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レディミスト

20 レディミストMC版:2006/02/14(火) 00:44:14

ヘルサタンこと瀬田孝二は、鹿島修平と並ぶブルージャスティスの双璧と謡われた
天才科学者だった。ややプライドが高い性格ではあったがその才能は衆目の認める
ところであり、修平と共に次期ブルージャスティスリーダーの有力候補でもあった。

彼はまた一人の女性を巡っても、修平のライバルであった。その女性の名はブルー
ジャスティス特務班、椎名瑞希。敵との最前線で戦う彼女を科学面でサポートした
のが鹿島修平であり、傷つきやすい繊細な彼女のメンタル面をサポートしたのが
瀬田孝二であった。

当時の所内では、瀬田が彼女の心を射止めるであろうと噂しあっていた。
瀬田自身も、そう信じていた。
しかし彼女が選んだのは、孝二ではなく修平であった。

まもなく瀬田は、ある特殊な技術操作を捕虜に行ったことが発覚する。

それは“心理操作”――。

捕虜の心を自由に操作し、敵の情報を聞き出そうとしたのだ。
このことが大きな問題となり、瀬田はブルージャスティス幹部と対立。辞表を
叩き付けるように修平と袂を分かち、いづことも知れず姿を消したのだった。

「…それでお前は、どうしようというのだ? 私を殺し、瑞希と共に世界を我が物に
 しようとでもいうのか?」

修平の言葉に、ヘルサタンは現実に戻される。

「殺す…? ふっ…。何を馬鹿な。」

修平の問いにヘルサタンは失笑をもって応える。
しかしその笑いに含まれる憎しみの棘は、隠しようは無かった。

「私は君と違い、屈辱を忘れぬ男だ。私が味わったあの苦しみ…。それを
 お前に返すまでは殺しはせんよ。もちろん、あの売女(ばいた)もな。」

先ほどまでの映像とは別人のような口ぶりで、ヘルサタンは瑞希にも怨嗟の言葉を
投げつける。

「あの女は私の気持ちを知りながら、私ではなくお前を選んだ――。この私が恥辱に
 貶められることを承知の上でな」

ヘルサタンは握りこぶしを固め、修平に背を向ける。
こみ上げる怒りでヘルサタンの肩が震えていた。

「私は許さない…。お前も…、瑞希も! お前たち2人には、死にも勝る恥辱を
 味あわせてやる。それが私の世界征服のメインディッシュなのだ!!」

振り返りながらヘルサタンは、修平を指差し復讐を宣言する。
その両目には狂気にも似た炎が燃え上がっているように、修平には思えた。


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