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オパール・キッス

17オパール・キッス:2005/11/26(土) 22:45:12

                         12

翔は目を覚ますと自分が一糸まとわない全裸であることに気づいた。
両手を万歳の形で拘束され両足も鎖で繋がれている。
(くそ、しくじった……)
母を救い出すつもりで侵入したというのに、自分が囚われの身になってしまうとは……。
翔は自分の未熟さに歯噛みする思いだった。

「ふふふ、お目覚めのようね。ぼうや」
翔は、はっとして声のした方に目をやる。
気を失う寸前に目にしたボンデージ衣装の女が、妖しげな表情をして自分を眺めていた。
「連邦の捜査官もこうなったら無様なものね」

IDカードを盗られたのか……。
母がもしすでに捕らえられているとすれば、親子であることも知られている可能性が高い。
「きさま! 僕をどうするつもりだ!?」
「あらあら、“きさま”なんて……口の利き方がなってないわね。わたしはミネルバ。
この教団の大幹部なのよ」
ミネルバはそう言いながら翔の頬を撫で上げる。

「ぼうやに今から楽しいショーを見せてあげようと思ってね。ふふ、御覧なさい」
ミネルバは手に持ったリモコンを操作した。目の前のカーテンが開く。
まばゆいばかりの照明もと、ガラス越しに隣室の様子が翔の目に飛び込んできた。
「マジックミラーよ。向こうのお部屋からはこっちは見えないから安心しなさい」
ガラスの向こう側で全裸になって淫猥に絡み合う男女の姿───
男は女の口を濃厚に吸い上げ、一心不乱に腰を突き動かしている。
対する女の方も男の身体にその長い足を絡ませながら、快感を貪るように下半身をくねらせていた。

二人のまわりには醜く太った男と、ケバケバしいメイクをしているが、どこか少女の面影を持った女が、
その行為を楽しげに見ている。
他人に見られながら行為に及んでいる男女を見て、翔は吐き気をもよおすほどの嫌悪を抱く。
特にそんなことをしている女に対してその思いは強かった。

なんて下品な……
いつも凛として気高い母を目の当たりにしている翔にとって、こんな恥ずかしげな行為をする女がいる、
ということが信じられない。

「くっ、悪趣味だな。こんなものを僕に見せてどうしようっていうんだ?」
「あら、よく御覧なさいよ。絡み合ってる二人、見覚えない? 特に女の方、誰かに似てるって思わない?」
なに……?
翔はミネルバの言葉を聞き、目を凝らして絡み合っている男女の姿を見た。


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