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【TRPG】ブレイブ&モンスターズ!第六章

203明神 ◆9EasXbvg42:2020/08/03(月) 04:44:32
ブレイブにとって、集中力は重要なリソースだ。
アクティブタイムバトルではじっくり戦略を練る時間はなくて、高速で最適解を選び続けなきゃならない。
だから、思考に雑音が入ればそれだけで戦いの運び方に影響が出る。

信者にとって最も許しがたいのは、信仰対象を毀損されることだ。
こいつらの信念の核となってるマルグリットを穢し、信仰の礎を揺らがす。
効果のほどは分からんが、こっちの準備は整った。

ガタイの良くなったヤマシタに、インベントリから出した水をぶち撒ける。
分厚い革の装甲は水を吸い、滴るほどに濡れそぼった。
湿度が高いと音が籠もるように、水分によって音波は減衰する。
霧と合わせて音響攻撃に対する即席の防御策だ。

「ガザ公が言うには、俺は正義の味方らしいぜ!ガラじゃねえよなあ!
 だけどあながち間違いじゃあねえ。俺たちの正義をこれから証明する。
 悪の首魁マルグリットとその手下をぶっ倒してなぁっ!!」

対音響装甲を張り巡らせたヤマシタが、可視化された攻撃範囲を迂回するように吶喊する。
掲げる大剣を横薙ぎにぶちかませば、アニヒレーターの首を狩れる軌道だ。

――これでクリティカルを狙えるなら上等。
だけど俺は、シェケナベイベの公開済みの戦闘データしか持っていない。
なゆたちゃんがそうであるように、奥の手を秘匿している可能性はある。

そして、俺も。もうひとつだけ、明かしていない手札がある。
スーツの胸ポケットで所体なさげに揺れる純白の羽根を、手汗まみれの手で掴む。

俺は神には祈らないが、今だけは心の底で強く祈った。
力を貸してくれ。マホたん――!


【ジョンの異変に気付くも、シェケナベイベに足止めされて駆けつけられない。
 シェケナベイベに対して精神攻撃しつつ、対音響攻撃の防御策を張って吶喊】


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