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217：【クエスト依頼】『命の杭』討伐：2019/02/11(月) 23:31:42: >>216
（エリカの放った一撃は、『杭』から数メートル離れた場所に着弾し、背の高い草を数本吹き飛ばした）
（自分への攻撃を邪魔することに成功した『杭』は、敵に対して更なる攻撃を仕掛けようとしたが）
（その時点では、エリカは『杭』の結界の外に逃れており、彼女を襲う蟲を増やすことはできなかった）
（もちろん、それでも、エリカの肌を這い回るムカデたちが消えるわけではなく）
（すでに生まれ出たそれらは、存分にこの女狙撃手を責め苛んだ）

（エリカは、蟲を排除するためになりふり構わず行動した）
（岩を使い、ぶちぶちとボディスーツの内側のムカデを潰す。青臭いニオイのする、粘っこい体液が、スーツの内側にべっとり広がる）
（スーツの股間部分を開放し、ムカデを引きずり出す。陰部の中に指を突っ込んで、ムカデをつまみ出す様は、まるでオナニーをしているかのようだ）
（しかし、そうして指を膣内に挿入すれば、中にいるムカデは危機感を覚え、さらに奥へ、奥へと逃れていくものである）
（数匹は、摘ままれて体外に引きずり出されたが……10匹以上のムカデが、子宮の中に入り込んでしまったことに、エリカは気付いているだろうか……？）

（さて、邪魔になるムカデを必死に取り除き、再び狙撃の態勢を整えたエリカであるが）
（彼女はまた、ギリギリのところで、幸運をつかみ損ねた）
（山々を渡る、冷たい風。木々の枝を揺らす程度のそれは、本来なら彼女の仕事に、大した影響をもたらさないはずだったが）
（今回ばかりは……彼女の流れるような銀色の髪を、結界の方に向かって拭き流すという形で、『杭』の味方をした）
（髪のひと房が結界に触れた瞬間、『杭』の魔力が、そこを基点に流れ込む）
（すると――）
（うじょっ、うじょうじょっ……と――）
（エリカの口の中に、大量のウジ虫が、湧いた）
（1センチから2センチ程度の、柔らかくブヨブヨした白い蟲が、細かく蠕動しながら、彼女の舌に大量に絡みつく）
（その数は、ゆうに1000を越えていただろう。もちろん、口腔の中に収まってなどいられない。彼女の瑞々しい唇を割って、外へと出ようとする）

（――さて、ここで、エリカがこの虫たちに抵抗せず、口を開けた場合、どうなるかを語ろう）
（その場合、ウジ虫たちは一気にエリカの顔全体に広がる。白い小さな虫たちが、頬を多い、鼻の穴に入り、そして、目にも入ろうとする）
（そうなると、標的を見据えての狙撃は困難になるだろう）
（狙撃が難しくなるだけでなく……もし、目を閉じてしまった状態で、結果以内に踏み込んでしまったら、更なる危険を招くだろう）

（――逆に、エリカが口を開けず、虫たちが口から出ないように閉じ込めたなら、どうなるか？）
（その場合、彼女は口腔内で増えていくウジ虫たちを、食べなければならないだろう……飲み込んで胃へと送らねば、口が破裂してしまう）
（ただしそれでも、蟲は増え続ける。やがて、増え過ぎたウジ虫たちは、エリカの鼻の穴から、外へとあふれ出すことになるはずだ）
（その場合でも、結局、鼻から出てきたウジたちは、エリカの目に入ろうとするので、狙撃は困難になるだろうが）
（口をすぐ開けた場合よりは、そうなるまでの時間が延びる……一発でも、狙撃する時間はできるだろう……）
（口の中で暴れるウジ虫に気を取られずに、冷静に狙撃ができればの話だが）

【了解ですー】

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