!」
「んんっ、私も、私もっ!」
 二人の声が重なった次の瞬間、娘がのけぞり、その逸物が少年の奥深くまで突き刺さった。二人の腰が
震え、二人同時に快楽の絶頂を極める。やがてそれがおさまると、娘がゆっくりと少年の上から離れた。
「ラファエラさん、ラファエラさん……」
「どうしました?」
「……もう少し、こうしていていいですか?」
「ええ。お好きなだけどうぞ」
 娘の胸にしがみつきながら少年が問う。娘の答えは肯定だった。少年の頭を抱きながら、娘がそっと
その髪をなでる。
「ルチエラさんの髪は綺麗ね。それにまっすぐで柔らか。きっと、伸ばしたらとても綺麗ね」
「そうですか? じゃあ、長くしようかな」
「そうしたら、私が毎日梳かしてあげますね……」
「ありがとうございます……」
 いつのまにかお互いを見つめながら会話をしていた二人の距離が縮まっていく。銀の髪の少年が目を
とじてそっと唇を差し出すと、金の髪の娘がその唇に自らを重ねた。
 幾度も幾度も、ついばむような口付けを繰り返しながら、二人はしっかりと抱き合った。

                                        <TO BE CONTINUED>

――――――――――――――――――――

壁|ノシ マタジカイ

66ROSE ◆ROSE/4VERo:2010/08/17(火) 18:41:00 ID:JKstQ1Dk0
壁|・_・) ツヅーキ!

――――――――――――――――――――

「ラファエラ君」
「はい。御用でしょうか、サー・ゴードン」
「今夜は君に頼みたいのだが、いいかな?」
「……はい、お望みのままに」
 ルチエラさんとのはじめての夜から数日後、私はしばらくぶりに夜会の夜に広間に出ていた。
ルチエラさんが厨房の手伝いをすっかり覚えたので、今夜は別々の場所で仕事をするように
指示されたのだ。
 その夜会の場で、私はサー・ゴードンに声をかけられた。サー・ゴードンは私のことを気に
入っておられるのか、月に一度ほどの割合で私を抱かれる。そういえば今夜も、前回からちょうど
一月になる。
「こちらへどうぞ」
 二階の客用寝室へサー・ゴードンを案内する。扉を閉じると、サー・ゴードンはいつものように
早速私を抱き寄せてきた。
 いささか強引な口付け。これはいつものことで、私はすっかり慣れっこになっていた――なって
いたはずだった。今までであれば無感動に受け入れていたそれに、私の体がこわばる。
 勿論、サー・ゴードンに抵抗したりはしない。そのような行動は、このお屋敷のメイドとして
許されないことだ。しかし、私は自分の反応に戸惑っていた。
「……? どうしたんだい、ラファエラ君」
 私の反応がいつもと違うことを、サー・ゴードンも気付かれたようだ。
「い、いえ、何でもありません、サー・ゴードン」
「……ふうん、まあいいか。じゃあいつものように頼むよ」
「はい」
 サー・ゴードンが夜会服を脱ぐのをお手伝いし、それを衣装掛けにかける。全裸になった
サー・ゴードンが寝台にあがられると、私もそれを追った。
 まずは『いつものように』、サー・ゴードンの逸物に口で奉仕する。サー・ゴードンは私の口唇
愛撫(フェラチオ)をことのほかお気に入りで、最初はこれを念入りにするのがいつもの手順だった。
 いつもどおりにサー・ゴードンの逸物を咥えながら、しかし私は不思議な気分になっていた。
 私にとって殿方の逸物を咥えるのは、それが仕事だからやっているに過ぎないはずだった。
夜は娼婦となってお客様方を体を使って慰める、それがこのお屋敷のメイドの仕事。だからやって
いるだけ――のはずだった。
 仕事だから、義務だからやる。そこには何の感情も無いはずだった。しかし今、私はサー・ゴードンの
ものに奉仕しながら、不思議な昂揚感を感じていた。
 なぜそんなものを感じるのか、それが私にはわからない。しかし私の呼吸はだんだんと荒くなり、
頬が熱くなっているのが感じられる。いや、頬だけではなく、全身が熱くなって行く様な気さえする。
 そんな風に私の調子が普段と違うのに、サー・ゴードンも気付かれたらしい。
「ラファエラ君、ちょっと……」
 押しとどめられ顔を上げた私に、サー・ゴードンが問い掛けられた。
「今日はどうしたんだい?」
「いえ、その、特に何も……」
 そうは答えたが、私自身も自分の変化に戸惑っていた。それを察せられたのだろう、サー・ゴードンは
いつもとは違うことを言われた。
「ふうん。じゃあラファエラ君、君も裸になってくれ」
「? はい、サー・ゴードン」
 普段であれば、サー・ゴードンは着衣のまま挿入に及ばれる。私は下着だけを脱いで、スカートと
エプロンを捲り上げた姿でお尻を差し出す。そこに後ろから挿入されるのが、普段のサー・ゴードンとの
行為だった。

