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【TRPG】ブレイブ&モンスターズ!第六章
239
:
embers
◆5WH73DXszU
:2020/09/01(火) 22:48:14
【ロスト・オブ・ブレイブ(Ⅴ)】
〈さあ、お膳立てはここまでです。後はあなたが仕遂げなさい〉
「――――いや、まだだ。お前にはもう一仕事、してもらわないと」
遺灰の全身が昏く、爆ぜるように炎上/急上昇。
「フラウ――」
〈――なるほど。確かに、この位置は悪くない〉
触腕が閃く/アニマガーディアンの上顎を把持――そして収縮。
急加速された遺灰の男=さながら、黒い稲妻――響く激音。
アニマガーディアンの顎門が力任せに閉ざされた。
噛み砕かれる白死光――再び激音/眩い炸裂。
アニマガーディアン――自らの白死光に体内を灼き尽くされた。
彫像の如く硬直――直後、灰と化して崩壊。
一方で遺灰の男の姿も見えない/だが漆黒の狩装束が宙を舞っている。
不意に、飛散した灰が狩装束へと集う――人型を描き出す。
五体を再形成した遺灰の男が、コートの襟を正した。
『く……さすがはアルフヘイムの『異邦の魔物使い(ブレイブ)』。
このマルグリットの攻撃をここまで凌ぎ、アニマガーディアンまで退けるとは、まさに驚嘆の一言。
貴公こそ、世界を救う力を持つ勇者に相違ありますまい』
「それは、どうかな。俺は勇者になれなかった。昔も……そして今も」
『されど、それだけに……それだけに惜しい。
なにゆえ、貴公が師兄の側に付かれたのか……。師兄の選択は、一時凌ぎでしかありませぬ。
恒久の平和、永劫の安寧には程遠い……なぜ、師兄も貴公らもその事実から目を背けられるのか。
侵食は、最早誰にも止められぬというのに』
「……恒久の平和、永劫の安寧?勘弁してくれ。そんな胡散臭いもの、アンタ本気で信じてるのか?」
『……おしゃべりが過ぎました。お忘れを。
今現在、貴公と私は敵同士――ならば余計な会話は攻撃の手を鈍らせることともなりましょう。
後は、ただ干戈を交え闘争の決着を見るのみ!
お見せ致しましょう。『聖灰魔術(キニス・インヴォカティオ)』、『高速格闘術(ハイ・ベロシティ・アーツ)』に続く、
我が奥義!!』
「――なんだ?」
何かが擦れる音/地面に渦を巻くアニマガーディアンの灰――渦の中心には、マルグリット。
「……俺達が召喚されてから、新たなスキルでも実装されたのか?」
〈かもしれません。が……そんな事は考えるだけ無駄です!〉
「『第三闘技(カルタイ・ウィクトリケス)』!―――参る!!!」
〈――来ますよ!〉
フラウの警告――言われるまでもない。
遺灰の男の思考/知覚は神経系に頼らない。
故に目の前の現象を、見た瞬間に視る事が出来る。
その認識力を以ってしても、マルグリットの踏み込みは不鮮明だった。
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