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【TRPG】ブレイブ&モンスターズ!第六章
202
:
明神
◆9EasXbvg42
:2020/08/03(月) 04:43:45
「くそっ」
今すぐ助けに行かなきゃならない。
片腕を失ったジョンが同じブラッドラストの発動者に勝てるはずがない。
切断された腕はくっつくのか?この世界の医療技術はそこまで発達してるのか?
回復魔法があればなんとかなるのか――?
まとまりのない考えが頭を埋め尽くし、思わず一歩踏み出した。
その鼻先を、アニヒレーターの音圧が擦過していった。
「シェケナベイベ……!」
霧の向こうで、シェケナベイベもまたジョンの惨状を目の当たりにしたんだろう。
そしてすぐに切り替えた。目の前の俺を倒すことに意識を集中させた。
元から、こいつら親衛隊にとってロイ・フリントは仲間でもなんでもない。
ジョンとの戦いがどう運ぼうが、連中の行動は何も変わりはしないだろう。
当初の目的通り、俺たちを殺す。それだけだ。
シェケナベイベを倒さない限り、ジョンの元へは行けない。
こいつを残して撤退すれば、後ろから音響攻撃で全員が撃たれるのがオチだろう。
……予定が変わった。
手段は選んでいられない。"正々堂々真っ向から"なんてのも俺のキャラじゃねえしな。
キングヒルで封印した『うんちぶりぶり大明神』を、解放する。
「なあシェケちゃん、ちょっとお話に付き合えよ。すげえ聞きたかったことがあるんだけどさ」
視界を塞がれている以上、シェケナベイベは俺の居場所を声や足音でしか特定できない。
耳は塞げない。俺の言葉は、必ず届く。
「お前らなんでスタミナABURA丸を切り捨てちまったんだ?
俺の知ってるお前らは、いっつも4人で仲良くマル様への愛を語らってたじゃねえか」
神と崇めるマルグリットとこの世界で邂逅を果たした親衛隊は、そこで一度仲間割れを起こした。
マル様の為に命を捧げることを是とした3人に対し、戦うことを拒んだ1人。
3人は拒んだ者のスマホを破壊し、ブレイブとしての力を失ったまま放逐した。
魔物の徘徊するこの世界で、生身の一般女性が長く生きられるはずもない。
きっと、もうどこかの荒野で死んじまってることだろう。
明確に、親衛隊によって殺された人間だ。
「わからねえなあ。現代日本で暮らしてたはずのお前らが、同じ人間を簡単に殺しちまえるのも、
善意の擬人化みてーなマル公が、お前らの身内殺しを許すのも。全部だ」
親衛隊幹部が一人、スタミナABURA丸は俺の知る限りトップクラスのタンク職だった。
火力全振りの極端が過ぎる親衛隊にとって防御の要であり、そしてそれだけじゃなかったはずだ。
派閥争いの激しいマル様クラスタにおいて、『身内』は何よりも得難く、尊い。
まして異世界転移なんて意味不明な状況で、おいそれと切って捨てられる縁であるはずがない。
「目的の為には無辜の民すら見殺し、身内を容易く見捨てる連中を侍らせてる。
お前らが引っ付いてるあのマル公の姿は、お前らの大嫌いな『解釈違い』の極みだろ」
俺が自ら封印してきたもう一つの大明神、忌むべき力。
うんちぶりぶり大明神の、『精神攻撃』。
霧の向こうの、顔も見えない相手に、思いつく限りの毒を浴びせかける。
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