67ROSE ◆ROSE/4VERo:2010/08/17(火) 18:43:12 ID:JKstQ1Dk0
 エプロンから下着まですべて脱ぎ捨て一糸纏わぬ姿になった私を、サー・ゴードンがじっと見つめられる。
その視線が恥ずかしくて、私は思わず両手で胸と股間を隠してしまった。
 隠してしまってからこれはまずかっただろうかと心配になったが、サー・ゴードンは別に怒り出したりは
されず、何も言わずに私をじっと見つめている。その視線が突き刺さるように感じられ、恥ずかしさに
私の体温はますます上昇するようだった。
 そして、私は自分の行動に困惑していた。
 今までなら、裸を見られようが局部を凝視されようが、私はどうとも思いはしなかった。ところが、今夜の
私はそれに羞恥を感じていた。
 反射的に体を腕で隠し、わずかでも視線から逃れようと身をよじる。両足をぴったりとそろえて座り込み、
胸と腰を両手で隠し、顔はうつむき加減で視線を相手からそらしている。
 まるで、初めて殿方に裸身を晒す小娘だった。
 どのくらいそうしていたか、おそらくはほんの数分のはずなのに、私にはまるで数時間にも感じられた。
 サー・ゴードンの両腕が伸びてきて私の肩に触れたとき、体がびくりと震えた。先ほどのようにわずかに
強張るというようなものではなく、はっきりと分かるほどの震えだった。
 サー・ゴードンの右手はそのまま私の腕を伝い、胸を隠している手へと至った。そっと、丁寧に、しかし
力強く、胸を隠していた手が引き剥がされる。左手は私の背に回され、逃さぬとでもいうように私の体を
抱え込んだ。
 乳房をゆっくりと愛撫され、その部分から伝わる熱に私は驚いた。人差し指と中指の谷間にはさまれた
乳首はかたくとがり、絶え間なく甘い刺激を送ってくる。パン生地のようにこねられる乳房全体からも、
うっとりするような快感が感じられる。
 私はうつむいたまま、熱い吐息を吐いた。熱いお湯を張った浴槽に身を沈めた時の様に、体が芯から
熱くなっていった。
 突然首筋に熱いものを感じて目を開くと、サー・ゴードンが私の首筋を吸っていた。さながら吸血鬼の
口付けのように、敏感な首筋を吸い上げられる。
 次々と体のあちこちを揉まれ、撫でられ、吸われ、舐められ、私は快感に翻弄された。
 やがてすっかり力の抜けた私は、寝台に力なく横たわった。体が汗とサー・ゴードンの唾液でぬれ光って
るのを、そして冗談のように溢れる自身の蜜を見ながら、私は自分に何が起きているのかわからなかった。
 そんな私を見下ろしていたサー・ゴードンが、私の両足を持ち上げられた。熱いものが後ろの入り口に
押し当てられ、次の瞬間、私は貫かれていた。

――――――――――――――――――――

ここまで。

壁|ノシ マダマダツヅクヨ!

68ROSE ◆ROSE/4VERo:2010/08/19(木) 10:12:03 ID:JKstQ1Dk0
壁|・_・) ミテルヒト イルカナ?

――――――――――――――――――――

 サー・ゴードンの逸物がずぶずぶと私の中に押し入ってくる。
 こじ開けられ、侵入され、自らの内側を蹂躙される感覚。今まではわずかな嫌悪の他は無感動に受け入れて
いたそれが、今日は私に強烈な興奮をもたらした。
 肉体が受ける感覚は以前と変わらない。敏感な粘膜をこすりあげられたり、内奥を先端でつつかれることには
肉体的な快感は感じる。しかしそれは、男根をしごかれさえすれば自然と勃起するのと同じことだ。
 しかしそこから先が今までとは違う。
 今まではお腹の底にわだかまるだけだった快感が、背筋を駆け上がって脳天にまで達する。頭の中までが
快感に満たされると同時に、何と言おうか、喜びの感情が私の心を満たす。
 殿方に牡の器官で貫かれることが嬉しい。
 相手にもっともっと私の体を楽しんで欲しい。
 私の奥の奥まで貫いて、子種をたっぷりと注ぎ込んで欲しい。
 言葉にすれば、このような感情だった。
 心の動きに体もこたえ、肛門はサー・ゴードンの逸物を締め上げ、内側は勝手に蠢いて先端を愛撫する。
同時に私のものの先端からは蜜が溢れ、付け根の奥には今にも射精しそうな感覚がある。
「……動くよ、ラファエラ君」
「はっ、はいっ、どうぞ、お望みの――あっ、ああっ!」
 サー・ゴードンのものが往復するたびに、私の肛門から、いや、お尻全体から快感が湧き上がる。翻弄されて
悲鳴をあげながら、私の理性は壊れる寸前だった。
 感情は欲望に素直に従い、私の体を操ってさらに快感を得ようとする。サー・ゴードンの動きに合わせて私の
腰はうねり、一番気持ちの良い部分を突いて貰おうとした。
 一方で壊れかけの理性はひたすら混乱していた。何とかメイドの務めを果たそうと、すなわちサー・ゴードンにも
快感を与えようとしながらも、自分が貫かれて喜んでいるという事実の意味がわからず、なぜ、どうして、とばかり
考えてろくに体を操ることも出来ずにいた。
 やがてサー・ゴードンの腰の動きが激しくなり、絶頂が近いことを私に感じさせた。いつのまにか小脇に抱え
られていた両脚を反射的にサー・ゴードンの腰に回し、私はその時に供えて身構えた。
 唐突にサー・ゴードンの動きが止まり、その逸物が私の奥深くに撃ち込まれたままそこで止まる。
 そのままびくびくと震え、私の中に熱く新鮮な子種を撒き散らす。
 その熱さが私の中に流れ込み、お腹の中の隙間を満たしていくようだった。
 私の両脚はサー・ゴードンの腰をしっかりと抱え込み、自分の中にいっそう押し込もうとするかのようにぐいぐいと
締め付けた。

