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【TRPG】ブレイブ&モンスターズ!第六章

250崇月院なゆた ◆POYO/UwNZg:2020/09/05(土) 03:49:04
アニヒレーターの放った高圧縮された音の塊、『速弾き王者の即興奏(エクストリーム・インプロビゼーション)』が、
平衡感覚を破壊され立つことさえ侭ならない明神へと迫る。
それは不可避の一撃。決着の一撃――
の、はずだった。

>怨身換装(ネクロコンバート)――モード・『歌姫』

明神が一枚の純白の羽根を使用する。
それは、かつてアコライト外郭で明神たちを、守備隊の面々を助けるために自らを犠牲とした、
『笑顔で鼓舞する戦乙女(グッドスマイル・ヴァルキュリア)』――初代ユメミマホロの遺したもの。
羽根を触媒とし、ヤマシタがその男性的なフォルムをみるみる変質させてゆく。
それはまさに、革鎧で再現したユメミマホロ。

「ハッタリだ! 潰せ、インギー!!」

『キョォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!!!』

シェケナベイベが叫ぶ。アニヒレーターの速弾きはその威力を減じない。
だが――
ヤマシタが革で構築したマイクを手に高域の『歌声』を発すると、それは確かな質量を伴ってアニヒレーターのスキルと激突した。
パキィンッ! と澄んだ音を立て、互いの発していた音波が途切れる。

「なんッ……だとォ……!?」

必殺のスキルを防御され、シェケナベイベは瞠目した。
アコライト外郭の戦いの最後、明神の手に舞い降りてきた、ひとひらの羽根。それは単なるフレーバーアイテムではなかった。
いや、きっと最初はそうだったのだろう。明神がそれを死者を悼むだけの品として見るのなら。
けれども、そうはならなかった。
明神は悲痛なほどの覚悟を以て、その遺品を用いて現状を打破することを考えた。
その瞬間に、過去を偲ぶだけのアイテムは明神に福音を齎す切り札となったのだ。
さらに明神はヤマシタに『感謝の歌(サンクトゥス)』を使わせ、耳に受けたダメージを回復させた。
本家の用いるそれとは違い、ひとりの相手にしか通用しないが、今はそれで充分であろう。

>シェケナベイベ。お前らのやってることは……たぶん、間違っちゃいねえよ。
 俺も未だにわからん。ジョンを旅に引っ張り回し続けることが、本当にあいつにとって幸せなのか。
 もしかしたらお前らがABURA丸にしたみたいに、スマホぶんどって無理くり退場させんのが正解なのかも知れない

「ハ……。
 ハハハッ、アッハハハハハッ!
 これって超レアじゃん!? まさか、あんたが! どんな正論ブチ当てられても、
 屁理屈とデタラメで頑なに負けを認めなかったクソコテが! うんちぶりぶり大明神が!
 あーしたちのことを間違ってないって? アハハハハッ! いいこと聞いちゃった!
 ンじゃあー、このレスバはあーしの勝ちってことでいーな!」

突然の肯定に、シェケナベイベは目を丸くしてから笑った。
明神が地球での傍若無人なシェケナベイベしか知らないように、
シェケナベイベもまた地球でのクソコテとしてのうんちぶりぶり大明神しか知らない。

>それでも俺は何も捨てない。持てるモノは全部抱えてく。戦えない仲間だろうが、全部だ。
 ……世界救ったその瞬間に、隣に誰もいないんじゃあ、寂しいからな
>答え合わせをしようぜ。俺は自分で決めたことを、『これで良いんだ』って、証明する。
 身の丈に合わねえもの全部背負った、拳の重さでお前に勝つ

「……ふぅーん。
 誰とも慣れ合わず、近寄ってくる奴全員にケンカ売ってたうんち野郎が、仲間……ね。
 どーゆー風の吹き回しよ? アルフヘイムへ来て宗旨替えってヤツ?
 そいや、ネットじゃボロクソに罵ってたモンキンともなかよくパーティーなんて組んでっし。
 でもなァ……最近やっとパーティープレイに目覚めたような野郎が!
 ブレモンリリース当初からパーティーやってるあーしたちの結束に勝てるとか、のぼせ上がってんじゃねーっての!」

>良い機会だから知っとけよ。傍に居ない奴とでも、誰かを一緒に殴る方法はあるってことを。
 捨てなきゃ前に進めないんだとしても……捨てないためにあがくことは、無駄じゃないってことを。
 ガラじゃねえこともう一つ言うぜ。こいつが俺たちの――絆の力だ!!

「笑わせんなし!
 『そんなこと』! ――『とっくに』!! 『分かってんだよ』オオオオオオオオオオオ!!!
 
シェケナベイベが吼える。
明神がヤマシタへ指示するのと同じように、アニヒレーター・インギーへと指示を飛ばす。

>ヤマシタの攻撃!絆で殴ってブチ壊せ、『聖重撃(ディバイン・スマイト)』!!!

「インギーの攻撃! 親衛隊の絆でコイツをブチのめせ! 『地獄をシェイクする男(ヤノ・ザ・ヘルシェイカー)』!!!」

光と闇を螺旋のように纏ったヤマシタが、勢いよくインギーへと突進する。
殆ど手許が見えなくなるほどまでに高速化したインギーのギターソロが、破壊の音波を巻き起こす。


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