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【TRPG】ブレイブ&モンスターズ!第六章

184ジョン・アデル ◆yUvKBVHXBs:2020/07/23(木) 18:27:09

>「予定とはずいぶん違うが……。
 まあいい、最終的な帳尻さえ合うのならな。
 ジョン、俺の手で貴様の息の根を止められるなら、他の誰がどうなろうが構わん」

「・・・ああ・・・たしかにそうだね」

マルグリットが召喚した巨大なガイコツは襲い掛かられたから反撃しただけで
追撃をしてくるようなそぶりはない。それどころかわざと距離を取りどうぞやってくれと言ってるようにも見える。
マルグリットの命令通りに動いてるだけなのか・・・最初から眼中にないのか。

そんな事はどうだっていい

>「……長かった。
 俺には貴様やシェリーのような才能はなかったのでな……あれから死ぬ思いで身体を鍛えた。
 軍隊に入り、人殺しの技を学んだ。貴様を殺す技を。戦場へ赴き、実戦で己を鍛えもした。
 すべて……すべて、貴様を殺すため。シェリーの仇を取るため。
 俺のこの十数年の時間は、ただそれだけのために費やされたのだ」

「・・・うん」

>「だが、それも今ここで終わる。貴様の死で。
 このままでも充分、貴様を殺すことは可能だと思うが……。

「ごめんねロイ・・・正直言えば、あの時手加減してたんだ。もちろん、最初の蹴りは本気だったよ
 でもね・・・それ以降は相手を殺さないように手加減してた」

手加減という表現は少し正確ではない。
相手を殺さない・・・つまり病院送りにするぐらいの気持ちで戦う全力と。
相手を殺す・・・つまり最初から殺意全開で戦う全力。

そこに手加減は存在しなかったが、結果的に手を抜く形になる。という話だ

「それに・・・僕にはブラッドラストがある。あの時は使わなかったけれど・・・でも僕の状況なら君も把握してるはずだ
 ゴブリンとセットで来る君を・・・間違いなく持っているであろう切り札を・・・その為にこの力を強化したけれど・・・今は」

周りを見渡してもゴブリン達は阿鼻叫喚の地獄絵図だ。
命令を下してもちゃんと戦えるゴブリンがどれだけいるか・・・。

「才能のない凡人は、1%の才能を持ちそれを磨き続ける天才には勝てない」

これはシェリーの口癖だった言葉だ。1%も才能を持っていないものはどれだけ努力しても次にはいけず、同じところを回り続ける。
一見人を馬鹿にしたような言葉にとられるかもしれない。けど僕はこの言葉は優しさがある言葉だと思う。

才能ない者がどれだけがんばっても報われない。けど早く諦めて次にいけばそこでは才能が見つかるかもしれない。
シェリーは才能が無駄な事で捨てられていく事を一番嫌っていた。その優しさからでる言葉だと。・・・ちょっと言い方はきつかったが。

「なあ・・・頼む。僕の命だけで済ませてくれないか?どんな殺し方をしてくれっても構わない
 だから・・・こんな蛮行はもう二度としないでほしんだ。だから・・・」

>せっかくだ、貴様には更なる絶望を味わわせてやる。見るがいい――」

「なっ・・・それは・・・!」

なにも不思議ではない。
ゴブリンにあんな大量虐殺を命令できたのだから。自分だって幾らか殺してるに決まってる。

「なんて事だ・・・あのロイが・・・ロイが・・・」

>「ブラッドラストは貴様の専売特許じゃない。
 さあ、始めよう。貴様の終焉を――ジョン・アデル!」


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