                    ●

「サー・ローレンス、一体どのような手品を使ったのか、教えていただけませんか」
「私は別に手品など使ってはいませんよ、サー・ゴードン」
「しかしあのラファエラ君の変わり様はただ事ではないでしょう。先月まではまるで人形だったのが、昨夜はまるで
初心な小娘だ。別人なのではないかと思いましたよ」
「私がした事と言えば、あの子を新人の教育係にして同じ部屋に住まわせただけですよ」
「それだけですか?」
「ええ。ラファエラが変わったとしたら、そのせいかもしれませんな」
「……なるほど。ところで新人というと銀髪の子でしたか。確かルチエラという名になりましたか」
「耳が早いですな」
「しばらくぶりの新人ですからね。クラブでも話題になっていますよ」
「まだまだ教育が必要ですから、当分夜会には出せませんよ」
「それは残念です。賭けにも負けてしまって、二重に残念ですよ」
「賭け?」
「ええ。誰がラファエラ君を人形から人間に変えるピュグマリオンの真似事に成功するか、何人かで賭けを
していたんですよ。私はこれでも賭け率(レート)の低いほうだったんですがね」
「それはそれは。残念ながら勝負は引き分け(ドロー)ですな。掛け金は酒代にでもするとよろしいでしょう」
「いやまったく。賭けの参加者一同で残念会でも催しますかね。おっと、もうこんな時間か。それでは
サー・ローレンス、これで」
「ええ、お気をつけて、サー・ゴードン」

