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【TRPG】ブレイブ&モンスターズ!第八章

331明神 ◆9EasXbvg42:2022/08/30(火) 23:01:22
エンデは語る。聞いたこともないような長口舌でまだ語る。
こっちの世界の連中がプログラムで動いてんのなら、お前は一体なんなんだよ。
お前もそういうプログラムに沿って狂言回しを気取ってんのか?
侵食を阻止する為に命懸けでオデットと対峙したエカテリーナやアシュトラーセは?
バロールや、イブリースが、それぞれの世界を救うために奔走しているのは?
なにもかもが茶番だったって言うのかよ。

>「あの……あまり長話すると明神さんが……」

>「あれは紛れもなく『異邦の魔物使い(ブレイブ)』の扱うことが出来る最強のモンスター、そのうちの一騎だよ。
 あなたが助けると言って、死の宿命から救い出した幻魔将軍。
 我が子のように寸暇を惜しんで慈しみ育てた、負界の腐肉喰らい。
 どちらも、あなたがいなければ成し得なかった。これは間違いなく、あなたの成果だ。
 あなたが今まで続けてきた旅の答えなんだ」

負荷で頭がまるで回っちゃいないし、エンデの言うことを1割も理解できたか分からない。
それでも、俺の振る舞いを世界が『勇気』と定義して、力を寄越してくれるのなら。
今はそれで良い。文句垂れんのなんか後だってできる。

エンデの長文を一言で表すなら、こうだ――

>「ははン、そーゆーコトか。つまり――この姿は明神とボクの愛の結晶、ってワケだな!」

「……ひひっ。そういう感じだ」

今北産業より簡潔にまとめてくれたガザーヴァは、俺に目を合わせて犬歯を見せる。

>「……ありがとな、明神。オマエが命を懸けてくれたから、勇気を見せてくれたから、今のボクたちがいる。
 今のボクはガザーヴァでもあり、マゴットでもある存在だ。
 ボクたちはオマエの想いに報いる。ありったけの愛を、命を――明神、オマエに捧げる」

エンデの理屈に、全部納得できたわけじゃないけれど。
ガザーヴァがもう一度俺の隣で笑ってくれるのなら、ひり出した勇気にも意味があったって思える。

>「やるよ、契約の証だ。どーせ契約すんならそんな蟲笛じゃなくって、エンゲージリングがいーケド。
 そりゃおいおい貰うからいーや!」

ガザーヴァは胸元から何かを取り出す。蝿がそれをキャッチして、俺の手元へ届ける。
すると、あれだけしんどかった身体の負荷が煙みたいに霧散していくのを感じた。
これは……笛?なんとなくどういうモノかは理解できる。
超レイド級の召喚負荷を踏み倒す契約アイテム――『人魚の泪』と同じ類のやつだ。
ようやくまともに息を吸えて、頭にかかってたモヤが晴れた。

「……エンチャント付きの良いやつを買ってやるよ。給料30ヶ月分くらいのな」

>「てことで――新しいボクたちの力、ゲップが出るほど見せてやンよ! かかってこいや魔女子ぉ!」

俺の回復を見届けたガザーヴァは振り仰ぎ、再び敵を見据える。
対峙するウィズリィちゃんはヒステリックにその振る舞いを否定する。

>「おもしれー、受けて立つぜ。
 でも、ベルゼビュートなんてダッセー名前で呼ぶなよな。そう、ボクたちは――。
 明神の勇気のチカラで超☆パワーアップした、地獄の君主ベルゼビュート改め!」

ジョリーロジャーめいた髑髏を刻んだ二枚の翅で、翔んだ。

>「幻蝿戦姫(げんようせんき)ベル=ガザーヴァ、ロールアウト!!
 いっっっっっくぜェェェェェ――――――――ッ!!!」


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