                                        <TO BE CONTINUED>

――――――――――――――――――――

壁|ノシ ソレデハ

69ROSE ◆ROSE/4VERo:2010/08/21(土) 13:08:10 ID:JKstQ1Dk0
壁|・_・) エチナシ…

――――――――――――――――――――

「ルチエラ、こっちの洗い物をお願い」
「はい」
 ホールから汚れたお皿が下げられてきた。私はそれを手早く洗い、綺麗な布巾で水気を拭き取る。
 お皿やカップ、グラスが下げられてくるたびにひたすらそれを洗い、綺麗に拭いてトレイに並べるのが
今夜の私の仕事だ。
 ラファエラさんと一緒ではないので最初は緊張したが、どうやら失敗も無く仕事をこなせている。
 やがて夜会も終わり、まとめて持ち込まれた洗い物を数人で手分けして片付け終わるころには、夜も
すっかりふけていた。
「ふう、片付いたわね。お疲れ様、ルチエラ。ゆっくりお休みなさいな」
「はい。おやすみなさい」
 先輩に挨拶をして部屋に引き上げると、私はメイド服を脱いだだけでベッドに倒れこんだ。ふと、横を
見ると、ラファエラさんのいない空っぽのベッドが目に入る。
 今この時間に戻っていないという事は、ラファエラさんは広間の方でどなたかに誘われて、その方と
ベッドを共にしているのだろう。
 ラファエラさんが殿方とベッドを共にしている――そう考えた途端、私の胸にちくりとした痛みが走った。
 私は寝返ってうつぶせになり、枕に顔をうずめて今の想像を脳裏から振り払おうとした。しかし、振り
払っても振り払っても、ラファエラさんが誰かに抱かれている姿が浮かんでくる。
 犬のように四つん這いになり、後ろから貫かれているのだろうか、
 横になった殿方の上に跨って、自分で腰を振っているのだろうか。
 それとも正常位の姿勢で、相手に抱きついているのだろうか。
 次から次へとラファエラさんのあられもない姿が私の脳裏に浮かび上がり、そのたびに胸の痛みが
大きくなる。結局私はその晩ろくに眠ることが出来ず、ベッドの中で延々と右に左に転がっていた。
 空が白みかけたころに、扉が静かに開く音がした。私はとっさに扉の反対に顔を向け、ぎゅっと目を閉じた。
「ルチエラさん……?」
 小声で呼びかける声がする。私は眠った振りをしたまま耳を澄ませた。しかしラファエラさんはそれ以上
言葉を発さず、ずり落ちかけていた私の毛布を直すと自分のベッドにもぐりこんだ。
 しばらく耳を澄ましていたが、やがてラファエラさんの静かな寝息が聞こえてきた。私はそれを耳に
しながら、自分がどうして眠った振りなどしたのかと不思議に思っていた。
 やがて朝日が昇り、朝雲が太陽に照らされるのが窓から見える。起床の時間だが、ラファエラさんは
目を醒ます様子が無い。
 夜会で会員の方のお相手を勤めたメイドは翌日の仕事を免除される決まり――一泊して翌朝まで
ベッドを共にする方もいるため――なので、ラファエラさんは今日は一日お休みだ。
 私は音を立てないように静かにベッドを抜け出すと、洗面と着替えを済ませて食堂に向かった。
 使用人用食堂は普段より閑散としていた。幾人かはお客様と共に客用寝室のベッドの中だし、応接係を
命じられたものはちょうど客室に朝食を運び込んでいる時間だからだ。
 いままでならこの日も私はラファエラさんと一緒に朝食をとったのだが、今日はそうではない。昨夜の
食材のあまりをうまく使ったり、残り物を温めなおしたりした料理は普段より豪勢なのだが、なぜか
味気ない気がした。
 食事が終わると、ミセス・ゴトフリートから今日の仕事の指示がある。わたしの今日の仕事は、広間の
片付けの手伝いと床のワックスがけだった。
 昼前にはワックスがけも終わり、午後は仕事ではなく自室での学習の時間になった。礼儀作法の教本
(テキスト)を読み進め、レディとしての作法を身につけるために勉強するのだ。
 昼食の時間の少し前、いったん自室に戻るとラファエラさんが目を醒ましていた。ベッドに座り込んだ
ままぼうっとしているその姿に、なぜか不安を覚えた私は声をかけた。

70ROSE ◆ROSE/4VERo:2010/08/21(土) 13:09:53 ID:JKstQ1Dk0
「あの、ラファエラさん……?」
 ラファエラさんの肩がびくりと震えた。
「あ、ルチエラ、さん……」
「ど、どうしたんですか?」
「あ、いえ、何でも……」
 心ここにあらずな返答に私は不安になる。しかしラファエラさんは、それ以上何も言おうとはしなかった。
「あ、そうだ、お昼どうします? 食堂で一緒に食べませんか?」
「いえ、ごめんなさい、今ちょっと食欲が無いので……」
「そうですか……。あ、私、今日午後は自習なんです。ラファエラさん、見てもらえますか?」
「ええ、勿論」
 無理に笑顔を作りながら、ラファエラさんに甘えるように言ってみる。ラファエラさんも笑顔を返して
くれたのだが、それはどこか無理をしているような、不安を感じさせる笑顔だった。
 私は食堂での昼食を大急ぎでお腹に詰め込む――ちなみにミセス・ゴトフリートに怒られた――と、
木のカップに注いでもらったスープを手に自室へと戻った。

                    ●

「ラファエラさん、スープだけでも……」
 ルチエラさんが差し出してくるカップを、私は両手で受け取った。スープそのものよりも、気遣いが
嬉しくて自然に笑みがこぼれる。
 私の笑みに、ルチエラさんも笑顔で答えてくれる。それは昼食に出る前の会話のときのようなぎこちない
笑顔ではなく、自然にこぼれるような笑顔だった。
 礼儀作法のテキストを読むルチエラさんを、スープをゆっくりと飲みながら見守る。
 まだ完全にこの国の言葉を会得していないルチエラさんは、時々小難しい言い回しで詰まったり、
あるいは発音が微妙におかしかったりする。私は勘違いを訂正してあげたり、発音の手本を示して
あげたりして、会話術の勉強を手伝ってあげる。
「……ふう。紳士や淑女の皆様って、おしゃべりをするだけでも肩がこりそうですね」
「うふふ、慣れれば平気ですよ。身に付けば、考えなくても自然に言葉が出てくるようになります」
「そうですね。がんばらないと!」
「その意気です。でも肩の力は抜いたほうがいいですよ」
 椅子に座るルチエラさんの後ろに回り、その両肩に手を乗せて軽く揉んであげる。思ったとおり、
ルチエラさんの肩はがちがちに凝っていた。
「……あの、ラファエラさん、もう大丈夫なんですか?」
「え?」
「いえ、あの、今朝様子がおかしかったですし……。もしかしたら夕べなにか酷いことでも……」
 ルチエラさんの言葉に、私はどうして彼女の様子がおかしかったのかを理解した。同時に、自分の方が
彼女に余計な負担をかけていたことも。
 私は彼女の首に両腕を回すと、その肩に顔を乗せるようにして頬擦りをした。
「ラ、ラファエラさん!?」
「ありがとう、ルチエラさん。でも大丈夫。本当に、何も酷いこととかはされてないですよ」
「そ、そうですか……」
 そのままじっとしながら、ルチエラさんの匂いを胸いっぱいに吸い込みながら、私は考えた。
 答えはすぐに導き出され、私はささやき声でルチエラさんに話し掛けた。
「……ルチエラさん、今夜お風呂から出たら、一つお話したいことがあります」
「はい? 何でしょう?」
「夜まで待ってください――私の気持ち、全部お話しますから」
「はい」
 夜がくるのを恐れると同時に待ちわびながら、私はルチエラさんを抱く腕に力をこめた。

                                        <TO BE CONTINUED>

――――――――――――――――――――

壁|ノシ ジカイ、ベッドシーン!

71ROSE ◆ROSE/4VERo:2010/08/27(金) 15:36:22 ID:JKstQ1Dk0
壁|・) コソッ

すいません、プロットが前回の予告と変わってしまいました。orz

――――――――――――――――――――

 オイルランプの明かりに照らし出された夜の室内は、昼間とはどこか違う秘密めいた空気を持っている。
厚手のカーテンが窓硝子を覆い、密室の雰囲気が漂っているせいかもしれない。
 二つあるベッドの片方に、二つの人影が並んで腰掛けている。片方は長い金髪の女性、もう片方は
銀髪の少女――少年だった。
「率直に言いますね」
「はい」
「私は、ルチエラさんのことが好きです。お友達や、お仕事の同僚としてではなくです」
「……」
「勿論、だからルチエラさんにも私を愛して欲しい、なんて言う気はありません。あくまでも、私の勝手な
気持ちですから……」
「……」
「……ごめんなさい、ルチエラさんには迷惑な話でしたね。でも、どうしても言っておきたかったんです」
「……」
「……ごめんなさい、ルチエラさん。明日、私からミセス・ゴトフリートにお願いして部屋を別々にしてもらいます。
だから今晩だけ我慢して――」
「――つから」
「え?」
「いつから、なんですか?」
「……そうですね、はっきり自覚したのは今朝、いえ、今日の午前中ですね」
「自覚、ですか?」
「ええ。この間からいろいろあって、私、朝からずっと考えていたんです」
「……」
「それでね、気がついたんです。私はルチエラさんのことが好きなんだなあって」
「……」
「私がどうしてこのお屋敷にきたかは知ってますよね?」
「はい。ミセス・ゴトフリートや他の人たちから……」
「私の心は磨り減っちゃっていて、きっともう、嬉しいとか楽しいとか、感じることは無いと思ってたんです」
「……」
「だけど、ルチエラさんといると、だんだんいろんなことが感じられるようになってきたんです」
「……」
「きっと私の中の隙間が少しずつルチエラさんで埋められていって、もう全部が埋まってるんですよ」
「……」
「ごめんなさい、迷惑ですね……。ルチエラさん、指導は誰か他の人に代わってもらって――」
「迷惑だなんて、そんなことありません!」
「えっ?」
「わたっ、私もっ、ラファエラさんのこと、好き、大好きです!」
「!?」
「最初から、最初に会った時から、ずっと、素敵な人だって思ってました」
「ルチエラさん……」
「それから、身寄りもいない遠くの国に来て、不安だったけど、ラファエラさんといると、安心できて……」
「……」
「それでいつのまにか、ラファエラさんの事考えると胸がどきどきして、この間ラファエラさんが戻ってこなかった
ときには胸が痛くなって――」
 金の髪の娘が、銀髪の少年をふわりと抱きしめた。少年の声が途切れ、室内には沈黙の帳が落ちる。
 しばらくの沈黙の後、金髪の娘が口を開いた。
「くすくすっ」
「? どうしたんですか、ラファエラさん」
「だって、自分がおかしくて……」
「?」
「私たち、両想いだったんですよね? それなのに私ったら、一人で勝手に悩んで、ルチエラさんから離れ
ようとして……」
「ラファエラさん……」
「私ったら、本当に莫迦みたい」
「それは私も同じです! 嫌われたらどうしようかって思ったら、怖くて何も言い出せなくて」
「うふふ、じゃあ私たち、お似合いですね。これからもよろしくね、ルチエラさん」
「はい! あの、早速ですけど、一つお願いしていいですか?」
「何ですか?」
「私のこと、さん付けじゃなくて、名前だけで呼んで欲しいんです。駄目ですか?」
「勿論いいですよ。じゃあ私のことも、名前だけで呼んでくれますか?」
「はい! あ、じゃあ、私と喋る時は、喋り方ももっと楽にしてもらえますか? ご主人様やお客様の前じゃ
ないんですから……」
「……うふふ、そうね。じゃあルチエラも、それでお願いね」
「うんっ! ラファエラ、大好き!」
「私もよ、ルチエラ」
 どさりと音がして、二つの人影画ベッドの上に倒れこんだ。しっかりと抱き合って唇を重ねる二人の顔は、
永遠の伴侶を得た恋人同士の至福に満ちていた。

                                                  <TO BE CONTINUED>

――――――――――――――――――――

会話部分をリテイクの挙句に、エッチシーンがなくなってしまいました。
次回こそエロエロな展開になるはず!

壁|ノシ ソレデハ

72名無しさん:2010/08/29(日) 22:37:14 ID:3tBGXQQQ0
<●>。。<●>ハァ ハァ

胸がほっこりするのう

73ROSE ◆ROSE/4VERo:2010/09/12(日) 11:10:30 ID:JKstQ1Dk0
壁|・_・)ノ オハロー

――――――――――――――――――――

「ルチエラ、あなたには明日の夜会で広間に出てもらいます」
 ミセス・ゴトフリートの言葉に、当の本人ではない私の心臓が跳ね上がった。思わず隣に立つルチエラを
見ると、ルチエラも緊張した表情で生唾を飲み込んでいる。
「……はい、ミセス・ゴトフリート」
 ミセス・ゴトフリートに答える声も硬く、語尾はかすかに震えている。
 この屋敷に来てから一年の間に、ルチエラはすっかり女の子へと変貌した。朝起きたときの仕草から、
仕事振りからその他の立居振舞まで、どこを見ても男の子の名残は見えない。
 そして夜。初めて彼女を抱いてから幾度も彼女を抱いているが、私に貫かれているときのルチエラは
男に貫かれて喘ぎ悶える女性そのものだった。股間で揺れる物を見なければ、私ですら実は彼女が男
だとは信じられないくらいだ。
 わずかに彼女が男らしさの名残を見せるのは、その逸物で私の後ろを貫くときだけだ。そのときだけは、
雄の器官の命じるままに雌を犯し子種を注ぎ込むという、男そのものの振る舞いを私に見せてくれる。
 しかし今のルチエラは、一年ぶりに見知らぬ男性に体を開くことを命じられ、不安と恐れに身を震わせる
少女だった。
 やがてその日の仕事も無事に終わり、夜の仕事を割り当てられている者以外は自由時間になる。
このお屋敷では使用人ではない人間はご主人様だけなので、小間使いの仕事もほとんど無く、この時間は
ほとんどの者が自由にしている。
 使用人用の喫茶室(ティー・ルーム)やラウンジを兼ねる食堂で、私とルチエラは暖かくした牛乳に砂糖を
入れたものを飲みながらおしゃべりをしていた。時々通りかかる同僚のメイドがルチエラに励ましの言葉を
かけていく。しかし、ルチエラの表情は晴れなかった。
 やがて飲み物を干した私たちはカップを洗って片付け、寝室に引き上げた。
 ランプの口金を絞って火を落とし、それぞれのベッドで横になる。ルチエラが口を開いたのは、おやすみの
挨拶を交わしてからしばらく後のことだった。
「……ラファエラ、起きてる?」
「……うん」
「私ね、怖いの、明日の夜が……」
「……大丈夫、倶楽部の方たちは、みんな紳士よ。安っぽい娼館のお客とは違うわ」
「ううん、そうじゃないの」
「……」
「あのね、私、前はお尻におちんちん入れられるのって、すごくいやだったの。痛くて、辛くて、気持ち悪くて……」
「……」
「でも、ラファエラにされるときって、すごく気持ちいいの。気持ちいいことだって、知っちゃったの」
「……うん」
「でも、もし他の人にされて、それで気持ちよくなっちゃったら……」
「……」
「他の人を相手にして気持ちよくなるような子は嫌いって、もしラファエラに言われたら……」
 ルチエラの言葉の後半は震え声でよく聞き取れなかった。もしかしたら泣いているのかもしれない。
「そんなこと、気にしなくていいのよ、ルチエラ」
「え……?」
「別に体が気持ちよくなっても、心が私を好きでいてくれればいいの! ううん、もし浮気しても、私が
あなたのお尻をたっぷり犯して、気持ちよくして、取り返してあげる!」
 私は強い口調で、多少野卑な言葉もわざと含めて、彼女に向かって断言する。
「だから気にしないで。お客様に抱かれるんじゃなくて、自分がお客様を気持ちよくしてあげるんだぐらいの
意気込みで行きなさい」
「……うん! ありがとう、ラファエラ――大好き」
 最後を小声で言うと、ルチエラは私に背を向けて毛布に包まった。きっと毛布の中では真っ赤な顔を
しているに違いない。対する私も、毛布の中で一人で百面相をしていた。
 ああは言ったもののやはり心配。
 ううん、大丈夫。
 でももしも――。
 もしそうなったら今言ったとおりに――。
 ルチエラにもっともっと私のことを好きにならせるんだから。
 さまざまな考えが次々に浮かび上がり、そのたびに自分の表情が変わっているのが分かる。明かりを
落としておいてよかった、と思いながら、なかなか寝付けずに私はベッドの中を転がった。

74ROSE ◆ROSE/4VERo:2010/09/12(日) 11:15:43 ID:JKstQ1Dk0
                    ●

 初めて見る夜会は一見普通のパーティーと変わりがなかった。お屋敷ではヘルマプロディトス・クラブの
定例の夜会以外にも時々パーティーが催され、そちらの方では私も使用人として仕事をしてきた。この
夜会も、そういったパーティと変わらないように見えた。
 目立って違う点といえば、まず参加者がほとんど男性であるという事だった。婦人同伴で来ている
お客様もちらほらと見えるが、ほとんどの方は単独での参加だった。クラブのメンバーのためのパーティー
なのだから、これは当然だった。
 そうした見かけ以上に、平日にパーティーとはまったく違う点がこの夜会にはあった。それは、パーティーの
主役がある意味で私達――このお屋敷のメイドであるということだ。
 この場に備え、今日の午後私たちは昼間からお風呂に入り、体を念入りに磨き上げた。普段私たち
使う石鹸も質のいいものだったが、それに咥えて柔らかな花の香りの香料が入ったものを使い、体の
隅々まできれいにした。体が温かいうちに、乳液で肌をしっかり整える。
 それから化粧を念入りに整え、普段とは違う下着を身に着ける。私に渡されたのは飾り編み(レース)と
飾りひだ(フリル)で飾られた程度のものだったが、生地が薄くてほとんど透明なものや、レースだけで
出来ているような物を渡された者もいた。
 私たちは有る意味ではこの夜会の主役だが、見方を変えれば今夜の主菜(メインディッシュ)であるとも
いえる。準備をしている間、私は自分で自分を下ごしらえしているような気がしてならなかった。
 故国の娼館で客を取らされていたときには、こんな手の込んだ準備は必要なかった。私たちのいる
部屋に客がくる。客は私たちを好きに扱う。満足した客が帰ったら部屋を掃除して次の客を待つ。これ
だけだった。
 しかしここでは、お客様のためにさまざまな準備をしなければならない。ミセス・ゴトフリートは『自分を
安売りしてはいけません。あなたたちはお客様に相応しい高級品でなくてはならないのです』と言っていた。
聞いたときには、私たちは壷や宝石か、と思ったものだったが。
 ともあれ準備は終わり、夜会の時間が来た。私たち応接係やホール係を命じられたものは、お客様を
お出迎えし、ホールの仕事をこなさなければならない。
 私の今夜最初の仕事はお客様のお出迎えだった。
 馬車止めに馬車の止まる音がして、玄関扉のノッカーがコンコンと音を立てた。私は扉を開き初めての
お客様をお迎えした。
「いらっしゃいませ」
「やあ、こんばんは」
 お客様はウィルソン伯爵家の御次男、サー・トーマスだった。私はサー・トーマスの杖と帽子、外套を
預かりクロークに収めると、パーティーが行われているホールにご案内した。

                    ●

 空になった什器を片付けるためにホールに足を踏み入れたとき、周りからの視線を感じた。勿論、
それを見返すようなはしたない真似はしない。何事も無いかのように、空のグラスや料理の皿をトレイに
回収していく。
 ホールに出入りするたびに、注目されているのを感じた。気のせいかとも思ったが、さりげなく見回して
みるとそんなわけでもないようだった。おそらく新しい顔ぶれの品定め中という所なのだろう。
 声がかけられたのは、新しいグラスをテーブルに並べ終わって厨房に戻ろうとしたときだった。
「ああ、君、ルチエラ君、だったか」
 空のトレイを卓上に置き、振り返る。そこにいたのは、先ほどお出迎えをしたサー・トーマスだった。
「はい、御用でしょうか」
「今夜は君に頼みたいんだけど、いいかい?」
「……はい、ご希望のままに」
 心臓が大きく鼓動する。ついにこのときが来た。私は内心の緊張を押し隠すと、サー・トーマスを
二階へと案内した。
「こちらへどうぞ」
 階段を上がって角から三つ目の部屋にサー・トーマスを案内する。
 扉を閉めて振り返ると、サー・トーマスが私をじっと見ていた。その視線に気おされたような気がして、
私は動くことが出来なかった。
「ああ、じろじろとすまない。そんなに固くならないでくれ」
「あ、はい、失礼しました……」
 以前の娼館とはあまりにも違う雰囲気に、私は戸惑っていた。メイドとしての作法はきっちりと
しつけられたが、このようなときの振舞い方は教えられなかった。私はミセス・ゴトフリートを恨んだが、
それでこの場がどうなるわけでもなかった。

75ROSE ◆ROSE/4VERo:2010/09/12(日) 11:17:49 ID:JKstQ1Dk0
「君の体を、見せてくれるかい?」
「……はい、サー・トーマス」
 私はメイド服から下着までをすべて脱ぎ、サー・トーマスに全裸を晒した。ラファエラやミセスゴトフリートに
比べれば勿論、他のものに比べても貧弱な胸が恥ずかしくて、私は思わず腕で胸を隠した。
 何がおかしかったのか、サー・トーマスがくすりと笑われる。
「こちらへどうぞ、お嬢さん」
「え? あっ、はい!」
 サー・トーマスは女性をダンスに誘うときのように、私に手を差し伸べられた。私はその手を取り、
誘われるままにベッドへと導かれる。
 私がベッドに上がると、ご自分服を脱いで裸になられたサー・トーマスもベッドに上がってこられた。
ついに、いよいよ、と思うと、体が再び固くなるのが感じられる。
「そう緊張しないで、といっても無理か」
「申し訳ありません……」
「いや、いいよ。しばらく僕の好きにさせてくれるかい?」
「は、はい。どうぞご自由に……」
「ありがとう」
 私はサー・トーマスの紳士的な態度に戸惑うと同時に、少なからず安心もしていた。しかし次に
サー・トーマスが取った行動は、再び私を戸惑わせるものだった。
 サー・トーマスは私の右足を両手でささげ持つと、レディの手にするかのようにその甲に口付けたのだ。
「サ、サー・トーマス! そのような――」
「僕の好きにさせてくれるって言ったろう。それに、君の足は石鹸のいい匂いしかしないよ」
 サー・トーマスは私の右足の指を一本ずつ丁寧に舐められ、続いて脛にも口付けをされた。そのまま
膝までさかのぼり、そこで今度は左足に移られる。
「……私の足など舐めて、楽しいのですか?」
「ああ。綺麗な足は、芸術品だね。それに奉仕できるのは僕の喜びだよ」
「でしたら、んっ、もっと上の方まで、どうぞご自由に、なさってください」
「そうかい? じゃあ遠慮なく」
 サー・トーマスは私の右足を持ち上げると、太ももの内側に下を這わせ始められた。当然私の股間は
さらけ出され、固くなったおちんちんがあらわになる。私のおちんちんは固くそそり立ち、先端からこぼれた
蜜が竿の半ばまでを濡らしていた。
 両の太ももを舐め回され私は今まで感じたことの無い興奮を覚えていた。立場的には使用人に過ぎない
私に対してまるで奴隷のように口で奉仕するサー・トーマスの姿を見ていると、背筋にぞくぞくとした快感の
ような物が走る。
「んっ、サー・トーマスは、あっ、私の脚だけで、ご満足なのですか?」
「いいや。出来れば他のところも味わいたいな」
「他のところと、んくっ、言われますと……?」
「そうだね。君の、男根を受け入れるための穴とか……」
「サー・トーマスは、私のお尻を、舐めたいと仰るのですか?」
「ああ。お許し願えるかな?」
「はい、勿論です。どうぞ……」
 足を伸ばしてうつぶせになり自分の手で尻たぶを割り開く。こんな格好はラファエラにだってして見せた
ことが無いというのに……。我ながら恥じらいも何も無い格好に頬が熱くなるが、羞恥心以上の興奮が
私を突き動かしていた。
 と、生暖かく湿った感触が私の肛門粘膜を襲った。サー・トーマスの舌が私のお尻の穴の周囲を
舐め回しはじめたのだ。
 先ほど足を舐められていたとき以上の興奮が私を襲い、全身に鳥肌が立つような感覚が走る。それは
嫌悪感ではなく、まったく未知の快感だった。
 突き動かされるように、私はサー・トーマスに声を投げかけた。
「そ、そんなところを嘗め回して、喜ばれるなんて、サー・トーマスは、変わったご趣味を、お持ちなのですね!」
「さっきも言っただろう。美人に奉仕するのは僕の喜びなのさ」
「それではまるで、んっ、サー・トーマスが、使用人みたい、ですね」
「うん、いや、使用人なんてものじゃないね。今の僕は君の奴隷さ……」
 君の奴隷、という言葉に私の興奮が高まった。勿論それは単なる修辞に過ぎないのだろうが――。
「うふ、ふふふ――でしたら、働き者の奴隷には、ご褒美を上げないといけませんね。何か、お望みはありますか?」
「ああ、出来れば僕のものを、君のこの穴で慰めて欲しいな」
「あら、サー・トーマスは、こんなお尻の穴を、犯したいと仰るのですね」
「ああ、ぜひとも頼むよ。もう僕のものもはちきれそうなんだ……」
 首をひねって背後を見ると、サー・トーマスのいきり立った逸物が目に入った。怒張しきって青筋を
浮かせたそれは、今にもはちきれんばかりの勢いだった。
 私は仰向けに姿勢を変えると、自分で両膝を抱えて尻穴をさらけ出した。
「それではどうぞ、お好きなだけ……」


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